2023/05/05 のログ
■ヴェルニール > 「あたくしの見目ですと、迷 ”子” とは申しませんわよ。」
本当に道が合っているのか、という問いの方には、笑みを向けるだけで応とも否とも答えず。
どちらの言葉に対しても、否定しない事での肯定をすれば、幾重にも薄布が重なったような衣装の胸元へと手をやって。
滑り込ませた指先にカードの束を掴んで取り出せば、ぱらぱらと両手で繰る。
じっとりと眇めるような視線をさらりと受け流せば、水菓子でもつついたような弾力感と瑞々しさのある肌理を楽しんだのち、指を離しただろう。
「幼げなかわいらしい仔はからかって遊ぶものでしょう。
ふふ、悪戯…?どんな仕返しされるのかしらね。楽しみにしておきましょうか。」
遊んでいる事を隠しもせず、面白そうに細めた瞳が弧を描き。
さて、とカードの束から一枚を指で引っ張り出すと、くるりと裏表を返して。
「えぇ、お供致しますわよ。
置いて行かれてしまっては、寂しいではありませんの。」
どこか道に迷った事自体は楽しんでいるような素振りだけれど。
ここで別れるのも不安なのはもしかしたら同じなのかも知れない。
歩き出しては曲がり角に差し掛かり。
それではお次はお好きなのをどうぞ、とカードの束を差し出しては、引かれた絵柄を見つつに路を選んでいる様子。
■タン・フィール > 「あっ、そっか……じゃあオトナのひとの場合、迷っちゃったらなんていうの?
…あっ、それ、占いのやつ?」
と、疑問を口にしつつ、視線は懐より取り出されたカードが手繰られ、
手慣れた様子でシャッフルされていく様子を凝視していく。
大人の女性相手にも物怖じせず受け答えする点は外見より精神年齢が高い印象を与えることもあるが、こうした視覚効果に興味を最優先される点は、見た目通りの子供そのままの少年であった。
「えぇえ……もしかして、これで行く道、決めてくの?
……~~~~~~っ。
……それじゃあ、これっ……! ……どう?」
じとりとした疑念の目つきをますます色濃くしながらも、
一方でこうしたものを持ち歩く点と、その容姿から相手が占い師の類であったかと合点して、
おそるおそる差し出されたカードの束から一枚、引いてから図柄を見せる。
からかわれているのだろうか…という思いは今更なので、思い切って乗ってみることにした様子で。
引き当てた図柄の意味や意図を汲むことはできないが、なんとなく演技が良さそうだとか、その逆を想起させるだとか、
出てきた絵柄と名前に対してあれこれまた質問をしながら、
今は大人しく彼女の指し示す方向へと歩みを共にしていく。
互いにとって幸か不幸か、辿っていく道は大通りや住宅街などの賑やかな場所とは全く異なる、
この街のさらに人気の無くなる路地へと続く余計に入り組んだ道……
そこをさらに、もしも正しい道のりで進めた場合、目の前に広がる空き地には、少年にとっての最終目的地であった彼の塒。
住宅・兼・薬師の店舗になっている、一人用としては大きなテントが張り巡らされたキャンプが姿を表すが、そこまでは最短でも10分以上こうして雑談しながら歩み進むことになるだろう。
■ヴェルニール > 「迷いびと…というと、なんだか還らぬひとのようですわねぇ。」
遭難者と言ってしまうのは少々大袈裟だが、ダンジョンの様相を呈していなくとも、この街でならば似たような事は起こりそう。
占いの、との言葉に、首を縦に動かしてみせ。
元より、種族の違いからか相手の見目や年齢には頓着しないのか。
おそらくは見た目通りの年齢ではないのだろう少年に対しても、誰に対してもさして態度は変わらない事が多く。
「もしかもアシカもイルカもございませんわよ。
手立てが他に無いのですから宜しいではありませんの。」
疑念の視線などお構いなし。
彼が引いたカードを確認すれば、すぐに道を歩き出して。
道中、問われればカードの意味などは答えるが、時折、本来の絵柄には含まれていない妙な図案が出てきたりすることも。
果たして当人の占いの腕がいかほどなのか。
カードを交互にひきながら進んでいけば、空地へと辿り着き。
はてな、と不思議に思うも、張られたテントが彼の目的地だったらしいと知らされるのは暫くの後の事。
ご案内:「迷路通り」からヴェルニールさんが去りました。
ご案内:「迷路通り」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「宝の坑道 【Cobalt holl】」にコボルトの群れさんが現れました。
■コボルトの群れ > 平民地区、富裕地区、貧民地区…様々な地区には必ず、ギルドが建てられていた。
目的、生まれが違えど、冒険者として活動する者達にとって大事な場所であり、ギルドには毎日様々な依頼が出されていた。
その中で、ひと際目立つ依頼が一つ存在していた。
それは、コボルトの討伐依頼であった。
冒険者を続けている者ならばその存在がどのような魔物かすでに知られている。
下級の魔物であり、同等の存在で「ゴブリン」などが存在している。
初心者である冒険者がこなす討伐依頼の対象として出される下級の魔物。
だが、今回の依頼は人数や力量、経験など様々な要素をクリアしていないと了承を認めないという徹底ぶりである。
噂によれば、対象のコボルト達は他の魔物と比べて知識があり、人間に近い行動や生活を行っているとの噂があり、村に襲撃に来れば、道具や食料に資材などを盗み、時折、人の女性を誘拐することもあるそうだ。
さらには、住処となる洞窟は迷宮の様になり、一度入れば帰ってくることはできないという魔性の洞窟だ。
『ギャ!ギャ!ギャァァ!!』
そして、依頼の目的地となる洞窟では、コボルト達は炭鉱夫の様に採掘をしていた。
洞窟というには整えられており、坑道というにはずさんな作りをするその穴では、人間社会と同じように壁の鉱物を掘り起こし、運ぶ生活をする大量の魔物達が生息している。
ご案内:「宝の坑道 【Cobalt holl】」からコボルトの群れさんが去りました。