2020/10/06 のログ
ご案内:「ロイスの部屋」にロイスさんが現れました。
ご案内:「ロイスの部屋」にフリージアさんが現れました。
ロイス > ロイスの部屋は、意外と物が多い。というか、散らかっている。
部屋の奥隅に一人用のベッドが置いてあるが、そのベッドにも、その下や周辺にも本が散らばっている。
そのほか、部屋の隅に追いやるように剣や、何が入っているのか解らない箱などがある。

例外的に、部屋の中心には食卓として椅子と円卓があるが、そこだけは綺麗に片付いていた。

「……フリージアが来てから、片付いたよなあ」

その食卓の椅子に座って、頬杖をついている男。
最初は、フリージアが家に来て面食らったが、なんだかんだと過ごせば慣れるもの。
シャワーのときはロイスが最初、あがったら直ぐに外に出る。
衣服は別々に洗って、干すときはフリージアに任せるetc……
そういう気遣いがあれば、お互い変な雰囲気にならずに済む。

「さて……もう少し後で、ご飯を買わないとな。
フリージアと一緒に」

フリージア > ロイスの部屋に居候を始めて数日。
最初はその散らかった部屋に固まり、次には呆れたのはいい思い出。
居候後まず始めたのが掃除からで食事をする食卓を綺麗にし、それ以外はまあ…後日と割り切る。

お互いに気を使いながらある程度のルールを決めて生活が始まり、今はロイスの部屋を綺麗にしている真っただ中。
そうして数日で部屋の中心の円卓付近は綺麗にし終え、今は徐々に部屋の奥へと掃除の範囲を広げている。
ただそうしているとどうしても汗をかき、時折に決めた順序外でシャワーを浴びることもあって。

「…シャワー終わったから。食事…買いに行く?」

そっとシャワー室の方から普段の恰好でやってきて食卓に座るロイスに静かに声をかけ。
その正面の椅子に腰を下ろして首を傾げる。

ロイス > 「うぉっ!?な、何だ、シャワールームにいたのか」

と、驚いてそっちを見てしまう。
てっきり、外に出ているか、キッチンで食材のチェックを行っていると思っていた。
勿論、普段着を着ているのだから、変に意識することもないのだが、女物のシャンプーの匂いや濡れた髪などは、どうにも心臓に悪いものがある。
男は一度、深呼吸して、

「そうだね。今は丁度3時過ぎ……今から買い物に出れば、丁度いいだろう」

そう言って、男は衣紋掛けに掛けてあるマントを羽織る。
全身をすっぽり覆うこのマントは、普段遣いには目立つが、外出するときは必ずこのマントを着て行くのだった。

「それじゃあ、散歩がてら表通りを歩きつつ、いつもの店を目指そうか」

と言って、靴を履いて外に出るのだった。

フリージア > 「……?汗かいたからシャワーを浴びていたの」

驚いた姿に言ってなかったとふと今更に気が付き、やってこなかった事に安堵の息を吐き。
服は何気に持っていた同じ洋服姿だが、汗をかいた姿を見られなくてよかったと。
これでもお世話になる異性に気を使えないほど女は捨てていないのである。

「そうね。食材を買ってくればちょうどいい時間になりそう」

ロイスがマントを羽織るのを待つ間に、自分は持つものは特にはなく。
愛用の杖は身長ほどもあるので無駄に目立つし買い物では不要と置いていく事として。

「そうしましょう。あ、今日行く店は食材を扱う店にして」

ちょっと行き先を変更をお願いし、ブーツを履いて準備完了。
先に部屋を出て戸締りを待って。

ロイス > 外を歩けば、昼下がりの柔らかな日差し差し込む表通り。
人は多く、老若男女がそれぞれの用を済ませている。
途中、喫茶店やレストランに目を奪われつつも、目指す先は、

「……そういえば、今日は食材を買うんだっけ」

と、フリージアの方に視線を落としながら言う。
普段は、屋台のものや出来合いのものを食べるのが普通だった。
特に、最初の頃は冒険者ギルドに慣れるためという事で、殆どの食事を酒場で食べていた。
流石にそれだと金もかかりすぎるので、途中からは切り替えたが、

「しかし食材か。取り敢えず、主食のパンは買うとして――青果店とか、肉屋とか回ればいいかな?」

と提案してみる。
住宅地に近いこの通りならば、店を回れば料理に必要なものは一通り揃うだろう。
それにしても、

「薄々気付いてたけど、食材ってことは君が料理作るって事、だよね?
てっきり、料理はできないものかと思ってたけど……」

と聞いてみる。
勿論、この数日で人となりは分かっている。自分では無理だと思うことを、人を巻き込んでやるタイプではないと思う。
だが、それ故に、今になって料理番を申し出るのが、少し不思議であった。

フリージア > まだ数日ではあるが少しは歩きなれた表通り。
昼下がりとなれば人の行き交いも多く、つい視線で追いかけて。
歩き話す途中、喫茶店やレストランがあれば物珍しそうにしたりもして。

「そう、今日は食材がメイン。出来るだけ日持ちがするの」

ロイスに視線を向け、その通りと頷く。
屋台や出来合いものはお手軽ではあるがどうしても味が合わないというものがあり。
酒場での食事は冒険者ギルドに馴染み、知るにはちょうど良かったが騒がしいのとお酒臭い、何より下心のある誘い文句に眉を顰めたのは一度二度ではなく。
出費の多さとゆっくり食事もできずにロイスに訴え形式を変えたのだが。

「パンと塩つけ肉、あとは…野菜も」

その提案に野菜も足りないと付け加え。
自分はまだ詳しくはないがロイスに告げれば店に案内してくれると考えて。

「以外?これでも料理はできるよ。
これからは私が作る。味は保証するから。
それに……もっと美味しいの作れる」

あくまで居候なので家主であるロイスに無理強いはしない。
そして今になってその事を告げるのは自分の方が外食や買い食いよりも安く美味しいのが作れると自信を持てたからだと告げて。