2018/03/21 のログ
■ボブ > (気分良さげに路地裏を歩いていれば……更に一本細い路地の奥の方から複数の男と一人の女性の声がしてき、
どう考えても拉致寸前の現場の様子だと悟れば)
「はあぁぁ~~、せっかくいい気分でいたのに余計な事をしやがる連中の所為で台無しだな。
悪い事をしてるやつらにはしっかりとお仕置きしてやらねぇとな……俺の腹立ちの分も含めて」
(細い路地の奥の方に視線を向けながら、拳を手のひらに当てて、ポキポキッと指の関節を鳴らしていけば
何とも薄暗い闇を帯びたような笑みを顔に浮かべながら、暴漢達がいるであろう路地の暗闇の奥へとその姿を消していった)
ご案内:「王都マグメール 平民地区 路地裏」からボブさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」にジードさんが現れました。
■ジード > 寂れた場所が多い貧民地区の中でも賑やかな場所が多い繁華街。
その、路地裏。娼館や商館の間からふと覗けば見える位置に広げられた小さな露店がある。
見れば商っているのは傷薬などをはじめとした多様な薬と、
軽い贈り物に丁度よさそうなアクセサリーの数々。
さして繁盛している様には見えないのの店主らしき男は大して気にした風もなく路地を眺めていた。
「こんな日にしちゃ上々って所かね。
この時期はみんな財布のひもが緩みがちなのが助かるな。
――難点を上げるとしたらこんな時間帯だとそもそも客の数が少ないって事だが」
言って一瞥するのは表通りである。人の流れはやはり多い物の、
女性の客引きの部類は大分少なく見える。
一旦客足の遠のく時間ばかりは如何ともしがたい。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」にノアさんが現れました。
■ノア > 透け感のある白布を靡かせながら、一人の女が路地へ脚を踏み入れる。女は其の小さな露店の前で、脚を止め
「 ………綺麗、 」
装飾品の数々に、ぽつり と声を漏らす。"表" に並ぶ商品の数々を、一通り眺め終えると… 視線は、商品から店主へと移り
「 売り物は、コレだけですか ? 」
と ── ゆるり、首を傾げて。何処かで聞いた、とある露店商の噂。其の露店商と目の前の男性が同一人物か、探るように声を掛けた。
■ジード > 「おや、いらっしゃい。…なんというか、そういう褒められ方舌の初めてかもしれない」
気さくな様子で声をかけながらも、ふと女性がつぶやいた言葉に思わず目頭を押さえてぼそりと漏らす。
何せあまりその手の評価を受けたことがないので無理もない話だが。
そのまま相手に向ける表情は満面の笑みであった。
「ほかにもいろいろあるにはあるけどね、何か入用かな?
とはいえアクセサリー系そこに並べてあるの以外だと、
ブレスレットとか少し置くのに場所を取るタイプだけど」
そういいつつ取り出して並べていくのは確かに少し大柄な宝飾品の数々。
表に並べているペンダントなどに比べれば場所をとるタイプのものが多い。
「あとは薬とかもだけど、何か入用ならおまけしとくよ」
そう売り込みかける抜け目なさはあるものの、始終上機嫌。
■ノア > 「 古くても、綺麗な物はいつまでも綺麗… でしょ ?
ほら、この装飾なんか すごく凝ってる。」
目頭を抑える大袈裟なリアクションに、くすりと肩を揺らして笑う。けれど女の目的は、アンティークのアクセサリーなんかじゃなかった。耳にしたのは、 "質の良い薬を売る露店商が居る" という噂。外見的特徴等は聞いていない為、違うのなら余計な物を売り付けられる前に早々に立ち去ろうと ── そう 思っていたけれど、
「 薬、って…… 」
どうやら、まだ立ち去るには早いようだ。女は改めて、店主を見詰め
「 頼めば作ってもらえたりしますか ? 」
仕入れているのか、はたまた店主自ら作り出せるのか を確認する。更に続ける言葉は、貴方だけに聞こえるよう小さな声で
「 ん、 と… 例えば、 睡眠薬とか。麻痺毒、とか。」
■ジード > 「それはそれとして、センスの良し悪し位はあるよ。
目利きとしても加工する側としてもね…あんまりそっちの目利きはさっぱりでね」
あまり認めたいことではないが、客に認められたことがあまりない以上そういう事らしい。
若干投げやり気味に言い返して見せるものの、薬の話に食いついた相手におやと声が上がる。
宝飾品よりもそちらに興味を惹かれることはさもあらん、と思ったが口に乗せられた内容がなんとも剣呑だった。
「ああ、勿論何でもござれ。強い物から弱いものまで言ってもらえれば幾らでも作るとも。
とはいえ――そういうのを仕事ででも使うのかい?」
その手の薬はある意味本業、である。
造作もない事ではあるが興味を惹かれて用途を問いかけ。
■ノア > 欲しいのは、 "町のくすり屋さん" で手に入らない薬品。睡眠薬といっても 当然、不眠症の為に服用する物ではなく "即効性" のあるモノ。これまでは何とか手に入れて来たけれど… 仕入れ先を一つに絞れるのなら、其れに越した事はない。
「 あたしは好きですよ、こういうの。」
とは云え初対面の相手が、用途もわからぬ物騒な話に乗るか乗らないか… そこは、賭けだった。アクセサリーの話は、ここまで。更に半歩歩み寄り、店主との距離を詰め
「 んん…… 仕事かもしれないし、そうじゃないかもしれないし。男女関係のもつれかもしれないし、転売目的かもしれないし… 」
問い掛けには、視線をアクセサリーへと落としたまま 曖昧に返し。かと思えば次の瞬間には、琥珀色の瞳が真っ直ぐに貴方の碧色を見詰め
「 もしも売ってくれるなら、定期的に。其の代わり、簡単な材料の調達くらいなら… 協力出来る事は協力する。」
其の提案は 単なる売り手と買い手のものではなく、協力関係を結びたい と匂わせるもので… 其の提案から薬の用途が、 男女関係のもつれ なんかではない事がわかるだろうか。
■ジード > 「そういってもらえると嬉しいけどね。世の中、いろいろままならないもんだ」
悲しいものだと息を吐いて頬杖を突きつつも、手を棚の裏に回して幾つかの小瓶を取り出して
それを相手の目の前に置いて見せる。
中身は相手の所望していた手合いの薬でだ。
そこまで強くはないが、即効性の睡眠薬と神経毒。
特に神経毒の方は相手の動きを鈍くする程度のものでしかないのだが。
「――そうだね。それなら、良いだろう。この手の奴は結構調達が面倒でね」
それで賄えるならそれに越したことはない。
緩く肩をすくめて言いながらに、薬棚に視線を向け。
「しかし、どれくらいの強さのモノが欲しいんだい?
