2020/11/17 のログ
ご案内:「九頭竜山脈 山中の温泉宿」にエレイさんが現れました。
エレイ > ──九頭竜山脈のとある山の麓付近にある、やや寂れた感のある小規模な温泉宿を、男は訪れていた。
ロケーション的に立ち寄りやすい場所ではあるものの、あまり目立たない隠れ家的な
建物ゆえか客は殆どおらず、人気もあまり感じられない。
食事を済ませ、ひとっ風呂浴びようと露天風呂まで足を向け、脱衣所で服を脱ぎ
タオル一枚を携え、浴場へと足を踏み入れて。

「いつもの旅籠の温泉もいいのだが、たまには違う風呂も楽しんでみるのが大人の醍醐味」

などと得意げに独り言ちながら、目前に現れた露天の岩風呂を眺め回す。
見慣れた旅籠のそれとは違う趣に、表情を緩めて。

「あっちよりは出会いの期待値が低いが、まああそこら辺はしょうがな──て、おや?」

その視界に、先に湯船に入っている人影を捉え、男は意外そうに目を丸めた。
てっきり自分以外は居ないものだと思っていたので驚きだ。
そう思いつつ、タオルを腰に巻くと湯船にゆるりと歩み寄って行き。

「……やあやあドーモッ。湯加減いかがですかな?」

と、緩い笑みを浮かべながら、片手を上げつつ気安く声をかけてみた。

エレイ > その後、男と先客がどういうやり取りをしたのかは、当人たちだけが知るところで──
ご案内:「九頭竜山脈 山中の温泉宿」からエレイさんが去りました。
ご案内:「tiisana」にルネさんが現れました。
ご案内:「tiisana」からルネさんが去りました。
ご案内:「ちいさな場所で」にルネさんが現れました。
ルネ > 「いってらしゃいませ」

(いましがた依頼の説明を終えて、斡旋所の扉をくぐって仕事へと行く背中に頭を下げた。
そんなに危険なことは無いと思うけど、ケガなどないように、せめて後ろ姿をお見送り。
その足音が街に消えてしまうと、名残惜しそうに垂れたままの横髪を耳に掛けて複雑なため息)

(小さな斡旋所にもたまには依頼を請負う人も訪れてくれる
その仲立ちをする身としては、請け負ってくれる人にも心満たされるものであれかしと願う。
開けっ放しの扉からのぞく空
無事に依頼を終えて報告に戻る人からの土産話を聞く自分を想って眉を緩めた)

ルネ > (斡旋所内に戻ると、今しがた説明を交わしていた机の上に残されたメモやあれこれ
綴りの確認書きが踊る紙、建物を指す四角い線や矢印が並ぶいくつかの簡易地図。
自分の口は意図する通りに、ちゃんと言葉を使えていたかな?
反芻しながら紙を束ねて片付けてくと、置き忘れられてる紅茶のカップに気付いた)

「熱だけ、持っていかれたのですね」

(請け負い人に差し出した紅茶。湯気も失って今は静かな水面を湛えてる。
すっかりお話に集中してしまい、口をつける事もなかった洗いたてのままのカップ。
話を終えたときの相手の上気した顔を思い出すと、
 湯気が移っていたようにも思えて、思わず目が細まる)

ルネ > (小皿ごと持ち上げて、カップに指をかけて口に傾けたら
午後にとお出しした紅茶のニルギリが、冷めたいまはすこし苦い。
静かになった室内で、指先に感じた水の温度。それでやっと日照が終わった時間と気付いた)

「もう、夜ですね」

(少し鋭くなった甘みを喉に下ろして、机の上に小皿の擦り音カチャリ。
扉に向かうと、戸口とのかみ合わせの良くない重さを感じながら少し開いて、
空いた隙間に腕だけ出したら、今日はすこし横着。
手に持った紙束ではたいて、扉外に掛けた札をCLOSEDに返す)

ご案内:「ちいさな場所で」からルネさんが去りました。