2016/06/21 のログ
ご案内:「街道」にレイカさんが現れました。
■レイカ > 精霊たちの歌に反して、随分と快晴になってくれたおかげで移動が出来るようになった。
雨で足止めをされていたけど、此れでようやく拠点へ進むことが出来る。
「………うん、そうですよ。あそこに見えてるのがそうです。」
既に、ドラゴンフィートは目と鼻の先立った。
このあたりから商業馬車も見えるようになっていて、治安の良さをうかがわせる。
もう少し、もう少しで彼らも人並みに生活できると思うと、私もどこか心が躍った。
ご案内:「街道」にフォークさんが現れました。
■フォーク > 「随分とかかったもんだなあ」
騎乗をしたまま、少女の前に出る。
先日の雨の日以降、男がどうなったかというと、
姿を消したり、突然現れたりを繰り返しているのである。
男が何を考えているのかは不明だが、先日のことはまったく悪びれた様子もなく、ニッコリともニヤニヤとも呼べる笑顔を浮かべている。
ただ単に新しく手に入れた愛馬の乗り具合を試したいだけなのかもしれないし、何かしらの深慮遠謀があるのかもしれない。
■レイカ > 「…雨で足止めをされてしまいましたからね、仕方がありません。」
結局、この男は最後までついてきてしまっていた。
突然現れて私の寝込みを襲ってきたり、少し用事を頼もうとしたら姿を消していたり。
信用されたくないという思考すら見えてしまっていて、もはや言葉のキャッチボールを交わすのも面倒になってきた。
しかし、私の性格上…どうしても無視できなくて、ため息をつくしかなく。
幸い、あの日から眠れない日はなくなった。
恩義でついてきてくれた傭兵さんが、テントを貸してくれたおかげだ。
少し…別の意味で眠れなかったけど、まあ幾分はマシである。
「………。」
拠点についても、まだまだやることはたくさんある。
まず、住民登録を済ませないといけない。
幸い、組織のほうには話が通ってあるので、仮住まいのほうは準備してもらっていた。
■フォーク > 「まだみんなを殺そうとしたことを怒っているのか? あの時はそういうノリだったんだよ」
ノリで殺されそうになる方はたまったものではない。
しかしあの日から少女の声音が一層冷たくなったのも事実。
ここは一つ、ガツンと決めておかなければいけないだろう。幸い少女の仕事ももう一息で終わる。
それから挑んでも悪くはない。別に自分は少女に雇われているわけではない。冒険者としてならともかく、傭兵フォークが1000ゴルドで動くなど、ご冗談なのだ。
(傭兵フォーク様は『心』で動くのさ)
ただ金で動く傭兵ではない。依頼に『心』が篭もらなければいけない。
それはさておき、少女を本気で襲わないのは少女に対して憎からずの情があるからである。あれだけ肉の交わりをしたのだから何かしらの絆は生まれる。
(本来なら正式に依頼されていることではないから、ミレー族のことなんて気にせずに掻っ攫ってしまえばいいんだが……
それやったらまた怒らせるからな。仕事が終わるまではまってあげよう)
「俺、やっぱ優しいよな」
それだけ少女に言えば、ほくほくといった様子で満面の笑顔を浮かべるのである。
もちろん、自分はとても慈悲深い行動をしていると考えているからであり。
■レイカ > 「……………。」
…ノリ?
