2022/10/15 のログ
ご案内:「無名遺跡『堕神の神殿』」にミメシスさんが現れました。
ご案内:「無名遺跡『堕神の神殿』」からミメシスさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡『堕神の神殿』」にミメシスさんが現れました。
ミメシス > ――『堕神の神殿』
無名遺跡、地下迷宮のひとつ。
数多有る遺跡の中でも宗教色が強く、歪み堕ちた禍々しい存在が崇拝が行われていた痕跡や生贄にささげられた犠牲者の骨が散見される迷宮である。
他の神の怒りを買ったのか極自然な現象として大地に埋没したのか誰かの手で埋められたのか、迷宮という名とは違い、教会や神殿といった造りとなってて犠牲者か当事者達の成れの果てかアンデッドやゴーストタイプの魔物が出没する
ここはその迷宮の中で『教会層』と呼ばれる比較的浅く魔物の出没が不思議と少ない安全層。
ただそれはあくまでも『少ない』だけであって存在しないわけではなく、実際に天井にはミメシスと呼ばれる魔物が張り付いていた。
邪神を模した像、人間が二人くらいは寝かせられる祭壇、無数の柱、風化の痕跡も無い美麗な赤い絨毯、何時までも消えない蝋燭、何もかもが怪しげな空間であっても弱小な魔物には関係が無い。
ゆらり、ぬらりと、そんな空間を無数の銀製の燭台に立てられた蝋燭が艶かしくも頼りなく室内を照らしている。

弱い魔物であれば弱いなりに獲物を狩る術を持っている、でなければ魔物と分類されないだろう。
犠牲者の声を語り、姿を迷宮の壁や亀裂へ或いは天井と同化させ、獲物が近づいてくると壁や天井から飛び、獲物に組み付く。
金属はその表皮より滲み出る粘液で溶かし、身体の何処からでも生やす事ができる触手を使い獲物を捕らえる。
捕らえると今度はその犠牲者の身体に特殊な体液を擦りつけ、もしくはその獲物の身体に牙を突きたて其処から体液を注ぎこみ、特殊な毒で犯しながら犠牲者に交尾を強いる。

犠牲者が見につけていた邪魔な金属は粘液で溶かしてからすすり、溶かすことは出来ないが粘液でふやけさせた布類は触手を使い引き千切り、交尾に邪魔なものを剥ぎ取りながら犯す。
確かに肉体的に脆弱かもしれないが、ミメシスらはこうして搦め手を使う事で獲物を捕らえ貪っているのだ。
そしてあわれな犠牲者は散々交尾を強いられた挙句、最悪無数の魔物蠢く巣に連れ去られるだろう。

教会に似た部屋の中で、ミメシスはじっと獲物が入り込んでくるのを待つ。
室内にはそれがいるという証左である果実が腐ったような甘い香りが広がり、教会と似たつくりの部屋に背徳的な空気を生み出している。

ミメシス > 僅かにであるが天井より魔物の皮膚から分泌された粘液がどろり……どろりと糸を引き滴り落ちて、地下迷宮の床に小さくもどろどろの粘液溜りを形成する。

そこより一層芳しく腐敗した果実の甘い香りが漂い、壁にかけられた光源の熱により蒸発し、更に迷宮の通路に小部屋に香りが広がっていく。

されど獲物は近づいてくる気配を魔物は感じれない。
すると次なる手として自分の喰らった冒険者の声を真似て、「タスケテ、タスケテ……。」と鳴くが当然聴く者はいない。

暫くはそうして獲物を寄せる努力を魔物なりにするのだが、諦める程度の知能はあったようで、天井をズリズリズリと這いずり、何かの這い進んだ痕跡を残しながら、次なる狩の場所へ迷宮の奥深くへと消えていくのであった。

残ったのはその足掻きの残滓。
甘い香りとヌルヌルの液体である。

ご案内:「無名遺跡『堕神の神殿』」からミメシスさんが去りました。
ご案内:「娼館通り」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 王都の入り組んだ路地の先、さまざまな娼館や乱交場がならび、
列状をそそる店名やキャッチコピーの看板を艶やかな照明が爛々と照らす娼館通りと呼ばれる一角。

今宵も望みの雄を、雌を、客を、獲物を物色する男女が声を掛け合う妖しく猥雑な通りを、
ぺたぺた裸足の音を立てて呑気に闊歩する、幼い薬師の姿が一つ。

ふらりと散歩にでも出かけたような気楽さと無邪気さはその猥雑さに場違いでもあり、
しかし裸の肢体に桃色シャツを一枚羽織っただけの格好は、幼年の少年少女を好むもの好き紳士に声をかけられたり、
年下に欲情する娼婦や、スカウトの店員に誘われたりと、妙にこの場になじんでもいた。

「ん~っ、おくすり、買ってくれる~?…それなら、かんがえちゃうけどー。
…え?いらなぁい? ふふー、じゃあ、だめーっ」

と、薬師の手には薬瓶や錠剤の詰まったバスケットのカゴがひとつ。
今日は娼館や性に溺れる客の夜を彩るような薬を卸し、営業に訪れたようで…

口調や態度がどこか酔ったようにぽわぽわして、頬がわずかに赤らんでいるのは、
ここに来る前にその「夜の薬」を複数味見したせい。

酔ったような様子の幼子が繁華街をふらつく様子は、いかにも危うげで、妖しい。

ご案内:「娼館通り」からタン・フィールさんが去りました。