2020/05/24 のログ
ムラサキ > 聞いた話よ。

(つまり、真偽は定かではない、と。・・・先程料理を運んできたバニーガールは意味深な視線をこちらに向け微笑みを浮かべていたという話もある。)

そうね・・・清酒、つまりは米から作ったお酒よ。私の馴染みの酒でね。いろんなお酒飲んだけどやっぱりこれに帰ってくるのよね・・・。

(彼女が呑むような麦酒も飲んだことある。貴族様が呑むようなワインも嗜んだことはある。あとは、一部の地域だとか部族に伝わるあまり聞いたことのないお酒も。けれどなんだかんだでやっぱりこの種類の酒が一番好きだ。なんだかんだ探せば割と取り扱っている店も最近よく見かけるので非常に助かる。)

へぇ、いい飲みっぷりじゃない。かっこいいわ、あなた。

(彼女とは対照的に童女はちびちびと味わうように。そも一気に飲み干すような酒ではないのだけれども。少しずつ、少しずつちびちびと盃に口をつけ、じゅうじゅうと焼けていい匂いのする酒の後に遅れて運ばれてきた兎肉にも口をつけて。)

えぇ、本当に。この一杯が至福の時間だわ。
・・・なぁに?どうしたの?

(わぁお、と驚いた声をあげる彼女に不思議そうな顔を向ける童女。その放たれた色気は童女にとっては無意識だったらしく、何もなかったかのような平常通りの顔を彼女に向けていて。

それも、時間が経ち、酒が進んでいけばその顔に紅が差し声はとろんと間延びし甘えたように。目もとろんと潤み・・・と、少々妖艶なものへと変じていくかもしれないが。)

マコ > 「ふーん……そうなんだ。
でも、なじみの味ってちょっと離れると、すぐに味わいたくなっちゃうのはわかるな。」

人によっては、それを洗脳と呼ぶ人もいるらしい。
所謂おふくろの味、というのがそれにあたるらしいが、あいにくマコにはそれはない。
美味しいと思ったもの、そしていいなと思ったものを気に入る、気分次第で何でも好きになるし、嫌いにもなる。

でも、やっぱり自分はこれが一番好きかもしれない。
運ばれてきたウサギ肉を見て、ちょっと思うこともあるが、それは酒の味に消えていくだろう。
だんだん色気が増していく紫の北條に、ちょっとだけ笑みを浮かべているのは、決してどうこうしようという気はなく。
ただ、美味しそうに飲むなあと、ほほえましく思っているだけである。

「えへへ、冒険者だからかな…なんか、こういうの味方が身についちゃって。
ムラサキはあれだよね、美味しそうっていうか…なんか色っぽくお酒飲むね?」

時間がたてば、マコの料理も運ばれてくるだろう。
たっぷりとタルタルソースがかかった、白身魚のフライ。
お酒のすっきりとした味わいの前に、これで口の中を苛めてやる。
そして、これですっきりと流し込んでやれば、これがまた美味しいのだ。

ムラサキ > 結局、慣れ親しんだ味からは逃げられないものよ。一番身体がこれが好き、というのを覚えてしまっているのよ。良くも悪くも、ね。

(気分でこれが好き、あれが好き、というのは確かにある。けれども、ずっと触れてきて、ずっと親しんだ味というのはこれだから、なんだかんだいろんなものを飲んで、食べてきたけど最後にはこれに落ち着くのだ。)

ふふ、だって美味しいもの。美味しいものを美味しそうに飲んでなにか悪いことある?ないでしょう?だったら、私はそれを隠さず呑むわ。だってその方が美味しいし楽しいでしょう?

(感情を押し殺して黙って呑むより美味しい、美味しいという感情を前面に出して呑むのと。どっちが楽しいかと問えば断然後者だ。相手にとっても美味しそうに飲んだほうが楽しいだろうし、いい事尽くめで悪いことなんて一つもないのだし、それを押し殺す理由なんてないでしょう。)

ふふ、もしかして私の魅力に見惚れちゃった?

(色っぽく飲む。そう言われれば楽しげに笑い、酒で濡れた唇を紅でも塗るようにすーっ、と爪先でなぞり誘惑し、挑発するような言葉と顔を見せる。
その様子からは自分の容姿というものに強い自信を持っているように見えるだろう。

そんな少女と童女の他愛もない会話は酒を嗜みつつ続いていく。他愛もない会話はきっと絶えることなく続き、時に笑い声が響き、時に相手をからかうような声が響き、楽しげな二人だけの宴会は食事と酒が切れるまで続いたことか。

きっと、最後に分かれる時も笑顔で手を振り またね なんて返したことだろう。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からムラサキさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からマコさんが去りました。
ご案内:「街道沿いの検問」にジェイクさんが現れました。
ジェイク > 王都から離れる事、半日。昼下がりの近隣の村落に通じる街道。
普段から人の往来が多い、その道を遮るように柵が設けられ、
道の脇には幾つかの天幕が建てられ、簡易的な陣営の趣きを為していた。
街路に立ち、通行する馬車や通行人を差し止め、積み荷や身分の検査を行なっているのは、王都の兵士達。
曰く、此処最近、山賊や盗賊の類が近隣に出没するために検問を敷いているという名目であるが、
実際の所は隊商からは通行税をせしめ、見目の良い女がいれば取り調べの名を借りて、
天幕でしっぽりとお楽しみという不良兵士達の憂さ晴らしと私腹を凝らすための手段に他ならなかった。

