2015/11/10 のログ
■シオン > 「もう快楽の渦に誘われてる気もしますけど…」
(もうすでにかなりの快楽を与えられている上に、まだ収まらないのだから十分誘われていることは確かであろう。
相手がもっと自分を堕し、精液を搾りたいのであれば足りないのかも知れない。)
「果てるまでノンストップ…なんかロトお姉さんを見てると果ててもノンストップって感じがするんですけど…。」
(精液を舐め取っていく姿を見ながら、そんなこと思って口にしていた。
それとも果てるというのは、お互いにこれ以上無いほどまで交わり、何度もイッて、出来なくなるまですることなのだろうか?)
「ロトお姉さんが、待ってくれないのは、もう分かってます。だから、僕も頑張ります。」
(これまでだって少しも休ませてくれはしなかった。
別に不満ではなく、それくらいに求められているのは嬉しいものだった。
膣壷に飲み込まれていく感触に身体が震えて、すべて飲み込まれて何をするよりも早く、相手の腰が動き始めていた。)
「んんぁ、はぁ、っ…絡み付いてきて、熱くて、とろとろ…ぁ、いい」
(飲み込まれていけば、一気に頭の奥までとかされるような快楽が走り、腰をそのまま動かされれば快楽へと堕ていく。
自然と相手の合わせるように腰を振り、淫らな水音を響かせていく。
激しくしても良いと言われていたが、この体勢ではせいぜいこれが精一杯、ただ相手の奥まで貪るように腰を打ち付ける。)
■ロト > 「いや、まだまだよ 本物の淫魔はこれはまだ入り口よって言うのだから!!」
(だから純血の淫魔は恐ろしい、と言いたかった。快楽は与えたはしたが、その快楽に溺れるか否かは―意識まで奪っていない辺りーそこは淫魔とは違う事を気付いてほしい。
彼を渦の淵にまで誘う…その先はどうしようと思いつつも 堕しかたを考えている有様。)
「…果てたら一応 その日はお仕舞よ?そこまで鬼じゃないわ、だって シオンの味 今日が最初よ?
暫く味わえないと思ったらあるだけ絞ろうと思うけど 二度と出なくなるまで絞ろうとは思ってないわ。」
(そう、出逢って正しくは二回目だ。そんな彼を味わうと言う意味では果ててもノンストップはあり得ない、後で味わえなくなるより 彼の体力が尽きたら、
その日はお仕舞、というのは考えている。ただそれが来るまでは止めない。)
「ほら、ほら、もっとリズムカルに腰を落とし、て、もうとろっとろにして溶かす位にあったまろう? びゅっ びゅっ していいのよ?」
(湯の中の交尾、騎乗位から腰を動かし繋がったまま後背位へと―オスがメスに乗っかる動物の行為代表格へと
体勢を変えて 腰をくねらせ 自分は四つん這いとなって誘う。腰が打ち付けられる、一発二発、と出されてももっともっと、と誘ったり 体勢を変えたりと交尾はやまないー)
■シオン > 「淫魔の技とかじゃなくて、ロトお姉さんが与えてくれる快楽の渦に飲み込まれてる感じです。」
(あくまで淫魔全体としてどうではなく、間の前にいる相手が与えてくれている快楽の渦だから飲み込まれているのだと伝えたい。)
「はあっ……そう、何ですか?そうですね、これから、知り合ったんですから、何回でも……」
(一回で終わっても良い相手なのもいるのだろうが、相手にしてみれば自分はそうではないらしい。
でも、今日のところは一回果てるまではしっかりと味わうのだろうが…というよりも、そこまでして貰わないとこちらが辛い。)
「はぁ、ロトお姉さん、気持ち良い?…僕は、凄くっ、いい」
(やはり自分だけ感じているとなるとちょっとだけ寂しい。
体勢が変わったことで自由に動けるようになり、相手の腰を掴み腰を打ち付けるたびに激しく音が響く。
相手の一番奥まで突き上げて、激しく求めていく…何度も腰が震えて、膝が抜けそうになるがそれを無視して相手の膣壺の中と絡み付いてくる襞の感触をしっかりと感じていく)
(相手の背中に寄りかかるようにして耳元にキスをして、荒い息を吐きながら)
「ロトお姉さん、イクね…んっ、くっ…あぁぁぁ!」
(直接交わり溜まっていた快楽が弾けた…まるで音でも聞こえそうなほど激しく、相手の中へと精液を吐き出していく。
