2021/03/08 のログ
アーシア > 「……いいえ、大変な事など何もありませんよ」

肩を落とす男に対して、修道女の笑顔は朗らかなものだった。
神の名の下に勤めを果たすことに、絶対的な自負を持つ者の目。
強く高潔な意志を持つ、純粋無垢に輝く瞳を男へと向けて微笑む。
平坦でない道を辿る冒険者、そんな男には容易に見抜けてしまうであろう。
彼女の無垢さや善意という心やその容姿が、誰かの欲望に利用され易いということを。

「い、いいえ……っ、疑ったりなどしては居りません……っ。
 言葉にも態度にも、紳士的に接して下さる方ですもの。
 只、その……すみません、お見苦しいものを視界に入れてしまい……」

男を困らせてしまっている事に申し訳無さを感じて、眉尻が下がる。
けれども、続く男の言葉や態度に再び無防備な笑顔を取り戻して見せながら

「あ……ありがとうございます……っ。それじゃあ……宜しくお願い致します」

再び、今度は深々と頭を下げて見せる。
開いた胸元から深い胸の谷間を男に見せつけるかの様な格好になってしまっている事には
当然全く気付かぬまま、本人は誠意を以て感謝を伝えているつもりになっていた。

再び頭を上げた修道女はまた一歩男へと歩み寄り、その距離をいっそう近いものにしながら首を傾げ

「……改めて、アーシア・ノグレーと申します。
 道中、何卒宜しくお願い致します。ブレイドさま」

屈託のない、何処か幼さすら感じさせる人懐こい笑顔で握手を求めるのであった。

ブレイド > 「そっか」

言葉少なに返事をすれば、力なく笑って見せる。
こう言う人間は頑なで、騙されていても気づかないことが多い。
盲信的というかなんというか。
信じるものは足元をすくわれると言うか。
愚かとは言わない。
彼女自身の望みは高潔なもので、その所作や表情からわかる通り優しい女性なのだろう。
悪いのはそれを利用するものなのであって。

「見苦しいってわけじゃねえっつか…まぁ、なんだ
オレも男だし、そういうことが嫌いってわけでもねぇから…
えーと、こっちこそわりぃな」

見苦しいと言うよりは、凝視してしまうと居心地が悪いと言うか…
反応してしまうとこまるというか。
深々と頭を下げる彼女の谷間にも目が行ってしまうし
これも彼女が悪いわけではないのでなんと言っていいものか。

彼女が歩み寄れば、ほのかにいい香りもするような気がして
…無防備もいいところだが、彼女の求めに応じるように空いた片手で彼女の手を取る。

「おう、どこの教会だ?っつか、お礼とかきにしねーでいいよ。
アンタが言わなきゃ、オレが言い出してたとこだしよ」

そのまま彼女の手を引いて、あるき出そうとする。
さすがに、子供扱いし過ぎだろうか?

アーシア > 「…………! ふふっ」

握手の手が握り返されれば、嬉しそうに貌を綻ばせる修道女。
そのまま男が歩き出せば、さながら頼れる弟に手を引かれる姉かの様で。
嬉しさが勝っていたからなのか、慣れない異性との触れ合いに抵抗を感じる事も無かった。
自分より小さい背中が頼もしく、暗い夜の帰路でも心細さを感じる事はない。


…………


……………………


………………………………――


程無くして、教会の灯りが二人を出迎える事となった。
修道女は笑顔のまま男を教会へと招き入れると、そのまま真っすぐ寝室へ向かう。
教会の中は殆ど灯りがついておらず、シンと静まり返っている。
道中で、最低限の設備のみのとても簡素な造りの建物である事が伺えるだろう。
曰く、応接間はあるものの生活費削減の為あまり利用して居ないという理由だった。そして――

「……受けたご恩は、お返しせねばなりません……っ」

道中の男の言葉を思い出したかの様に、寝室の扉を開けながら声を上げる修道女。
気概の籠もったその声は、他に誰も居ない静かな教会に何度か木霊し響き渡った。

ブレイド > 手を引き、案内を受けて彼女を連れて歩く。
夜闇の中とはいえ、街も近いし、道も続いている。
迷うことなく歩いていけば、貧民地区の薄暗い教会。
簡素なそこの入り口で手を離そうとするも
彼女は奥へと案内する…まぁ、お礼をするとも言っていたが…

