2020/06/04 のログ
ムラサキ > (歓楽街の裏手にある通り。がやがやと賑やかな表通りとは異なり建物の影に隠れ少々薄暗い雰囲気が漂う通りである。
ただ、小さいながらも数多くの店が立ち並ぶこの地域は他の店より目立とうとする努力か、様々な店が明るいネオンをつけており、薄暗さとギラギラとした光が同居する、なんとも不思議な通りになっているだろう。

裏手、といえどもここも歓楽街。肩を組んでひっそりと宿屋や遊郭に消えていく組み合わせもいれば友人同士で遊技場に消えていく組み合わせもあって、裏手といえどもそれなりに活気はあって。
ただし、だれもかれもが自分達の目的しか見えておらず裏手で立ち止まるような物好きは少ない為、活気はあっても人目は妙に少なく感じられるだろう。

そこへ カランコロン という下駄の音を鳴らし訪れる童女が一人。扇情的な着物を纏い、額からは鬼の双角を伸ばした鬼女である。
退屈を嫌い、新しい刺激を求める童女であるから、この場所にも新しい刺激を求めて足を運んでいる様子。聞く所によれば表通りよりも少々過激で刺激的な店が多いと聞く。ここにどんな店があるか、なんていうのはめんどくさかったし、特に調べてないけれど何か面白そうな店があれば、ふらりと入ってみるのも一興か。)

随分とまぁ、挑戦的な写真だこと。

(からん、ころんと響くのは下駄の音。ちらり、ちらりと店を覗いていく限り目立つのは辺りが少々暗いからか、ギラギラと光るネオンの光と、裏手であって少々目立たないからであろう、少しばかり過激な表現を躊躇わない看板達。
妖艶な男や女の裸をギリギリまで見せつけた看板が数多く見られる。実際の中身は・・・どんなものかは入ってみないとわからないけれど表通りよりは少々刺激的な体験が出来そうな店が多い。
さて、どこか興味を惹かれる所が見つかればちょっと覗きに行ってみようかしら・・・。)

ご案内:「王都マグメール 歓楽街裏路地」にアルファさんが現れました。
アルファ > 眠れぬ夜に遊ぶ刺激欲しさに訪れた歓楽街を歩き通していた。
誘蛾灯のように明々と通した店は魅力的だが半妖の食指が動かない。
ついには店の並びにある細い抜け道にも目が向いて。

「たまには良いか」

歩けば肩がぶつかるほどごった煮返す通りの熱気に涼むのもいいかと。
賑わう表通りから裏通りへ。
人気が少ないが少ないからこそ妖しげな風体の店や張り紙が目に入り。
そこで時間を潰す手段を探していた。そんな頃に小さな童女の姿が目に入った。
足を止めたのは、遊女というにはあまりに幼く。
子供というには肌も露わに着崩した着物が気になったからで。
意を決したように頷いた半妖は側にまで近寄り。

「やぁ、こんなところで何をしてるんだい」

ちょうど童女が卑猥な看板を見据えている横から静かに語りかける

ムラサキ > (声をかけられればくるりと振り返る。振り返った先にいたのは闇に溶けるような黒ずくめ。周囲のネオンの光がなければ思わず見失ってしまいそうな程。)

少し、退屈なの。なにかおもしろいものでもないかしら、って探しにきた・・・ってところ。あなたは?

(そう声をかけてきた男へ卑猥な看板を見ていた事に恥なんてないように、なんでもないすまし顔で応対して。ここはマグメールの街。そこかしこで卑猥で、淫猥な出来事なんて掃いて捨てるほどあるのだから、今更この程度で恥じらう程可愛らしい性格はしていない。)

もしかしてぇ、この看板に惹かれてきちゃった不埒者かしら?

