2015/12/03 のログ
ご案内:「酒場兼娼婦宿 Collar less 裏手にある寮」にアーヴァイン・ルグゼンブルグさんが現れました。
■アーヴァイン・ルグゼンブルグ > (戦争も終わりに近づく中、この男は鍛冶職の知り合いから帰ってきた荷物を解いていた。表の宿からは目と鼻の先、宿へ彼を探してやってくれば、従業員の娘が彼の部屋を教えてくれるだろう)
…久しぶりだな、これをみるのも。
(普段使っている弓と違い、使い込まれてはいるものの、普段のより手の込んだ作りをしている魔法弓だ。宝石のようなものが所々にあるが、これは魔力を貯めこむコンデンサのようなもの。これを使って放つ魔法の矢こそ、彼の本領発揮ともいえる。テーブルの上へそれを下ろすと、鍵のついたロッカーを開き、中から別の箱を取り出していく)
■アーヴァイン・ルグゼンブルグ > (あの日に国を疑い始め、日々を過ごせば過ごすほどに信じられなくなり、見限った過去。その時にこの弓を手放した、過ぎたる力も正しく使われないだけで凶器となる。自分にはもう、そんな自信はなかった。鎖に絡めただけの力でも十分、それですら、自分の小さな我儘ぐらい通せるはずと。通し続けて、結局戻ってきてしまったのは、そんな小さな偽善に満足ができないからだ。工具箱を開き、各部の調整を行いながら魔力を流していく、光の移り変わりが鉱石に生まれ、部屋の中で妖しく光る)
……。
(魔力を流し込むと、リム部分の金具が展開し、青白い光がリムを延長するように広がる。そして、同じ光で弦が張られると、一回り大きな弓の形となった。弦に指をかけ、ゆっくりと引き絞る。鉱石が一斉に光り輝き、魔力を貯めこんでいく。昔と何ら変わりない動き、しっかりと手入れをされて戻ってきた得物に満足気に笑みを浮かべると弦を静かに戻していき、魔力を切る。散るように消えていく光、弦もリムも同じく消えていた)
■アーヴァイン・ルグゼンブルグ > (この先、自分が進む道は茨の道と言われた。きっとそうだろう。国は自分達と同じ存在しか認めず、それ以外は殺すか踏みにじるかだ。いつか国がもっと豊かになり、心も満たされた時、人は変わるものだと信じていた。だからこんな腐った国に力を貸したのだ。それが今はどうだろうか? 海越しの国に喧嘩を売られる始末。反吐が出る。かといって世直しをするなんて無謀は言わない、そのすれすれの…届きそうで届かないような未来を求めて、心は決まった)
……自分で選んで、自分で決める。
(それだけ。今度あの娘とあったら礼をしないといけない…などと思いつつ箱を開いた。そこには魔導機器を改良して作られた円形状のパーツが収められている。それを一旦分解していくと、再度金具を締め直して、弓と重ねるように組み合わせていく)
■アーヴァイン・ルグゼンブルグ > (弓にパーツを組み合わせ終えると、再び工具で各部をいじりながら魔力を注ぎこみ、伝達の状態を確かめていく。先程と取り付けたパーツには魔導鉱石が組み込まれており、弓とは違った技巧を凝らしたものとなっている。そして弓のグリップにはセレクターとトリガーが増設され、一層メカニカルなデザインとなっている)
問題なく動けば…
(再び、同じ弦とリムを発生させると、引き絞っていく。その状態でトリガーを引くと、円形状のパーツから魔力の礫場広がるように展開される。思っていた通りの動作を確かめれば、安堵の笑みを浮かべて弦とリムを消していく)
■アーヴァイン・ルグゼンブルグ > (こうして新たな弓の手入れをしつつ、夜は更けていく…)
ご案内:「酒場兼娼婦宿 Collar less 裏手にある寮」からアーヴァイン・ルグゼンブルグさんが去りました。