2017/12/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」にジードさんが現れました。
ジード > 貧民地区の中でも一層治安の悪い路地裏の片隅。
ちょうど平民地区と貧民地区とを繋ぐ裏道に当たる路地に怪しげな露天が構えられていた。
とはいっても場所が悪いのか訪れる人影もほとんどなく店の様相は閑古鳥。
繁盛していないのは一目瞭然。

「さて。普段なら訳アリが結構通りかかるんだがなあ。こっそり娼館に出かける人、とか」

はて、と声を上げながら騒々しい繁華街のある方角に目を向ける。
そういった手合いを当て込んでの商売場所であるが興は当てが外れたらしい。

ジード > 「今日はハズレだな。やれやれ、もうちょっと人通りのいい場所を探そうか」

娼館街の喧騒とは裏腹に静かな路地の様子に苦笑いが浮かぶ。
これはどうにもならぬと思ったか立ち上がると手早く荷物を片づけ、
路地の向こう、繁華街へと消えていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」からジードさんが去りました。
ご案内:「ゴーストタウン」にルルディさんが現れました。
ルルディ > 急に湧いたのか、それとも、この一帯の上空だけがそうなのか、分厚い黒雲が頭上に蓋をしていた。
そのせいで、日没にはまだ時間がある筈なのに、周囲は夜更けのように青黒かった。
精霊の前方には、石畳の幅広い街路がうねりながら伸び、その左右には石造りの民家がまばらに立ち並んでいる。
しかし、人が暮らしている気配はまるで無く、生活音も聞こえて来ない。風が吹き流れるか細い音だけが聞こえていた。

「これはまぁ、何とも辛気臭いところだね」

街路を歩む精霊は、左右を見渡しながら呟いた。街から街へと移動する途中の、通りすがりである。
前からも、後ろからも歩いて来る者はおらず、誰ともすれ違わない。この辺りが、単に極めてひとけの少ない廃棄区画であるのか、魔性の土地であるのか、ぱっと見判別はつかない。

「目を楽しませてくれる景観がある訳でもなし……さっさと抜けてしまうのが吉かな」

廃村にしか見えないような場所でも、ひっそりと宿が営業しており客が出入りしていた……なんて風景を目にした事もある。
不気味な雰囲気について深く考える事もなく、この立ち止まり理由の無い街をさっさと通過すべく、精霊は少し歩調を速めた。

ご案内:「ゴーストタウン」にリトさんが現れました。
リト > 今日は少しばかり散歩の趣向を変えて、小耳に挟んだ程度に知っていた廃村に足を運んでみる。
いかにも外出向きではなさそうなドレスを風にはためかせ、白肌の少女は人気の絶えた区域へと足を踏み入れた。

「おー……これは、すっごいねぇ…」

廃墟をこの目で見るのはいつぶりだろうか。
石造りの丈夫そうな、それでも人気の感じられない民家を一つ一つ目にしながら歩みを進める。
ここはどうして廃村になったのか。そんなことは別に考えようとも思わない。

「―――おや?」

前方に人影が見える。
自分とさして背丈も違わない姿を、もう少し近くで見ようと歩み寄っていく。