2021/01/22 のログ
ご案内:「地下牢」にユベールさんが現れました。
ユベール > 「――――― ふ、ぎゃっ……!」

ドン、と強く背を押されて、たまらず床に倒れ込んだ。
咄嗟に少し首を捻り、顔面の正面衝突だけは避けたものの、
頭に麻袋らしきものを被せられ、後ろ手に縄打たれていては、それ以上の防御は出来ず、
冷たく硬い石床で、嫌というほど頬や顎、肩やら膝やらを打ちつけた。

「い、きなり、何をなさるん、ですか!
 怪我でもしたら、責任、とって下さるんでしょうね!?」

言っても無駄とは思うが、やはり主張はしておきたい。
突然修道院に現れ、有無を言わさず拘束、連行するような相手に、
この主張が通るかどうかは別問題だ。
彼、あるいは彼らは己を『旧伯爵家の末裔』だと思っている筈で、
どんな目的があるにせよ、粗略に扱われはしない、と思いたいが―――

例えば、名を騙っていると気づかれている場合は。
ほんの少し、面倒なことになりそうだ、とも思う。
じめじめとした空気と言い、取りつく島も無い石の感触と言い、
何とも虚しい声の反響具合と言い―――最悪の事態も、想定すべきか、とも。

ご案内:「地下牢」にジェイクさんが現れました。
ジェイク > 修道院に複数人で押し入り、シスターを恫喝して、
扉や家具の類を破壊して、挙句の果てには人一人を誘拐する。
正に犯罪者の所業である、それらの数々を行なったのは、
あろう事か、この国の王都の治安を預かる正規兵達であった。

天井の小窓から僅かに差し込む明かりのみに照らされた石造りの地下牢にて、
兵士達は捕縛した相手が逃げられぬように入口を固め、
その中に一人、黒髪の男が相手の前に立てば、床に転がる人物を冷たい瞳を見下ろして。

「やんごとなき御方を招くには些か汚い場所で申し訳ねぇな。
 念の為、確認させて貰いたいんだが、亡きゴーチェ伯爵の御曹司でお間違いないですかね?」

粗野な男の口から零れ落ちる慇懃無礼な敬語に周囲の兵士達が笑いを忍ばせる。
少なくとも、彼等が相手が自称する素性を知っているのは間違いない事だろう。
尤も、それが相手にとって幸不幸のどちらに転ぶかは甚だ疑問ではあるが。

ユベール > 夜盗の類かと疑うような乱暴狼藉の数々を、
王都の治安を守るべき正規兵たちが行う、というのも、
今や、珍しいことではない、らしいが。
少なくとも、こんな風に拉致されたのは初めてで、
だからそれなりに、まずいことになったとは思っている。
ただ問題は、その『まずさ』が、どの程度であるか、だった。

床に倒れ伏した身体を引き起こしてくれる手も無く、
数人の男の気配だけを、麻袋の奥で感じながら。
ぐっと首を巡らせ、声のしたあたりを、袋越しに精一杯睨みつけて、

「……その名を、持ち出してくるのなら。
 これは少しばかり、礼儀を欠いたやり方だと思いませんか?」

細い肩をいからせて、声を低く張り詰めさせる。
先刻、手に嵌めていた指輪は確認されたかもしれないが、
修道衣の下のコルセットの存在はどうだろう。
未だ、男を騙ることは可能だろうか。

ジェイク > 「いやはや、申し訳ない。
 何しろ、俺達は盗賊やゴロツキを相手にする事も多い末端の兵士なんでな。
 ついつい、連中みたいな礼がない態度になっちまう。……おい」

転がる相手の目の前の男が何かしらの合図をすると、
兵士の一人が頭に被せられた麻袋の紐を解き、顔を露わにさせる。
中性的、と云うよりも、女性的にやや傾きがちな相手の顔を見遣り、
兵士は僅かながらに首を傾げるも、特に指摘する事もなく、
手首同士を結んだ縄を掴むと相手の身体を起こして、無理矢理立ち上がらせ。
その際に改めて指環の印章を確かめると正面の男に首を縦に振り。

