2017/10/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」にジードさんが現れました。
■ジード > 貧民地区の中でも一層治安の悪い路地裏の片隅。
ちょうど平民地区と貧民地区とを繋ぐ裏道に当たる路地に怪しげな露天が構えられていた。
その露店の裏側から行き交う人々を男は見つめていた。
とはいっても1時間に1人訪れるかどうかの通行人に、客寄せの声を投げかけたり
している程度だがその成果は芳しくないのは一目瞭然だった。
「さて。そもそも人の気配が薄いのは出店先を間違えたかね」
はて、と声を上げながら騒々しい繁華街のある方角に目を向ける。
かといってそれほど騒々しいのが好きではない身の上にとってライバルの
多いその手の場所に店を出すのはあまり好ましいとも思えなかった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」にルリシアさんが現れました。
■ルリシア > 貧民地区の裏通りを寝床として利用するようになって早数日。
元名高き遺族の端くれであった金髪の吸血鬼は食糧を求め夜の街を歩く。
もう数日は何も口にしておらず、空腹から激しい目眩を覚え、ふらふらとおぼつかない様子で露店通りを歩いていく。
そんな彼女に声を掛ける商人も複数いたが、生憎金銭は一銭もない。
不本意ながらも主人の屋敷に帰らねば腹を満たすこともできないのか。
自分の見るに無残な姿に落胆の息を零しながら歩いた。
「……く、腹が減って…もう駄目だ……」
余りの空腹に、通りを歩く人間ですら美味しそうなご馳走に見えてしまうほど、ルリシアの空腹はピークを迎えていた。
しかし、この街に自分を救ってくれるような良心的な人間がいるとは思えない
なるべく体力を消費しないようにと、人通りの少ない路地へ歩き、石煉瓦が敷き詰められた冷たい地面に腰を掛ける。
「……このまま死ねたなら、どれだけ楽だろうか。もはや自分で自分を殺めることもできぬとは…情けない話だ」
虫が泣き喚く腹に手を当て、壁に凭れこのまま眠ってしまおうと瞳を閉じる。
しかし、街の騒々しさは彼女を眠りの世界に素直に連れて行ってはくれないようで…
■ジード > 「店の前でのたれ時なれるとそれはそれで迷惑だよ。――おや?」
今一つ人通りが無いせいだろうか。客入りが良いとは到底言えない有様に店主は渋い顔。
人通りがあまりに多い場合それはそれで売れるか怪しい商品の数々ではあるが客がいなくてはやはり話にならない。
場所を移すかどうかを真剣に検討し始めた所である意味で場違いで、しかしこの周辺であれば大して珍しくもない音が耳に入る。
どこかのストリートチルドレンが腹でも空かせているのかと一瞥と共に放言すると想定とはずいぶん違う人影が目に入る。
「これはまた――随分と珍しい。物を見たかもね。生きてるかい?」
興が惹かれたのか立ち上がり近寄れば手を差し伸べる。
その目はどうにも助け出すというよりは品定めするといった風情の視線を送っているのではあったが。
■ルリシア > 耳鳴りのように騒ぐ人の声に軽く舌打ち。
そしてその後耳に届く人間の声に瞳を開ける。
そこに立っている男を訝しげに見つめ、自分へ差し伸べられた手を払いのける。
自分を見るその目が彼女の癇に障ったらしく、彼女は立ち上がろうと腰に力を入れる。が、既に体力も底を突き、立ち上がることすらままならない状況であった。
こんな状態でも気を失わないのは曲がりなりにも吸血鬼だからか。
「……寄るな、人間。どうせ貴様も私で稼ごうとする野蛮な輩と同種なのだろう?私は今機嫌が悪いのだ……放っておいてくれ」
ぷいっと顔を背け、クールに告げる台詞。
しかし、彼女の腹から鳴った空腹の音によってそのセリフも台無しなものへと。
羞恥に顔を染めながらも、男の方を一切見ようとはしなかった。
■ジード > 払いのけられた手。それを所在なさげに見下ろしてから手を下した後、
立ち上がろうとした結果また崩れ落ちる様子を訝し気に見る。
己の知っている手合いであればプライドが先行するタイプとみていたが、
