2016/12/09 のログ
■ノア > 「 大きく見せたい訳じゃなくて、"綺麗" に見せたいのー 疲れや寒さより、そっちが優先。」
女なんて、少なくても自分はそんなモノだと得意げに言い張ってみせるも.. 内心、見透かされているかのような台詞に動揺し。頭から手のひらが下ろされれば、動揺を誤魔化すべく二三口酒を煽った。
互いに身体を求め合った夜はあっても、あまりに知らない事ばかりで笑えた。貴方の謙遜には首を横に振って否定し、
「 スヴェンは、イイ男。」
と、短く本心を伝え。特に弱いのは..ゆるりと首を傾げる其の仕草。大人の男が放つ色っぽさに( あぁ.. それ、ずるい。)なんて、うっすらと目を細めて。
「 ん..... ろくなモノ見てないよ。汚ないモノや、ヒト。うわべだけの作り物や、綺麗になれない自分.. だから今夜くらい、イイ男を眺めさせて。」
綺麗や汚ない、は勿論.. 見た目の事ではなく。世の中の汚ない部分や 其の汚ない世の中を生きる自分を、頬を弄られたままほんの少し話した。すると勢いよくグラス傾け残りを飲み干し、空いたグラスをサイドテーブルに置くと腰をスライドさせ貴方との距離を詰めようか。
■スヴェン > 「そういうの、今ひとつ理解できないんだよな…」
彼女の返事に笑い声が溢れる
身長が多少、低くはなるものの、それ程、彼女自身が変わるようには思えない
彼女の髪も、瞳も、ヒールの靴を履こうが履かまいが、変化がある訳ではないと思える
…とはいえ、女が生きていくにはきっと必要なことなのだろう、と自分を納得させる
「…存外、節穴な瞳だったか…
容貌、容姿だけでも俺より見目麗しい男なんて掃いて捨てるほど居ると思うんだが…
まあ、褒められて嬉しくないわけじゃないし…一応、喜んでおく」
此方は今ひとつ、ふたつ、みっつ程は納得がいかない様子であった
す、と視線が彼女からサイドテーブルに向けば、グラスを手に取り軽く酒を飲み、またグラスを置いた
「苦労してるご婦人だったか…ま、世の中、大半はそんなものなのだろうけど…
眼を閉じたままじゃ、生きていけないから仕方のないことかもしれないな」
最後の、いい男、という単語には苦笑を浮かべてしまった
勢い良くグラスをあおる様子に、やるなあ、と感心するも彼女と距離が近づけば、そっと彼女の肩に腕を回し
胸元へ軽く引き寄せようとして
「…酔って甘えたくなったとか?意外と甘え上戸だったりしてな…」
彼女が嫌がる素振りを見せなければ肩に回した腕をそっと、背中へ撫で下ろすようにして
■ノア > 「 仕事は出来ても、女心ってやつをわかってないのねー ふふ 」
悪戯に言ってみるけれど、決して本心ではない。女心を擽る仕草を無意識にやってのける貴方だと、知っているから。一晩過ごすだけなら女の家でも.. なんて台詞も、当然危機逃してはいない。それが女という生き物で。
「 真っ直ぐに、高潔に、なんて.. そんな風には生きられないし。多少汚れたって、ゴシゴシ洗い流せばいい。それでも綺麗に落ちない汚れはきっと、自分から出たモノ。そうやって構えてるとね、案外生きていけるの。」
少々喋りすぎたか.. 気付けば腕の中に収まって、ぺらぺらと自分の事を話してしまったと気付いて。身体は貴方に委ねたまま、顔だけ斜め上を見上げて
「 一晩こんな風に甘えれば、だいたい一年分くらいチャージ出来るし。其処らの女より逞しいのよ、あたし♡ 」
チャージ制だとか冗談を言いつつ、甘えるのなんて一晩で充分だと告げているつもり。何よりこれ以上自分の事を話してしまえば、何かある度に頼ってしまいたくなると.. 自分の弱さを自分が一番理解しているから。惹き込まれてしまいそうな夜色から そっと視線を逸らし、ついでに話題も貴方の事へと逸らす。
「 スヴェンは甘えるより、頼られるタイプに見えるけど。逃げたくなったりしないの.. ? 」
■スヴェン > う、と彼女の指摘に言葉を詰まらせる
自覚はあるのだが、指摘されると中々堪えるものらしい
「…そもそも、女衒にだって全て理解してるとは思えないしな…門外漢の俺に判れ、というのが無理な話だろ
まあ、その気になって理解を深めようとしても一生掛かっても理解できる気はしないが…」
うんうん、と一人で勝手に自分の言葉に納得してみせる
そもそも、女心を完全に理解しているのであれば、関係が拗れて女に刺された、なんて酒場で
稀に聞こえてくる話も聞こえなくなるはずではないか、と…
「洗うったって…洗うほど布地が多い服には見えないんだが?