「あぁ、これで無礼に対する憤りを少しでも和らげてくれるかな?
 俺は兵士長のジェイク、……改めてお名前を窺っても宜しいかな」

背後に廻った兵士は相手の拘束を解く素振りは見せず、
対照的に正面の男は恭しく兵士の敬礼を向けながら己の名を明かし、相手の名前を尋ねる。
相手が自称する素性を知れども、それが騙りであるという事実には未だ行き着いていない様子。

ユベール > ガサリと袋を外されれば、露わになるのは白い顔。
フードは下げられ、白金の髪は打ち乱れて、双眸は薄っすら涙目に。
頬を紅潮させ、眉をきっと吊り上げているものの、迫力には欠けるか。

「……ほん、ものの、兵士のかた、なんですね。
 てっきり、どこかのゴロツキの類かと思いました、けど」

扱いの粗雑さをなじる代わりに、ほんの少し、毒を混ぜた物言いで。
引き起こす力の強さで手首に縄が食い込み、ん、と顔を顰めつつ、
『乱暴にしないで下さい』と、注文をつけるぐらいには未だ、余裕があった。

「では、ジェイク殿、縄を、解いて下さいませんか。
 この、わたしには……こんな扱いを受けるいわれは、無い、と思うのですが。
 それとも、名を名乗って……無礼者、解け、とでも、申し上げなきゃいけませんか」

没落したという友人の実家について、詳しいことは知らない。
ただ、誰かに嵌められて、何もかも奪われたのだと、それだけ。
―――あるいはチャンスに変えられるかも知れないピンチなら、
精一杯、貴族の子供らしく振舞ってみようと胸を張った。

ジェイク > 「くはっ。おいおい、お前ら、聞いたか?
 お前らが粗野で礼儀知らずだからゴロツキと間違えられたじゃねぇか」

毒を含んだ物言いで揶揄されれば、男は愉快そうに笑う。
彼の声に釣られるように周囲の兵士達も、笑い声を漏らして、
狭い地下牢の石壁に反響して兵士達の声が響き渡る。
だが、その声を以っても、何者かが不審げに入口の扉を覗き見る事もなく、
此処が多少声を響かせても誰かに察せられる事はないと相手にも知らしめるだろうか。

「あぁ、あぁ、悪い悪い。別に名前なんて、実の所、大した意味を持たないんだ。
 間違っていたら、お互いに面倒に時間を浪費するだけだろう、と。
 だが、あんたのその態度だけでもう十分だ」

口許に先程の哂いを張り付けた儘、相手との距離を詰め、
鼻先が触れるのではないかと錯覚するまで近付けば、
徐ろに左拳を握り締めて、相手の鳩尾へと情け容赦のない殴打の一撃を振るい。

「俺達は別にあんたに恨みも何もないんだがな。
 あんたの存在が困る御方がこの国にはいるんだよ、これがな」

腹部に拳をのめり込ませた後、相手の胸倉を掴み上げると嗤いながら睥睨して見せる。

ユベール > さも楽しげに応じ、笑う男たちに囲まれて、己は不審げに眉をひそめる。
怒り出すかと思ったのに、殴られるかとも思ったのに、何かおかしい、と、
探るようにひとわたり、周囲を固める男たちを窺い見て。
―――逃げる隙は無さそうだ、と、確認して、内心の落胆を押し隠しつつ、

「……でしたら、名乗らなくても構いませ、」

そもそも貴族の名前など、容易くほいほい教えたり聞き出したり、しないものの筈だ。
だから言わずに済むならそれはそれで―――と、再度、正面の男に顔を向け、
その距離の近さにぎょっと目を見開いたと同時。

