2019/01/30 のログ
ご案内:「酒場 『踊る酒亭』」にシュミーさんが現れました。
■シュミー > 【本日は違った趣向で】
ぺた、と近くの壁に貼られる…知る人ぞ知る酒場のチラシ
そのチラシの隅に、シュミーの名があれば…今夜は賑わうこと間違いなしだ。
「―――…」
時間になり、出てくるのはいつもの人気踊り子…ではない
人物は同じものの、今夜はなんと厚着だ
いつもの服装ではなく、どこかやぼったいローブを纏い、脚を保護する防寒具まで付けている
瞬間、ぶー、と軽いブーイングが起こるが…その不満は別の形で発散される
たたん、とステップを踏んだ後踊り始めた彼女は…踊りに合わせ、ゆっくりと服を脱ぎ始めた
そう、今夜は最初から踊り子服ではなく…敢えて野暮な服装から肌を晒していくことで客に愉しんでもらう趣向らしい
「―――…ん」
艶めかしい呼吸と共に、防寒具に包まれた脚を見せ、その後徐々に徐々にその褐色の肌を見せつける様に脱いでいく
最後に足の指をくね、と動かして誘惑するように客に見せる
野暮ったいローブも…まずは桃色の髪を晒すだけ…その後体の左側、右側…と焦らすように脱いでいく
そこから現れるのは灯りを反射して煌めく褐色の肌。脚の次は肩を見せつけ…観客の興奮を煽っていく
その視線によって、彼女もまた昂り…今までの何度かの交わりによるものか、息は少し荒く、素肌を晒していく…
ご案内:「酒場 『踊る酒亭』」に ルークス・ルナエさんが現れました。
■ ルークス・ルナエ > 観客を煽るように衣装を脱ぎ落とす踊り子の姿に、酒場の視線が集中する。
だから恐らくは、踊り子と店主の他に〝それ〟に気付いたものはおらぬのだろう。
酒場の隅の空き席。椅子の上の空間がぐにゃりと歪み――次の瞬間、一人の女が、悠々と脚を組んで腰掛けていた。
長身の、人ならざる瞳を持ったその女は、時折この酒場へ現われる、準常連客となっていた。
他の観客達が指笛を鳴らし、ステージ上へ劣情と熱気を注ぐ中、女は薄く笑いながら、静かに息を吐き出した。
ふうっ……と、音も立てずに吐き出されたその息は、心無しか薄桃色の霞のようであった。
だが、観客達は誰も気付かない。
薄桃色の霞が足下に広がり、立ち上り、酒場の中へ広がろうともだ。
甘ったるい香りに、踊り子は気付くだろう。
色鮮やかな霞が放つ、花の蜜のようなその香りは、不思議と女の芯を疼かせるような――
見れば観客達も一様に、ズボンの前を突き破らんばかりに膨らませている。
媚香。いつかもそうだったように、この夜もまた女は、〝戯れ〟ているのだ。
■シュミー > まだ、相手の姿は目に入っていなかった。脱ぎながら大事な箇所を見せない、というのは彼女であっても少し気を使い
ただ…目に入らずとも、気づいてしまった。以前に施された『悪戯』が…彼女の臍の上辺りで輝いたことによって。
漂ってくる甘い香りを嗅げば…ぞく、と背筋が震える。多少踊りが達者なだけの人間である彼女には、その香はよく効いて
(もう…悪戯、好き…)
少しだけ口を尖らせて抗議の意を示す。
店主は少し驚いたようだが…準常連と化したこの相手が来るときには何かが起こるのは常となっているため…
よほど踊り子に危害を加える事でなければ放置するようだ。シュミーが許している、というのも大きいが
「……♡」
あの日、犯され尽くした両穴がきゅん、と疼く
ただ、踊りの最中、それをかぶりついてくる男達に悟らせるわけにはいかない。
強いとは言っても店主は一人であり…性に取りつかれた暴徒を止められるわけではない。
はぁ、と熱い息を吐き、吸い…悪戯を楽しむように媚香を吸い込む
脚が多少震えるも、それはプライドでカバーすればいい。
常人ならば、崩れ落ちそうな疼きを堪えながら踊る姿は…彼女を味わった相手からすると、どう映るのか
■ ルークス・ルナエ > 扉を開けて入らないのは踊りを邪魔しない為――という言い訳は付くだろうが、
実際のところこの女は、不意を打たれて驚く娘の姿を楽しみたいだけなのだ。
吐き出す香は空気に絡みつくようで、舞う手足が風を起こしても離れてはいかない。
故に踊り子はステージの上にいる間、香を吸い続けることになるのだろう。
一方で観客達は――彼らは既にして劣情の奴隷だ。
踊り子の一挙手一投足に、思春期の少年のように釘付けにされ、瞬きさえを惜しんでいる。
無数の視線が宿す想いは一つ。この雌を組み敷き、支配したいと、それだけだ。
「どうした。もう脱ぐのは終わりか?」
やがて――踊り子の耳元に、囁くような声がする。
その声を他に聞くものはいない。遠方へ声を飛ばす、単純な魔術の悪戯だ。