…ま、それは冗談だけど生きていけば誰だって後ろ暗いことの1つや2つあるだろうしな…
―――洗い流すのに水が冷たかったら呼んでくれ。冷たくなった指先温めるか、お湯沸かす位してやる」
彼女の声を聞き、そんな風に返せば見上げる彼女に笑みを浮かべる
続いた言葉に笑い声を零してから、神妙な面持ちになれば、微苦笑が浮かび…
「それじゃあ、ノアの温もりを感じられるのは一年先なのか?
俺はそんなに燃費良くないんだよなあ…戦場から戻れば女の肌の温もりが恋しくなるし…」
情けない話だが、と微苦笑のまま続ける
その間も彼女の背中を緩やかに撫で続けていて、彼女が視線を外してしまえば、内心、
そっぽ向かれてしまったか、なんて肩を僅かに竦めた
「…んー、そうさなあ…
俺1人だったら、無茶もするだろうけど…頼られるからこそ、逃げなきゃならん時には逃げる
そういう責任みたいな物からは逃げたくなるけど、俺がいの一番にケツ捲って逃げ出したら…
部下がバタバタ死んでくわ、あいつら気のいい連中だけど馬鹿で要領悪いから…うん…」
彼の部下に聞かせたら怒り出しそうなことを言ってのける
あ、これ秘密な?と笑って付け足して
■ノア > 女心について、一人で納得してる姿にくすくす肩が揺れる。笑い声こそ堪えているものの、密着しているのだからバレバレだけど。
「 優しいのね、ほんと.. イイ男。
んー 汚れはお湯の方がよく落ちるって聞くし、どうやっても落ちない時は頼むかも。」
イイ男 なんて言えば苦笑いするとわかっていても、自分の感性を曲げる気はないようでお構い無しに。そして..
心底嬉しかった言葉にも、緩い口調で冗談を返してしまい。タイトな白いドレス越しに、肩から背中へ滑る手のひらの温度を感じながら.. 正直に全てを曝け出す事が出来ない自分、素直に甘える事すら出来ない自分に、つくづく可愛いげないな と小さな吐息が漏れた。
「 じゃあ.. 戻ったら、すぐ 逢、─
すぐ、お湯沸かしに来て。」
燃費が悪い、なんて溢した貴方にうっかり心の声が漏れそうになり.. 誤魔化そうとした結果、可愛いげのなさに一層磨きがかかった。
たくさんの命を預かる貴方が過酷な戦地の話をする頃には、視線も斜め上へと戻っていて。秘密、と笑って付け足した貴方に上手く笑い返す事が出来ず ──
「 .....っ、じゃあスヴェンはいつ、何も考えずに目を瞑れるの.. ? 」
無意識に、貴方の胴に腕を回して抱き着いた。自分自身 其の無意識な行動に戸惑いつつ.. 他人の命を背負う事のない女が、純粋な疑問をぶつけた。
■スヴェン > 彼女の笑い声を堪らえようとしている気配に、バツの悪そうな表情が浮かぶ
見透かされてる、と思えばこれ以上なにか言えば更に墓穴を掘るだろう、と言葉を飲み込む
「湯を沸かすだけでイイ男って言われるんなら毎日でも湯を沸かすけどなあ…
そうしてくれ、石鹸もついでに持って訪ねるから…」
胸元で小さく彼女が零した嘆息に目を細める
何か言いたかったのだろうけれど、言えなかったのだろう、となんとなく察することが出来たのは、
女が1人で生きていく大変さを理解していたから…自分の母親がそうだったように―――
「んー…どうするか、な…
ご婦人がたは何もノアだけではないしなあ…
考えちゃうなあ…」
そんな空気からか努めて明るい口調で恍けてみせる
愉しげな口調で彼女に冗談っぽく返しながら思案でもするように首を傾げてみせる
「…何時なんだろうな…子供の自分は腹が膨れてりゃ、何も考えず目を瞑れていたが…
今は世話の掛かる連中もいるし、そいつら食わせていかなきゃいけないし、当然、俺も腹が減るし
あまり信心深い方ではないが、何も考えずに目を瞑るのは死後の世界に持ち越しなのかもな…?」