(こん、こん、と限界ギリギリまで肌を露出し、妖艶に身体をくねらせる女性が描かれた看板を懐から取り出した煙管で軽く叩いてみせる。自分は今更この程度で恥じらう程ではないけれど、もし彼がそれで可愛らしい反応で見せるなら、それをネタにからかってやろう、と。)

アルファ > 掛けられる挨拶に正体を察したが。
見た目に反して煙管を取り出す姿に薄紅の目を大きく開いた。
それでも口角をあげる笑みを唇に繕って

「そうか。君は見た目よりずっと大人みたいだね。
 俺は……そう。眠れない夜に暇つぶしで歩いてたんだが。
 イマイチ心を掴まれるものが無くてね。
 ……まぁ、表通りよりは刺激的だね」

鬼娘が眺めていた肌も露わな女性の看板絵を顎先に指を添えてしげしげと眺めた。
そんな時にからかうような口ぶりにはつりと目を瞬かせてまた相手を見据える。

「ぇ?」

生憎、春画を見たことを注意されたって平然とする擦れた性格だが。
何かを期待するように見る釣り目を見れば微苦笑を浮かべ。

「ゃ、そんなつもりじゃないよ。
 こ、こんな裸の絵に興味なんてないさ。」

わざとらしくシナを作り、照れてもない目元を指で擦って即興に乗る。
よく見れば全く恥じらいも戸惑いも視えない姿だろうけれど。

ムラサキ > そう。似た者同士ってところかしらね。

(童女とて退屈で、暇で。それで何か解消できる刺激的な何かを求めてふらふらと彷徨いていた。彼もまぁ、似たようなものだろう。
しげしげと童女の近くに建てられた看板を興味深そうに覗く彼。なんとなしにそれをからかうように声をかければまるで演技のような振る舞いと声をして。)

白々しい。ちっとも狼狽えてないでしょう、あなた。

(まるで童貞かなにかのようにその声と所作は慌てる様子を見せるけれど、汗もかかなければ目も泳がず。そして顔に赤みも見せずその所作に動揺は全く見られず。言うならばそういう動きをする、と決められた役者のよう。彼が春画を見たことを指摘され慌てているようには微塵も感じられず。一言、白々しい、と演技を指摘して。)

折角の縁だもの。あなた、私と一晩遊ぶ気はなぁい?

(と、今さっき会ったばかりの彼を遊びに誘う。賭場でも遊戯でも・・・はたまた情事でも。探せば他にも何かまだあるかもしれない。少しばかり彼を引っ掛けて遊ぶのもまた一興だろう。ここには賭場も、遊技場も・・・また連れ込み宿もある。彼がどれを選ぶのか、そもそもその誘いに乗るのかはさておいて。一晩どぉ?なんて、童女の暇つぶしに男を誘おうとして。)

アルファ > 目元を擦る手はぴしゃりと言い放つ相手にぴたりと止まって。
気まずそうに自分の頭を撫でていった。

「あちゃー、白けさせたか。そんなつもりはなかったんだよ?」

小さく舌を出して戯ける。戯けながらもまたも突然の遊びの誘いにまた笑みが固まって。

「いいけれど。俺、君が望むタイプじゃないかもしれないよ。
 初心じゃないんだ……でも」

そっと手を差し出して。

「そんな俺で良ければ遊ぼう。眠れぬ夜、どこまでも―― 」

その小さな手が差し出す手に乗せるなら握りしめて裏通りを歩いていく。
向かう先は――二人のみぞ知るところだろう。

ムラサキ > 別に、白けたとかじゃないわ。その程度で白ける程狭量に見える?

(――ちろりと出された舌、引っ張ってやろうかなんて一瞬企んだのは心の奥底にしまい込みつつ。)

初心な子を染めるのも楽しいけれどね、手慣れた相手と遊ぶのもまた悪くないものよ。
ふふ、なぁに。気取っちゃって。

(くすり、ともう一度劇のように言葉を飾った相手をくすり、と小さな微笑みで返事をしつつ、その小さな手を彼の手に乗せる。
ちゃぁんとエスコートして頂戴ね、とにやりと浮かんだ笑顔で相手を見上げ、彼の案内に従って夜の街に消えてゆく。さて、彼が選んだのはどんな店か。どんな享楽を与えてくれるのか。それを楽しみに、童女は夜の闇へと。)

ご案内:「王都マグメール 歓楽街裏路地」からムラサキさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 歓楽街裏路地」からアルファさんが去りました。