2018/11/28 のログ
クロイツ > 自分の姿が別に見えているとはいえここまで拒否されると流石に堪える。
なので早く元に戻したいとやる事は症状強引になる。
伸ばした手がお腹に触れると愛おしむように優しく撫でて。

「だーめ、大丈夫だからね」

少女を早く元に戻すには、ここにいる大切な命の協力が不可欠。
泣き叫ぶ姿に罪悪感が沸き上がるが、我慢をして笑みを見せ。
お母さんを元に戻そうね、とお腹に慣れ親しんだはずの魔力を注ぎ。
噛みつかれるる痛みなど些細な事と、そのまま離さずに唇を重ね続け。

間近くに見える少女の目が見開かれ、正気に戻ったのを察する。
噛まれ傷ついた唇からは血が流れて顎を伝うが、それよりも正気に戻った事が嬉しく。

剣を向けられた事、敵意や殺気を向けた事などは自分にとっては本当に些細。
それだけのことを何度もしてきているので気にもしないが、その相手が少女だった事だけが堪えた事。

「おはよう、エシル」

流れる涙、かすれた声を聞いて強く抱きしめ、ただそれだけを告げる。

エシル・アルトワーズ > 聞きなれた声が、覚えのある魔力の温かさがわたしに現実を教える。
既に目の前の姿はいつもの彼になりあの姿はどこにもいない。

「クロイツ・・・わた、わたしは・・・なんてことを・・・」

抱きしめられる体、返そうにも拘束された状態では為すがままであり、
代わりに罪悪感がわたしに襲い掛かる。

「ごめんなさい・・・わたしは・・・あなたに・・・ごめん、なさい・・・」

涙が、零れる。
嗚咽が漏れれば堰を切ったように溢れだす。
注ぎ込まれた魔力がわたしの心と身体を温めるからか感情の制御がまるで利かずにかっこ悪くも声をあげて鳴く。

どれくらいそうしていただろうか、漸く引っ込んだ――それか打ち止めになったのか涙と嗚咽が収まり落ち着き始めた。

「ごめんねクロイツ、大丈夫・・・?」

恐る恐る顔を覗きこむ。派手にやらかした後だから、やはり顔を見るのは怖い。

クロイツ > 「今のは僕が悪いから。幻覚作用のある胞子のキノコを忘れてたんだからね」

その結果が今なので怒る事などありえない。
むしろ自分が叱られるべきことなのだから。
抱きしめ元に戻った事を喜び、拘束したままだと思い出せば直ぐにそれを解き。

「謝らなくていいよ。お互いに怪我もなかったんだしね」

涙を嗚咽を零す少女を慰めるように優しく背中を撫でて。
声を上げて泣く少女を落ちつけようと、温かく魔力を注ぎこみ続けて。

そうして慰め続け、涙や嗚咽が止まり落ち着きだせばほっとして。

「大丈夫だよ、この通りね。冒険には失敗も付きものだよ」

顔を覗き込む少女に満面の笑みで何ともないと告げて見返し。
これも失敗の一つだと本当に気にしていないという姿で。

エシル・アルトワーズ > 【継続です】
クロイツ > 【継続だよ】
ご案内:「無名遺跡」からエシル・アルトワーズさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からクロイツさんが去りました。