縁起でもない話だけど、と苦笑が浮かぶ
彼女の腕が此方の身体に回されればゆるり、と両腕を彼女の背に回して抱き直すようにし
それが済めば、彼女の背中に回した腕に込めた力を緩めて再び背中を撫でるよう指先が動いた
■ノア > 「 毎日来られちゃ料金発生しそう、馬鹿高い請求書とか送ってこないでしょーね......... って何それ、じゃあまた "一年後" で結構よー 」
溢れてしまった小さな吐息、其の意味を何となく悟られてしまっている事には気付かずに。冗談を言いながらも "死後の世界" なんて不吉な言葉を耳にすれば、抱き着いた腕に むぎゅぅぅぅ と力を込めた。
「 本当に要領悪いのは、周りの人達じゃなくてスヴェンじゃない。優しいのも知ってるし、守らなきゃいけない大切な人に囲まれてるのも、わかるけど.. 」
そう言って強引にでも、座る貴方の太股に跨がってしまおうと。もし成功したなら、先程のお返しとばかりに柔く其の頬を摘まみ
「 たまには数分間でも、数秒でも何も考えないで甘えてみれば ? あたしじゃなくても、"他のご婦人方" でも誰でもいい。死ぬまでお預けだなんて、それこそ神経磨り減って早死にするだけだと思うけどっ 」
戦地に赴く事もなければ、共に命を賭ける仲間も居ない。そんな自分が言っても響かないかもしれない.. なんて、百も承知。けれど.. そう願っているのは自分だけじゃない気がして、柔く頬を摘まんだ指を ふにふにと上下させ。
■スヴェン > 「なに、薪の代金くらい俺が持ってやるよ
……――あ、今、ちょっと拗ねただろ?なんて可愛らしい言い草でしょ…」
笑いながら冗談の応酬を続ける
それでも、彼女の腕に力が篭もれば、あっ、と小さく声が漏れしまった、と内心思った
乗り上がり、頬を摘ままれるがまま彼女のしたいようにさせては、いたひ…とか零して
「…死後の世界ってのは冗談だけどな、仲間を食わせるために神経を摩耗させるのもそんなに悪い気分じゃないんだ
俺だって早死はしたくないけど、どんなに神経太くしてても死ぬときゃ死ぬしな…」
ふにふに、と頬を上下させる彼女の指先に自分の手をそっと重ねる
そのまま、ぱたり、と上半身を柔らかなベッドに倒せば、じ、と琥珀色の瞳を見上げて
「……大丈夫、今、なんにも考えずにノアに甘えてるから
これは、多分だけど、きっとノアより俺は甘え上手だし、上手く眼を瞑れてるハズだ…」
彼女の指先に重ねた手をきゅ、と緩く掴み
少し強引に彼女を引き寄せ抱きしめようとし、思い通り彼女を腕の中へ引き込んでしまえば
すり、と彼女の頭に緩く頬を寄せようとして
■ノア > 「 んん.. よくわかんないけど、とにかく もっ と ─── っ、?! 」
悪い気分じゃない なんて.. 今の自分にはまだ理解出来そうもない考えが返ってくれば、不服そうに唇尖らせて。頬を摘まみながら偉そうに続けようとする、も ──
視界がぐらりと揺れ、まるで押し倒したみたいな体勢になる。心配しているつもりなのに、真下の貴方がやたら落ち着いているのが何だか悔しくて むすっと目を細めるけれど.. 抱き寄せられてしまえば、結局は其の腕の中に収まって
「 .....っ、それなら.. いいけど。
急に居なくなんないでよね。石鹸持って、お湯沸かしに来てくれなきゃ困るから。」
胸板に頬を埋めたまま、ぼそぼそと。相変わらず可愛いげのない言葉を選んで口にした。
「 てゆーか、別に拗ねてないし。」
■スヴェン > 「…もっと、何?」
不服そうな彼女を愉しげな様子に見上げる
彼女の続けようとした言葉の続きを期待しているわけでも無いのだが、そんな風に聞いた
彼女が腕の中に収まってしまえば、背中を流れた髪を撫でながらすり、と頬を寄せる
「…精一杯努力はするさ
