2020/07/22 のログ
ご案内:「廃屋」に獣魔目録さんが現れました。
■獣魔目録 > ――…何処にでもあるような1件の廃屋。
其処は元は冒険者たちの集う酒場であった夢の址。
その今にも抜け落ちそうな床板に1冊の魔導書が無造作に転がっている。
その魔導書の名は獣魔目録。
今まで人の眼に触れた可能性、あるいは実際に人の手により発見された魔獣が網羅された魔導書である。
ある者はそれを知識の泉と呼び、ある者はそれを宝玉へと導く地図だという、が獣魔目録の進化は書に記述された魔獣の情報などではない。
交渉
獣魔目録に記述された魔獣を呼び出し、一度だけどんな魔獣でも魔獣と交渉する機会を与えられる、事である。
それが竜の王であるか、知性がないスライムであるか、問わない。
記述されている魔獣であれば獣魔目録の力において、一度かならずの機会が与えられる。
それが今宵は無造作に廃屋に鎮座しているのだ。
しかし、である。
今宵は誰も魔導書に触れていないというのに魔導書の周囲は細かな亀裂が入り、其処から紫色の光が漏れている。
魔力を見るものが見ればそれは濃度のある魔力の輝きである事が判るが、それは魔導書の暴走の影響でることも同時にわかるだろう。
暴走
それが巻き起こすのは魔導書の能力の無差別開放。
もし廃屋に忍び込んだものが居れば、その時点で脳裏に浮べたものに近しいモノが召喚される。
虫を想像してしまえばそれが。
獣や幽霊などでも同様、暴走した魔導書が侵入者の意志を読み取り、勝手に物語は始まってしまう。
■獣魔目録 > 魔導書は発露している魔力の放出を止めて、一時的に魔力の消耗が少ない場所へと隠れることにしたようで、一瞬だけ大きく室内を紫色の輝きで照らすと、輝きが鎮まるころにはその場所には存在していた筈の魔導書は消えていて……。
ご案内:「廃屋」から獣魔目録さんが去りました。