2018/04/14 のログ
ご案内:「王都・貴族邸宅」にサロメさんが現れました。
■サロメ >
「ふう……」
王都、富裕地区
騎士の名門、アクアリア家の邸宅、その一室にて───
「ようやく、纏まりはじめたな」
普段の騎士然とした装束ではない、嫋やかなドレスに身を包み
その顔には険の映らない笑みを浮かべる女性の姿があった
「将軍。オーギュストも順調に快復しているようだが…。
ふふ、まぁ今しばらくは執務室に籠もって私の苦労を味わってもらうとするか」
第一あの男のこと、戦場に出ればいつも通りに動こうとするだろう
肉体は健常に戻ったとしても、鈍った勘まではそう簡単に戻らないはずだ
まずは遊撃などとして……
などと、自室で彼の戦線復帰のシナリオを練っていた
■サロメ >
「──カルネテル卿にも礼の手紙を送っておくか…」
彼には色々と手をまわしてもらった
第七師団がまとまって動けない間のタナールへの出兵の助け、
王城内での、師団の立場へのクッションとしての役割──
「礼には人の義で以て答えるのが礼儀、なのだろうが……」
机に頬杖をつき、ふぅと小さく息を吹き零す
第七師団の危機
支えてくれた者は多い
…一度は絶望したこの国の未来に小さな希望が灯るくらいには、その支えは強固だった
多くの枝葉は腐り、腐敗は幹どころか根にまで及ぶであろうマグメール王国
されど緑茂る若木の枝が、強固な添え木が、見え隠れしている……
■サロメ >
「……少し、休むか」
恩義にどう報いるか、というのも今後の課題となるだろう
今のまま、かつてのまま在るだけで果たして足りるものか
考えに煮詰まり、邸宅に似合わぬ簡素な椅子から立ち上がる
ドレスを脱ぎ去り、ネグリジェ姿となってベッドへとその身を投げ出した
天井との睨み合い
やがて瞼は自然と落ちてゆく
暗闇が訪れる中で、あの時交わした言葉が蘇る
…オーギュストにとって、自分は一体どういった存在なのか───
「(……まぁ、今は…それよりも先に考えることがある…な……)」
■サロメ >
今後の第七師団の動き方…
凍結されていた多くの計画の再配置…
何よりも、オーギュスト将軍の戦線復帰
悩ましい課題が浮かんでは消えてゆく
やがて微睡みが訪れて………
………
同時刻、将軍オーギュストは勝手に師団を動かしタナールへと攻め入っていた
普段から睡眠時間を削っていたサロメがそれを知るのは翌朝のモーニング中のことになる
ご案内:「王都・貴族邸宅」からサロメさんが去りました。