2021/06/05 のログ
ご案内:「街道の夜 路馬車の中」にヴァルガンさんが現れました。
ヴァルガン > 「眠れない…」

今日は、盗賊団の討伐任務を終えたところ。
そろそろ装備を新調したくなったので、一度王都に戻る事にした。
ガタガタ揺れる馬車は快適とは言えなかったが、まあ長い道のり。
途中で寝てしまえば良いかなと思っていたのだが…。

「……ああ、クソ。頼むから静まってくれよ…クソっ」

莫大な力を得る代わりに、悪魔から授かった呪い。
常人を遥かに上回る性欲が、ずっと思考を蝕んでいた。
流石に馬車の中で自慰に耽る訳にもいかない。男は、結構途方に暮れていた。

ヴァルガン > 辺りの様子を伺う。自分以外の乗客は、大体寝てしまっている。
次の街まであと2時間くらいだろうか。つく頃には、もう夕食には遅い時間だろう。

(…客の女に手出したら流石にバレるかな)

いざとなったら自慢の怪力と良く分からない魔術で強引に突破しても良いんだけれども。その場合がっつり野宿。それは嫌だ。
というわけで、このまま性欲を耐え凌ぐか本能に従うか。
うーん、うーんと男は悩み続けていた。

ヴァルガン > 煩悶した男を乗せたまま、馬車は街道を進んでいく。
ご案内:「街道の夜 路馬車の中」からヴァルガンさんが去りました。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院」にプリシアさんが現れました。
プリシア > 此処は学院内に在る図書室。
様々な方面の書物が揃い、予習復習に調べものをするには十分な場所だ。
尤も、時に其れ以外に利用をする人達も居るのだろうが。

頃合はお昼過ぎ、授業が半日なのもあってか屯すと云う程でも無いが閑散としている程でも無い。
そんな図書室、並ぶ書架の中で興味の引きそうな書物を探している小さな少女が一人。
緩やかなウェーブの掛かった背中迄届く漆黒の髪を揺らし、空色と蒼色の色違いの眼が右に左に向けられている。
時々足を止め書物の背文字を見て、興味を引きそうなものを探している様子だ。
其の度に小さく揺れる、身体に合わせた小さな翼と尻尾が揺れるのを見れば人でない事は解るだろう。

「ん~…」

今日の目的は特に決まっていない。
平日と違い色々と出来る時間はたっぷりと在るのだしと、折角だから何か無いか探している途中。
其の所為か、中々此れと云った書物は決まらない。
あっちに行ったりこっちに行ったりとしていれば、偶に依り人気も疎らな場所へも足を踏み入れたりしていた。
勿論、其の逆で人気の書物が並ぶ書架の付近には人は居るだろうが。

プリシア > 取り敢えず、難しくて読めなさそうなタイトルは先ず省いて。
既に解っているタイトルも同じ様に省く。
其処から後は興味の湧きそうなワードを選ぶのだ。
其れで選んでも、内容が読める様なものかは又別物ではあるのだけれども。

そうした中で視界に入ったのは小型の脚立。
此れが在れば高い場所の本も手に取れる便利な道具だ。
身長の高い大人とかには不要だけど。
丁度誰かが使って其の侭にしてあるのだろう、脚立を使う事に興味を持てばチョコチョコと近付いて行く。
持ち上げて移動させるのはちょっと難しいけど、元々置いてあるなら後は登るだけ。

「ん、しょっ」

一段二段と登ってみれば、何時もは見れない高さの段が目の前に。
当然、自分の視線の高さも合わせてちょっと高めに為る。
其の高さを少しだけ堪能しつつも、何もしないのはいけないので目の前の本のタイトルに目を通す。

ちょっとだけ高くなった視線が楽しいのだろう。
機嫌良さそうに小さな尻尾が揺れ動くのが、丁度人の視線の高さで見えるのかもしれない。
揺れる尻尾の動きに合わせ、ヒラヒラと制服のスカートの裾も揺れていた。

プリシア > そうして書物を探す時間は過ぎる。
見付かったものを抱え戻れば、何時もの様に空いたスペースで読書タイム。
何事も無いの為らば帰宅時間迄読み耽り。
お迎えに連れられて家へと帰宅するのだった。

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院」からプリシアさんが去りました。