2021/03/14 のログ
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」にエレイさんが現れました。
■エレイ > ──温泉旅籠内の、主に宿泊客向けに用意されたサービスの一つが、このマッサージ室である。
その施術室はいくつかの個室に分かれており、客は専用のカウンターで受付を済ませた後、各個室で待機しているスタッフと
一対一でマッサージを受けることになる。
なお、客にどのような施術を行うかは、スタッフの判断にすべて委ねる、というあたりはこの旅籠らしいといった所。
ついでに、各個室内には客に安心感を与え、施術への抵抗感を知らず知らずのうちに薄れさせてゆく効果を持った、
ほのかな香りのアロマが炊かれていたりもする。効果がどれほど出るかはその客次第なのだが。
「──よしこんなモンかな」
その中の一室を臨時スタッフとして担当している金髪の男は、施術用ベッドの近くにあるアロマの噴霧器(ティフューザー)の前に立って
ゴソゴソと何やら怪しい挙動をしていた。
男の手が離れたあとには、噴霧器のそばには銀色の小さな箱のような物体が置かれているのが見える。
それは最近になって入手した撮影用の魔導機械であり、ようはマッサージ中の映像を撮影してやろうという魂胆である。
なおこの箇所だけでなく、室内の他の場所にも密かにいくつか設置済みのため、あらゆる角度からの撮影が可能になっている。
「あとはいい感じのお客が来るのを待つだけなんだが……おっとと」
眉下げて笑いながら、うまく『標的』になる客がやってきてくれるかどうかが問題だ、なんて考えていれば、
狙ったようなタイミングで背後のカーテンが開く音がして振り向く。
はてさて、そこに現れたのは男が望む対象なのか、それとも──
■エレイ > そして、男は客を迎え入れ──
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 鍛冶場工房」にスピサさんが現れました。
■スピサ > 鍛冶工房一階にて
店は時間のかかる依頼でもなければ、常に開店している工房
現在は明かりの灯された作業台にて、金属を打つ槌の音ではなく黒炭ペンによる羊皮紙への鎧の図が描かれている
注文に合わせつくるオーダーメイド 一定の型やサイズに合わせた店卸し品とは違い、革の鎧のイメージを模索している。
革の鎧でも手間のかかるもの かからないもの が存在する中で、胴体に一枚を使い、腰回りに垂れをつける一般的なものから
蛇腹状に造りこむ金属鎧と変わらない構造のもの
胸当て ドレスタイプ 書いているうちに新しいものでもひらめかないだろうか
そんな思考の中で、今は一人故に眼帯を外し、サイクロプス特有の大きな単眼はカツカツ、カツンと書き込まれる
傍に置かれた温めた葡萄酒にジャムを落としたものを時折啜りながら、街中で通り過ぎる冒険者
ギルドの熟練 注文を依頼しにくる者 顎に指を当て、鎧姿が通り過ぎていく。
「んー……。」
鉄を打つ気分ではない時間故に、革の勉強といえるこの時間
手指を描き、籠手を上から書き込んでは裏側も、など
どの部位でもいいものの、なにか拵えたいものだった。