恩を着せるつもりもない。
彼女の心がかるくなるなら、食事くらいはもらっていくかと
彼女…アーシアについて教会の中へ。

「ほんとに一人なのかよ…ったく不用心だな…」

彼女ほどの女性がこんなところに一人。
無事ですむわけもないことは上も知ってのことだろう。
まったく…。
しかし、手を引かれるままにたどり着いたその扉の奥。
そこは寝室に見えた。

「…ん?あ、おう…簡単なもんでいいんだけどな…」

なんだでこんなところに?
胸を指摘されただけで真っ赤になるような女性だ。
まさかとはおもうが…

アーシア > 招き入れた寝室は、建物の内観そのままに簡素な造りだった。
ベッドがひとつ。丸テーブルが一つに、向かい合った椅子が二脚。
小さな本棚、小さな洋服箪笥に、作業机とおもしき矢張り小さな机。

「……大丈夫。結界が作動して居りますから、何かあれば即座に気付ける仕組みが御座います」

ブレイドの"不用心"を聴くと、少しばかり焦った様子を見せながらもそう答えると

「ブレイドさまは冒険者さまでいらっしゃるのですよね。
 なら、ぜひとも今夜はこの教会を宿にして戴きたく思いまして。
 お風呂に入る事も出来ますし、簡単なお夕食を振る舞う事も可能です」

頭に被っていたヴェールを脱いで置きながら、椅子に掛ける様促して。
と、思い出したかの様にぽんと手を打ち、ブレイドへ両手を差し出せば

「外套、良ければお預かり致しましょう。ゆっくり羽を伸ばして下さい」

未だ男をミレーと知らない修道女は、やはり屈託のない笑顔を向けていた。

ブレイド > 結界が張ってある…とは言うものの
気づいたところで彼女一人で何とかなるとは思えない。
だが、不安がらせるのもどうか…。
あえてツッコまず、彼女の案内に従う。
だから寝室に案内したということか。妙な想像をしてしまった自分を戒めるように
軽く自分の頭を小突いて

「ん、ああ…ありがてぇ。じゃあそうさせてもらうよ
一緒に帰ったってだけなのに宿がもらえるってなら
お釣りが来るくらいだ」

ここを今夜の宿にと提案するアーシアは屈託のない笑顔を見せる。
だがしかし、続く提案には少しばかり表情が固くなり

「え?あ、ああ、えーと…大丈夫だ。これは、その…このままで」

流石に、ミレーとバレれば彼女の態度は硬化してしまうだろう。
それに、あまり喧伝されると仕事もやりづらくなる。
これまで冒険者としてやってこれたのも、ミレーであることを隠しているためだ。

アーシア > 自分の頭を小突くその所作を不思議そうに眺めながらも、
どこか可笑しげな笑顔をクスリと浮かべている修道女は、
やはり男の心中など伺えては居らず、変わらず無防備なままであった。

「いいえ、とんでもない。夜道を共にして頂けた心強さは
 決して小さなものではありませんでした。このくらいの御礼は当然です。……?」

表情を固くしながら外套を手渡す事を拒んだ男の態度に不思議そうな目を向ける修道女。
断られる等とは思っていなかった為か、何度かまばたきをした後で

「どうぞご遠慮なさらずに。お湯を頂かないにしても、
 そのお姿のままでは寝苦しくなりましょう。大丈夫です、神に誓って窃盗など致しません」

男の懸念を勘違いしながらも、笑顔を絶やさす両手を差し出す修道女。
控えめな雰囲気の彼女だが、それでいてその実頑固な性質だ。
ずい、ずい、と男に迫る姿は、ちょっとした凄味すら感じさせた。

ブレイド > 彼女自身に悪意は欠片も見えないし
窃盗などかけらもするとは思ってはいない。
いないが…バレると非常にまずい。
とはいえ、頑なに断り続ければ、逆に怪しまれてしまうかもしれない。
そしてなにより、彼女の笑顔を曇らせてしまうだろう。
それは、あまり、こちらとしてものぞみはしない。

「あーえー、そういうこと疑ってるわけじゃなくて…」

だが、しかたない…。出て行けと言われればそうしよう。
できれば、周囲には黙っていてほしいが…。
フードをおろし、外套を外せばネコのような耳と尻尾。

「騙してたわけじゃねえんだけど…えーと、こういうわけだから…」

アーシア > 「……! まあ……っ」

外套を外した男の姿を見る修道女は驚愕の声を上げた。
ざんばらな髪で良く見えなかったその瞳がはっきりと視界に映り、
どこか獣を思わせる様な……等と思ったすぐ後のこと。
続け様に視界に飛び込んできたのは、猫の様な獣の耳だ。
更に、何かが動く気配に視線を下げればそこには猫の様な尻尾まで。
漸く、彼がミレーである事を知った修道女は――

