2021/04/17 のログ
■イスルス > そろそろ主の場所へ戻ろうとした瞬間
聞こえる悲鳴 高鳴る蹄 持ち運ばれていたケンタウロスが、逃げ出す
そんな瞬間と共に犬笛の音
音が数回に分けられて鳴らされるそれを、伏せていた耳を立てて聞く
脱走 捕獲 それを告げられるや心の内で
その主への了解を唱え、駆け出した
甲板から岸辺へ 岸辺からロングスカート
それにも構わずに両手を振り、脚は二本駆け出す
追われる者 狩る者 狼らしい動きに 表情筋は動かずとも
心はほんの少しだけ弾む
蹄と、爪脚の、駆け巡る距離の差が縮まっていく瞬間
こちらへと振り返るその姿に、必死 必ず死ぬという言葉を表す様な表情
それと共に、胴体首へととりつき、締め上げるまで 時間はかからんからなかった。
後にこれがどうなるのかは知らないし 狩りを楽しんだメイドはそのまま主の傍へと控え戻る
主の、口元から香葉巻と酒精の匂いの濃さ そろそろ飽いてきているだろう
席を立つころを見計らい、黒染めの敷居の高いコートを羽織らせたのならば、揃って立ちさるだろう。
無言無表情の、仕えるメイドに、主は、その心の機敏を読み取り
追いかけるのは楽しかったのか などとつぶやいていたのだろか
ご案内:「港湾都市 ダイラス カジノ船」からイスルスさんが去りました。
ご案内:「街道」にジェイクさんが現れました。
■ジェイク > 王都から離れる事、半日。昼下がりの近隣の村落に通じる街道。
普段から人の往来が多い、その道を遮るように柵が設けられ、
道の脇には幾つかの天幕が建てられ、簡易的な陣営の趣きを為していた。
街路に立ち、通行する馬車や通行人を差し止め、積み荷や身分の検査を行なっているのは、王都の兵士達。
曰く、此処最近、山賊や盗賊の類が近隣に出没するために検問を敷いているという名目であるが、
実際の所は隊商からは通行税をせしめ、見目の良い女がいれば取り調べの名を借りて、
天幕でしっぽりとお楽しみという不良兵士達の憂さ晴らしと私腹を肥やすための手段に他ならなかった。
「――――よし。次の奴、こっちに来い。」
でっぷりと肥った商人から受け取った賄賂を懐に入れて、彼の率いる隊商を通せば、
列をなしている次の通行人に声を掛けて近寄るように告げるのは一人の兵士。
何よりも厄介なのは、彼らが紛れもない王国の兵士であり、市井の民が逆らえない事だ。
そして、その事を理解している兵士達は、御国の為ではなく利己的に国民を食い物にしている最低最悪な屑揃いであった。
ご案内:「街道」からジェイクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイルルゥさんが現れました。
■イルルゥ > 「…任せっぱなしも、悪いし…」
てくてくと、平民地区の裏路地に近い場所に居るフード姿の少女
以前色々あった貴族に、とある手助けをお願いしているものの任せきりも良くない
自分の事なのだから、自分である程度は解決しないと
そう思いながら、薬屋や呪いの店を巡るも
どこも、あるのは発情を強める薬や呪文のスクロールばかり
あるいは夫婦でどうぞ、などと感度を上げる薬などしかない
(…その逆が欲しいのに…)
はあ、と深いため息が漏れる
やはりそんな薬や呪いは早々出回っていないのか
若干諦めを含みながらも…完全には諦めきれず。
きょろきょろフードを揺らしながら、時折立ち止まりつつ、小柄な姿が歩いている
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にネメシスさんが現れました。
■ネメシス > 王都の中には聖バルバロ騎士団の耳目が行き渡っている。
特に裏路地の建物の中には騎士団の息がかかった人間が管理して居たり出入りして居たりする。
その中の一人に先日の遺跡での一件に関わっていた者がいたようで。
あの時とは違う色のフードと言えど、歩き方や背丈は変わらないだけに
目敏い一人が直ぐに気づき、一羽の鳩が飛ばされる。
やがて、フード姿の少女がとある路地に辿り着いた瞬間に周囲を人相の悪い男たちに取り囲まれる。
「「間違いねえ、あの時のだ。」」
一人が音を発すると、男たちは少女を取り囲むべく距離を詰め始める。
あの日、少女に凌辱の限りを尽くした白銀の騎士の姿はまだない。
■イルルゥ > 「………ああもう」
引きこもっていろとでも言うのだろうか
出歩く度に、ほとんど誰かに付け回されたり、追われたりしている気がする
とある路地に入ったところで取り囲まれれば、周囲の気配を探って
例の、騎士はまだいないようだ。ならば…
「どけっ!!」
ブーツに魔力が籠る
即断即決、発情する前に…一点集中で目の前の男に蹴りかかり
今度はもう遠慮など無く。
内臓が潰れようが、筋肉がひしゃげようが構わず…全力で魔力を籠め
防御しようと、躱さなければ男の全身を魔力で焼いていこうとする
そして受けるか躱したならば、その隙を突いて逃げ出すつもりで。
小さい体が幸いして、路地で一旦見失わせれば逃げきれるだろうとの算段