耳を擽る息の感触も、吐息の熱も真実味を帯びた声は、踊り子を唆すもの。
そこに宿る愉悦の色は、既に興が乗り切っていることを示していた。
「他の客が心待ちにしているぞ? 瑞々しい肉を薄布の下に隠したお前が、全てを曝け出す時を。
……それとも。〝そこから〟はやはり――っくく、此処では駄目か?」
酒場の隅に腰掛けていた女が、カウンターの店主のところまで足を運ぶ。
強い酒を一杯。普段通りの注文と、支払いは少しばかり余分に。
■シュミー > 香を吸い込み、視線に晒される。
いつもの客の視線ではなく、熱に浮かされすぎた性の奴隷の目
それ自体が熱を持っているかのようにそれは彼女の体を焼き、炎紋は踊り子服の下で輝きを増す
踊りは加速し、既にいつもの踊り子服だ。
平静を装ってはいるが、踊り子は…一目にはまだわからないものの、かぶりつきの男たちと似たような状態になってしまっていて
「…っ…」
言葉を受ければ珍しく、彼女が踊りの中で表情を乱す。
それだけで男たちは盛り上がっていく。危険なほどに…
『……』
店主は黙って、多めの金を受け取ったが。金で絆されるならこの店はとうに娼館と変わらない状況になっているだろう。
彼が優先するのはシュミーの意思であり…彼女が、あるいは他の踊り子でも、拒否するなら、どのような誹りを受けようともこの酒場を唐突に閉めることは間違いない。
意思を確認するため…シュミーを見る店主。
「……っ、」
彼女は迷っていた。捲りあげる腰布はいつもよりも高く、際どい
それでいながらもぎりぎりで、柔肌は晒さない…けれど時を重ねるごとに更に危うく…見せてしまえばここが宴の会場になることは必至で
実際、彼女がその気になれば一息に裸になれる。その背徳感が彼女を後押しする…
「……。」
決められない彼女が視線を次に移すのは、悪戯の主。
あと一押しか、あるいは悪戯を止めるか…それに委ねようという…視線。
自分から、目の前の相手に視線が移ったことを察した店主は…
『…好きにしな。決めてほしいみたいだぜ。…ただ、あいつが潰れたら容赦しねえ』
ふん、と言ってわざとらしく酒の補充に行く店主。すぐに戻ってくるだろうが、選択の時間は優にあるだろう
■ ルークス・ルナエ > ――愉快な時間だった。致命の一線を越えるべきか否か、迷う様を眺められるのは。
そしてまた、その決定権を全く委ねられるのは、尚更に。
常日頃際どいところまで見せていた肌を、それよりもまた少し見せつける踊り子の姿。
既にその腹に宿る炎紋が燃え盛っていることは、女には手に取るように理解できた。
「連中、悦んでいるぞ――そうだ、その顔だ。
あ奴らが夢想したままの、いや、それ以上に淫らな雌の顔だ……くく、くっ。
舞いの最中のお前が、こんな顔を見せてくれようとはなぁ……?」
女の声が、耳元に届く
「そうら、あと少しだ。その布を、あと少しだけ持ち上げたなら――奴ら、止まらぬだろうよ。
五人か? 十人か? 競ってお前に群がるだろう、そしてお前を貫くのだろう。
日頃、舞いを披露する為の舞台の上で、お前は気が狂う程の陵辱に晒される――」
あたかも、その光景を知っているかのように。女の声が、踊り子の耳を犯す。
確信できるだろう。もし本当に、秘めるべき場所を曝け出したのなら、女の言葉の通りのことが起こると。
……欲望に囚われた男達を操り、踊り子を蹂躙することなど、女には容易いのだと。
与えられるのは陵辱の予感。身体の全てを貪られ、一方的に快楽を注ぎ込まれる甘美な時間。
それが、たった一枚の布を引き下ろせば手に入る――
「――二階で待つ」
だが。その声は唐突に、言葉を一つ残して掻き消えた。
同時に女の姿もカウンターの前から消え、残されたのは空のグラスのみ。
薄桃色の霞は未だ滞留してはいるが、耳を苛む奇妙な感覚はなくなって――
二階で待つ、と女は言った。最初の夜、踊り子に導かれたあの部屋だ。
今宵はあの夜とは逆。
部屋へ辿り着いたなら――一糸纏わぬ長身の女が、股座に雄の根をいきり立たせ、寝台に腰掛けていることだろう。
■シュミー > 思考に靄がかかる。操り人形のように、インプットされた動きを繰り返す
耳元に囁いてくる言葉に支配され始め、相手がその気なら、あっという間に性の濁流に呑み込まれていたことだろう
ただ、告げられたのは…おあずけ。
期待していたような、そうでないような…もやもやとした気持ちに襲われて
それでも、彼女は踊り切ることは相手にもわかっているだろう。
今までで一番の歓声と共に踊りが終わったことが2階にいてもわかるだろう。
男達は舞台袖に消えた踊り子を追おうとするが、店主が許さず…
娼館に走っていく者、酒で発散しようとするもの…と、酒場は大変盛り上がり
