2019/12/27 のログ
ご案内:「寂れた監視所」にキザンさんが現れました。
■キザン > 今年も終わろうという帝国国境の監視所。島流し同然にここにやってきた部下たちは早々に仕事を切り上げ
ほんのわずかでも余裕がある素振りを見せた哀れな新人と、本当に特に何も用事の無い隊長。
つまりこの男はがいた。夜も更けてくる、国境の先は開けていてほぼ獣道へとくたばり果てている寂れた
何も無い道を怠そうに無造作に足を机に乗せ、ゆっくりと白い煙の昇る煙草を咥えて
永遠にこのまま何も訪れないのだろうかという茶色い粗末な光景を眺めていた。
「……っはーーーーーーー」
最後の新人が一人そそくさと帰っていくのをはらはらと手を振って見送ればそれっきりであり
旅人や迷い人の一人もいない微塵も変わり映えしない光景を、何を感じる事も無く
一人になった監視所で眺めている。
■キザン > いう事など特に何も無い。ゆっくり短くなっていく煙草だけが今男のいる空間で動いている。
何処かの魔族みたいに太りきった貴族や、野党同然の兵士の一団が来るわけでもない閑散とした光景を
ただ見ている。それらは男にとっても懐を潤わせる存在ではあるが金の無い耳の遠い年寄りしかいないような
村が近くにあるだけでは、ヨボヨボの年寄りがたまに持ってくる魚ぐらいしかこの基地では恩恵も無い。
もっともその魚もふと見るとどっかの兵士がそのまま食って帰ったらしい。
「久々に食いでがある魚だったんだがな…まぁいいけど…年末そこかしこで待ってるのは男ばっかりか」
「ちったぁ華があったっていいだろうに……こちとら賄賂を持ちかける金持ちも来ねぇ道を一人で眺めてるってのにな」
早速暇になってきた男は、大きな窓から見える道を見ながら短くなった煙草を火鉢の中に捨てると
続けて斜口でタバコを咥え、また元の姿勢に戻った。どうせ今日も何も来ないだろう
真っすぐな道にはもはや何の感情も浮かぶ事は無かった。
■キザン > 「マジで暇だなオィ、魔物の一匹も来ねぇじゃねぇか」
何がココまで人を引き合わせないのか不思議なぐらい誰も来る様子が無い。
夜食用の魚も食われて一人代わり映えの無い景色を見ているというのに待ってるのは男一人ばっかり
というか男が一人で待っていて、ココまで人の世に舐められていると流石にイラついてくるのか
乗せていた脚で机の端を蹴飛ばしながら椅子を揺らして過ごしている。
「日も変わってねぇのに眠くなってきた」
中もそれなりに寒い、腕を組みながらまだ動きの無い外の光景を眺め続ける