2018/11/21 のログ
ご案内:「北の岬」にノーガルトさんが現れました。
ノーガルト > 「ふぅ………。」

(師走と呼ばれる時期に随分と近くなってきた。
日に日に寒くなる外の空気に、ノーガルトは少し白くなり始めた息を吐いていた。

冬が本格的に始まる前に。
海が近いこの場所では、冷たい空気をより冷たく感じるから。
まだまだ必要な薪を、ノーガルトは作っていた。
斧を地面に突き刺し、軽く汗がにじんだ額をぬぐって。)

ご案内:「北の岬」にシンシアさんが現れました。
シンシア > 家の中から小さい子供が何かを抱えて出てくる

『たーたーん』
「ちょっと、リホープ約束したでしょ」

薪割りをしてるのを知ってたから、家の中の約束をしてたのに…
慌てて追いかけるように外に出てきたけど
自分と彼の間で小さい娘が、正面から転んだ

手に握ってたのは小さめのジャムパン
家で焼いてたのだけど、できあがったソレを父親に届けたかったらしい

転んだことで2つのパンも見事に地面に転がって…

『ぅ…ぅ…ぁぁあーん』

転んで驚いたのか、痛いのか、目の前で転がったパンが悲しいのか
どれかわからない、全部かもしれないけど地面に伏したまま泣き始めた

ノーガルト > (もう少しだけやっておくか、傍らにある木材を持て思う。
そろそろ、ブランコの手入れもしてやらなければと思っていることだし。
この木材が余ったらやってやるか、そんなことを考えて斧を持ったその時だった。

まあ、予想していなかったといえばうそになる。
だから、家のほうから聞こえてくるその声にはゆっくりと振り返るところだった。
その光景、転んでしまったその様子に駆け寄る。)

「……リホープ、ほらがんばれ。」

(だが、助け起こすことはしなかった。
もう、あまり甘やかしてばかりもいられないから…転がったパンをしり目に。
ノーガルトは、目の前でかがんで娘が自分で立ち上がるのを待っていた。)

シンシア > 「…もぉ…このパンはトリさんにあげようね」

転がってるパンは拾い、彼の隣で自分で起きるのをしゃがんで待ってみる

『ぁーん……たーたん』

顔をあげて泣き顔で見つめてる
いつもは起こしてくれてるのに…と思ったのか
少し泣いた後…手をついて全面の服が土に汚れたまま起き上がる

『ぁぁあーん』

自力で起き上がったのに、誉める前に…目の前の父親に向かって泣きながら駆け寄ってた

ノーガルト > 「たーたんはここにいるぞ、ほら、頑張れ。」

(自分で起き上がって、自分で立ち上がることもそろそろ覚えさせるべきだ。
甘えさせるばかりが父親ではない、厳しいこともちゃんと覚えさせるべき。
それを教えてやるのが、親というものだろう。

だが、もちろん可愛くないはずがない。
自分の愛娘だ、可愛いに決まっている。
立ち上がって、泣きながら自分のほうに駆け寄ってきたリホープをやさしく抱き上げた。)

「よしよし、よく頑張ったな。…シンシア、少し休憩する、コーヒーを入れてくれるか?」

(すぐ隣にいるシンシアが持っているパン。
さすがに…土がついてしまったものは食べられはしないか。
肩をすくめ、少しだけ薪割を中断することにした。)

シンシア > 『だーだーんー』

父親に抱き上げられて、嬉しいのかパンを無くして悲しのか
まだ泣いてる…
彼の上着を小さい手が掴んだまま、肩口で噛みつく勢いで涙で濡らしてたけど

「そうね、少し休憩、リホープお父さんも中にはいるから帰ろうね」

土のついたパンは外のベンチに置いておく
あとで小さくちぎって野鳥にでもあげようと

家に入ると、キッチンに入る前に…小さめのタオルを彼に渡し

「ノル、これで…」

顔を拭いてあげてと…渡して

ノーガルト > (別に、濡れたところでこの子の体液ならば気にもしない。
泣きながらしがみついている子を抱き上げて、そのまま家に向かう。
途中で、渡されたタオルで顔をふいてやりながら、随分と冷えた外から中へと入った。)