そんな中、一人何も発散できず、たっぷりと桃色の靄を体内に取り込んだ踊り子は…おぼつかない足取りで階段を上る
いつもの階段が異様に長く感じられ…我慢の限界を迎えている体からは、太ももから滴るほど蜜を溢れさせて
永遠にも感じられる移動の果てに…自分の部屋に我が物顔で居座る相手を見て
「……は、ぁ…♡」
我慢していた熱い吐息を存分に漏らし…よたよた、と寝台に近づいていく
相手が動かないならば…そのままとん、と膝を突いて相手の足元に体を落とす
「ちょっと、…こわ、かった…、悪戯…楽しい?」
する、と彼女もまた…踊り子という姿からただの雌へと変わる
素直に心情を吐露しながら…
「……ん♡」
あふれ出る情欲をまだ抑えながら、まずは、雄の根に唇を当てる
自分を隅々まで食べたその雄の象徴に、いとおしそうな接吻をし、挨拶を
■ ルークス・ルナエ > 二階で待つ僅かな時間も、唇が歪むのは抑えられなかった。
下階の熱狂――或いは乱痴気騒ぎは、容易に二階の部屋まで届いている。
酒に走った男どもは、普段より財布の紐を緩めて、酒場の売り上げに貢献してくれることだろう。
そして、今宵の主役である踊り子は――
「久しいな、シュミー。……まあ、悪戯は趣味だ、許せ」
内股に伝い滴る蜜、たどたどしい足運び。
これで自分がいなければ、床に伏せて自慰に耽っていたのではあるまいか、と思わんばかりの発情状態。
濡れた息を零す唇を見れば、抑えきれぬ嗜虐心が雄の根を強く脈打たせる。
自らは立ち上がりもせず、歩みもせず。踊り子が近付き、跪くのをただ待って――
「だが、怖かったとは言いながら……拒みはしなかったな。
多数の男に嬲り者にされるのが、楽しみだったか? なら、残念だった――」
献身的な口付けに目を細めながら、手を、踊り子の頭へと置いた。
人を狂わせる霞より、尚も鮮やかな髪に指を絡めて、彼女の頭を引き寄せる。
魔力で編み上げた肉棒は固く張り詰め、熱い先端が踊り子の唇を突き、迎え入れろと要求する。
鈴口から滲む露もまた、陶酔を助長する性臭を発して。
「――これで私は、独占欲の強い方でな」
片手が頭頂部を、片手が後頭部を。踊り子の頭を、力強い両手が捕える。
そのまま口を開いて肉槍を迎え入れるならば、彼女の頭は緩やかにだが、前後へ揺さぶられ始めるだろう。
■シュミー > 「……ん♡、…いたずらは、しても…ルナエ、酷い、私が嫌がることは、しない、から…」
何度か、あれから悪戯されたことはある。その時も…拒否を示せば止めはしないもののその手を緩めてくれていた
思えば最初に交わった時も…自分の意思を確認してくれた。
そういったこともあり…奇妙なことだが、ある程度に信頼を置いているようだ
そんな会話をしながらも、強く脈を打つ雄根に今度は鼻を近づけ、性臭を堪能する
体内に充満する靄と反応したように、ぶる、と身体が触れられてもいないのに快楽で震えて
「ん、ちゅ…ぁ…♡、ぷ…♡」
僅かに滲む露を舌で弄び、喉を鳴らして
熱い先端が迫ってくれば…まず、唇で挟み迎え入れる
ちゅ、ちゅ、と軽くリップ音を響かせて…
「…♡、ん…っ、…んんぅぅ…っ♡」
相手の強い手で捕えられれば…自然と口が開いてしまう
そこに我が物顔で滑り込んでくる肉槍を無抵抗で迎え入れ、舌が竿に絡みつく
喉までそれが入って来るなら…ピストンに合わせて、彼女の体がびくん、びくん、と震える
靄の影響が濃く…咥えているだけでも、彼女から…相手の雄臭に負けないほどの雌の匂いが漂ってくるだろう
■ ルークス・ルナエ > 無抵抗に捧げられる奉仕穴へと、肉棒は容赦なく入り込んで行く。
唇と舌で迎えられた肉の柱は、太い血管を血が駆け巡る脈動を、踊り子の口へ如実に伝えるだろう。
妨げられぬままに喉まで推し進められたならば、切っ先が幾度も喉奥まで入り込もうと食い込んで行く。
自らは腰を揺らさず、踊り子の頭を玩具のように動かしての往復運動。
慣れぬ女なら、えずいて涙さえ流すような行為に、踊り子は順応している。それが女には快事であった。
「良い子だ、シュミー……お前の口の中は、熱くて心地良いな……」
女は目を細めながら奉仕快楽を堪能し――頭を固定する手を少し揺らして、髪を乱すように頭を撫でた。
それはあたかも、躾けの行き届いたペットを称賛するような仕草。
従順に奉仕に専念する踊り子へ、支配者の傲慢が滲む称賛を送り――ならば次は褒美だ。
不意に――本当に予兆も無く、不意にだ。踊り子の下腹部へ触れる、無機質な感触がある。
それは秘所の周囲を濡らす蜜を拭い取ると、そのまま会陰を伝い、やがて舞踏にて引き締められた尻肉の間の窄まりへと至る。
