2018/01/01 のログ
ご案内:「平民地区 居酒屋」にアリアンさんが現れました。
アリアン > 新年を祝う公演も無事に終わり、解放感にあふれた気分で訪れた居酒屋。
歌手や演奏家のみならず、ダンサーや舞台演出家、大道具小道具といったメンバーまで、舞台関係者が丸ごと移動してきたような賑やかさ。
顔見知りに挨拶をしながら、奥まったボックス席に腰を下ろし、スパイスの効いたホットワインを注文。つまみにナッツをポリポリとかじりつつ、テーブルに飛び乗って踊り始めた女性ダンサーの足さばきに目を細める。

「公演が終わったばかりだってのに、みんな元気だわー」

などと呟きつつ。

アリアン > 手回しよくリュートを持参した演奏家の一人が近寄ってきて、席のテーブルに浅く腰かけ、ポロンと弦を弾く。
一曲歌わないかと促され、笑って手を振る。

「さっきまで、散々歌ったのに?」

それとこれとは別、さあ何か楽しいものを、と促され、肩をすくめて立ち上がる。
軽く咳ばらいをして、舞台よりは控えめな声量で。

「友よ、いざ飲みあかさん
 こころゆくまで
 限りある青春の日の
 楽しい一夜を!
 若い胸には 燃える恋心
 優しい瞳が 愛を囁く
 またと帰らぬ日のために
 さかずきをあげよ!」

アリアン > すると、別の席で飲んでいた体格の良いテノール歌手が立ち上がり、後のパートを引き受けて歌う。
公演ではパートナーになることが多い歌手なので、呼吸が合う。

「この世の命は短く
 やがて消えてゆく
 だからさあ、今日も楽しく過ごしましょう
 このひとときは 再びこない
 むなしくいつか 過ぎてしまう
 若い日は夢とはかなく 消えてしまう」

そして、離れた席で互いに手を伸ばし、声をハモらせる。

「ああ ああ すぎてゆく
 ああ ああ すぎてゆく
 ああ そのとおり!」

プロの歌手の声が重なると、ガラスをびりびりと震わせるほどの音量になる。
が、その場にいるのは舞台関係者ばかり。
嫌な顔をせず、むしろ手拍子や足踏みで賑やかに盛り上がり、最後のフレーズは声を合わせて歌いあげる。

ブラボー、の声に気取って一礼し、再び席に腰を下ろして、喉をホットワインで潤す。
歌い終えた高揚感で頬をわずかに紅潮させ、何気なく視線を店内に巡らせる。

アリアン > 代わる代わる席を立ち、歌い、また踊る夜は更けていく。
そんな彼らの姿を見ながら、重ねる杯は進み、宴が終わるころには、かなりへべれけになりつつ帰宅したのだとか――。

ご案内:「平民地区 居酒屋」からアリアンさんが去りました。
ご案内:「設定自由部屋2」にジードさんが現れました。
ご案内:「設定自由部屋2」からジードさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」にジードさんが現れました。
ジード > 寂れた場所が多い貧民地区の中でも賑やかな場所が多い繁華街――
その、路地裏。娼館や商館の間からふと覗けば見える位置に広げられた小さな露店がある。
表通りの店、特に娼館を利用する人間向けの道具やこの地域の一部の住人御用達の麻薬類などを商うその店は、
さして繁盛している様には見えないのの店主らしき男は大して気にした風もなく路地を眺めていた。

「年の初めの売り出しにしては上々って所かね。
 この時期はみんな財布のひもが緩みがちなのが助かるな。
 ――難点を上げるとしたらこの時間帯になるともう皆引っ込み始める事だけど」

言って一瞥するのは表通りである。人の流れはやはり多い物の、
女性の客引きの部類は大分少なく見える。