2016/10/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区の路地裏」にフォルテさんが現れました。
フォルテ > 一般人がうろうろしているのは極めて危険な貧民街の裏路地。
心細そうな表情をした青年が、落ち着きなさそうにあちこち何かを探して彷徨い続ける。

「……や、やってしまった……」

それは、いつもと同じように酒場に出勤していた時の出来事だ。不幸な事に、彼は道ですれ違った者に金銭の入ったポーチを盗まれてしまい、どうしてもお金が必要で仕方がなかったが故に店のお金に手を出してしまったのだ。

相手が常習犯ならばまず取り戻せる可能性は限りなく0に近い。ただでさえ普段の生活でそれ程余裕のない彼はなかなか諦める事が出来ず、悩んだ末に禁忌を犯してしまった。

「……仕方がないんだ……。…生活が、かかってるから…」

そーっと、懐にしまい込んだ店の金を眺めて、必死に自分へ言い聞かせる。

フォルテ > 「……流石に怪しまれるよね…。…今日、僕達で最後だったから…」

彼はこの時無自覚だったが、こうして挙動不審でいる事が最も疑われやすい要因となりかねない。

幸い、同僚が見ていなければ、客は帰っていた後なので目撃者はいないはずだ。

「…もしも僕だとばれてしまったら、どうしよう…。…仕事ができないどころか……」

フォルテ > 盗みなんて発覚すれば良くてクビ、悪ければもっと辛い仕打ちが待っている。

少なくとも窃盗歴が付けば王都内では新たに仕事を得る事も難しくなるだろう。とはいえ、自身に冒険者や騎士のような戦闘技術などない。

「……い、今からでも遅くないかな…引き返して…」

優柔不断な青年は、来た道を戻って盗んだお金を戻しに行こうと考える。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区の路地裏」からフォルテさんが去りました。