見えぬまでもその固さは分かるだろう。
球を幾つも紐でつなぎ合わせた、数珠状の玩具だった。
……とは言え、一般的なものと異なるのは、その長さと直径だろうか。
全長は数十センチ。球も、最初の数個はまだ小さいが、後半は指二本分まで直径を広げている。
それがひとつずつ、ゆっくりと。誰の手を借りることもなく、踊り子の後孔へと潜り込んで行くのだ。
「……今宵は、こちらだ」
舌愛撫に声を濡らしながら、女は吐息混じりに告げた。
その間にも数珠玉は、一定の速度で踊り子の腹の中へと逆流していく。
■シュミー > 勿論彼女とて苦しくないわけではない
踊りと関係がないこの奉仕は、下手をすればえずいてしまうことは間違いない
しかし…幾度か貫かれ、言葉をかけられた愛しさがそれを凌駕する
「ん…ぅ…ふ…♡、ん、く…ふぅ…♡」
鼻息を漏らしながら、奉仕を続ける
可愛がられるように髪を乱されれば普段は隠れている右目も露にして
心地いい、と言われれば粘度が増した唾液を絡め、一層愛し気に愛撫を続けるが…
「っ、!?、……んー…♡」
唐突にびく、と背を震わせ、困惑を見せる。ただ、この相手の愛撫だということはわかり。じと、とした上目遣いを相手に向ける
知識でしか知らないような道具が創り出され…自分の背面へと回っていく
「んっ♡、ふー…♡、ちゅぅ…♡、んっ、!、んっ…♡」
めり、とまずは小さい球が、自分の尻穴を押し広げていく。相手が操作しているのかひとりでに、自分の排泄孔が弄られていく
小さい球でも…入り込んでいくたびに可愛らしく…相手からすれば小さい体を跳ねさせてしまい
奉仕が少し止まるものの…舌を絡め、喉で奉仕することはやめず…快楽と息苦しさで、ぽろ、と褐色の肌に反射的に出た涙が光る
「―――っ!♡、んぶ…っ♡、ふー…っ、♡、ふー…っ!♡」
球が大きくなっていくにつれ、彼女の震えは大きくなっていく。
無慈悲に、彼女の意思など関係なく潜り込んでくる数珠状のものは彼女の性感を煽るには十分。
腰が震え…咥えたまま無様に…軽くとはいえ、達してしまい。数珠と何らかの繋がりを得ているなら、それは鮮明にルナエに伝わってしまう…
■ ルークス・ルナエ > 称賛の言葉に対し一層貪欲に、熱烈な奉仕を返す娘。
自分より頭ひとつ小さな身体が、床に跪いているのだ。昂ぶらぬ筈が無い。
唾液と舌に肉幹を擦られる度、踊り子の口内で肉棒が跳ねる。
先端から滲み出す露の嵩も増して、受け取る快楽の大きさを示すようだった。
「は、は……! そんな目で見るな、尚のこと虐めたくなるではないか……!」
上目遣いで見上げられた時、背筋を貫くような快楽が迸った。
びく、と一際強く跳ねた肉棒の先から、これまでよりも味の濃い液体が零れ出す。
それが踊り子の喉に、或いは頬の裏や口外に、亀頭部を刷毛代わりに塗りつけられるのだ。
同時に数珠玉は、止まるを知らぬままに挿入を続けられる。
長く連なる球の列は、やがて踊り子の腸内に全て収まることだろう。
舞いの為に鍛えられた腹を、内側から軽く膨らます程の体積。
強引に詰め込む間に小さく達したことは、感覚共有など無くとも、目と、愛撫を受ける肉棒の感覚が教えた。
「ふ……シュミー、まず、くれてやるっ……!」
突如――女の手が、踊り子の頭を強く引き寄せた。
喉の奥まで肉棒が潜り込み、そして踊り子の鼻が女の下腹部へ埋まる程のディープスロート。
その奥の奥で、女は欲望を解き放った。
どくっ、びゅぐっ、どぶっ……喉へ差し込まれた管から、直接に注ぎ込まれる大量の精。
それは粘つく感触を喉から胃の腑まで流し込みながら、噎せ返る程の精臭を、踊り子の呼吸器に満たすだろう。
そして、それだけではない。
解き放つ瞬間、連なる数珠は蠢いていた。
ほんの一呼吸でそれは、踊り子の腹に埋めた数十センチの長さ全てを、腹腔の外へ引きずり出していた。
大小様々の数十の球が、排泄孔を押し広げて排出される
ぼこっ、ぼこっ、ぼこっ、ぼこっ……幾度も幾度も、肉孔を捲り上げる程に。
■シュミー > 「ん、んっ♡、んぅ♡、く…、んく…♡」
ぶじゅ、ぶじゅ、と…射精にも似た液体が喉に、口内に塗りたくられる
金の目で見つめながら、むせ返りそうになりつつも、可憐な喉を鳴らして飲み込んでいく
「―――!♡、っ、♡、ん…っ!♡、じゅる…♡ぅ…♡」
つい、肉槍を噛みそうになるのを必死に抑えながら…腸内で数珠を受け止める
抑える力によって喉が締まり、更に相手を昂らせてしまうことを知らずに
薄い…しかし体幹がしっかりした腹がぽこん、と軽く膨らんでしまい…苦しいにもかかわらず目が蕩け始め…
「んぐっ!…っ、♡、~~~っ!♡」
