2022/09/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場「千年竜」」にエドガーさんが現れました。
■エドガー > 今夜は前に続いて雨が降っている。
外は雨は強弱がついており、雲は一定ではなく厚みがばらけているとわかった。
外に出る理由を持つ者は少なく、代わりに家屋に引きこもる者が増える。
今夜は冷え始めた夜 娼館で女の肌を求める者が多いのだろうな、と言えた。
しかし、現役を引退した者は戦場のピリ突く空気も、緊張感から解放されたことで求めるあの感覚はない。
雨の弱まったタイミングで革のフードマントを一枚、腕で頭の上で傘代わりに覆わせるようにして馴染の一つの酒場の扉を開けた。
予想通り、店の中は少ない人数だ。 酒を飲み女に声をかけ、金額交渉するにはもう遅い時間だろう。
「ふぅ。」
バサリと雨の残る雫を、手ぬぐいでマントを拭うようにしてから床がずぶぬれになるのを防ぐ。
酒場の親父が拭く手間を増やすなと、エドガーに小言をいう耳はもうタコになってしまっているせいだろう。
「よう、オヤッさん。 酷い雨だな。」
席も良く開いているからと、カウンターに腰を下ろすついで、マントを広げて隣席に掛けて置く。
店主は丁度焼き物をするための鉄板も磨き終わり、注文も期待していなかったのだろう。
キッチンを綺麗にしているところだった。
『ようエド。 酒浸りでもあるめぇし。雨の中くることたぁないだろう?』
逆に風邪をひいちまうぞ、と中年のエドガーからしてみれば、年下扱いと気遣い。
そんな気遣い、できるのは目の前のお節介な昔馴染みだけだ。
エドガーは背中がすこしむずくなってしまった。
「ここの酒で、体をあっためたかったのさ。 寝床の酒じゃ舌に馴染みすぎてな。」
そう言ってケースの蓋を開けたから、手巻煙草を一本咥える。
キッチンを綺麗にしていた店主を邪魔するつもりもないのか
時間的に腹は満たして落ち着いた具合だ。 空腹とも満腹ともいえない空き具合。
酒を入れるには丁度いいといえるだろう。
「そうだな……ナッツがまだ余っていたらくれ。それと“カトラス”を頼む。」
切れ味が鋭い辛いラムを頼めば、マッチを擦りながら手の内側
ボッと火が軸を燃やして強くなったところで先端を焦がし、煙が白く浮かび上がる。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場「千年竜」」からエドガーさんが去りました。