それこそ膣壺の中を全部自分の精液でいっぱいにしてしまうような勢いで、吐き出しながらも腰は止めず最後の一滴まで注ぎ込んでいく。)
■ロト > 「…え。そう?もう飲み込まれてる?あれ。…うそん」
(あれ、計算違い 予想違い そこが純血淫魔との違い(違う)に漸く気付いた女、色々と精いっぱいありとあらゆるプレイを考えて実践したが 飲み込んでいた事に気付いたのは言われてからだった)
「今日は…ああいったけど 無理はしないでね…でも強烈に絞ってあげる、暫く腰が立たなくなる位に ねっとりと ね」
(一回ぽっきりのあっさりとした関係を好む者もいるが、己は生憎そんな遊び歩く、遊び渡る者ではないと思っている。
一応強姦でなければ ある程度責任位は取りますよ、的に考えているのであって、彼にはこんなことに巻き込んでしまったのもあるし 将来の有望性も考えると -…)
「もっと 打ち付けて もっと深く抉って もっと注いで!」
(自身で動くより彼が動いた方がより一層感じる事が出来ると途中で体勢を変えてしまった、変えて正解だった。
ぱんぱんと皮膚と皮膚が打ち付け肉の音が水音に混じって響く。激しく淫らに濃密に卑猥に。膝折れになる位に彼の体力の心配は出来ない。膣壺の中で暴れまわる彼のモノ、その奥底に彼の先がキスしてくるように触れるたびに メスの嬌声が口から洩れて 淫猥に口から涎等を出して 喘ぐ。
そして 怒涛の勢いで持って彼の精液が膣壺を満たす感じに―どっぷんどっぷんと注がれ ―ずるぅり、とどれだけ出されたのかと離れれば 抜かれたのに暫く 膣壺の入り口から 精液が湯の中へ落ちて―止まらない)
「は、…はぁ。か 快感 ご、ごぉちそう さ、あまぁ…はぁん…」
(此方が一寸果てそうになった、暫く余韻に浸りたい、まだ夜は長いぜとお互いまた求める前に しないとならない事が。あるとばかりに、身を寄せようと彼へと近づき)
「ね、シオン、ロトお姉さんと同棲しない?」
(色々と何を唐突に言うのだろう、彼はどう思っているだろうかと、彼の耳元で囁く様に聴いて見たり)
■シオン > (自分のいった言葉に思っていたのと違う展開が合ったようで、驚いているようだった。
こういうところは淫魔っぽくない気がした…それが安心できるのだが…)
「はぁはぁはぁ………」
(相手の虚勢を聞いて、流石に精力増強されていても体力のほうがついて行かなかった。
相手の中から抜けてしまい、腰が抜けたように湯船の中に腰を下ろした…相手の膣壺の中から自分が出した精液が溢れてくる光景が見えた。
その量は自分で呆れてしまうほどの量だった…それだけ気持ちよかったという証でもあるのだが…。)
(こちらへと寄せられてきた体を抱きしめる良いうよりは背の高さ的に抱きついて、情事の後のけだるさを感じていた。
その後に言われた言葉に相手を見上げて、意味を一瞬考えていた。
考えるより前に浮かんだものがあった、ならそれで良いんじゃないだろうか。)
「あの、僕は宿暮らしなんで、ロトお姉さんの家で良いですか?ロトお姉さんと一緒なら楽しそうです。」
(たいした荷物もないので、暮らすならすぐにでも相手の家へと転がり込める。
何でも屋の仕事は少し減るだろうが、きちんと常連さんはいるので問題はない。
何より相手と一緒にいられるなら、多少の問題点も解決してみせる。
相手の顔を見つめて、唇を奪う…精液の味はしたのかもしれないが、相手とのキスならそれも気にならない。
したいならどんな時だってこれからはする、相手が困ることがあるかもしれないが…。)
■ロト > (予想外な事には 思考も止まった、案外計算高くして抜けている、お頭が弱いと世間的に思われている鬼の特性が見られたかもしれない。
だから 混血なのだ デメリットもメリットも半々なのだ、と)
「…暫く食事…この手は休みたいわ…ぁん…はぁ」
(息切れはしなかったが腰が 下半身が主に重い。無理もない彼の尋常ではない精液が膣壺に納まっている。全て吸収して精力を魔力に変換するだろうが 暫くはかかる。