まず彼女が感じたのは引寄せる力
瞬時に肉槍が彼女の口腔を蹂躙し、あっという間に雄臭で満たされる
次に感じるのは…二つの、受け止め切れないほどの感覚
一つは、凄まじい音を立てながら自分の喉を通り、胃の奥まで侵していく、精の熱さ
息苦しさから逃れるために息をすれば、濃すぎる精臭が彼女の脳まで侵し…必死になって白濁を飲み込んでいく
口端から洩れた精液が褐色の肌を濡らし、淫らな光景を作り上げて
ただ、彼女はそれを意識できない。二つ目の感覚が彼女を襲ったからだ。
自分の中に納まっていた数珠が一気に抜け落ちた感覚…それは、大きすぎるが故に体がまず、受け取ることを拒否し…
しかし、逃がしきれない快感は、一瞬の猶予の後、彼女の体を焼いて
「―――♡♡♡、ぉ…ぶ…♡♡、ぉ……ご……♡♡」
深く、尻穴で達してしまう。排出された球は彼女の液体で恥ずかしくぬめり
肉棒が口から離れていくならば、ぺたん、と後ろに尻もちをついてしまい、恥ずかしい穴を二つとも曝け出す格好に…
もし、嗜虐心が高まり、彼女の口を塞いだままなら…相手の体の内で抑えられたままびくびくと、小さな体を震わせる得も言われぬ姿を見れるだろう
■ ルークス・ルナエ > 吐精は長く続き、口内に収まりきらない白濁が唇の隙間からこぼれ落ちる。
褐色の肌を淫猥に彩る装飾に煽られて、女は最後の一滴までを踊り子の喉へ注ぎ込んだ。
ずるっ……と、可憐な唇から引き抜かれる肉棒が、淫液の銀糸を繋ぐ。
根元まで娘の唾液に濡れそぼる肉棒は、一度の吐精を終えて尚、僅かにも萎える気配など見せていなかった。
「良かろう、こういう遊びは。身体の奥底から達してしまえば、そう容易くは降りられん。
……そら、どちらの穴もひくついているぞ? 何かを押し込んでくれと、雄弁にな。
お前は口数が少ないから、こちらに聞かねば心の在処も分からん――」
ベッドの淵に腰掛けたまま、暫し女は、踊り子の痴態を見下ろしていた。
床に尻餅をつき、力無く足を広げて、間に隠れた二つの穴を曝け出す姿。
それは更なる行為を望み、陵辱者を誘う姿勢とも見える――女は、そう受け取った。
「――んっ」
腕を伸ばして、踊り子の身体を抱き寄せた。
頬に唇を落とし、快楽に零れた涙を啜りながら、その背をベッドの上に沈めた。
覆い被さる身体。女であることを示す胸の双丘同士が、重なり合って柔らかく潰れ、形を変える。
体重を預け、背に片腕を回し、未だ絶頂の余韻に打ち震える身体を逃がすまいとしながら――
「ふっ……んんっ……! っ、は……シュミー、やはり……お前はいい女だよ……!」
淫具で解された穴へと、熱く滾る肉槍が一息に突き立てられる。
張り出した笠で肛肉をこじ開け、腸壁を逆さに削ぎながら奥へ届いたそれは、すぐにも抽送を始めるだろう。
正常位の肛門性交。踊り子の尻を、まるで仕置きか何かのように、女の腰が幾度も叩き、
「舌を出せ、シュミー……っ、は、んむ、んんっ……」
そして女の唇は、踊り子の舌を貪らんとする。
つい先程、己の精をたんと吐き出したことなど、まるで厭わぬかのように。
その行為は陵辱的に激しく、雌を狂わせる暴力的な快楽を注ぎ込むものだが――その口付けばかりは、甘ったるい程に甘かった。
■シュミー > 靄と暴力的な肛虐の快楽によって自慢の足腰も砕けてしまったのか、口から滴る精液もそのままに、呆然と相手を見つめ
それが、相手を誘ってしまうことは無意識で…
「……♡」
簡単に抱き寄せられる、女性の中では少し重い方ではあるが相手にとっては些事だろう
未だ、相手の言葉通り絶頂の波は引き切っていない…そもそも引くかどうかわからないほど大きな衝撃だった
「………き、て……」
息も絶え絶え、ともすれば死んでしまうのではないかと錯覚するほどの快楽に晒された後
心地よい重みがのしかかり、お互いが密着し…力強い体に抑えつけられ、逃げられなくされても
彼女は薄い笑みを浮かべ、相手の耳元で囁く。もうとっくに準備ができている体を力なく開いて…
「ん、ぎ、ぅぅぅぅっ♡♡♡、あ、ひ、ぅ…♡、あい、か…らず…っ、はい、ひ…しゅ、ぎ…♡」
ずるん、という擬音がぴったりの挿入。丹念に解された尻穴は…それでもなお太く感じられる肉槍でさらに広げられる
根元までいやらしく咥え込み、傍目に見れば痛々しく広がった尻穴で肉槍を締め付けて
その締め付けすらも無視するように腰が叩きつけられれば1回ごとに大きく喉が震え、腰が跳ねあがり相手の体を押し返すだろう
「は、は…♡、ん、ちゅ……ぅ…♡♡」
壊れそうな下半身と、大事に労わられるようなキスを落とされる上半身
相反する感覚に彼女の体は混乱し…大きな快楽として頭に伝えてしまって