それによって値段もいろいろ変わるけどね」
何せ原料費が違う。自分のカバンの中身を思い返して思案顔になり。
■ノア > 目の前に並べられる小瓶を、じっ と見詰め。どの程度の効き目を求めているかと問われれば、指の隙間から一本の細い針を覗かせて
「 睡眠薬は 飲み物に混ぜて、直接。弱くても問題ない。神経毒の方は… コレの先に塗って使いたいから、即効性のある強いモノを。」
それぞれの使い方を説明する。相手に信用してもらいたいのなら、先ずは自分が相手を信用してみせなくてはならない と… そう考えて、女は白い手を そっと差し出し
「 あたしはノア、 よろしくね。」
聞かれる前に、自分から名乗る。偽名か偽名でないのか、其れを貴方が確かめる術はないけれど… とにかくこんな事位しか、気持ちの表し方が思いつかなかった。
■ジード > 「ふむ。睡眠毒の方はまあいいとして、強いものとなるとやっぱ虫か植物になるかな。
多少割高になるがそこは勘弁してほしいね」
相手の要望を聞いて少し考えるしぐさを見せた後、
片眼を瞑って考えながらに返答した所で相手の仕草に目が瞬く。
しかし、すぐに笑みを作って見せれば手を差し出して相手の手を取り、軽く握り。
「俺はジード。よろしく頼むよ、お得意さん。
ま、見ての通りの露天商。しかも場所を決めてるわけじゃないからね、
急用の時は宿にでも言伝ておいてくれ」
言って平民地区の定宿にしている宿の名をあげた。
■ノア > 「 虫……… 出来れば "植物" で、お願いします。」
虫と聞いて背筋に寒気が走り、柔らかな笑みも途端に引きつらせつつ。値段については、貴方に全て任せようと頷く。貴方の手を きゅ‥ と緩く握り返し
「 ジード、 ね。 ん… わかった。」
其の名を確り覚えようと、復唱する。宿についても こくんと頷き、そっと 手をほどくと
「 じゃ、今日 は……… んん、 」
再びアクセサリーを眺め、暫しの沈黙の後
「 コレ売って。それから、必要な材料のリストも頂戴 ? 」
パールが連なるネックレスを手に取り、いくらかと訊ねる。リストだけ貰うのもなんだから、序でに商品も一つ買って帰ろうと。
■ジード > 「デカい蜂とかは巣をつぶせばかなりの量が取れるからおススメだよ?
毒性も強いし。無理にとは言わないけど」
少し残念そうに言い返しながら、それでも口ぶり通り無理強いする気はないらしい。
ならばそれでとうなずいて返して見せながらも、手が離されれば
引っ込めて相手の注文に応じてアクセサリーを包みながら
その包み紙にさらさらとリストを描いたカードを添えて相手に差し出し。
「はい、毎度あり。それじゃ今後ともひいきに頼むよ、ノア」
■ノア > 「 いや……… 無理、 蜂は無理… 」
蜜蜂だって怖いのに、 "デカイ蜂" だなんて… 巣を潰す前に、此方のメンタルが潰れかねない。大きく開いたデコルテには、何も身に付けていなくて。丁度良かった と長い髪を左側に流し、購入したばかりの其れを付ける。昔からある定番のデザインは どんな服にも合わせやすく、手ぐしで髪を整えながら満足げに見下ろして
「 ん、 こちらこそ よろしく♡ 」
言い値に従って金貨を支払い、リストの入った包みは折り畳んで胸元へ。一見すると、露店でアクセサリーを購入しただけの客のよう… 繁華街の人波の中へと、溶け込むように姿を消した。
■ジード > 「そういうもんかな。何だったら毒針引っこ抜くだけでもいいんだけど」
尚の事難易度の高そうなことを言いながらも多少落胆した様子は隠せない。
残念だと言いながらにかぶりを振って目の前で身に着ける様子に緩やかな笑みを浮かべ。
「ああ、それじゃあまた。……さて、少し準備しないとな」
そう独り言ちると男はカバンを手に何やら漁り始める事になる。
俄かに賑わい始めた夕刻の一幕であった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」からジードさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」からノアさんが去りました。