ノリで私の体とここにいる全員を天秤にかけようとしていたのか、この男は。
彼も言っていたけど、本当に身体目的で私に近づいているらしい…。
いちいち警戒しなければならない男だ…、気苦労が重なる。
「…………はぁ。」
この仕事が終わったら、九頭竜山脈の温泉にでも足を運ぼう…。
彼にも言われたことがあるけど、無理をしすぎて体を壊したら元も子もない。
私を心配してくれる、そんな人が沢山いてくれるのならばの話だけど…。
そんな様子を見て、ミレー族の子供が一人、私の手を握ってくれた。
「…大丈夫ですよ。きっと、友達も沢山出来ますから…。」
私は、黙ってそのこの頭を撫でてあげた。
ここから先、完全に拠点の領内に入っている。
ここで、もし襲撃があったとしてもすぐに組織が駆けつけてくれる。
これで、一安心だった……。
「………はいはいそうですね。」
つっけんどんに、私は返した。
優しい男がこんなに胡散臭いわけがない。
■フォーク > 「友達はいいぞお。子供の頃に結んだ友情はな、大人になっても続くんだ」
男だって友情の大切さくらい知っている。そしてその有り難みも。
友情の深さは、どれだけお互いの血に塗れるかで決まる。
全力でぶつかり合い、実力を認め合って本当の友情は生まれるものだと考えている。
友情は、戦場に咲く一輪の華なのだ。
「なあ、この仕事が終わったら温泉にでもいかねえか。俺の愛馬に乗ってさぁー」
まるで少女の心を読んだかのようなことを言い出す男。変な所で勘がいい。
男が姿を度々消すのは、愛馬で駆けまわりたいこともあったが、
馬車隊が襲われないように哨戒をしていたのだ。
「背中とか、流したい」
ぽわわん、とした表情を浮かべる。すでに心は温泉へと飛んでいた。
「で、あとどれくらい掛かりそうなんだ?」
事務手続きなどを含めて、どれほどの時間がかかるのかを訊いている。
■レイカ > ……全うな意見だ、けど何かが間違っている気がする。
子供のころに出来た友達は、確かに大事にすればいい縁を続けることは出来る。
けど、彼の言う友情というものは、何か違和感を覚えた。
何か……そう。根本的な何かを間違っている気がする。
「…一人で行ってください。
そもそも、そういう静かなところに騒がしい貴方が行ったら迷惑です…。」
私は、温泉やお風呂は静かにゆったりと、疲れを癒すために入る。
体を流し、一日の”穢れ”を拭い去るという意味合いもあるけど、リフレッシュという意味合いが一番大きい。
この男が、馬に乗ってなにをしていたのかは知らない。
けど、その彼に何かを頼んだ覚えはない。見返りを求められても困るのだ。
「…女湯に入るつもりですか、貴方。
九頭竜山脈の温泉を、王都にあるいかがわしいそこと同じにしないでください。」
彼が近寄れないような場所に行くほうがいいかもしれない……。
此れは、もしかしたらルミナスの森の領主の館へ行ったほうがいいのでは…とも思えてくる。
耳飾を預けていた領主だ、お風呂くらい貸してくれるとは思うけど…気は進まなかった。
「…………。事務手続き云々を含めると、おそらく後3日というところでしょうか…。」
拠点までは、後2時間もあれば到着できる。
そこから事務手続きに移行すると、早くても3日…遅いと1週間程度か。
何しろ人数が多い。そう簡単に受け入れは出来ないと予想される。
けど、仮拠点は敷地の中。少なくともギルドや盗賊は手出しできないし、なにより私も目を光らせるつもりだ。
■フォーク > 「混浴だってあるだろう? 男の裸って見ても面白くないんだよな」
むしろ、なぜ男女別々に入るのか?と不思議そうな顔を見せる。
別に少女に恩を売りたかったわけではない。要は暇なのだ。
じゃあどっか他の所に行けばいいのにと思うかもしれないが、
それはそれで少女にいらぬ心配をかけてしまうのではないか、と思った。
自分は居るよりも居ない方が不安を煽るタイプなのは、なんとなく理解している。
それに一日一回は少女の尻を撫でないと、ご飯が美味しくない。
健全なる肉体を保つため、健康推進のためには致し方がないことなのだ。
「三日か。早い方なんだろうな」
下手すれば一月待たされることもあるのが、手続きというものだ。
少女の手回しが良かったのか、それともドラゴンフィートの統治が優れているのか。
「じゃ、俺が勝ったら一緒に行ってくれよ。こういう蟠りは一度すっぱりさせた方が後々いいし」
少女は勝負を受けないかもしれない。
受けないなら、受けないで何かしらの手段を使えばいいのだ。
■レイカ > 「誰が混浴に入るといいましたか、誰が。
私は女湯でゆっくり入りますから、貴方は別の女の子のお尻でも追いかけていればいいんですよ。
そもそも、何故私に付きまとうんですか。いい加減鬱陶しいです」
もっとも、この男は私ではなく私の身体目当てなんだろうけど…。
でも、もしこの男がミレー族に手を出すと考えると…むやみに離れろといいにくかった。
けど、それももうすぐ終わる。
拠点に入りさえすれば、この男も迂闊に手出しは出来ないだろう。