よわよわしく、キスをしながら…相手の頭に手を回し、精一杯の気持ちをいじらしく伝え…
淫らな尻穴は、腰を押し付けることによってより味わってもらおうと貪欲に肉槍を咥え込む…
■ ルークス・ルナエ > 腕で抱き締め、唇で絡め取り、逃げ場を全て奪い去る。
そうして貫いた肉槍は、腸液をじゅぷじゅぷと泡立てんばかりの激しさで抜き差しを繰り返す。
最大径を誇る亀頭部が抜け落ちる寸前まで腰が引かれ、次の瞬間には最奥までが穿たれる。
数珠状の玩具で弄ばれ広げられた孔であれど、その大質量では窮屈に感じる程だった。
だが、交わりの為でない筈の穴は、女の欲望を受け止めきっている。
それどころか、獣の如き激しさの交わりから快楽を見いだし、女を持ち上げる程激しく腰を跳ねさせていた。
愉しい――踊り子の舌を唇で食み、吸い上げながら、女は思う。
抱く者を狂わせる天性の淫気。得がたい相手に出会ったものだ、と。
……だからこそ、〝悪戯っ気〟は抑えがたく、女は腰の律動を緩めぬまま、手をそっと踊り子の下腹部へ這わせた
「――――――――」
聞き取れぬ程に小さなその声は、詠唱。以前改変し再定義した炎紋を、強く起動させる為のもの。
感度を跳ね上げ、何よりも餓えを――犯され、注がれることを希う、激しい精への餓えを、思い出させようというのだ。
交尾の為の雌穴として躾けられた腸内へ、腹が触れる程に精液を流し込まれること。
それこそ無上の悦びと思える程の、激しい餓えが踊り子の身体を襲い――。
「シュミー、っ、イっ……く、ぞっ、……ぉ、ぉおおっ……!」
幾度目かの突き上げの果てに、最奥で再び、肉棒が熱く脈動する。
一度目にも勝る多量の精が吐き出され――注がれる先は踊り子の腸内。
ドクドクと粘液の流れる音までが聞こえそうな大量射精は、再び踊り子の腹を内側から膨らませていくことだろうが――
「まだだ、シュミー、まだっ――孕ませる、訳には、いかんからな……っ!
だからこちらだ、何度でも……っ、イかせて、イき狂わせてやる――」
射精の間も、腰の動きは止まらない。否、寧ろ益々激しく、踊り子の身体を用いて快楽を貪らんが為に突き動かされる。
体内へうずめられた肉棒は未だ萎えることなく、それこそ二度でも三度でも四度でも――
夜が明けるまでだろうと、注ぎ続けられるだけの精力を備えていた。
■シュミー > 入り口から奥まで、余すところなく擦りあげる肉槍によって細い喉が勝手に震え、相手を愉しませる声音をあげてしまう
自然に体が強く跳ね、力のない相手であれば跳ね飛ばしてしまいそうなほどに。
しかし、それでも力強く抑え込まれ、押し込まれる快楽に体の内は爆発してしまいそうなほど快楽をため込んでいき…
「―――ぁ…」
シュミーがそれに気づいたのは、偶然だった。
歪んだ視界の端に、自分の炎紋に近づく手を見てしまい…
ぼう、と歓迎するように紋が輝く。そして…
「ィ、ぎ…ぃぃっっ♡♡♡、ひゃ、め…、ほし、…ほし、い……っ♡♡、…るな、え…、るな、ぇ…っ!♡♡」
自分の奥底に根付いた紋だからこそ、影響は凄まじい
打ち上げられた魚のように、激しく体が震え、言葉にしがたい飢餓感が彼女を襲う
それは、食物が欲しい、というものではなく…精を際限なく飲み込みたい、という大火の如き欲望
ぷし、と触れてもいないのに蜜壺が蜜を吹き出し、密着したまま、甘い声で相手を呼び…
「ぁ…ひゅ、くる、っちゃ…ぁ、っ!♡♡♡」
どくん、と尻穴で肉棒が脈動するのを感じる。胃に注ぎ込まれた量とそん色ないどころか、勢いを増した射精。
あまりの熱さに身体を捩るも、その程度で逃がされる快楽ではなく
飢餓感も相まって…頭が溶けてしまうのではないかという快楽が小さな体を駆け巡る
「あ、ぅ、ひ、ぁ…♡、♡、ぃ、よ…♡、くるわせ、へ…ぇ…っ♡♡♡」
たった一度、尻穴に注ぎ込んだだけで…だらしなく口を開け、舌を差し出し、キスをねだるようになってしまい…
萎えることのない肉棒を尻穴に叩きつけられ続け。しかし、決して秘所は使われず
その裏側から…雌の中心を、空が白むまで開発され続けるだろう…
ご案内:「酒場 『踊る酒亭』」から ルークス・ルナエさんが去りました。
ご案内:「酒場 『踊る酒亭』」からシュミーさんが去りました。
ご案内:「とある遺跡」にバルジリスさんが現れました。
■バルジリス > 【お約束待機中です】
ご案内:「とある遺跡」にセレーナさんが現れました。
■バルジリス > セレーナが久々に冒険者として、ダンジョンに挑むらしい。
久々の冒険者としての活動だ。セレーナの体が心配なので、一緒に行くことにしたバルジリス。
自前のサーベル片手に、今回挑む、ちょっとした遺跡の前に佇んで……