「ぐ、――――― っ、っ ………!」

なんの構えも無く、文字通り不意打ちの一撃が、柔らかな腹へ深く食い込む。
息を詰まらせ、喉を引き攣らせ、腰から二つ折りになりかけた身体を、
胸ぐらを掴んだ手によって阻まれ、無理矢理引き起こされる。
身長差のために、こちらは爪先立ち、というよりほとんど宙吊りに近く。
苦悶に歪む表情を、戸惑い揺れる眼差しを、取り繕う術も無く男を見上げ、

「―――――― こ、」

『殺すのか』と、問おうとした唇が凍りつく。
恐ろしくて、逃げ出したくて、がたがたと情け無く震えてしまう。
『チビりそうな顔してやがる』と笑ったのは、どの兵士だろうか。

ジェイク > 王都の治安維持を役割とする彼等にしてみれば、
政争にて破れた没落貴族の遺児は無用の混乱を招きかねない厄介者。
かつてのシンパや現体制に不満がある者が、
都合の良く担ぎ上げかねない神輿などない方が良いに決まっている。

――――等と言うのは、取って付けた大義名分に過ぎない。

実際の所、腐敗した兵士である彼等を動かすのは主に汚い金である。
かつてゴーチェ伯爵を奸計に嵌めた貴族が、生き残りの噂を聞き付けて、
災いの芽を潰しておこうと思い、彼ら兵士を賄賂で操っているに他ならず。

「はっ、小生意気な御曹司様も、所詮はただの餓鬼だな。
 どうした? 何か言いたい事があるならば言ってみろよ」

暴力を常とする彼等は、その有効的な使い方を知っている。
恐怖に駆られて小刻みに震える相手を愉悦を交えた双眸で見遣りながら、
兵士達を束ねる男は、小柄な相手の身体を宙吊り気味に持ち上げながら問い掛けた。

ユベール > 没落貴族の名を騙る、危険性を知らないわけでは無かった。
名を隠し、身分を偽り、修道院に身を潜めていた『彼』がいい例だ。
けれど残念ながら、秘すべき名を持たない孤児の己には、
本日、この時に至るまで、その危険性の本質が理解出来ていなかったのだ。

容赦無く掴み上げられて、首が絞まるか折れるかしてしまいそう。
腕を戒める縄はそのままだから、藻掻くことすらままならない。
赤らんでいた頬がみるみる蒼褪めて色を失い、戦慄く唇も色褪せて。
眦に溜まった涙の粒は、今にも転がり落ちてしまいそうに。

「こ、……… ッは、ころ、さ、ない、で………。
 ボク、…… ボ、ク、――――――…」

人違いなんです、と言いたかったけれど、声が詰まる。
それにもし、人違いだとバレたら―――それこそ、殺されるのでは、と。
上擦った声で、もう一度、『ころさないで』と、バカのひとつ覚えのように。

ジェイク > 正確な年齢など知る由もないが、未だ少年の域を抜け切らぬ、
自分と比べて十は歳が離れているのではないかという子供。
それも、貴族の息子であれば、突然の暴力に耐性など持ち合わせる筈もなく、
怯えた声で「殺さないで」と繰り返す無様な体を晒しても仕方ない。
残念ながら、そんな姿を見ても、良心の呵責を覚える程に善人ではなかったが。

「くくっ、……安心しろよ。俺達の依頼人はお優しいからな。
 金輪際、自分の正体を明かさないって言うならば、命だけは見逃してやっても良いってよ」

片手で相手の胸倉を掴みながら、もう片方の手を腰の後ろに伸ばすと、
ベルトに挟んだ隠しナイフを引き抜いて相手の貌に向け、その刃の部分でぺちぺちと頬を叩く。
冷たい金属の感触を皮膚に伝えると口端を歪めて嗤いを滲ませて。