だから、ノアも急にいなくなるなよ?お湯はともかく、石鹸が無駄になる…日用品ってのも安くはないしな」
彼女が腕の中に収まれば体温も柔らかさも心地よい。酒も手伝ったかふわり、と柔らかく欠伸が溢れる
「…そうか?なら俺が拗ねる
どうでも良いけど、ノア、いい匂いするな…腰が抜けるほど抱こうと思ってたけど…
なんか、抱きしめてたら眠くなってき、た…」
うとうととし始めているのか語尾が曖昧になる
ベッドの下に投げ出していた足をそのまま、ベッドの上にするり、と抱きしめた彼女ごと
寝返りを打つようにしながら乗せてしまえば、落ち着きの良い場所を探して僅かに身動ぎして
■ノア > 「 もっ、と..... 周りくらい、自分も大切にして。あたしだけ甘えるのも、あたしだけ貴方に逢える偶然を待つのも、どっちも厭。だから.. 」
髪を撫でる長い指も、頬の体温も、其のどれもが癖になってしまいそうで困ったように眉が下がる。
「 多分居なくなんないから、居なくなんないで。 石鹸も、隊の経費か何かで箱買いしといて。」
離れようと思えば離れられるけれど、抱き寄せられた其の心地好い場所から退こうとはせずに。小さな欠伸が聞こえれば、少しでも心休まる時を過ごしてくれているのかな と.. 願いが叶った気がして、腕の中微かに笑みを浮かべた。
自由な寝返りに、ふふっと笑いながらもされるがまま。貴方が落ち着くホジションを見付けたら、自分も其の場に留まり顔だけ上げて
「 大丈夫、我慢できなくなったら無理矢理ひっ叩いて起こすから。今は、ゆっくり休んで.. 」
右頬に垂れる薄紫色の長い髪を耳に掛け、届くなら其の唇にやんわりと触れるだけの口付けをしようと。夜這い予告をしつつも、今日はゆっくり眠って貰うつもりで。
■スヴェン > 「……そんなに自分を省みないように見える?」
心地良さに蕩けはじめた瞳、どこか覚束ない柔らかな口調で告げれば、へらり、と表情を緩ませる
次第に彼女に触れていた指先も止まったり動いたり、となんとも覚束ない風になっていった
「…そんな事したらまた金勘定任せた部下にいびられちゃうな…ま、考えておく…」
気侭にしたいように彼女を抱いたまま身動ぎを続けても彼女の温もりは腕の中に収まったままで、
彼女を抱いた腕も次第に弛緩していき、ついには瞼が落ちて
「…そこは優しく起こして欲しい、な…
……まあ、無理矢理でもいいかな?…いいか…」
目を閉じたまま、独り言のようにポソポソと呟くのだけど彼女の唇が己の唇に触れれば、もう一回…と眠たげな声で強請り…
もう一度、彼女の口付を受けたならば無防備な寝顔を彼女の前で晒しながら、
す、と最後に一度、彼女へと身体を擦り寄せるように身動ぎしそれきり話す事もなく、小さな寝息が溢れ始めた…
■ノア > 言葉も途切れ途切れ、腕も指先も力が抜けてゆく無防備な貴方の姿に笑みが溢れる。話を続けたら頑張って返事をしてくれそうだったから、遮るようにもう一度口付けを落とし
「 ふふ、わかったから.. おやすみ。」
とだけ、柔らかな声色で告げた。
── やがて、規則正しい寝息が聞こえ始めると、其の綺麗な寝顔をじっと見詰める。沢山のヒトに囲まれて、沢山の大切なモノがあって..... きっと其れは、自分には踏み込めない場所にある と。長い睫毛を伏せてから、ちらりと視線を窓へ向け。
「 一度弱いって認めちゃったら、もう強がれなくなるじゃない.. いつも大人で余裕そうで優しくて、その癖こんな無防備なとこ見せたりして......... ほんと ずるい... 」
吐息混じりの微かな声量で、ぽつぽつと溢れる言葉。寝息を立てる貴方から、起こさぬよう物音を立てぬよう.. そっと身体を離し起き上がる。