セレーナより早く着いたのは、配下の蛇たちを周囲に潜ませるため。
セレーナの事となると心配性なバルジリスは、セレーナに危険が無いよう、蛇たちに危険があれば教えるよう伝えてある。
とはいえ、あまり縛りすぎるのもあれなので、セレーナが冒険をしっかりできるように配慮はする……ハズ。
「さぁて。ちび共はワルセイ様に預けさせていただいたし……あとは、セレーナが来るのを待つだけだなぁ」
自前のサーベルを眺めながら、セレーナを待つ。
冒険者としてしっかりと登録してあるセレーナとは違い、ただの協力者なのだ。
サポートに徹しよう……ああ、でも、セレーナに危険があったら……
なんて、内心葛藤してみたりもして……
■セレーナ > 本日は久々の冒険者業。
といっても、リハビリを兼ねて、まずはダンジョン探索という所だが。
愛しい夫と、目的地で待ち合わせをして、少女、遅れること数分。
「……ふっ……!」
ダンジョンの入り口、その周辺の木から少女が飛び降り、夫の目の前に着地する。
服装こそいつも通りなのだが、どこか少女の様子は、普段より高揚しているようだ。
「お待たせしました、バルちゃん。
さぁ、行きましょうか」
にこり、と微笑みつつ。腰のリボルバーを取り出し、手早く弾丸を装填する少女。
手首のスナップのみで、ばちんっ、と動輪部分を閉じれば。
実にスムーズな動きで、ホルスターに銃を収める。
■バルジリス > 木から軽く飛び下りてきた愛しい妻。
少し興奮しているようなのは、久々の冒険者業だからか…?なんて思いつつ。
「ああ、早速行こうぜぇ?」
そう言って、サーベルを持ちながら、先陣を切って遺跡へと潜って行こうか。
自分はサーベルを使う前衛、セレーナは銃を使う後衛……
なので、セレーナより先に入って、後衛の危険が無いかを調べる。
「そーいや、しっかりと銃弾は余裕を持って、持ってきたよなぁ?」
そう言いながらも、片手にランタンを持って、先を照らしながら進んで……
ふと、何かの気配を感じる。何かは分からないが、漠然と、見られてると感じて……
「……なーんか、嫌な視線を感じるなぁ……」
それは、バルジリスに流れる魔物の血のおかげか、何かの気配に敏感に、周囲を見る。
そして、ランタンで天井を見渡せば…クモが数匹。
「ありゃ、毒グモの一種だな。魔族時代に食ってひどい目に会ったぜ……」
それだけ食うものに困窮していたのだが、いい思い出ではない。
だが、このクモからの視線だろうか…?
そう疑問に思いつつ……
「さ、どーする?冒険者さん?」
セレーナに指示を仰いでみようか……
■セレーナ > 「いやぁ、さっき珍しい植物を見つけたので。
回収してたら遅くなっちゃいました」
頭を掻きつつ、相手の後ろを着いていく少女。
本来ならば、冒険者たる自分が前に出たいのだが。
相手の気持ちを察しているからか、その陣形に不満は口にしない。
「もちろんですよ。こう見えても、ちゃんとした冒険者ですから」
カラカラと笑いつつ、相手との距離を一定に保つ少女。
二人の距離が近すぎても、行動のジャマになる。
かといって離れてしまえば互いの安全を確保できない。
その適切な距離を、少女はしっかりと確保しつつ。
「……お。バルちゃん勘が鋭いですねー。
……ありゃ。ダヴァジコケグモですか」
天井に居るクモを見ながら、少女は首をかしげる。
このクモは毒を持ってはいるが、基本は大人しい習性だ。
おそらくは、夫が感じてる視線は別のものだろう、と判断し。
「……とりあえず、前進しましょう。
この子達は悪いクモではなさそうですし」
にこり、と笑いながら言う少女。
一瞬目を閉じ、集中。風の流れ、音、気配。
そういった物を探ってみれば。
「……ただ、近くに何か、気配がありますね。
低級妖魔か、動物か……」
口元を押さえながら言う少女。
何にせよ、警戒しながら進むしか無さそうだ。
■バルジリス > 「ああ、何かあっても俺がしっかりサポートするから、久々の冒険者業、頑張れよ?」
ちゃんとした冒険者であるという妻にはふっとサングラスの下で笑んでやり。
そう言って、前衛としてセレーナの前を行く。
そして発見したクモ。どうやら毒グモだが大人しいらしい。
バルジリスとしては食あたりの恨みで殺してもよかったが……
優しい妻に免じて、見逃がしてやろう。
「へぇ、クモの名前までは知らなかったぜぇ。物知りだな」
もしかしたら冒険者としての一般常識かもしれないが、執事たる自分にはない知識で、
素直に褒める。そして、近くに何か気配があると言われれば、頷いて……
「あぁ。俺も何か視線を感じてるぜ……気を付けて行こうな」
