2018/08/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」にジードさんが現れました。
■ジード > 貧民地区の路地裏の一つ。大通りの裏側に位置するちょっとした裏道に、
ふらりと一人の男が無造作に姿を現す。路地の中でも少し広くなった場所を探し当て陣取り、
手にしたカバンを地面に置く。すると機械仕掛けの玩具の様に
パタンパタンとカバンが開いて大小二つの陳列棚を持つ小さな露店が姿を現した。
棚の上に薬瓶やアクセサリーなど商品を陳列し店としての体裁を整えれば胡坐をかいて店の奥に座り込む。
「よし、それじゃあ開店だ。場所の選択が間違って無きゃいいが」
露天の常として場所選びが悪ければ商品以前に目に留まらないのはよくある事である。
若干不安を感じながらも時折人の流れる道行を眺め。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」に紅月さんが現れました。
■紅月 > ーーーかつ、かつ、しゃら…
今日はふらりと裏道探索。
貧民街はいつ来ても迷路みたいで、毎回毎回発見があるから楽しい。
だけれど今回、何だか不作で…ほんのりしょんぼり帰り道。
「……ん、あれ?お店?
お、アクセサリーもある…」
女が甘味と装飾品に釣られるのは、もはや習性である。
買うか使うかは別として、ついつい気になってしまうのである。
ふらりと吸い寄せられるが如く、露店の棚のもとへ…
■ジード > 「おやおや。また珍しいお客さんだね?
この辺りでは見ない顔だけど何かご入用かな?
薬からアクセサリーまで何でもござれ。
御用ならいくらでも仰せつかるよ」
笑顔で一礼して見せながら見慣れぬ格好の女性を見上げる形で口上一つ。
様々なラベルの張られた薬とアクセサリー類で満たされた棚を示すのだった。
■紅月 > 「ふふっ、こんばんは!
何が入用って訳じゃないんだけど、今日はこの辺のお散歩しててさ…ほら、貧民地区ってすぐ道が増えたり減ったりするじゃない?」
話し掛けられればニコニコと笑みながらちょこんとしゃがみ込み、偶然訪れたのだと語ろう。
そりゃあ見慣れぬ筈である。
貧民街はこの紅娘にとって"探索しよう"と思い至る程度には普段立ち入らぬ場所なのだ。
「薬から、アクセサリーまで…ちなみに薬はどんなのがあるの?
面白そうなの、あったりする?」
男にワクワクと期待の眼差しを向けて質問を。
この女の"面白い"は、ちょっとした悪戯に使えそうなアレコレや珍しい品であるが…はたして。
■ジード > 「だからこそあんまり迷いたくない人間は近づかない物だけどね。
君は随分と変わってるようだ」
迷う事を承知の上で訪れたのだろうかと感心しきりといった体。
訪れた客を嫌う理由は当然なく、興味深そうに商品を見てくれるので
在れば勿論悪い気はしないのが人情というものだ。
「面白そうなものといえば随分と範囲が広くて困るけど、そうだねえ。
例えば夜のお供に使える様な物とかもあるよ?
恋人がいるとかならおひとつどうかな」
にんまり笑ってからかうように女を見る。
■紅月 > 「迷宮こそ開拓したくなるのが探索者、ってね!
普段は冒険者…まぁ、採取や魔獣狩り、トレジャーハンターなんかがメインなんだけど。
…いや、変わり者かな?たぶん変わり者だなぁ」
ニカッと笑って話すものの、説明しながらだんだん…散々ズレてると言われている事を思い出し、なんとも言えない困った表情に。
けれど…売り物に触れたり戻したりする手付きはソッと優しいもので、品物を大事に、純粋に露店を楽しんでいる事が伝わるだろうか。
「範囲かぁ…って!
よ、夜のお供って、いやいやいやっ!そういうのじゃなくてっ!!」
範囲とやらを狭めようと、真剣に考えようとした、のだが…唐突に飛び出すお色気ワードにポッと頬を染め、アワアワと、ブンブン首を振って否定する。
■ジード > 「ある意味そっちの職業には向いてるみたいだねえ」
少し呆れたようにいうのはその活動力が自分にないものだからだろう。
どちらかというと慎重派の男は呆れ半分称賛半分に言い返すのだった。
「ほほう、その反応使う相手はいるのかな?だったらほら。
お相手さんにも喜ばれるかもしれないし、お一つどうかな?」
そう笑顔で畳みかけて見せる。
■紅月 > 「でしょう?