「しかし、随分と外は寒くなってきたな…。」

(家の中では、きっと暖炉が燃えているだろう。
そのそばで体を温めながら、コーヒーが入るのを待っていた。)

「…リホープ、他にどんなパンを作ってくれたんだ?タータンに、ちょっと見せてくれないか?」

(あんなにうれしそうにしていたのだから、きっと自信作だったのだろう。
だが、あれだけではない気もしているので…。)

シンシア > キッチンでコーヒーの用意をしてた
自分と娘にはホットミルクを

少しして、泣き終えた娘がキッチンにきて…

『あーい、あいっ』

先ほどまで一緒に焼いてたのを背伸びして取ろうとしてたので
小さめのパン、バスケットごと持たせてあげる
中にはチーズパン、ジャムパン、ウインナーパンが数個入ってて

「はい、気を付けてね、ゆーっくりよ」

彼の声も聞こえてたので、娘に持たせ届けてもらおうと
その後ろからトレイに乗せたコーヒーとミルクのカップを2つ
運んでいき

ノーガルト > (最近はずいぶんと、よく動くようになった。
この子が生まれて2回目の冬だが…この家に来て初めての冬だ。
寒くないように、温かい格好をさせてもらっている。

まあ、ここのところどうしてもこう見えて仕方がないのだが。
暖炉の前で暖まっているところに、わきから顔を出した。
どうやら自分の膝の上に乗りたいらしいので…腕をあげてその体を迎え入れてやった。)

「……うん、上手にできているな。…だがリホープ、まんまとどっちのが美味いか、競争だな?」

シンシア > テーブルに置いたミニバスケットに入ってるのは焼き立てのパン
その横にコーヒーと
ミルクを並べて
自分も隣にと座り

「リホープもがんばったものね、ほらコレがリホープのね」

チーズが散りばめられた丸いパンを娘に持たせると
それを父親の彼のほうに渡そうと手を伸ばしてた

『たーたん』

ノーガルト > (焼き立てのパンのいいにおいがする。
寒い外の空気よりも、ずっと暖かくていい心地だ。
今日は仕事もないことだし、こうして三人でゆっくりと過ごすのもいいものだと、本当にそう思う。

差し出されたチーズがちりばめられたパン。
それを渡そうとしてくるリホープから、それを受け取った。)

「ん、ありがとうな。……ン、美味い。リホープは飯を作るのも美味いな。」

(…まあ、実際に焼いたのはおそらくシンシアだろう。
何かを手伝った、というわけでもないだろうし…だがきっと。
これは自分が作ったんだと、言いたいのだろう。

おそらく、まだまだ甘い父親なのかもしれない、
だが、こういうことがきっかけで…と、少しだけ願っている。
シンシアからコーヒーを受け取り、それで流し込んだ。)

シンシア > 『あい』

嬉しそうに笑って、ストローつきのマグに口をつけて

「リホープ、ほらリンゴのジャムパン半分こしょうね」

小さめのパンを2つに割って、小さい手に握らせる
リホープのほうにジャムがたくさんついてるのをあげて

「このリンごジャムね、あの森でとったものを使ったの」

一口サイズになったものを口にいれて
ホットミルクで飲み込んだ

ノーガルト > 「ああ、寒くなる前に取ってきたあれか……。」

(あの時のリンゴ、あれはかなり甘かった。
時期があっていたというのもあるが、きっとあの期のリンゴが相当甘いものだったのだろう。
リホープの頭を撫でながら、ノーガルトも笑みを浮かべていた。

そういえば、と思い出したように…。)

「…シンシア、お前パウンドケーキは作れるか?」

(いや、ノーガルトが食べるものではない。
教会の孤児院を覗いたとき、少しおやつに関して思いついたことがあっただけだ。)