その見栄を張る気力と体力すらも残っていないらしいと顎に手が乗り。
「生憎と、人間というわけではないんだがね、ご同輩という奴だ。
だが、そうだね。そんなに腹が減っているのなら俺が提供してもいいよ?もちろん対価はいただくけどね」
朱の点した横顔に向けて投げかけるのはそんな提案だった。
ある意味で商人らしい、しかし足元を見た言葉である。
■ルリシア > 「……なんであろうと、私を見るその目は好かん………」
彼女にとっては人間でもそうでなくても全く関係のない事だ。
近寄る者すべてが自分に危害を加える外敵。
例外は一切ない。
「……金なら一銭もない。対価になるものなど、持ち合わせてもおらぬ…冷やかす気もない、大人しく立ち去れ……」
自分が一文無しだと理解しての発言か、やはり男の読んだような言動は苦手だ。
しかし、自分が空腹な現実は一切変わらない。
少しでも金目のものがあれば甘えようとも思ったが…
ちょっとばかしの悔しさが表情に表れ、瞳は弱々しくも遠くを睨みつけている
■ジード > 「それはそうだろうね、今の目で見られて感じるのは余程のマゾだ」
相手に対しての視線の件をあっさりと認めるとそれに悪びれもしない。
どこまでも排外的な言動を取りながらも、少し心揺らいだ様子が見えたのを男は見逃さなかった。
対価になるモノは何もないという言葉に思わず笑いながらどこからともなく薬瓶を取り出し。
「いやいや、立派に俺に対して対価になるモノを君は持っているとも。
何、悪いようにはしない――さ」
それを口に含んだかと思えば片膝をついて相手に視線を合わせる。
そののちに顎に手をやって己の方へと唇を向けさせ、強引に唇を合わせ舌を
伝わせることで相手の口内に含んだ薬――強烈な媚薬を流し込む。
舌と舌とを絡め取って蹂躙しつくした後、舌を引き抜いて腰を引き寄せ。
「新しい薬のテストが出来なくて困ってたんだ、付き合ってくれないかい?」
それこそ人に使うには余りに強い薬だ。だが相手ならば大丈夫だろうと人の悪い、
それこそ悪魔のような笑顔を向けながら少女の秘所に指を忍ばせ膣の中様子を確かめるように乱暴に捩じ込む。
■ルリシア > 男の言動に調子を狂わされ、彼女の機嫌は一層悪くなるも、男の取り出す薬瓶に視線は向けられる。
それは彼女に危険を察知するかの如く。
身体全身に嫌悪感が走った。
しかし───
「っ…!?ん、んぅ、んはっ…な、なにをする…下衆めっ」
口に移される薬液。
咄嗟のことに防ぐこともできず、男のされるがままに液体を飲み込んでしまった。
甘ったるく、不思議と熱を持ったかのような味。
その液体の正体を訪ねる前に、彼女の体に異変が起こり始める。
身体全身に熱を感じ、呼吸がズレる。
心臓の鼓動が早くなるのを感じ、その場に蹲るように身を伏せた。
「……ふざ、けるなっ」
鋭くとがった瞳で男を睨みつけるが、即座に下半身へ伸ばされる手によって敏感な声を上げ、抵抗もままならず男の指を受け入れてしまう。
彼女の下腹部に刻まれた淫紋は既に淡い桃色の光を放ち、男の指が触れる秘所は愛液で湿っている。
■ジード > 「下種なのは別段、否定する気は無いんだけどね」
少女の口内を蹂躙しきった後に唇を離ししっかりと媚薬を嚥下させたのを確認すると、
少女の体から明確に力が抜けていくのが手に取るようにわかる。
秘所の中に捩じ込まれた指が相手の状態をつぶさに感じ取ると、
怪しげな輝きに目が留まる。明らかに呪いの類のものであるのを確認してから都合が良いとばかりに口の端を持ち上げ。
「ふざけてなんていないさ。さあて、そうと決まれば善は急げだね。
俺は商人だからね?しっかりと対価は支払うよ」
それが相手の望んだ形か否かは知らないが――
そう言外に体現しながら少女の体を抱え上げれば路地の奥へと消えていくのだった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」からルリシアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」からジードさんが去りました。