好奇心には勝てない、ってね!
…あ、何か困った事とかあったら請け負うよ?
私はコウゲツ、東の果てにては紅の月と書きまする!」
えっへん、と胸を張って…次いでふわりと笑んでみせる。
「い、居ないことは…ないけども……
っわぁ!わぁああっ!
そ、っそういうのは殿方に!殿方に任せてるからぁあっ!!」
ボボッと火がついたように耳まですっかり赤くして、ブンブンと手を振る。
恥ずかしさで若干涙目にすらなっている。
■ジード > 「こちらでは見ない名前だね。私はジードというしがない物売り。
どうかお見知りおき願うよお嬢さん」
堂に入った一例をして見せるとうろたえる様子が見て取れた。
これ幸いとばかりに畳みかけるように瓶をつまみ上げて手を挙げて。
「それならこういうのはどうかな。
いわゆる媚薬の類だけどいつも相手方に任せているのなら
積極性をアピールすると喜ばれると思うよ?」
■紅月 > 「お、お嬢さんってトシじゃないんだけどな…うん、宜しくっ!」
一部のケースを除けば、若く見積もられて喜ばぬ女も居らぬだろう…呼ばれ慣れない呼称に照れつつ微笑んで。
「び、媚薬って……それこそ"はしたない"って思われそうじゃないさ…?
…殿方って、やっぱり此方からも…その、お願い、した方がいいのかなぁ?」
もじもじ、と、すっかり赤くなったまま視線を泳がせつつ…いい機会だからと、ちょっぴり気になっていた事を訊いてみる。
■ジード > 「いやいや、そんなことは無いと思うよ?」
笑顔で言い返す手慣れた様子は流石の商売人だ。
照れた様子に更にもう一押しとばかりに笑顔を深め。
「そんなことは無いよ、男からしてみたら積極的なのもうれしいものさ。
普段貞淑にしているならなおの事効果が強いってモノさ」
だから気にすることは無いとずずいっと相手に向けて瓶を差し出す。
■紅月 > 「もうっ、お上手なんだから…」
呼称くらいならあしらえるものの、夜の話題なら話は別だ。
どうにもこういうのは…なんというか、知識も足りてないし、恥ずかしさで頭が回らなくなる。
「う、嬉しい…のか……あ、いや、効果!
そうだよ効果、あんまり効いちゃっても困る…んだけど……」
助言と押しの強さに、ついつい瓶を受け取ってしまい。
けれど、大事な事を忘れていたと言わんばかりに訊こうとして…何だか買う前提みたいな言い方をしてしまった事に途中で気付いては、だんだん尻すぼみになってゆく。
■ジード > 「本心からの言葉ですとも」
まんざらでもない表情になる相手を見ればしてやったりとばかり。
あともう一押しと更に言葉をつづけ。
「なあに、お互いに少し興奮して体が火照る程度だよ。
何だったら口移しでもしてしまえばいいい。
何よりお嬢さんがそうやって行動に出るというのが男は嬉しいのさ」
■紅月 > 「くっ、口移し…!?
媚薬を、口移し…うぅ、マンティコア狩る方がよっぽど楽だぞ…」
どうやらそれでもハードルが高いらしい。
とんでもない例えが出る程度には動揺しまくっている。
「…でも、うーん、嬉しい…効果は先に試してみれば確実だし、相手が喜ぶ……
話のネタとして、買ってみよう、かな…?」
押しきられた。
チラッと商人の方を見る。
むしろ、チラッとしか見れない。
■ジード > 「いつもやってる事の延長でしょう?」
簡単だと押せ押せの行動をお勧めして見せる。
笑顔のままに買うという言葉が出れば即座に金額を提示して瓶を渡し。
「はい。毎度あり」
そのまま反対の手を差し出して笑顔を向けるのだった。