2020/12/24 のログ
■ソラム > 「.......ここ、だね」
訓練所に入ってそうポツリと呟く。
ここに来たのは単なる暇つぶし____ではなく。
「………久しぶりに、振っとかないと」
背中に吊るバスターソードの柄にそっと触れてコクリと頷く。
ここ最近剣を抜く機会が無かったため、鈍っているであろう、そう判断した彼女はここに来たのだった。
ここなら人目を気にせず龍の力を開放できる、そう思っていたが。先客がいた。
白髪で褐色の肌、紅い瞳を持つ少女。
何か既視感を感じたが、置いとくとして少女の少し遠目にある木製の人形の前に歩み寄り、背中のバスターソードを抜くために柄に手をかける。
■シロナ > 「さて。と」
戦士(自称:ギルド未所属)のシロナは本日終了としても、ギルドの施設を使ったのだし、其のままにしていてはいけないだろう。
それに、放り投げたトマホークが刺さって倒れている木人から、トマホークを回収しなければなるまいし。
とことこ、と、小走りにトマホーク突き刺さっている木人に近づいて、木人からトマホークをスポん、と引き抜いた所。
「あれ。」
誰かが来ていた、年のころは自分と同じ位……しかし、自分よりも頭一つ大きい身長の女の子だ。
ピリピリと来るのは間違いではないだろう、何となく、自分と同じ―――竜種の気配を感じる。
ここは、ドラゴンが集まる戦士ギルドだっただろうか。一般戦士さんたちは、屹度泣いてしまう気がする。
未成年の子供に蹂躙されてしまうのだろうから。
とか何とか、思考がするりとあっちへと飛んでいき、戻ってくる。
「あー……。」
自分と反対方向、少し離れた所に移動するのが見えるけれど、大丈夫だろうか。
結構長い間ここで訓練していたし、汗もかいていたので、匂いが充満している筈だ。
普通の人間であれば、未だ問題はないはずだけど、淫魔の血を引く竜だし、フェロモンとかそう言うのは、普通に比べれば濃厚だ。
時間が経てば消えていくだろうが、今は発生源の自分もいるし、凄く空気に濃厚にとどまっている筈だ。
「えっと、おねーさん、この部屋、今、アタイのフェロモンでむんむんだから、気を付けてねー?
一応、同族みたいだし、忠告がてら、だけどさー。」
純粋な淫魔ではないので、其処迄ではない筈だと信じてるけれども。
人によって、こういう物は強い弱いがあるし、状況に依っても変わってくる。
普段大丈夫でも、繁殖期などに入っているとかだと、掛かりやすくなるとか、まあ、その辺は生態的な物でもある。
ただ、注意だけはしとくに越したことないかなーと思ったのである。
■ソラム > 「.......?何か臭うと、思ったら………………っ!」
少女から注意喚起を受け首を傾げながらそう言うと人形へ振り向きざまに背中のバスターソードを抜剣し一閃。
ザシュッという刀剣特有の斬れた証拠である音___ではなく鈍器が衝突したような打撃音。攻撃を受けた人形は支えの棒をへし折られ吹き飛ばされ、約3メートルの位置でズザザと転がる。
その光景を一瞥した彼女は少女の方へ歩いてきて。
「.......うん、大丈夫」
多分と付け足してそういう。
バスターソードを納刀して右手でポリポリと頬を掻くと少し苦笑気味に笑う。
■シロナ > 「あはは、誰も来ないと思ってたからさー、あまり気にしてなかったんだ。」
注意喚起を受けて、理解した様子の彼女は、それでも武器を振るう、その武器は自分の母親を連想させるような、大剣。
バスターソードなど、大剣と言うのは切れ味で攻撃するのではなく、本来はその重量で断ち割ると言うのが正しい武器であり、彼女の武器の使い方は正しく振れていると思う。
自分のトマホークや、メインウエポンのハルバートも、似たような感じになるのだろう。