溢れるのも仕方ない 締まりが微妙に…力が入らないのだから)
(後ろから抱きつかれると そのままの状態で暫く一休み。
此処で本来の淫魔だったら 如何しているのだろう 正直分らない。 一応 言いたい事は言った 後悔はないと見下げて)
「ん、んーうん。家っていうより別宅は酒屋だけど。
転移魔法で時々本拠地…魔族の国の果てに行くけど、基本 王都に住んでいるわね。
飽きるような平穏な暮らしはしていないから毎日忙しいわよ?じゃあ、一緒に暮らしましょうか。」
(あの別宅に住む?いや、部屋はある、何より商売…酒屋をしているというか、女は杜氏だ。季節によっては仕込みに居ない事もある、其れが近ければ今冬も仕込みに戻りかねず。
移動が正直多いのだが、定住地を決めておかねばと思い―顔が視線が合えば 唇を奪われ―仄かに精液の味がするのに。
軽いキスを交わし、一緒に住むのなら 危ない事は控えようと考え、暫し体力が回復し 彼が望めば 再びースローペースで営みを再開して こうして夜は更けてゆくー)
■シオン > (相手もそれなりに感じていてくれたようで、それに関しては良かった。
今後はもう少し性欲をコントロールできるようにして、もっと感じさせてあげたいと思うが、たぶん無理な気もした。
むしろ変に我慢せずにいたほうが相手も嬉しいのかもしれない)
「魔族の国には着いていかないほうが良いですよね、人間ですし…。
僕お酒はあんまり飲まないんですけど…酒屋ってことはもう少し飲めるようにしたほうが良いんですかね?」
(飲めないことはない、美味しい、美味しくない程度は分かる…でも所詮は舐める程度にしか飲まない。
魔族の国には、自分がついていくことは出来ないんだろう。
暫くはこのままでまったりと時間を楽しみ、体力回復の努めるだろう。
まず動けるようになったら、部屋へ行こう…流石にこれ以上風呂場で交わったりするのは危険だ。
何度も遊ぶように軽いキスをしながら、抱き合い、その後また交わることになるだろうが…それを知るのは二人だけ)
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」 混浴温泉」からロトさんが去りました。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」 混浴温泉」からシオンさんが去りました。
ご案内:「魔族の国/とある屋敷」に魔王ハスターさんが現れました。
ご案内:「魔族の国/とある屋敷」にロトさんが現れました。
■ロト > (遂に逆輸入する事に為るとは。いや、同じ魔族の国に御酒を届けるのなら、本拠地の酒造に酒を持ってこい、と言えばいいのに、
発注書が来たのは王都の支店。色々と手間賃掛かり放題だが、その手間賃丸ごと払ってくれたので ブツブツと文句を言いながら、届ける酒は収納してから 転移魔法で一気にー
魔族の国 詳細はとてもじゃないが言えないが、とある豪勢な屋敷の…一部屋についた。外ではなく屋敷の中に現れた。)
「……いつ来ても 胡散臭い おっさんの屋敷です。」
「まだ、魔王しているのかしら…」
(色々と不謹慎でギリギリの発言を連発)
(此処の持ち主の主人は 見た目はおっさんだ、中身はおっさんじゃない説が高いという頭脳派の魔王。下剋上されてい無かったらまだ魔王の筈。
色々と面と向かっても遜りもせずに言いたい放題の女は、勝手知ったる屋敷とばかりに
その部屋から出て おっさんが居るだろう部屋へとスタスタと歩いていくー扉?透過して通過してしまった…)
■魔王ハスター > 無駄に豪華な屋敷である。シャンデリア、赤じゅうたん、アンティークの箪笥。
人間で言えば貴族が住まいそうな馬鹿みたいに金をかけたお屋敷。
扉の木までこだわっているのだとかで、暖色系に統一しながらもケバッケバなお屋敷である。
「ヘェイ、ろったん。聞こえてるんだけど?」
しれっと幽霊みたいに抜けて現れたグラマラスな少女に片手で指鉄砲を作りながら片目を閉じてエアスナイプする、
イカしてない服装のおっさんの姿があった。
この御部屋は特に華美であり、彼女目線で言えば最も胡散臭い部屋である。
