2020/07/15 のログ
ご案内:「湿地帯」にルルーエンさんが現れました。
ルルーエン > 霧雨が降る自然地帯の南、湿地帯は苔むした岩が並び、湧水が降りしきる雨で僅かに濁っていた。
霧で視界は悪く、僅かに生えた植物は水草のようにびっしょりと濡れている。
その草木の湿り気を叩くように水音を立てて転がるように素早く移動する小さな触手の塊と
その後ろをゆったりと脈打つ紅い大きな触手の塊がついて歩いている。
そしてその後ろを僅かに赤黒い液体の入った瓶を片手に、奇妙な形と幾何学の模様のある
黒い傘を差した男が歩いていた。

「いや、夏と言うのに随分と冷えますな」

男は一言呟きながら2体の大きな触手を従え、小動物のようにチョロチョロと足元で動き回る
小さな蒼い触手が幼い子供のように湿地帯を歩く進行方向を先導して走り回っている。
夜の、それも雨の降りしきる湿地帯には大体迷い込んでいたりする者もいたり
待ち構えている者もいたり、そして何時ものように誰もいない事もある。
大抵は誰とも会う事も無いと考えながら一人、正確には幾つもの海魔を従えて歩いていた。

ルルーエン > その通り誰とも会う事無く、雨の中に触手を従えて消えて行った
ご案内:「湿地帯」からルルーエンさんが去りました。