2021/09/25 のログ
■クロイツ > 心配そうなエシルの声に大丈夫というように手を振って見せる。
しかし実際の所は今保有していた魔力の殆どを吸い尽くされてしまった気怠さが強く。
時間が経てば魔力は戻るだろうが今は戦う事はほぼ不可能な足手まといとなってしまい。
彼女の手を離れ転がる像の色は最初とは違い、限界まで吸い取られたのかと。
「うん、悪いけどお願いね。僕には今はどうにも出来そうにないからさ」
情けないが像に関してはエシルに任せるしかなく、部屋のあちこちにあった像は纏められ蓋をされたのでこれ以上は魔力を奪われる事もなくなり。
問題は邪神像といっても疑われな程に禍々しい気配を見せる像だけとなり。
「ここに残して変なのが生れても困るしね、持って帰るしかないかな…。
大丈夫だよ、気が付かなかった僕も悪いんだからね」
もうこれ以上魔力を吸えそうにない像は持ち帰る方がいいかなと告げ。
隣にしゃがみ込んだエシルに悪くないと告げては肩を軽く抱き。
「残念だけど引き上げようか。もし何か出てきたら…正直危険だしね」
魔力が空に近い自分とエシルでは何か起きれば対処できない。
折角の遺跡だが魔の者には天敵となればそれしか最善は浮かばず。
それでもいい?と普段よりも力のない笑みを見せて。
■エシル・アルトワーズ > 「うん…そうだね」
撤退の提案。
歯噛みするものがあるけれどクロイツの身には替えられない。
こくりと頷くと懐からひとつの石を取り出し、床にカリカリと陣を描く。
"転移の陣"――転移魔法よりも時間がかかり、面倒な魔法だけど消費する魔力量は少なくまた使い手の魔力の性質に左右されない特徴を持つ。
まさかこんなところで役に立つとは。
長いこと使ってなかったからか少し薄れた記憶を手繰り寄せながら陣を完成させると、クロイツの肩を担ぎながら陣へと連れていく。
「転移先は玄関だよ…多分」
■クロイツ > 「そんなに落ち込まないでよ。
こんなの直ぐに元通りだからさ」
もっと二人で未探索遺跡を楽しみたかったがエシルの身の安全が第一。
きっと同じことを考えていると思い、床に陣を描き始めると邪魔にならないように数歩下がり。
描いている物を見れば確か転移の陣だったかなと記憶から呼び起こし。
行先が限定されるとはいえ転移魔法が使える自分は使った事のない知識でだけ知る陣を描くエシルを見つめて。
そして陣が完成すれか肩を借りて陣へと向かい。
「玄関に付かなくても近所でも大丈夫だよ。
あの辺りに戻っちゃえばもう危険はないしね」
無事に付くと笑顔で自信ありげに返して陣に入り。
「ほら、大丈夫だった」
転送された先、我が家の玄関が目に入れば大丈夫だったねと笑いかけて。
■エシル・アルトワーズ > 「なんとか帰ってこられた…
でも勉強しないとな、流石に不勉強が過ぎたよ、うん」
笑顔を向けられるが悔しさと不甲斐なさから返す笑みは少しぎこちない。この体たらくは流石に自分の勉強不足なので言い訳もできず、大きな課題となるだろう。
玄関に着くと中から銀髪のメイドが駆けてきた。
アルテーーわたしがこの屋敷に来る前から居るメイドの1人だーーはクロイツの様子を見て血相を変えるが「わたしが世話をするから」と下がらせる。
「とりあえず、砂とかホコリとか流そっか」
まずは汗とか汚れを洗い流そうと浴場へと連れていく。
幸い怪我はないからそこは楽ではあった。
1枚1枚服を剥き、浴室へと連れ込む。
■クロイツ > エシルの転移の陣のお陰で無事に帰ることが出来れば大きく息を吐き。
ぎこちない笑みを見せる彼女にありがとうと笑って告げて。
「大丈夫だからクロスとクロエをちょっと頼むよ。
お父さんのこんな姿は見せたくないからね」
弱った姿を今まで見せた事がないので血相を変えるメイドのアルテに大丈夫と告げ。
世話をしてくれるというエシルにお願いと頼み。
「そうだね、さっぱりしておきたいね」
元気ならば先に子供たちに会いに行こうというのだが今はエシルの提案に頷き。
浴室にと連れ込まれるとあっという間に服を剥がれてしまい浴室へ。
「なんだか普段と逆だね」
何時もなら連れ込む側なのにと、これはこれで悪くないかもと言ったりとして。
■エシル・アルトワーズ > 「余裕なんだか強がりなんだか」
おどけるクロイツの様子に少しだけ安堵する。
いつもと違って抱き抱えるのはわたしの方で、それがなんとも奇妙な感覚。
クロイツを椅子に座らせると湯をかけて汗やら汚れやらを洗い流す。
石鹸を泡立て、布で背中を撫でる。
広い背中だなぁ、とそんなことを考えながら背中、頭、腕、脚と順番に洗い清めていく。
「お客さん、どこか痒いところはないですか?…なんてね」
どこで聞いたんだったか、そんな言葉をかけながら背中に肌を寄せていく。
ご案内:「設定自由部屋」からクロイツさんが去りました。
ご案内:「設定自由部屋」からエシル・アルトワーズさんが去りました。