裸足のお陰で足音もなく、ベッドから下りて酒瓶片手に窓際へ。残りの酒を直接瓶に口付け飲み進めながら、ぼんやりと月を眺めた ── 其の月が雲に隠れた時にはもう、部屋には居ない。肌に残る貴方の温もりを感じたまま、夜の闇の中へと姿を消した。
ご案内:「宿屋」からノアさんが去りました。
ご案内:「宿屋」からスヴェンさんが去りました。
ご案内:「酒場」にシンシアさんが現れました。
■シンシア > 平民地区の賑わう酒場の片隅、盛り上がってる声を背中で聞きながら
避けるように入口の近く、外が見える大きな窓辺に席をとって
広げてるのは、紙にびっしり書き込まれた
なにかの記録、その1枚1枚に目を通してた
家の近くでもあるし、今日のお仕事も済ませてるから
いつもよりラフな格好
1人で過ごすには寂しくなるから、外で人の声が聞こえるとこで
ホットワインにハチミツを入れて、甘くしたお酒に口をつけてる。
ご案内:「酒場」にノーガルトさんが現れました。
■ノーガルト > (毎回、酒を呑むなら安酒でいい。
高級な酒は口に合わないし、高い金を出して飲む酒など、呑んだ気にもなれない。
ジョッキ片手に、喧騒をかいくぐってカウンターのほうへ。
騒がしい中で飲む酒も悪いものではないのだが、やはりしんみりと一人で飲むほうが、楽しめる。)
『ノル、あまり飲みすぎるなよ…。』
「うるさいな、酒くらいじっくり愉しませろ。」
(既に何倍か飲んでいるため、ダインの静止の言葉も耳に入らない。
ジョッキとつまみを手に、さてどこへと座ろうかと探しているところだった。)
「……ん?」
(そんな最中であった。
喧騒が遠く聞こえる場所似、一人の人物の姿が在る。
奇遇というべきなのだが、その見知った人物に、ノーガルトは近寄っていく。)
「こんな場所で仕事とは…熱心だな?」
■シンシア > 「ん?」
聞き覚えのある声に顔をあげる
視界に入ったのは大きな背格好の男性。その彼は見知った者で
「ノル…どうぞ?座る?」
窓辺の席、その向かい側は、空いてるしそこを促しながら
広げてた紙は数枚まとめて重ねて汚れないように端っこへ
「お仕事っていうか調べ物…なにか、してないと…ちょっとね」
瞳を伏せるように瞼を落としながら
忙しいくさせるよう頭に無理やり詰め込んでいく
店員さんが近づいてきたら『牛串を数本』彼にと…オーダーを済ませ
「お腹、すいてるでしょ?」
■ノーガルト > 「ああ、ちょうど座る場所を探していたところだ。」
(やかましいところも嫌いではないのだが、彼女がいるとどうしても静かに話したくなってくる。
思い返せば、最初の会合は戦場から離れた原っぱ。
2回目の会合は、雑木林の中。
三回目は貧民地区の、誰も寄り付かない場所と、彼女とはゆっくりと話す機会が多かった。
向かい側の席、開いている場所に案内されれば、素直に其処へと座りジョッキとおく。
まだ、中身は半分ほど残っていた。)
「………あまり詰めすぎても体によくはないぞ、シンシア。」
(その言葉は、暗に何があったのか話してみろ、といっているようなものだった。
つい先日、キルフリートから帰ってきたばかりの男は、酒が入っていてもその瞳は変わらずだった。
まだ、何か悩んでいるような様子に、ノーガルトはどうやら興味を引かれたようだ。)
「ああ、すまん。金なら後で払おう。」
(彼女が注文してくれたその料理。
そういえば、酒だけ入れて後は何も入れていなかった。
多少は腹に収めておかないと、酔いが回って帰れなくなってしまう。)
■シンシア > 「このくらいなら、ご馳走させて」
都合よくハグしてもらったりと…自分が参ってるときに甘えて迷惑をかけてたこと
気にしたまま過ごしてたから
焼きたての串が数本、テーブルの真ん中に置かれるけど
彼のほうへと押し近づけて