豪華なテーブルの上に真っ黒な水晶玉を置き据えて、お前は占い師かと言われそうな感じ。
「あのさぁ、聞こえてないからって思っておじさんのお気に入りのお屋敷ディスるのやめてくんないかな?おじさん結構傷つくよ?」
おっさんが座っている椅子もまた豪華であり、王都の王城のアレをそのまま横流ししてきたような背もたれもゆったりした機能性も美術性も十二分に優れた椅子である。
因みに本心ではそうイヤに思っていないのかニヤけている。
「はいはい、おじさんまだまだ現役だからねー。若い者にも負けんさ。まぁ、立ち話も何だから。」
そういって何処かから取り出したか、それともインスタントで作ったのか。
机を隔てて向こう側、おっさんと丁度対面になろう場所に椅子が現れた。
背もたれのない安そうなパイプ椅子である。ちょっと胡散臭いって言われたことを根に持ってるらしい。
どうぞお座りと言いたげに眉を上げて掌を椅子に向けた。
何時もながらこのおっさんはニヤけている。
「なんですか。ロトたん、オヤジさんに頼まれてハスタさんのイヤミでも言いに来たんですか。」
ただまぁ、古くから知り合って軽口を互いに叩ける関係ではあるし、
大体何をしに来たのも分かってはいるので、いつの間にかテーブルの上には、これまた高そうなガラスコップが置かれていた。
■ロト > (いや、別に豪勢でも豪華でも絢爛でもいいのよ、
眩し過ぎる毒々しい金銀財宝溢れる生活ってどうよと思っただけ。
もう既に不謹慎と普段の礼儀作法どこに行ったレベルで扉を透過して現れた時点で普通だったら 詰んでる。)
「まだくたばっておりませんでしたか ご老体…おっさん!」
(極めつけはくたばっていなかったか。 どんだけの不謹慎発言だ。一応 彼 魔王なので本来だったら 身分の差でほぼ面と向かって話をする事すら憚られるのだが、
そんなものは捨ててしまった女はずかずかと部屋の真ん中へと歩いて行き)
「大して傷ついていないくせに、眩しくないですか?この部屋…というか屋敷 金掛け過ぎ」
(最早毒舌レベルだった、こんな口調を向けるのはおっさん位だ、豪華絢爛 色々な意味で目が痛い、視線をそむけてもモノモノが豪勢すぎる、色々とけなす発言しても傷ついていないから性質に置けない)
「…そう、…椅子が安っぽいわ!あほか!…色々と弄っていいのなら この椅子 弄ります。」
机を隔てて出てきた椅子が パイプ椅子。
それを少し触ると能力解放 一瞬パイス椅子がばらけたーかと思うと瞬時に違うシンプルベスト的なパイプデザインされた椅子が出来た。
そうしてから手を放し さも普通にその出来た椅子に腰を下そう。足を組んで 一応訪問者というか何というか。
「うちの父がそれは直に怒鳴り込んで言うでしょう、物理的破壊を持って。…今日は 酒を届けにっていうか 貴方の字でしょう これ! 汚っ」
どんだけ汚いのよ、と机の上にバンと叩きつけた見るからに高級そうな紙に書かれた字。その字が汚い。それと遅れて 置かれたのは5万ゴルドレベルの超高級の酒陶器瓶。
「何に使うか知らないけど 届けたから。…相変わらず 元気そうで何よりです。」
しおらしく最後には素直な声色で彼にデレを見せるから 毒舌発言の裏返しは激しかったとも。
■魔王ハスター > 「待て待てまてまて!!いや待って?!おじさんまだまだご老体じゃないから?!見て?ほら、ムッキムキ。ね?おじさんをなんだと思ってるんだチクショウ…。」
イカしてない上着を捲って力こぶを見せつける。魔王だから割合体つきは好き勝手弄れるので指標にすらなるまいが。
おっさんであることは否定しない。だって見たまんまおっさんだもの。仕方ない。
このおっさんは酔狂で有名である。あと変態。
魔王って言うかなんていうか。これで魔王だ。魔王も色々あるのだ。
ついでに身分も何にも気にしないフリーダムなおっさんでもある。
えぐえぐと顔に大きな掌を宛がって泣いたふりを。口元はひん曲がっているのでニヤついているのは一目瞭然だが。
「はっはぁ。分かってないねぇ。やっぱりさ。ホラ、キンキラキンって素敵じゃない?何かこう、楽しくない?
