2019/09/12 のログ
ご案内:「大森林」にオーベさんが現れました。
■オーベ > 大森林の中核部。両椀を広げようとも決して手の届かぬ大樹が幾本もそびえ立つ太古からの森
人の手の入らぬ森の上空は枝葉が覆い茂り、その隙間から僅かに陽の光が差し込んでいる
そんな森の中、大樹のもとに粗末な雨避けの天蓋を張ると火を熾して湯を沸かし、腰を下ろす
隣に伏せる老いた狼犬の背を撫でるようにしながら、これまで森の中で採取した野草や植物の種子を広げては選別し、
湯が湧けばこれもまた、森林に入ってから採取した野草を煎じて茶を入れる
茶を啜りながら自作の地図を広げて眺めれば種子を採取した場所であったり、魔物や生物と遭遇した場所、
少数部族の集落の位置が記されておりそこにさらに加筆していって
「…次に誰かにあったら薬草と食料を交換してもらおうか」
ここ数日、人の姿をしたものとは行き逢ってはいない
最後に食料を得たのも数日前、狩人の一団と偶然出会い、彼らと一晩過ごして情報や持ち物を交換したきりである
くたびれたカップに入れた茶を飲み干せば、短く息をつき隣に伏せている老犬に語りかける
「そろそろ、人間が恋しいかい?そうでもないかな…?」
当然、返事が返ってくるはずもない
老犬は一度きり、顔を上げてこちらに視線を向けたがまた、くふ、と鼻で笑ったかのように息を零し視線を落とす
老犬の些細な仕草の意図が判ったわけではないが、そうかい、と笑って返せば、
いつの間にか集まってきていた小鳥に選別から外れた植物の種子を撒くようにして与える
■オーベ > 「さて…今日はもう少し歩く、片付けたら行こうか」
広げたものをを背嚢にしまい、粗末な布で作った天蓋を片付けて括る
火の始末をしていれば大きな気配が近づいてくるのを感じる。伏せていた老犬も、低い姿勢で起き上がる
次の瞬間、上空を巨大な鳥類が飛び抜け、大樹を揺らすほどの強風が吹き抜けていった
「…行こう、今のをもっとそばで見てみたい」
背嚢を背負い、杖を手に取れば老犬を促し、さらなる深部へと進み始める
探検は今少し続くようであった
ご案内:「大森林」からオーベさんが去りました。