「まぁ、お前の口の堅さを確かめるために、もう少し痛い目に合わせた後、
 素っ裸で街中に放り出してやるよ。……恥ずかし過ぎて、貴族なんて名乗れない恰好でな」

呵々大笑と周囲の兵士達との間で笑い声を響かせると悪戯に手にしたナイフを振るい、
相手の身に着けている衣服を切り裂いてしまおうとする。

ユベール > 己を殴った相手が感じた手応えほどに、酷いダメージを食らったわけではない。
ないけれど、それでも、痛いのも、苦しいのも本当だし、
正直に言えば、もう一度同じように殴られたら、失禁しない自信も無い。
だから、もう、あるかどうかも知れない慈悲に縋るしか――――

「―――――― ぃ、…… ぁ、ぁ、………」

命を取る気は無いと言いながら、頬にピタピタ宛がわれるのは、
紛れも無く、ひとの命を奪うもの。
頷けば良いのか、首を振れば良いのか、悲鳴すら上げられずに顔を強張らせ、
銀色の光の軌跡を凝視していたのだが。

「や、―――――― っ、っ!」

ザク、と修道衣へ食い込む刃先。
堪え切れずにきつく目を瞑ってしまう間にも、男の手は止まらない。
振り抜かれてザクリと切り裂かれた黒衣の裂け目から、白い肌が覗くまで。
不自然に胸元を押さえつける、コルセットの存在も、
それに押さえ込まれた膨らみの気配も、容易く露わになってしまう筈。

ジェイク > 刃は他者の恐怖心を煽るのに得難い武器になる。
大人から子供まで、斬られた経験もない者に迄、その無機質な鉄の塊は
痛みを想起させて、身を恐怖に縮こまらせる。
目の前の相手の反応に覿面の効果を見て取れば、歪んだ嗤いを浮かべながら、
手馴れた手つきで刃を振るい、修道衣をただのボロ屑に変えて見せる。

「はははっ、はは、……はぁん?」

だが、次の瞬間、布地の内側から現れる相手の肌に、笑みは消え失せて、
眉間に皴を刻み、怪訝な表情を覗かせると、更に内側のコルセットをも切り裂いて、
押し潰される胸の膨らみを冷たい地下牢の外気に晒させる。

「おいおい、……こりゃ、何の冗談だ? ゴーチェ伯爵の遺児は令息の筈だよなぁ?
 こんなもんが付いてるなんて聞いちゃいねぇぞ」

彼同様、意味が分からないと首を傾げる背後の兵士に顎をしゃくって合図すると、
兵士は、その腕を掴んで、彼である筈の彼女の身体を立ち続けさせるために支える。
胸倉を掴んでいた眼前の男は、その手を胸の膨らみに伸ばせば、膨らんだ乳房を鷲掴み、
爪を白色の肌に突き立てる程に強く突き立てながら揉み扱き。

ユベール > もともと、そう上等な生地でもなく、厚みもそれなり。
切れ味鋭い刃物ならば、容易く、ぼろ切れに変えてしまえる程度の服だ。
それが切り裂かれる、ということは、イコール、肌を暴かれるということなのだが、
ぎゅっと目を閉じ震えていた己が、その事実に気づくのは男たちより少し後。
服よりよほど分厚いコルセットまでも切り開かれて、たわわな乳房の膨らみが、
すっかり外気に晒された瞬間のことだ。

「ぇ、ぁ、―――――― や、やだ、離し、っ………
 い、っあ、痛っ、いた、やめ、っ、やめて、ぇ………!」

恐る恐る目を開けて、己の格好に気づき、見る間に耳まで真っ赤になった。
今更のように藻掻き始めても、背後に回った兵士の腕でがっちり捕えられており、
正面の男からは無遠慮に、無造作に、まるい乳房を揉み潰されて。
柔肌に男の爪痕が滲み、浮かび、寒さのせいか、痛みのせいか、
小ぶりな先端の桃色が、一段彩を増して硬く尖り出すも、
大きさはともかくとして、未だ、誰に玩ばれたことも無い膨らみを弄られて、
感じるのはただ、痛みばかり。
大粒の涙を散らし、激しくかぶりを振りながら泣きじゃくる間にも、
背後の兵士が片手を伸ばし、色気の無い下穿き越し、臀部を確かめるように触れ始めて。
別の兵士が囃し立てるように、『下も脱がしちまえ』などと言い出していた。

