2018/10/29 のログ
■マリナ > 彼の違った一面が本当に貴重で、愛しくて、もっと見ていたかったのは山々だけれど
一度艶めいた雰囲気となれば心が揺さぶられて余裕を失っていく。
彼の視線も指先も正直で、自身のどこが気になっているのかすぐわかる。
――それが少し、恥ずかしかった。自分が本当はどう成長したいのかわかってしまうようで。
「……ヴィクトール様のお声とお言葉は……いつもドキドキします……」
本当はもう少し大人になりたい。彼に追い付くために。
そういった願望さえ見透かされているような褒め言葉は、砂糖菓子のように甘い。
無理を強いられないからこそもどかしい気持ちが溶けていくようで。
呼気が感じられる唇の動きに背筋をそくりと刺激されながら、少女の声は緊張でかすれた。
初めての制服に喜んでいた清浄な空気が一変し、唇が触れ合い、背中がベッドに沈む。
やはり緊張感は解けることなく、唇が重なる瞬間には呼吸が途切れ、離れたわずかな刹那に熱っぽい息が吐かれた。
愛しい人と接する喜びを覚えたばかりの少女は、稚拙なりに彼の唇を受け止める。
絡まる両手指をきゅっと握るように力を込め、離れたくないとでも伝えるかのように。
「ん、――――……」
舌が差し込まれた瞬間、わずかにこぼれる少女の声音。
未だ戸惑い残す舌が絡まり、唾液が混じって彼の味がする。
媚薬とも言えるその味に、薄く開けた瞳が揺れた。
どうしたら上手に口吻を受け止められるのか、わからないけれど
必死に唇が開いては息を逃し、頭がぼーっとするようなキスに没頭する。
鼓膜を刺激する水音に重なる、窓の外の日常が背徳を感じさせたけれど、口腔に溜まった二人の唾液を素直にこくんと飲み込んだ。
初めて制服に袖を通し、それを他のみんなに見せることもなく最初にこんなことをしている。
きっと今後制服に着替えるたびに、この時間を思い出すのだろうと思えば――
罪を犯している気分になり、彼の手に絡めている指が、きゅっと力を込める。
■ヴィクトール > 今まで出会ってきた女の中でも、これほどに脆くて、儚い女はいなかったと思う。
それと同じぐらい真っ白で、どれだけ肉欲に汚されたかわからないのに、甘い感情を忘れぬ清らかさ。
自分とてまっとうな男ではないというのに、言葉に恥じらい、
腕の中で蕩けていく様子を見ると、嗜虐欲は高ぶる一方だ。
「俺はマリナの……乙女なところが、大好きだぜ?」
大人になりたいと背伸びする少女のままで居て欲しい。
そう我儘な欲望を思うものの、歳を重ねれば少女も大人の女に変わるのだろう。
それまでは、今の可愛らしさを存分に貪るとしよう。
唇が重なると指が絡み合うのと同じくして、舌が絡み合っていく。
まだまだ拙いディープキスの動きだが、そこに動かし方を教え込むように、男の舌が少女の舌を絡め取る。
下から上へ、ぐるりと廻るようにして掬い上げて、つぅっと表面をした先でなぞっていき、つんつんと先端で突っつきながら外へ外へと誘き出す。
顔を覗かせれば、じゅっとそこへ吸い付きながら全体を舐め回して擽るのだ。
互いの唾液が舌の上で混じり合い、掻き混ぜられて、空気と一体化する。
少女の構内に貯まる唾液には、ほんの僅かな苦味を交えるかもしれない。
仕事で受けた内部のダメージを癒やすための薬の残滓は、彼の好む大人の酒を思わせるように苦かったからで。
「……マリナの色んな格好で、場所で……抱き尽くしてやるよ。俺の匂いがなくても、何かを見る度に、俺に抱かれた記憶が蘇るぐらい、塗りつぶしてやらァ」
少女が罪と恥じらった想像は、彼も同じことを思い浮かべていたらしい。
袖を通したばかりの制服のまま少女を抱いたなら、毎朝見る制服に情事を思い出すのだろうと。
偶然の一致とはいえ、不意打ちのように囁けば、無意識に心を揺さぶるだろうか。
片手を解くと、指の代りにと自身の背中へ掌を導き、密着させたまま手を動かす。
制服のブラウスに指をかけ、ぷつぷつと一つ一つ解いていき、半ばまで解けば、片手がガバっとそこを引っ張るようにして開いてしまう。
その程度で壊れることはないが、甘くも剥ぎ取る乱暴さを重ねればどうなるか、甘い感情の裏側に潜む被虐を煽ろうと意地悪しながらブラを晒させる。
フロント部分に指をかけると、ぐいっと下へ少しずらしていき、胸元を曝け出させようとする。