おじさん錬金術も大成してるから。あ?欲しくなっちゃった?シャンデリアくらいならあげるけど。」
実際大して傷ついているわけでもなく。無駄に暖色系で豪華絢爛な本当に無駄な装飾が為された無駄な屋敷は、無駄の多い酔狂なおっさんの在り方を示しているわけで。
金かけ過ぎっていうのは最早今更な話だった。
「あ。グラサン要る?」
手をポン。微妙にイカしてない丸々としたサングラスがテーブルの上に顕れた。
「あほって、今はすたさんに向かってあほって言ったね!!ムキー!!どいつもこいつもおじさんの事を馬鹿にしやがって!この間なんか攫ってきた女の子に脳味噌にあんこ詰まってるって言われたんですよ!流石にハスタさん傷つくわ!」
おっさんはこれでもバリバリの天才的理系脳だ。ただ、普段の振る舞いを見ればどうみてもアホにしか見えないし、どうみても魔王に見えない。
ほっぺたを膨らませてキャピキャピと茶色い声を振りまく。五月蠅い。
うだうだと文句垂れている間に彼女は上手いこと椅子を組み立て直す。
成程良い手際だ。ヒューヒューと気の抜けた口笛を鳴らす。
「あ、じゃあもう一個そんな感じで弄って貰って良い?」
彼女の座ったその横に、さっきと全く同じパイプ椅子が出現した。それを指差してニヤける。彼女をなんだと思っているのやら。
因みにお行儀の悪さは気にしない。お互い様である。
「オヤジさんはおっそろしいなぁ。あの人マジで鬼だから。比喩でなく。こんなお屋敷一瞬で吹っ飛んじゃいそうだよ。うんー、知ってる。ってかもうそろそろお酒を届けに来ることをおじさんの水晶玉は予見していたッ!」
無駄に怪し気な黒いオーラを放つ水晶玉。
フッ、と格好つけた仕草とキメゼリフ。無駄におっさんのカットインが入るエフェクトが光魔法と音魔法によって忠実に再現された。
「あのさぁ!一々ディスるの本当にやめてもらって良いかな!!「汚っ」って!「汚っ」って!」
無駄に高そうな海外産の紙を見遣る。確かに御世辞にも綺麗と言える字ではない。
おっさんはこれで理系だ。習字は意外と専門外なのである。
流せば良いものを、わざわざこうして突っかかっていくあたり、おっさんも結構彼女に気を許してはいる。
元々、ノリが非ッ常に軽いおっさんではあるが。
「お~♪これだこれだわぁ。やっぱりね、高い物は良いよ。…うん?中身は入ってないのかしら。」
でかい掌で置かれた高級感溢れる陶器を掴めば斜めにくるんくるん。
「あい承りました。配達お疲れ!んじゃコイツのお代はカジノのチップで良いね?」
ゴルドで払うべきだろうに。
「はは、そのセリフはそのままお返ししようかねぇ。ろったん…いや、こういう場面にはこよいたんの方が良いか?