ジェイク > 「伯爵公子が実は公女だった……? そんな筈はねぇよな。
 だったら、影武者? 別人か?」

たわわな乳房の感触は、見た目通りで作り物などではなく、
少女めいた見た目に反して、女を感じさせる柔らかさを帯びている。
背後の兵士も女の肢体に獣欲を掻き立てられたのか、
臀部を撫で回している事に気付けば、周囲の声に答えるように、やれ、と頷く。
此の場を仕切る隊長格の同僚のお墨付きを得た背後の兵士は、下穿きに手を掛けると、
下着と一緒に布地を脱がして、彼女の下半身を露わにさせてしまう。
同時、他の兵士達が囃し立てるように下手糞な口笛を噴き鳴らし始め。

「はっ、……まぁ、そうだよな。別に男でも女でも構わないか。
 いや、寧ろ、女だったら俺達の愉しみも増えたという訳だ」

彼女の正体が何者なのか、依頼主は知りたがるだろうが、彼等には知った事ではない。
暴力を振るうだけの対象であった彼が、性欲をぶつける事ができる彼女であった事は、
紛れもない僥倖で、乳房を揉み扱きながら、既に尖り始める先端に口を寄せると、
舌先で根本から穿り出すように弄り、前歯を立てると乳を吸うように甘く噛む。
乳首への愛撫と共にナイフを腰に仕舞い直せば、その手を剥き出しにされた股間に伸ばして、
節くれ立った武骨な指で、女の恥丘を撫で回して、秘裂に沿わせて指を這わす。

ご案内:「地下牢」にユベールさんが現れました。
ユベール > 「待っ……て、待って、やだ、いや、―――――― っ、きゃああ、あ!」

作り物ではない乳房の膨らみだけで、もう、充分確かめられた筈なのに。
背後で臀部を揉みしだいていた兵士の手が、下穿きを引き降ろしてしまう。
途中からはいくつもの手が伸びて、それらもただのボロ切れにしてしまい、
露わになるのは、ご令息であれば当然あるべきものの無い、つるりと滑らかな下腹部で。
―――――空気の色が、温度が、一気に変わったように感じた。

「や………や、だ、ごめ、ごめんなさ、い、っ、
 ボク、ボク、もぉしませ、ん―――――― んん、っ、やめ、て、
 やだ、っやあ、離し、て……止めて、 痛、っ痛い、いっ、
 ボク、ボ、ク、違う、違うんです、ぅ………!」

ひと違いなんです、だからお願い、もう止めて、と、どれだけ訴えても、
乳房を揉み込む掌も、縊り出した乳首を舐り、吸い立て、食み潰す唇も、
背後から臀部を押し捏ね、揺する別の男の手も、止まるどころかどんどん大胆になる。
逃れようとくねる腰を誰かの手で押さえられ、筋張った指が閉ざされた秘裂を辿り始めると同時、
背後から伸びる手指も、双丘の狭間、菊孔を擽り始めて。
どちらかから逃げ出そうとすれば、どちらかが深くめり込んでしまう悪循環に、
ぎこちなく腰をくねらせては、やだ、と泣きじゃくるしか術は無く。
つぷ、と尻孔に潜り込みそうな指先から、びくりと逃れた拍子、
秘裂の奥、淡く息衝く膣孔を、前から伸びた男の指が探り当てるだろう。
明らかに、踏み荒らされていないと知れる場所は、けれど、良く確かめれば僅か、湿り気を孕みつつあった。

