2019/07/31 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場/岩風呂」にカインさんが現れました。
■カイン > 「少し暑くなってきたこの時期でも風呂は良いもんだなあ…」
宿の一つにあるに設えられた露天風呂、
大きな湯船の中に1人身を浸して心底しみじみと言った調子の声を出す男。
体が芯から温まっていく感触に息を吐きながら、体を大きく伸ばし。
「用心棒稼業は楽でいいんだが、時間が長いのがな。
この時期は雨が降るし…困ったもんだ。
いつでも温泉に入れるような場所ならいいんだが」
そんな場所はこの湯の線源である山脈の方でもそうそうあるものではない。
小さくないものねだりをぼやきながら、熱を強く感じるように湯の中で腕を伸ばし。
ご案内:「九頭龍の水浴び場/岩風呂」にトモエさんが現れました。
■トモエ > 九頭龍の水浴び場は、不可思議な魔術で如何様にも姿を変えてしまう。
そのことを忘れるはずはなかったし、応じた警戒心も持っていたはずなのに、気がつくと湯船の中で気を抜いてしまっていた。
ハッと気がつくと、いつのまにか風呂場は混浴と化し、自分以外の人の気配がある。
わずかに身を固めたが、知った声でふと警戒を緩めた。
「……カインさま?」
昨夜酒を飲んだばかりの仲。
二夜続けての遭遇を相手がどう思うかはわからないが、恐る恐る様子をうかがう。
機械に散々弄ばれたばかりの身体の汗を流したかっただけ、知人の前で恥を晒すのは、少し恥ずかしい思いもある。
■カイン > 「……ん?」
のんびりとした湯治の時間を過ごす間に、
気がつけば感じる人の気配。そちらに視線を向けると、
見知った顔を見つけておやと声を上げ。
「トモエか、こりゃまた奇遇だね。
仕事の帰りか何かかい?」
上機嫌にそう声をかけながら軽く肩を揺らす。
酒があればいっぱいどうかと誘う所だが、
残念ながら今日は持ち合わせがなかった。
■トモエ > 「……のようなものです」
仕事の帰りかと問われれば歯切れの悪い返事。
九頭龍の水浴び場じみた、水質がいきなり変わるだとか、奇怪な突起が現れるだとか、そういった異変はまだ起きていない。
考えればともに湯に浸かるのが初めての仲でもない。
「カインさまも、お仕事帰りでいらっしゃいます?」
濡れた髪を少し整えて、相手の方へ視線をやって。
■カイン > 「俺は仕事帰りにいっぱい引っ掛けて、ってやつだ。
……どうかしたか?」
どうにも歯切れの悪い相手の様子を軽く引き寄せて見せようと手を伸ばしながら、肩を揺らす。
こちらを見てくる相手を見返しながらクックと喉を鳴らし。
「ま、この後都合が良ければ部屋にどうだと誘う所だが、
何か悩み事でもあるなら聞くくらいはできるぜ?
■トモエ > 「いえ、ただ少しのぼせているだけで……」
誘われる手に答えるように近くへ寄っていく。
「都合は構いませんよ。喜んで。……悩みは、特に、は」
夢幻の部屋で機械に身体を弄ばれた時、死んだ夫の影を見た。
その時のことがなんとなく、頭に残っている。
「……カインさまは、忘れられない人の影は、ありますか?」
不意に、そんなことを尋ねた。
■カイン > 「のぼせるのはまあ、よくはないな。
早めに上がったほうが良いんじゃないか?」
そう勧めるように言い放ちながらも、
男の下心を隠しもしない。肩をすくめて冗談めかし。
「おや、忘れられない人なあ。
そりゃインパクトって意味では色々とあるが…お前さんの場合は、旦那かね?」
未亡人という話は聞いている。
それだけに思い当たるのはソレくらいである。首を傾けながらに問を投げかけ。
■トモエ > 「そうですね、そろそろ、……」
上がると裸体を晒すことになる。
少し濁った色の湯の中に身体を隠すか、このまま腹をくくって身体を晒すか考えて。
身体を隠せる布は持っていない。
「……そう、ですね。夫の夢を、久々に見ました」
少し目を閉じる。
「もう忘れようと、思うんですけどね」
■カイン > 「それじゃあ、続きは俺の部屋でって事でどうだい?」
相手の話を聞けば、緩く笑って言い返す。
なるほど、と息を吐きながらそっと耳元で囁きかける。
なかなかに重症らしいと見てとって、
せめて落ち着ける場所のほうが良いだろうと肩を揺らしながら女の体を抱きしめ。
ご案内:「九頭龍の水浴び場/岩風呂」からトモエさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場/岩風呂」からカインさんが去りました。
ご案内:「設定自由部屋」にトモエさんが現れました。