2022/08/14 のログ
ご案内:「九頭龍山脈~アスピダ周辺」にハヴァン・グレイナルさんが現れました。
■ハヴァン・グレイナル > アスピダの見える、九つの頭を持つ龍の山脈
竜の腹に城塞を築いた場所は、今だ攻略不可能都市
しかし、腹を肥やすわけにはいかない。 竜の山を脅かす存在というよりも
あれは、あれ自体が、もはや竜なのだ。
ハヴァンは、そう考えている。
自身のスキルや加護が胸の内側で熱く火照っている。
山脈に降り注ぐ雨は、葉繁で雨を遮り、土を濡らし、音を増やし、色を暗くする。
乾いている場所 濡れている場所 清濁混沌としたこの竜の肌の上で
あの都市は、竜が腹を肥やしているのだ。
黄金を守る絵物語の竜ではない
勇者に討伐されるべき、最後の竜でもない。
肥え太り、火炎袋を蓄え、いずれ全てをぶちまける予定の害悪だ。
ハヴァンは、そう考えている。
「雨の中ならば好都合だ。
竜に怯える者などここにはいない。
あの英雄に怯える者がいても、竜に怯える者など、どこにもいない。」
竜の腹の中で、英雄が住まう。
そんな盾めいた環境の中で、竜の腹をぶちまけろ
英雄を殺せではなく、腹をぶちまけろ そんな例え話に、誰もが意気を丹田の中で落とし
混ぜ込み、背中を震わせる。
「全員、“火炎醍醐”は持っているな?」
言葉に、山脈の中、全員は腰に身に着ける特製品と共に
雨の中だからこそ、精いっぱいの嫌がらせをしてやると言って、騎士の道の中で
正義がなければ行えないだろう行為に手を染める。
ハヴァンは、己が出来事の出始めを担う者ならば、仲間とそう確認を取る。
騎士鎧とは言えない、胸当てと四肢当て 腰当ての他は、インナードレスと革のスリットスカート
軽鎧のそれに対し、腰にはいくつかの、消耗品同然の中短剣が備わる。
『総員 抜剣。』
指揮者の、その雨のように冷たく雨のように熱い声で
ハヴァンを含める全員が、各々の剣を抜いた。
ハヴァンの剣は、短く、身幅のある
マチェットやファルシオンに似ながら単位で表せば、1キュビット以内の丈
それを携えながら、アスピダの廻りをうろつく、竜を被る屑供に意識を向ける。
■ハヴァン・グレイナル > いつものようにそぎ落とす。
アスピダ内部を痛めつけることは不可能。
しかしアスピダ外部を痛めつけることならまだ可能。
城壁に立てこもる以外 壁の外で屯する、城壁内を希望する新参
行き来する者ら 須らく斬り伏せるように、人もアンデットも関係なく。
正面突破ではなく 横腹を突き刺せと
後ろから首を狩れと 降伏する者の下顎から上を落とせと。
降る首などに興味もない。
数にも興味ない。
下手な死体はアンデットを残す。
骨も肉も内蔵も、なにかしらの作用があるとするのなら
斬り伏せるだけでは足りない。
砕くだけでは足りない。 何人かの始末する者らもいる。
鍬のように耕せと。それでやっと削れるのだ。
ハヴァンを含める全員が、目につく者らを、門の近くから離れる者までを
近づき、その中短剣が、兵の槍が、剣が貫く。
「―――ハァァァ゛ッ!!」
裂帛の気合と共に、腹部の隙間 首 脇腹。
中短剣の間合いを削ることで、どこにでも対応させる撃が赤を沸かせる。
剣撃と悲鳴 しかし、逃げて情報を伝えようとする者は優先的に、弩が背中へと枝をはやさせる。
中短剣と軽鎧 何人もの一部に刃を加える。
時には、鎧の出来が悪いとわかると ガギョッ と貫通する一撃が、胸の中央に。
口から赤を迸るのに、雨でぬれるハヴァンは気にも留めず、食い込む力で出口を広げ、引き抜いていく。
躯は安全な位置の者から鍬で耕されていく。
スケルトン ゾンビ 内臓で動く者 全てになれなくしていく。
雨の強さが、目の前の出来事しか知覚できなくさせていく。
ご案内:「」にハヴァン・グレイナルさんが現れました。
ご案内:「」にハヴァン・グレイナルさんが現れました。