ジェイク > 此の街には異民族も多いためか、中には男性でも女性でもなく、
また、どちらでもあるような性別の存在が幾人か暮らしている。
囃し立てる兵士の声に下半身迄、剥き出しにさせると現われるのは、
胸の発育に比べて成長途上である事を示すかのような無毛の恥丘。
其処に男性であるならば付いている筈の象徴は矢張り存在せず、
彼女の性別が男性でも両性具有でもなく、紛れもない女性である事を示している。

「あぁ、こいつは確定だな。別に疑っちゃいねぇよ。
 お前が何処の誰だかは知らないが、伯爵の忘れ形見なんかじゃねぇのは確定だ。」

彼女が貴族の御曹司でないならば、最早、何の遠慮も要らぬ。
今迄、遠慮していたのかは疑問が残る所ではあるが、兎にも角にも、
土俵は彼等の得意分野である強きに媚びるが弱きを挫く局面に移行した。
先端を味わうように唇と歯で玩べば、口を開き、乳房へとむしゃぶりつき、
下肢をなぞり上げる指先が、未だ耕された形跡のない雌の畑に行き着けば、
既に湿る様子に口端を吊り上げ、己の腰帯を解くと下穿きの内から既に屹立した逸物を引き抜き。

「全く、ただの餓鬼が俺達を虚仮にしてくれやがって、たっぷりとその身体に仕置きしてやる。
 大人を騙すなんてのが、どんな羽目を引き起こすかってな」

晒した肉棒の先端を秘裂に宛がい、くちゅ、と水音を響かせながら粘膜同士を擦らせる。
数度、腰を動かせば膣口に先端を呑み込ませ、浅き部分を抜き差しすれば、
その先端を純潔の証たる心許ない処女膜にまで至らせて腰の動きを止める。

ユベール > 聞いたことも無い下品な言葉で、囃し立てる声が幾つも、幾つも。
嘘がバレてしまったことよりも、ずっと悪い事態に放り込まれてしまったと、
世間知らずな己にも、今やはっきりと分かっていた。

「わ、かったん、なら……なんで、やだ、いや、っ、
 ごめんなさ、い、って、言って、―――――― やあっ、あ、やあん、んっ…!」

生命の危険は去った、のかもしれないが、代わりに、
女性として、より差し迫った危機に晒されていた。
貴族の末裔でも何でもない、ただの孤児の小娘に過ぎない身。
乳首が男の唾液に塗れ、乳房に男の口づけの痕が、爪痕が刻まれ、
背後から項やら、耳許やらへ、別の男の唇が食いついて。
じわ、と肌に滲んだ血は、何故だか、ひどく甘い香りを放っていた。

「い、―――――― ぁ、っやぁ、 あ、っ……ンん、ぅ、
 やめ、やめ、て………ぇ、やだ、っやだ、ぁ、だめえ、っ……!」

秘部を探った男の指先を濡らす蜜も、人間の雌よりねっとりと甘い。
血でも、愛液でも、この身体から溢れ滴る液体は、
どれもこれも極上の甘露として、そして、上質な回復薬として機能する。
ぬぢ、と雄の凶器を宛がい、くちくちと弄り回すだけでも、
男の中に蓄積された疲労―――そんなものがあれば、だが―――は回復し、
ともすれば強壮効果すらもたらす、かもしれない。
けれど、己が感じるのは雌としての本能的な恐怖と、からだを割り開かれる激痛と、
もう、あと少しでも動かれれば、という、絶望の予兆ばかり。
逃げたいのに、抗いたいのに、身体には別の男たちの手が這い回り、
特に背後の男の手は、己の菊孔を狙っているようで。
震え、強張り、弱々しくかぶりを振りながら、絞り出した声は驚くほどか細く響いた。

「お、ねが……許し、……それ、だけは、許し、て、くだ…さ………」

ヒク、と、濡れた肉の狭隘が甘く戦慄く。
男の切っ先が今にも埋もれてしまいそうな、脆弱な皮膜も、また、じわりと。

ご案内:「地下牢」からジェイクさんが去りました。
ご案内:「地下牢」からユベールさんが去りました。