「実は、俺の部屋でそのリンゴで果実酒を作っている。それで、パウンドケーキを孤児院の子供らに作ってやることはできないか?」

シンシア > 「たくさんとれたしね、ジャムにしておけば日持ちもするし」

片手ほどのパンを食べ終えて、もう1つ欲しがるように手を伸ばしてる娘
チーズパンを取ってあげて、また2つに割り
半分を握らせて

「…リンゴでお酒??それでパウンドケーキ??」

頭の中には疑問符だらけ
アルコールのパウンドケーキなのか
アルコール漬けのリンゴを使うのか…孤児院の子らには難しいのでは?と

「うーんラム酒のパウンドケーキみたいになりそうだけど
 孤児院の子たちにお酒入りのは…やめたほうがよくない?」

できなくはないけど、お酒に浸かったものなら
焼いても抜けそうにない心配をして

ノーガルト > 「ああ、記事にラム酒を練り込んで焼くあれだ。」

(以前、まだノーガルトが子供の時。
孤児院でこっそりと、何人かで食べたそれが美味かったことを思い出した。
そこで、今ちょうど作っているシードルでもできるのではないか。
そんなことを考えてみたのだが…。)

「……だめか…。そいつは残念だ。」

(子供たちならば喜ぶと思ったのだが。
リホープがチーズパンをちぎって、それを口元に持ってきてくれる。
それを咥えて、軽く噛み砕きながら頭をなでてやる。
最近は、この膝の上がお気に入りなようで。)

シンシア > 「あそこの子はリホープくらいの子が多いから…
 もう少し大きい子なら、平気かもだけど…ちょっと心配かな」

彼の提案を残念そうに話し
少し考える
目の前でパンを食べさせてる様子を眺めながら

「アルコール漬けからシロップ漬けに変えて…
 アップルパイなんてどう?」

これなら、アルコールを少しは薄められるし、飛ばせるかもしれない
シロップの甘さと表面を直接焼けば…と

ノーガルト > 「そうだな……そっちのほうがいいか。」

(リホープがこの家に来てから、随分と性格が変わった。
今まではどちらかといえば、食に関しては少しだけ我が強いノーガルトだった。
しかし、ここのところはずいぶんと落ち着いている。
タバコもかなり、数が減ってきているようだし。)

「じゃあ、それにしようか。後で部屋からシードルを持ってくる。」

(こっそりと作っていたものだが、ここで使いどころだろう。
後で味を見て、良さそうならばお菓子作りに役立ててもらおう。)

シンシア > 「うん、試してみる…それで大丈夫そうなら
 もっていってあげよう?」

パンを1つ分食べた娘は、彼の膝の上でウトウトし始めてた
暖かくて、少しお腹にパンも入って眠気がきたのだろう
それに気づけば、シーっと彼にサインをして

「…寝かせてこようか?」

膝の上で寝られては、彼が動けなくなってしまう
その前に…と
お昼寝の時間になるのなら、このまま部屋で寝かせてこようかと手を伸ばし

ノーガルト > 「……ン。」

(シンシアが、静かにというジェスチャーをしている。
膝の上、というよりも胸元に少しずしりと重たい感覚があった。
娘がもたれかかってきた感じがしたので…まあ、そういうことかと。

シンシアが伸ばしてくる手を、軽く制止する。
それよりも、もう一杯コーヒーが飲みたいと、カップを出しだした。
起こさないように、ゆっくりと娘を抱きかかえる。
軽く呻いたような感じがしたが…まあ、このくらいならば。)

「……少し待っててくれ。」

(短めに、ノーガルトはそうつぶやく。
そのまま、二階へと足を進め、向かったのは娘と一緒に寝ている寝室。
そこへ娘を寝かせに行ってくると…。)

ご案内:「北の岬」からノーガルトさんが去りました。
ご案内:「北の岬」からシンシアさんが去りました。