「――――よし。次の奴、こっちに来い。」

でっぷりと肥った商人から受け取った賄賂を懐に入れて、彼の率いる隊商を通せば、
列をなしている次の通行人に声を掛けて近寄るように告げるのは一人の兵士。
何よりも厄介なのは、彼らが紛れもない王国の兵士であり、市井の民が逆らえない事だ。
そして、その事を理解している兵士達は、御国の為ではなく利己的に国民を食い物にしている最低最悪な屑揃いであった。

ご案内:「街道沿いの検問」からジェイクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール近辺」にミリーディアさんが現れました。
ミリーディア > 王都マグメール近辺。
所々に自然を残す広大な平原地帯。
誰も居ない其の平原、何も無い其の空間に二つの人影が突如現れた。

片方は小柄なローブ姿の人影。
もう片方は一見普通の青年。
只、青年からは此の場に現れた事に少し戸惑いの気配が感じられた。

「勝手に招いて悪い、とは思っていないよ。
偶に居るんだ、君みたいな郷に入りても郷に従わない者が。
力を持っていると傲慢になっていけないね?
だから、こんな事に為る」

発せられる声は少女の其れ。
其れに対し何を云っているのか、そんな雰囲気を醸し出す青年。
そんな雰囲気を感じ取れば、ローブ姿の少女は軽く肩を竦めてみせた。

「此処は人間の国だ。
だからと云って何でもかんでも規制するつもりはない。
だが、君は余りにも好き勝手に遣り過ぎた。
王城内に迄入り込み、荒らしてくれたのは解っている。

次は無いと云う、其の警告だよ」

そんな説明さえも面倒そうに、其処まで伝え言葉を止める。
其の言葉に青年は覚えが在るのだろう、知らぬ存ぜぬを貫き通さず、其の身から膨大な魔力を湧き上がらせた。
然し、少女は其れを見ても微動だにしない。
何か自分に向けて云っている様だが、其れを聞く気も無い。

湧き上がる魔力を形にして此方に向けて放とうとする、其の瞬間。
一気に青年から湧き上がる魔力が消失した。
其の顔に浮かべるのは恐怖に歪んだ表情だ。

「今のは他言無用だ、云えば如何為るか…解っているね?」

傍から見れば何が起こっているのか解らないだろう。
だが、二人の間に何かが在ったのは確かなのは反応で解る筈で。
そして怯えの色を浮かべた侭、其の言葉に無言で青年は姿を消す。
そう為れば、一見平原地帯に何をするでも無く一人佇む形と為るのだろう。

ミリーディア > 「やれやれ、此れで五月蝿い連中も少しは黙るだろう」

地平線に陽が沈み掛けている夕暮れ時。
誰に向けてでも無い呟きを漏らす。

事の発端は王城内で起こっていた何者かに因る問題行為。
関わる気は無かったのだが、其の犯人に辿り着く者達にも被害が及んでいたとの報告。
遂には一部の王族貴族が騒ぎ出し、問題解決の要請が自分にやって来たのだ。
其の相手が人の手で如何にか出来る為らば其の侭放置と思っていた。
だが調べてみれば、そうはいかない事が解ってしまった訳で。
こうして自分が動いた、と云う訳である。

「さて、此の侭戻ってしまっても良いのだが…
外に出てしまったんだから相応の何かが欲しい処だね。
手ぶらで戻るなんて事、其れこそ無駄な外出じゃないか」

問題は解決した。
あれだけ脅せばもう同じ事は繰り返さないだろう。
そうはいっても、如何やって何処迄脅したのかは本人しか知らぬ事ではあるが。
取り敢えず、戻り掛けに菓子店でも行ってみたいものだ。
そんな考えを浮かべ乍、付近に通る街道へと目を向けて丁度良く通り掛る馬車でも無いかと眺めていた。

ミリーディア > 「だが、郷に入りてとは云えども…」

街道を眺め乍、ふと頭に浮かぶ出来事を思い出す。
自分が在籍する魔導研究施設にも持ち掛けられた話。
例の城塞都市攻略に於いて、魔導機械の開発が挙がっていた。
目を通した其の開発内容、必要な材料等を考えれば如何考えても魔力が不足している。
然し、其処は自分達が用意するから問題無いらしい。

直接的に少女が開発に口を出す事は滅多に無い。
出来るか出来ないかの判断と、其の承認を決するだけ。
今回の件を室長として通したのは、其の言葉が本当為らば可能と判断したからなのだ。

だが其れから程無くして、王都内からのある噂が耳に入る。
其の噂こそが…

「……人間が決めた事。
其の結末も又、確りと受け止める事と為るだろうね」

街道の側に迄歩み寄り、丁度良さそうな芝生の上に腰を下ろす。
歩けば少しは王都に近付こうものなのだが、少女は其れさえも面倒臭がり待つ事としたのだ。

ミリーディア > そうしていれば、何れは街道を通る馬車も在ろう。
待っていた其れが来れば、話を通し同席させて貰うのだ。

其れが普通の馬車で在るのか、そうでは無い馬車で在るのか。
此れに関しては運次第と考えている。
どちらの馬車で在ろうとも、少女は希望して乗せて貰うのだろう。

訪れる馬車がどちらのもので在ったのか。
其れは少女と関わるだろう者達にしか分からない。

ご案内:「王都マグメール近辺」からミリーディアさんが去りました。