「わ、私……自分の目でミレーを見たのは、初めてです……っ」

――興奮した様子を見せていた。その表情に、嫌悪や忌避の色は全くなく。
まるで子供が瞳を輝かせるかの様な態度で、食い入る様にその姿をじっと見つめていたが

「……そうでしたか。これを隠す為に。
 ごめんなさい、無理強いしてしまう様なお願いをしてしまって……」

申し訳無さそうに眉尻を下げると、外套を受け取りながら男へと頭を下げたのだった。

ブレイド > 「んえ?」

シスターのあげた声は悲鳴ではなかった。
驚きの声ではあるが、思ったものとも少し違う。
むしろ好奇心と興味を強く感じる。
少しうつむきかけていた顔を思わず上げて、目を丸くしてしまう。
ミレーに嫌悪感を持たない者は多く見てきたが
教会関係者でそういうものは少なく思えた。

こちらが驚き、戸惑っているうちに、彼女は申し訳な下げに頭を下げて
自分の想定した反応とまるで違う彼女の行動に慌てるように声を出して

「あ、いやいやいや!いいんだって!
アンタが謝るようなことじゃねーよ!ってか、あんた教会の人間なのに
ミレー大丈夫なのか?」

警戒心もないが…恐らく悪意とは無縁な女性なのだろう。
男を知らぬとは思ってはいないが、純粋な女性なのだということはわかった。
だからこそ、狭い寝室で、胸の谷間を見せつけられるのはよろしくない。

アーシア > 「え……?」

ミレーについて問われれば、修道女はやはり不思議そうな瞳で男を見つめた後で

「貴方は、ミレーである前にブレイドさまではありませんか。
 私の事を慮って下さったり、こうして住居までお送りして下さったり……
 それに、今だって私の心情を想ってこうして打ち明けて下さったのでしょう?
 教えはとても大切ですが、あくまでヒトの為のもの。
 ならば、"ミレーだから"という理由で私が貴方を偏る理由は一つもありません。それよりも――」

受け取った外套をきゅっと胸に抱く様にしながら、変わらぬ笑顔でそう告げる。
壁に外套を掛ければ再び男へと向き直って、ずい、と距離を詰めながら

「ぁ、あの……もしお嫌でなければ、そのお耳に一度、一度限りで構いませんから
 触れさせて頂くというお願いを聞き届けては頂けませんでしょうか……っ」

爛々とした瞳で男に肉薄する。
男にとって"よろしくない"その豊満な乳房の先端が、男の胸元に触れてしまう程に。

ブレイド > 「え、あー…なんつーか…わりぃ
ありがとな」

こちらの言葉に不思議そうな瞳を向ける修道女。
彼女のはなしをきけば、それはそうなのだが…この国でも珍しい人の良さだ。
そんな彼女を少しでも疑ってしまったことが、少しばかり恥ずかしくも思えてしまう。
少しばかり頬を染めて、バツが悪そうな苦笑いをうかべて頭を下げ返す。
彼女の胸の谷間から視線をそらすためにも。

だがしかし、こちらのそんな心情を知ってか知らずか
彼女は距離を詰めてくる。
下げてた頭を少し起こせば、目の前には胸の穴があるのだ。
思わず固まってしまう。

「っ!?
あ、あーっと、その…耳くらいなら、一度とか言わずいくらでもいいけどよ…」

そうなると体は密着してしまうだろう。
だが、そうなった場合おそらくは…彼女にも触れてしまうだろう。
自分の身を起こし硬くなった男としての部位が。

アーシア > 「ほ……本当ですか……? わぁ……っ。
 私、動物が……特に、猫ちゃんが大好きで……
 とても……とても、魅力的に映ってしまいまして……っ」

耳に触れる事を許可されれば、瞳がキラキラと輝きを増す。
緊張と興奮で息遣いすら多少荒くしてしまいながら男へと詰め寄る。
と――固まっている男に詰め寄った修道女の脚が縺れ、バランスが崩れる。
男がその場から動かなければ、前のめりに倒れ込む修道女の身体で
背後のベッドへと押し倒される事となってしまうだろう。
男の力や反射神経であれば受け止める事も容易かもしれないが――