「ん、キルフリートのことの情報、どれも2階くらいまでしかないけどね」
庭園や1階の様子、出くわした魔族の様子。
無事に帰ってきた者たちに話を聴いたり、その城内の様子から
必要な道具を集めてた
「間取りとか距離とか、わかると対応も立てやすいでしょ」
吸血の城とあれば光を集めれば雑魚には効果があるかもしれない
帰り道に迷わないように光苔をおとしていくのはどうだろう
■ノーガルト > 「…いいのか?それならその言葉に甘えさせてもらおうか。」
(今は金に困っているわけではなかった。
それというのも、今日の昼ごろに割のいい護衛の仕事があったから。
それを請け負い、まとまった金を手に入れることが出来た。
支払いのいい貴族でよかった、と半ば安心したところだ。)
「キルフリート……か。」
(彼女に先んじて一人で向かい、そして無様にも敗走した。
あの場所の魔物の強さ、そしてその主たるものの強さ。
全てを鑑みて、ノーガルトはあのダンジョンの難しさを、身をもって知ってきたところだ。
ただし、対策を何も採らない状態での話だったが。)
「たしかに…あの城の城主は吸血鬼だったな。確かにそれなら、光に弱いかもしれない…。」
(結局、力で押すしか能のない自分が、少し情けなかった。
だが、それだけで果たして本当に、あの城を攻め落とすことが出来るのか。
シンシアが始めてみる、ノーガルトの迷った表情が垣間みえる。)
■シンシア > 「どうしたの?」
なにやら今までとはちがう顔つきに気づいて
様子に違和感を感じて聞き返す
「うん…吸血、出てくるものもコウモリ系からゴーストらしいし
あと…霧からは逃げるって、誰もが言ってる」
ペラペラと紙を捲りながら
生還者の話をまとめたものに目を通して
頭の中で他になにが必要なのか、どんな方法が考えられるのか
気づいたら無言で考え込んでしまってた
書面には文字がびっしり埋められてて
その束を彼にも見てもらおうと差し出して
■ノーガルト > 「…………。」
(蝙蝠、には出くわさなかった。
自分が出くわしたのは無数のスケルトンと、部屋を護るガーゴイル。
それらは決して、強いと思えるようなものではなかった。
しかし、それらの後に出てきたものが、一番の障害であった。)
「…シンシア、あの吸血鬼の城には……既に行って来た。お前の合流を待つつもりだったんだが…。」
(対策らしい対策を採らなかった、ノーガルトの落ち度もある。
しかし、どんな対策をしたとしても、果たして打ち倒せるのだろうか。)
「あの城には……七つの大罪軍がバックについている可能性がある。冒険者がいくら束になっても、数で押し潰されるぞ…。」
(自分ですら。魔剣を二本も持つ自分ですら。
居にとが助かっただけでもめっけものといえるような目にあった。
差し出された紙の束を受け取ろうともせず、自分たちの今の実よくでは、確実に死ぬ。
それを痛感してきたことを、シンシアに伝えた。)
「……………。」
■シンシア > 「…そう、じゃあ私には、ちょうどいい場所かもね」
小さくつぶやかれる言葉は、紙の束を纏めながら俯いて
「ノル、知らないとこに行くには、少しは前知識でも入れておかないと
行き当たりばったりじゃ、危ないでしょ?」
魔剣持ちで強いはずなのに、珍しく弱気な言葉に
小さく笑うように返して
「だから、危ない場所って言われてるんじゃない?帰ってくる人も少ないし」
自分はまだ、見ぬ場所だけど…
自分の目で見てみないことには、先にも進めない気がして
■ノーガルト > 「………ちょうどいい?」
(彼女の言葉は、このうるさい酒場の中でもなんだか少し、はっきりと聞こえた。
傍にいるからとか、そういう理由じゃない。
彼女が、以前よりも伏せているような気がしていた。