兎も角、こっちは見ての通りバリバリ元気でやってるよ。そっちも今まで通りな様で何よりだ。
で?今日の用事はこれだけなのか。おじさんに御届け物したら帰っちまうなんて寂しい事言うわけじゃあ、ないだろう?」
デレられた。破壊力はおっさんにとって抜群だったのか何なのか。流石に露骨に照れたりとかはしないのだが、
しかしながら感慨深そうにウンウンと頷いて、さっきのふざけたニヤけの色が僅かながら薄れた。
でも結局終始笑ってニヤついてはいるのだが。
■ロト > 「いーや 待たない。充分 脂ぎったおっさんでしょう。付け加えるとしたら変態、常時酔っぱらってる…変わらないですね、あと泣き真似 キショい。」
服装のセンス 自分もちょっと微妙だがそれよりも上が居た、それがおっさんである。魔王も千差万別色々と居るが、
このおっさんは何かのネジがない。そのネジが何かも分らないが何か足りない。
身分階級もないが、一応公式的には強大で偉大…首傾げたくなる。おっさん以上におっさんだ、おっさん過ぎて如何呼ぼう。
「楽しくない。後いらない。寧ろ 明かり余りいらない。」
対極なのだ、おっさんの屋敷が有り方が 絢爛だとしたら、此方はシンプル若しくは剛健質素。よくもまぁ、うちの両親とよく知り合ったな、とある意味奇跡を疑いたくなる。
「…いらん。…違うものにする」
破壊魔法というかクラッシャーの使い手だ、材料があれば錬金術の応用で形が違うものにする事が出来る。それで椅子はデザインの違う椅子に仕立てた。
サングラスも―イカした流線形のこう…スポーティタイプのサングラスにすると、それをかちゃっと掛けて。
「ええ、阿呆ね。何度でも言ってあげる。あ、脳味噌に餅じゃなかったんだ?その女の子はずいぶん イカしているわ、褒めてあげたい。」
分っている 見た目で既に損していると。普段の言動気を付けたら、いい線行くのに 何か問題がある。
魔王にすら見えない ただの肥満体の…悲しいかなおっさん。
無駄な事はしたくない、ただ椅子とかサングラスとか既に弄って作成完了。彼にもう一つ作れと言われると、 はぁ、とため息を吐き、
ただ言われて造るのも癪だとばかりに、触れるや否や パイプ椅子をデザインの違う椅子にするのではなく、パイプいすの材料は金属だ、ほぼ材料にまで戻すと
忠実なおっさん現在進行形の全身金属像に仕立て、どすんとそれが部屋に置かれた。
「でぶっているわね…もうちょっと痩せなさいよ」
「屋敷は吹き飛ぶだろうけど、おっさんは吹き飛ばないと思うから安心したら?…予見 予見ね…」
オーラ放つ水晶玉を持ち何かポーズをとる様を冷めた視線で見ていた女、すっごくかわいそうな視線で。
「やめてもらいたければ そうね イケメンに為ったら考えてもいい」
ただし考えるだけだ、毒舌と問題発言諸諸直るかどうか保証できない。
だって本当に汚い字だった、一種の暗号かと思った位。
でもそれをきちんと届けたのは 仕事人としての義務かそれとも。
「ふざけた事を言うんでない!換金出来ないじゃないですか!!!!」
「中身?入っていますよ、ああ、かかって居る魔法解けばいいのに」
魔法をかけていた酒瓶。途中で何があってもいい様に中身は触れない見れない匂いがない としておいた。彼だったら解ける魔法レベルだ おっさんが解けばいいと言う態度。
「どちらでも構いませんわ、ハスターお義父さん。うちの父と母が毎度お世話になっておりますわ?
私の方は暇で暇で、最近やっと酒造継いだので忙しくなってきましたけど。
そうですね、表立った用事はそれだけですが。…何をお求めなのです?…お義父…オジサマ。」
デレるのは少ない、破壊力の高さは分っていないと思う。母が淫魔なだけであって、その辺分っていたら強力な武器だったろうに、…座ったまま絶妙なタイミングで淫猥な笑みと仕草で見返そう。
■魔王ハスター > 「あ、あ、あ、あぶらぎったぁああ?!おじさんはねぇ!!これでも普通のおっさんなのよ!!」
体重は体重計に乗ったら体重計が壊れるレベルだが、見た目筋骨隆々なおっさんである。
見方によっては脂ぎってるかもしれないけれど、これ実際筋肉。
あ、因みに頭の中のネジはどこぞの青狸なんて比類にならないくらい飛んでいる。狂ってる。
「魔王とおっさん足してまおっさんって呼べばいいんじゃないかな。」
おっさんは水晶玉を媒介して人の心も読める。
「酔ってないよ?!ろったんのタワワな御胸が2つに見えるけど酔ってないよ!!ヒャッハァ!」