■ネメシス > 「「アイツ、やる気みたいだぜ?」」
「「ああ、そのようだな。」」
先ほどまでニヤケ面を浮かべていた男たちの顔に汗が流れる。
あの場に居た面々から取り押さえる迄の一件は知れ渡っている。
そして、今少女の足に宿っているであろう魔力はその時よりも遥かに強い。
「「ぐへぇ!?」」
男の一人が少女の蹴りを露骨に受けてしまう。
咄嗟に両腕を重ねてガードするが、その程度では少女の蹴りの威力を殺すことはできない。
その場で呻きながら崩れ落ち、のたうっている。
どうやら腕の骨がダメージを受けた様だ。
そのタイミングで突破を図ろうとする少女の首元に一本の縄が伸びる。
縄は一見ただの荒縄のように見えるが、まるで意思を持つかのように複雑な軌道を辿り、少女の首元に巻き付こうとしている。
「…こんばんは♪」
縄の主は先日出会った白銀の騎士。
そして、少女が逃げようとしている方角には増援と思わしき重装備の兵達が展開していた。
■イルルゥ > 「…っ!」
対策、というより前回引っ掛かった手は覚えている
あの時はいつの間にか腹に針が刺さっていたけれど
攻撃の瞬間を狙われるというのは同じだ。
ただし、飛んでくる縄に対しては即座に切断などはできない
少女が得意とするのは打撃であるから。
どうせ見られているのだし、もう隠す必要もないと、ローブから腕を出してその縄の目標を変えさせようとする
首を抑えられるよりはマシだという考えだ
ただし、捕らえられるのには違いない
「……私一人に、大仰な事。暇なの?」
今にも食らいつきそうな目で、にらみつける
重武装相手でも…鎧が肌と触れていればダメージは与えられる
けれど、腕を取られては抵抗もし辛く、動きもある程度コントロールされるだろう
腕を取られたまま、できるだけ周りを意識しないように女騎士を詰る
■ネメシス > 「「おお。」」
男たちは咄嗟に縄に腕を差し出す少女の起点に驚いていた。
彼らも元は冒険者だったこともあり、少女の身のこなしの鋭さは理解できた。
「…ち。」
白銀の騎士だけは一人舌打ちをする。
想定では首を縄で拘束し、それこそ奴隷かペット然の状態で捕まえる予定だったようだ。
とはいえ、腕を捕まえたことには違いない。
この機会を活かすべく縄越しに魔力を流し込む。
直接縄に触れられている少女からすれば、胎の中に散々注ぎ込まれた子種と同質の存在が皮膚へと伝わってくるだろう。
「と言うより、今は王都の結構な範囲が私の息が掛かっていると言えるわね。
そこかしらに私の眼や耳が居ると思った方が良いわよ。」
縄を引き寄せ、少女に近づくように促す騎士。
「ここからの展開は想像つくわよね?
ここで人様に見せつけながらやる?
それとも大人しくついてくる?」
少女は人前でフードを外すことを嫌がることを知った上での発言である。
■イルルゥ > 「っ、ぐっ…、この…っ!」
暴れようとするが、周りに近寄らなければ被害は出ない
首にはかけられなかったとはいえ、腕を自由に引っ張れるのは大きい
攻撃の瞬間を見計らえば、容易に動きを止められるだろう
「………。そう。面倒ね。…っ!!♡ く ぁ はぁ……♡♡」
ならば今後は外出を控えた方がいいだろう
どこに潜んでいるか…言ってしまえば、邪魔をされるかわからないのだから
どれだけの人員が居るかもわからないから、組織ごと潰すというのも不可能だろう
後は偉いのであろうこの女を何とかするくらいだが…と考えたところで
縄から、痺れるような感覚が腕に伝わり、そこからさらに全身へとその感覚が伝わる
濃厚な種の気配を受けて、急にまた力が抜けるものの
「…っ!!」
唇を強く噛んで、何とか一回は耐える
ただ、発情自体は止められない
一気に顔は紅くなり、息は荒くなり…もじもじと腰が震えてその場にへたり込んでしまい
「……どうせ、逃げられない、んでしょ…っ、好きに、しなさいよ。好き勝手、するくせに…」
発情する直前のぎりぎりの精神力で、憎まれ口を叩く
■ネメシス > 「「いくら腕自慢でもうちの副団長にかかればこんなもんだな。」」
先ほどまで及び腰だった男たちは目の前の猛獣が捕縛されたことに安堵したのか、
一斉に空気が緩む。
腕をやられた男は治癒の魔術を使える者があたっており、道の隅で治療を受けている。
「本当に面倒よね。
同情するわ。」
早速魔力の影響を受けている様子に口元を綻ばせる。
唇を噛んで堪えれば、それを楽しむように更なる魔力が流し込まれ。
一度体に浸み込んだ魔力は呪いのように少女を蝕むのだった。
「そんな憎まれ口を聞くのなら、おしおきとしてこの場で可愛がってあげるわね。
皆、準備を始めて頂戴。」
号令で男たちが一斉に動き出す。
騎士の鎧を脱がすべく準備を始める者、
道を封鎖すべく木箱でバリケードを構築する者、
そして少女の服を剥ぎ取り、首輪を装着させるべく男たちが群がる。
彼らは一人一人は少女に叶わない雑魚だが、数が多い。
手にしたナイフで少女のローブを引き裂き、一糸纏わぬ格好にさせようと。
首尾よく首輪が装着されれば、そこに縄が通されてしまうだろう。