重要なものをなくしてしまったようなイメージといえば、はっきりするかもしれない。)
「うっ…後、ごもっともだ……。」
(下調べを怠っていた、といえばその通りだった。
確かに敵勢力のことは調べていたつもりだったが、完全に数で押し切られてしまった。
トラップのこともそうだし、もっとちゃんと調べていくべきだった、といまさらながらに後悔している。
それに、あの魔王軍の手のものもメイドであり、襲うつもりはなかった…。
そう考えると、確かにまだ攻略に糸口はあるのかもしれない…。)
「………すまん、その紙の束、少し見せてもらっていいか?俺なりに考えてみたい。」
『…俺もだ、すこし見せてもらいたい。ノル、視界を少し貸してくれ。』
(ダインも、やはり敵勢力のことは気になるらしい。
曰く、魔剣の中にはアンデットを使役するものもあるらしい。)
■シンシア > 彼に聞こえてた呟きからの言葉には返事をしないまま
紙の束を渡して
甘めの暖かいお酒に口をつける
「生還者の言葉だから、噂よりは正確のはずよ」
光苔を取りに行ったときも、どこかで探してた
それでも見つからないし、もう何日も…
書面を彼に渡せば
視界から情報の言葉が消えて、彼が食べかけてる串とお酒のはいるグラス
その足元へと視線が下がり
何かを見てるでもない、ぼんやりと見てるだけ
■ノーガルト > 「…………。」
(何がちょうどいいのか、その答えをノーガルトは知っていた。
雑木林であったとき、そして貧民地区でも。
彼女の中で、何かが抜け落ちているのが手に取れるようになっていた。
そして、己の気持ちにも。)
『……ノル、しばらくこの紙の束と、俺たちを一緒にしてくれ。』
(ダインも、察することが出来たらしい。
ノーガルトは軽くため息をつくと、手を上げて店員を呼び出した。
牛串は、まだ半分が残っている。)
「個室は開いているか?…知り合いがもう少し静かに飲みたいというのでな、よければ個室に通してくれ。」
(ノーガルトは、店員にその要望をぶつけた。
しばらく待っていて欲しい、と店員は奥へと下がり、ノーガルトは紙の束にしばらく目を通す。)
■シンシア > なにやら個室を頼む様子も、彼を見つめるでもなく
その彼がいる酒場の景色を眺めてる感じ
手を温めてるホットカクテルを飲みながら
吐き出す息をついて
「…ノル?」
なんだか個室を手配してる定員、どうして個室なのだろう
いろいろ疑問は浮かぶけど、それには考えが浮かばないし纏まらないから
ぼんやりとしたまま
ご案内:「酒場」にカノンさんが現れました。
■ノーガルト > 「…ついてこい。」
(彼女が自分を見ていない、そのことはわかっている。
結局、彼女はいつもそうだった。
自分を見ていない、誰か他のものを見ていた気がする。
誰を見ているのかなど、そんなことはどうでもいい。
ただ、落ち込んでいる顔を見ながら酒を呑むのは、あまり好きじゃなかった。
あの時、彼女に食事をご馳走してもらったときの酒は、格別に美味かった。
だが、今回の酒はどうだ。不味い、不味過ぎて飲む気にもならない。
だから、彼女を元気付けてやりたかった。
自分は彼女に惚れているのも確かだが。それ以上に放っておけなかったのだ。
境遇も、そして孤独で寂しいのに頑張っているからこそ。)
■シンシア > 「どこに…いくの?」
顔をあげて問いかける…書類のことかと
先の会話の流れからなにか、聞かれたらまずいことでもあったかと…いろいろ考えを巡らせながら
あとについていくように店の奥へと
ご案内:「酒場」からシンシアさんが去りました。
ご案内:「酒場」からノーガルトさんが去りました。
ご案内:「設定自由部屋2」にシンシアさんが現れました。
ご案内:「設定自由部屋2」からシンシアさんが去りました。