切れ味で勝負すると言うのは、東方の島国にある刀とか言う変態武器ぐらいなものだと、少女は思うのだ。
吹っ飛んでいく木人くんがくたりと倒れているのが見える。
「大丈夫なら、良いんだけど。」
大丈夫ならいいのだけど、普通に考えて、注意喚起した発生源が言う事でもないが。
当然近づけば、その分匂いの濃度も、フェロモンの濃さも濃厚になってくる。
簡単に言えば、近いほど誘惑しやすくなる、という事で。
「アタイは、シロナ。シロナ=トゥルネソルっていうんだけど。
おねーさんは?」
近づく相手に、に、と笑って名乗る。
以前、彼女と出会ったことのある、リス。その娘と同じ家名であり。
さらに言えば、リスと、どことなく似ている。
関係者だという事に想像は難くないだろう。
■ソラム > 「トゥルネソル.....?リスと同じ名字.....」
そう見てみれば確かに、以前浴場で会った少女、リスに似ている気もする。
「........ソラム。それが私の名前」
少女____シロナへ簡潔且つ簡単にそう名乗る。
彼女はシロナの武器をチラリと見た。
見たところ手斧__トマホークとハルバードを使っているようで遠近共に対応できるようだなと彼女は推測した。
「だから....同族だって、わかったの...?」
シロナにそう訪ね、自分の力を少しだけ開放する。
手の甲に少しだけ銀色の鱗が浮かび上がり、群青色のコートの裾から少し長めの銀色の鱗に覆われた尻尾がちょびっとだけ出ている。
■シロナ > 「あ、おかーちゃん、知ってるんだ?リスはおかーちゃん。」
彼女の言葉に対し、ああ、知り合いなの?と、笑って見せる。リスの娘だ、と自分を指さして言って見せる。
母娘なのだ、似ていて当然と言わんばかり。ただ、髪の色も、肌の色も、似てはいない、もう片親の遺伝が強いせいでもある。
もう片親も別に白髪赤眼ではないけれど、それは言わねばわかる事ではない。
母親の知り合いなんだーと、まじまじと、見ている。
「ソラムね。よろしくソラム。」
覚えたよ、簡潔な自己紹介に、うん宜しく、としれっと言い切る少女、あまり細かい事を聞く気は無い様で。
ハルバートに関しては、他の荷物と共に、部屋の隅に転がっている、今手にしているのが、手斧、トマホークである。
とりあえず、腰のホルダーにトマホークの柄を突っ込み、ベルトで押さえつける。
「そりゃ、同族なんて、見りゃ判るじゃん?」
おお、ドラゴンになってる。竜鱗が浮かぶ彼女の手に、尻尾。母親とも違う色のそれを眺めて、すげー。と呟く。
クオーター故に、竜の鱗や尻尾などはない、自分は、竜気を発現させるので今は精一杯だ。
大人になれば、こういう風に竜鱗とかが出てくるのだろうか、などと思いを馳せる。
彼女が竜だと判ったのは簡単な話で、人が人を見て、人だと判るのと同じく、ドラゴンを一杯見てるから判る。
ただそれだけの話、である。
「因みに、アタイは……もう片親の影響もあって、淫魔の血も引いちゃってるんだ。
だから……近くにいると、盛っちゃうよ?」
あはっ、と笑いながら自分の特性を伝えた上で、目を細めて、桜色の唇を舐めて濡らして見せる。
そして、吐息が掛かるくらいに顔を寄せて見せて。
「アタイとエッチしたくて、近寄って来たのかな?
アタイの卵、孕みたいの、かなって。」
ね?と上目遣いで問いかける。
フェロモンをまき散らしてはいないけれども、流石に近くにいれば、体臭に交じって零れる分がある。
わざわざ来たのは、そういう事かな?と頬を染めてみせるのだ。
ご案内:「平民地区 ギルド区画 戦士ギルド」からソラムさんが去りました。
■シロナ > 【中断です】
ご案内:「平民地区 ギルド区画 戦士ギルド」からシロナさんが去りました。
ご案内:「タナール砦の屋上」にサシャさんが現れました。
ご案内:「タナール砦の屋上」にトルナードさんが現れました。