もしもそのまま押し倒されてしまうのならば、
修道女は彼の頭を己の胸元に抱き締める様にしながら
ベッドの上でその豊満な身体で男に覆い被さり、密着する事となろう。

ブレイド > 「そ、そうなのか?
えーと、それならまぁ、うん…
泊めてもらえるってならお釣りが来るって言ったのはオレだしな」

彼女の興奮ぶり…ほんとに猫が好きなのだろう。
足元がおぼつかないほど高揚してる様子を見ればそれが伺える。
彼女の方へ頭を差し出すように少し下げるが…それが良くなかった。
視線を少し外したせいで、彼女が倒れてくるなどと予想できなかった。

「んぉ!?え…!?」

影がかかり、顔を上げたときにはもう遅い。
そのまま彼女に押し倒されてベッドの上。
アーシアの胸に埋まり、目をパチクリとさせていた。
それを認識してしまえば、かぁっと顔が赤に染まり、密着する修道女の下腹部には
硬くなったものが押し付けられてしまうだろう。

アーシア > 「ぇ、ぁっ、きゃあ……っ!?」

体重が前に傾き、咄嗟に前へと伸ばした両腕でその頭を抱き締め
そのまま視線の先のベッドへと、男もろともに倒れ込む。
豊満な二つの乳房に男の顔を収める様に抱き締めれば、
胸元が開き素肌を晒したそこへ男の鼻先が埋まり、もにゅり、と――柔らかな感触に包まれるだろう。

「……っ、……ぁ、ぁ……っ。ご、ごめ、ごめんなさい……っ」

男を押し倒して倒れ込んでしまった事に気付けば、
その身体の上から自分の身体をどかさんと、けれどもその頭を抱き締めたまま小さく身動ぐ、と――

「…………? ぅ、ん…………?」

臍下辺りに、何か硬いものが当たる感触。
その違和感を確かめようとするのか、アーシアは身体をどかす前にもう一度身動ぎした。
男の硬くなった肉棒に下腹部を押し付け擦り付け、刺激する様な動作。
アーシアからすれば無自覚な動作だからこそ、男が制止しない限り暫くその動作が続く事となろう。
柔らかな乳房に包まれながら肉棒を刺激されるという、甘い奉仕とも言えるその動作が。

ブレイド > 彼女のに抱かれた頭、胸に埋まった場所から出ている黒髪と耳は
慌ただしくパタパタと動いて、柔らかく女の香りがする乳房に埋められたまま
熱い息を吐くも、吸うための空気はあまり入ってこず
むしろ女の肌に吸い付いてしまうように。
息苦しくも、その香り、味、感触…彼女の下腹部に押し付けられているそれは大きく硬いまま
ビクリと脈打って。

「…っ!?あ…ぅ…ちょ、まって、くれって!」

まずい。
このままでは本当に。
吐精してしまったとしてもそれはそれで、彼女が気づかなければそれでいいのだが
密着しているこの状況ではそうもいかない。彼女を汚してしまうことになるだろう。
もぞもぞと動く彼女の体が拙いながらも、まるで奉仕するような動きであるし、彼女がそれをやめない限りは
それを免れることは出来ない。

「でちまう…からっ…その…」

手を動かそうとするも彼女の胸に邪魔されてそれも出来ない。
むしろ、今下手に動かせば、彼女の胸に触れることになるだろう。

アーシア > 「…………、……っ、~~~~~~っ!!」

もぞもぞと身動ぎしていた身体がピタリと止まる。
それと同時にアーシアの白い顔がみるみる内に真っ赤に染まっていく。
自分の下腹部に触れるものが何か、それがどういう状態にあるのかを漸く把握したらしい。

男が耐えきれず精を放つ一瞬前に、勢い良くがばりと身体を起き上げると
即座に離れ、男に背を向ける体制でベッドの上に正座し俯いてしまう。

「ご……ごっ、ごめ、ごめん、なさい……っ!
 私、その……決してそ、そういうつもりでは……っ。
 あ、あぁぁ……なんて、なんて破廉恥なことを……っ」

下腹部に残る肉棒の感触と熱にバクバクと鼓動を早めながら、
すっかり身体を縮こませて平謝りするばかりとなってしまった。

ご案内:「郊外の墓地」からアーシアさんが去りました。
ご案内:「郊外の墓地」からブレイドさんが去りました。