ただそれも意地悪なもので、先端を器用にも生地に引っ掛けていき、尖りを拉げさせながら下へ下へと引っ張っていく。
その度に乳房は張り詰めていき、限界を通り過ぎれば勢いよくブラが下へずれ落ちるだろう。
乳房を卑猥に見せ付けるほど揺らしながら。
「ん……」
曝け出された先端へ唇を寄せていくと、舌先でゆっくりとさくらんぼを転がしていく。
淡くツッツキ、反応を見ながら側面に唾液をまぶすようにこすりつけると、それを掬い上げるように舌先がめくりあげていく。
ちろちろと擽るような舐め方と愛撫で可愛がりながらも、ちらちらとその顔を覗き見る。
弱い波を探るようにして緩急をつければ、徐々にそれは少女に合わせたペースへと変わり、痺れは強く大きくなる様に促していく。
■マリナ > 大好き。そんな単純な言葉が、彼の口が紡いだという事実で身も心も震える。
少女の思慕は確かに存在するけれど、初めての感情に揺れ動きやすく、伝え方もままならない。
そんな状態だというのに体だけは全てを捧げてしまっているのだから、ますます翻弄されてしまう。
恋情を抑える方法も知らないままに情火だけは教え込まれる。
乱れる呼吸のなか、戸惑いがちに濡れた唇から舌先を出すと吸われる。
閉じ込められていた私室にて読み耽った物語で、淡いキスこそ男女の思恋を表すものと学んでいた少女には
それがあまりに卑猥な口付けで、ひくっと肩を震わせた。
けれど、物語を読むだけでは味わえなかった程に恍惚とした味がする。
舌を辿るように喉奥まで垂れてくる唾液に感じる苦味すら。
出会った夜、初めて唇を塞がれた時もほのかな苦味があった。
今とは違う。柑橘系とアルコールの残り香が混じったものだったけれど。
確実に記憶と経験は少女の中で積み重なり、育てている。
「―――はぁ、はぁ、…………。
今でも……ヴィクトール様がどこでお仕事してるのか、いつも考えてます……」
口付けで乱れた息のまま、今の気持ちを言い当てられたような囁きに頬が染まっていった。
今だって彼がいない間、この部屋で空を見上げると仕事中の彼を想っている。
護衛についてくれるミレー族の少女と市場で商品を見て閑談している瞬間も、心のどこかで気にしている。
そんな日々に、背徳の思い出を加えられれば心は常に彼に囚われるのだろう。
その予感に怯みはしても拒絶する筈がない。
着たばかりのブラウスのボタンが外されていく。
自ら服を脱いだ時とは違う、無防備な素肌を暴かれていく感覚に沸騰した熱が息を詰まらせた。
「…………っ」
開かれる瞬間、喉を引き攣らせ、羞恥に下唇を噛む。
今日一度彼の前に晒したブラジャーに包まれた乳房が、再び窮屈そうに露わとなったけれど
先程とは違い、緊張感と高鳴りから孕む熱がそこにあった。
彼の指が下着をずり下ろそうと谷間に食い込んだ瞬間も、同じくかすかな呼気が漏れる。
けれど今度はそれだけではなく、生地のざらつきが先端を刺激するので喘ぎ混じり。
「はぁ……ぁぅぅ……ん、――――ぁ、や……んんぅ…… っ……!」
ぷるっと弾んで露わとなる乳房は、下乳に食い込むブラジャーで尚更豊かに強調させていた。
途中慌てたように声が揺れた原因は露出してわかってしまう、乳首の膨らみ。
柔らかだった筈のそこが、未だ触れられてもいないのに少し硬くなって上を向いていることが恥ずかしくて。
けれどそれを口に含まれれば、それどころではなくなってしまう。
最初にぴくっと鋭く反応した後は、繊細な舌先の動きで細かに唇を震わせることになり。
「はぁ、んん……ぅ、んっ……!や……顔は……見ないで下さい…………あぁ、はぁ……」
彼の唇の内側で上へ下へ、右へ左へと揺れ動く乳首は見る見る硬く尖っていく。
ほんの少し柔らかさを残していた感触が、ツンと弾力をもつようになっていることは彼の舌先が一番わかるのかもしれない。
立ち上がり、唾液で艶めく乳首が舌先に押し上げられる瞬間
特に声が跳ね上がってしまうのを自覚しつつ、彼がこちらをうかがっていることに気付いて顔を真っ赤にさせた。
顔を見られていないとしても、彼の背に触れた指が緩く爪を立てるようになってしまうので
どうされると強く感じてしまうのかは隠しようがないのかもしれないけれど。
未だ明るい日差しがお互いの表情も体の反応も隠してくれず、少女にはちょっとつらい。
ご案内:「ドラゴンフィート」からマリナさんが去りました。
ご案内:「ドラゴンフィート」からヴィクトールさんが去りました。