どさくさに紛れてドンッ!と机から彼女の御胸にダイブしようとするのであった。因みに殴るなり魔法なりで迎撃は簡単だろう。
因みに普通、胸は二つだ。
「そうやっておじさんの物を否定するのってどうなんだいろったん…。」
何かの物語では、反対の性質だからこそ仲良くなった公吏が居るんだとか。
好みの在り方が対極だからといって、そう珍しいことではないのかもしれない。
…おっさんがこの軽いノリで声をかけに行っただろうことも否定できないが。
「何なん?!こうさぁ、鼻眼鏡みたいなヤツ掛けて滑稽さ味わおうって思ってたのに何なん?!」
バンバンと机を叩いてしれっとこちらの仕掛けを綺麗に流す彼女に抗議。
イカしてやがる。
「今度会うかもしれない金髪の可愛い子だったからあったら飴ちゃん上げて褒めてあげましょうねー。っていうか餅って!!せめてメロンパンって言えよぉ。おじさんマジで傷つくよ?」
二人分メロンパンが出てきた。何故か人間の脳味噌みたいに筋が一杯入っている。
尚、当然だがこのおっさんに人間的な脳味噌と言う機関は存在しない。
例え頭部を粉々にされても平然とアホみたいな言葉を並べている。
つまり。
比喩でなく頭がカラである。
「なにこれ?!嫌がらせ?!」
自分の彫像が御部屋に置かれてしまったのである。流麗な手つきだが何という事か。
おっさんが金属増にふれれば、おっさんのマヌケなニヤけ顔が純金に変わった。キンピカリン。
おっさんは錬金術を大成しているのである。正味無駄だが。
「じゃあ今日のソレのお代で持っていってネ。」
5万ゴルド以上ありそうだが、それでも何かこれを持っていくのはイヤだろう。
きゃぴ、って付け足した。
「痩せてるわ!!おじさんコレ以上痩せたら死ぬわ!ふざけないでちょーだい!!」
おっさんは、割と何でも食べるが美食家でもある。
「ろったんのオヤジさん、マジヤバだからなぁ。……言いたい事があるなら、どうぞ。」
流石に笑みも引き攣って、水晶玉を持つでかい掌がぷるぷるひくひく。
氷の刃の様な視線に耐えかねた。
「えっ?!おじさんイケメンでしょうが?!」
残念ながらおっさんは少なくともイケメンの部類には入っていない。
どっちかっていうと男前とか色男だろうがイヤらしくニヤついて小学生レベルのシモネタをぶちまけるのでやっぱり残念ながら男前にさえなっていない。
残念、おっさん!
それに彼女、やめるとは言ってない。
「換金(かんきん)できなくてもカジノで遊べればいいでしょうが!!」
どむん、と高級そうな机に惜しげもなくアームハンマーを振りおろすおっさん。
「あいたたあっー!」
そして自爆する。ふぅふぅと拳に息を吹きかける。
因みにただのオーバーリアクションである。
久しく会った血縁のない娘の前だ、ただでさえ頭のネジが吹き飛んだおっさんのテンションは上々。
「…あ、そうだ。ろったん。折角だし監禁(かんきん)されてみない?」
なぜそうなった。
「魔法かかってるんかい!全く。あーあー、分かった分かった。
高級なもんだからそりゃ封しなきゃだめだよねぇ。やれやれおじさんも参っちゃうなあ。」
で、解いてくれないの?って目線を送る。(本人曰く)小動物の様なウルウルとした可愛らしい目線。
成程しかし、5万ゴルドもするような物、大っぴらにするわけにはいかないのも頷ける。
「はは、だったら慣れた方で小宵と呼ぼうかね。こちらこそ。いつも世話になっている。御両親によろしく言っておいてくれ。
あー、聞いてるさ。何、近々また店には赴こうと思っていたし、そう報告してくれたらおじさんも安心かね。
そっちも普通に家計の血が言ってるようで結構な事だ。おじさんはまぁ、死なないから永遠に魔王様だケド。」
淡々として、それがおっさんの真面目スタイルだろうか。
「ああいや、なんて事はないさ。…ま、おじさんも相変わらず普通にやってますよぉってね。…あー…。」
おっさんは男であるが故におっさんである。風の神格を持つが男という性格も持つ。
女性らしい風貌に、淫魔独特の持つ魅惑的な雰囲気には、例え魔法の効果が乗ってなくても。
「心がぴょんぴょんするねぇ~。…なぁにそれ、おじさんを誘っちゃってたりするわけ?なぁんてね。」
こうなる。というか、おっさんに魔法などのまやかしによる魅了はシャットアウトされてしまう。
故に、普通に笑いかけられると、むふふとセクハラオヤジばりの変態的な笑い方を漏らしてしまうのである。
おっさんはおっさんである。