そういう意味では、確かにこの男はいないほうが不安を煽るタイプではある。
だからといって、四六時中目の中に入れておきたい男でもない。
そして、もしお尻をまた撫でてくるならば今度は懐に忍ばせているナイフを光らせる…。
もはや、私に躊躇という文字はない。
「………前もって人数と名前を把握させておけば、当然でしょ…。」
私だって、馬車を用意してくれている間、何もしなかったわけじゃない。
彼らへの情報の徹底、拠点での受け入れ態勢、そして護衛の手配にルートの隠蔽。
全て万全に準備を整えておいた。
多少不備はあったけれども、ここまで徹底して遅いなんて事があれば、彼らの職務怠慢を疑うだろう。
「……何に勝ったらですか…。」
受けるはずがない。私は戦闘狂でもなければ傭兵でもない。
彼がどんな勝負を仕掛けてきても、私は受けるつもりなどさらさらなかった。
■フォーク > 「お前さんが気に入ったからかな。うん、なんかいいじゃん?」
それ以外の理由はない。いつ戦場で野垂れ死ぬかわからないのだ。
生きている間くらい、食べたいものを食べ、話したい相手と会話をし、
抱きたい女に言い寄たっていいじゃないか。
正直、少女の心まで手に入れようとは思わない。心だけは誰にも縛られることはできない。
それにここまでやっておいて、いまさら純愛路線もないだろう。
「じゃあ人数か名前が合わなくなったら一大事だな!」
呵々大笑。冗談にならないようなことを言う。
いや、男にとっては冗談ではないのかもしれない。
「きっと何の勝負で挑んでもお前さんは、拒否るだろうからな。
さすがにここまで付き合うとお前さんの性格もわかってきたよ」
勝負の内容を口にはしない。いつ開始されるかも言わない。
ただ、何かをしようとは考えていた。
「いい天気だね、今日は」
■レイカ > 「………あの時、蹴り倒して置くべきだったと、今猛烈に後悔しています…。」
あの時、私が体を許さずにこの男を蹴り倒しておけばよかったかもしれないと、本気で考えた。
ただそうすれば確実にあの場所は奴隷ギルドに知られていただろうし…。
護るためには仕方がなかったとはいえ、後々の事を考えなかった私の落ち度だった。
同じ傭兵でも、本当に彼とは雲泥の差だった。
でも、どっちが長生きしそうかといわれると……。
…サポート、してあげたほうがいいのだろうか。
「そうなったら、草の根を掻き分けてでも探し出します。
ここまで来て……そんなことなんかさせはしませんよ…。」
そう、ここまで来て一人でもかけているなんて許さない。
どこに行ってても、どんなことになってても絶対に探し出す。
私の命に代えてでも、全員ドラゴンフィートにたどり着かせる。
「……それはどうも。」
性格など、しばらく話していれば知れようもの。
別にそこは気にしないけれども…彼の何気ないような一言があまりにもひかかった。
何をたくらんでいるのか、読めない…。
■フォーク > 「今からでも蹴り倒していいんだよ? どっちにしろ俺を追い払いたいなら、
お前さんの実力行使しかないんだからな」
男としても一度本気で遣り合いたい相手でもある。強いというのは、それだけで魅力なのだ。
それに少女を打ち負かせば、心はともかく身体は開いてくれるだろう。
それならば勝負に持ち込める。
「じゃあ、いなくなる原因が俺だったら、鬼ごっこがはじまるわけだ」
そうなったら、どれだけ必死の形相で自分を探すだろうか。
おそらく恋人(少女にそんな相手がいるかどうかは不明だが)を探すよりも、激しい感情を出すはずだ。
(鬼ごっこもいいな。きっと大勢で来るんだろうな……どうやって返り討ちしよう)
ししし、と心底嬉しそうに身体を揺らす。雨の夜に味わった快感に近いものが背筋を駆け上った。
何にせよ勝負に持ち込める。
「……ちょっとミレー族の方を見てくる。一人でも欠けていたら大変だぁ、大変だぁ」
うきうきといった様子で、騎乗のまま反転した。
何にせよ勝負に持ち込める。
■レイカ > 「追い払って、ミレー族に被害が出るのも困りますからね……。」
惜しいけれど、今は彼から目を離すわけには行かない。
彼は一体何をしでかすかわからない。あの日にそれを思い知っている。
確かに…打ち負かされてしまうと、私は彼に体を開かれてしまうだろう。
例え力であっても、彼はきっとそれを臨んでいる…。
だとしたら、本気で彼から目を離すわけには行かないのだ。
「………そうですね。」
鬼ごっこが始まる、確かにその通りだ。
彼がもし、ミレー族を誘拐するようなことがあったら…私は血眼になって彼を探すだろう。
ただし、それは決して甘い感情ではない。…そして。
私は……。
「必要ありません。貴方はここにいなさい。」
騎乗しているならば、簡単だ。
馬の足、その膝を狙い私はローキックで馬の足、その膝を一本蹴る。
バランスを崩せば、そのまま馬は横転。―――申し訳ないとは思うけれども、今は躊躇していられないのだ。
何しろ、馬車の一台目がもうドラゴンフィートの中に入っている。
後5分もすれば、4台全て拠点の中。
こんなところで、邪魔をされたくはない。