2017/07/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」にジードさんが現れました。
ジード > 貧民地区の中でも一層治安の悪い路地裏の片隅。
ちょうど平民地区と貧民地区とを繋ぐ裏道に当たる路地に怪しげな露天が構えられていた。
その露店の裏側から行き交う人々を男は見つめていた。
とはいっても1時間に1人訪れるかどうかの通行人に、客寄せの声を投げかけたり
している程度だがその成果は芳しくないのは一目瞭然だ。

「最近夜だと結構人が通るんだけどなあ。昼間は平民地区の方がいいかね。
 冷やかしのガキンチョどもも居ないってことはシゴトに勤しんでるんだろうし」

実入りのない状況の分析を口にしながら王城のある方角に目を向ける。
きっとその中か、あるいは手前の場所では貧民地区の住民たちが跋扈しているのだろうことは想像に難くない。

ジード > 「暑くなるとなぜか辛味の強い香辛料が良く売れるんだけど今年はそうもいってられないかな。
 大店相手にどうにかできるようなコネもないしね」

そんなコネでもあればもっといい商売してるのは間違いない。
いくつも並んだ瓶を並べ替えて暇をつぶしながら通りがかった人に声をかけたりするも、
やはり店主の風体に問題があるのか反応は鈍い。
本人はそのことにも気付いてないのかしきりに首をひねるばかり。

「平民地区だと結構適当に客寄せしても怖いもの見たさで人が来たりするんだけどねえ」

その怖いもの見たさがヘタをすると本当に怖い結果に終わるのを貧民地区の人間は恐れてるということを今ひとつ判ってないのが敗因だろうが。

ジード > 「――うん。今日はだめだね!お客はほとんど来ないものと割り切ったほうがいい気もする」

いよいよ人が通り掛かることすらなくなってしまった路地の様子を指してさじを投げた。
どこからともなくキセルを取り出して火をつける。
普通のタバコとは異なる色の煙を吹かし、退屈な昼下がりを過ごしていくことになるのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」からジードさんが去りました。