そう言って、さらに奥に進んで……
すると、感じる視線が強くなってくる。
どこからだ?と周囲を見渡すが、小型の虫くらいしかいない。
すこし、立ち止まる。
「んー。なんか気持ち悪いな……」
その視線は、明らかに敵意があるのだが……正体が分からない。
そう言って、再び歩き出した。
すると、後ろを行くセレーナは気が付くだろうか?バルジリスの影から、彼の足に伸びる黒い手が……
ダークシャドウという、影に潜む低級妖魔。影に引きずりこんで相手を捕食する。
どうやらこいつが、視線の主かもしれないが……
なお、影の消える、強い光に弱いという……
■セレーナ > 「ふふ、頼もしいですねー」
自信満々、といった様子の夫に微笑みかける少女。
毒グモに関しては、害がないので見逃すことにした。
少女はあくまでも冒険者だし、無益な殺生は好まないからだ。
「一応、この毒グモから抽出した毒が薬になるんですよ。
確か、肌の病気に効くんだったかな……」
もちろんそれを作るには薬学の知識が必要であるため。
少女は、知ってはいても作れはしない。
だが、上手く毒を取り出せれば、ちょっとした小遣い稼ぎ程度にはなるだろう。
「えぇ。このダンジョンは初めてですし。
注意していきましょう」
微かに緊張したような様子の少女。
そのまま、二人で奥へと進んでいくのだが。
一向に罠もモンスターも出ては来ない。
流石に少女もおかしいな、と思い始めるが。
「……チッ! バルジリス、伏せて!」
瞬間、少女は気配の正体に気づき、叫ぶ。
取り出した銃から弾丸を抜き……。
それを、影に向かって叩き付けるように。
炸裂音と同時に、火薬が爆発し、光が生じ。
伸びていた手が姿を消す。
「……まさかダークシャドウがいるなんて……。面倒な……!
バルちゃん、このバックから赤い包みを取ってください!」
周囲警戒モードに入りつつ、相手に自分のバックを渡す少女。
普段見せないような真剣な表情のまま、周囲に視線を向け続ける。
ダークシャドウの手が出てくれば、すぐに弾丸を炸裂させ、一度怯ませていき。
■バルジリス > 「へー、ワルセイ様にお渡ししたら、もしかしたら薬にしていただけるかもな」
セレーナの知識にサングラスの下で目を丸くする。
例え薬は作れなくても、知識として知っていればそれは力である。
感心しつつ歩みを進め……いきなり伏せろと言われて。
「……ッああ!」
その声色で、緊急だということは一瞬で理解した。なので言われたとおりに伏せると、炸裂音と光。
そして、自分の影から延びる手を見れば……
「っち、ダークシャドウか。面倒なぁ!」
セレーナと同じようなことを言いつつ、自分の影をセレーナの影に近づけないようにする。
この低級妖魔は影を移動するのだ。
そして渡されたバッグ。
「ああ、赤い包み紙だな?」
そう言って、バッグを漁り、赤い包み紙を……
「よし、これだな?ほらよ!」
ランタンの光で影がセレーナの影と触れないよう注意しつつ、セレーナに包み紙を渡して……
「……ッチ、しっかりサポートするつもりが、このていたらくかよ……」
そう自分で自分に吐き捨て、セレーナの行動を待とうか……
■セレーナ > 「あ、確かに。ワルセイさんなら。
多分作り方知ってるかも」
あの人はそっち系統の人だったなぁ、と思い出しつつ。
また今度、ご挨拶に行かないとかな~、なんて考えていたのだが。
突如の襲撃に叫び、相手が自分の言葉を理解してくれたことに、軽く安堵する。
「こいつ、けっこうレアモンスなんですけどねぇ!
普通ならもっと淀んだダンジョンに居るはずなのに!」
例えば、元刑場とか。朽ち果てた城とか。そういうダンジョンに多く生息するのだが。
たまにこうして、自然なダンジョンに出てくることもあるらしく。
今回はそのたまに、に当たってしまったかということ。
「ありがとっ。目、閉じてて!」
赤い包みを受け取れば、少女はそれをくるくると解き。
相手に向かってニヤリ、と笑い。
「喰らっとけコンチキショウ!」
取り出した透明な箱を、おもいっきり地面に叩き付ける。
瞬間、強烈な光が発生し、周囲を白が塗りつぶしていく。
「走って、バルジリス! GOGOGO!」
次の瞬間、相手に急いで前進するように命じる少女。
一秒でも惜しい、と言うかのように。相手の背をぐいぐいと押していく。
■バルジリス > 「ああッ!」
言われた通りに目を閉じれば、サングラスと瞼ごしにも分る強い光。
そして背中を押され、走れと言われれば、急ぎ走る。
タタタタタタタッ……
しばらく走れば、少し広い部屋につく。
ざっと見まわしても、特に何もない。苔むしている、少し古いダンジョン特有の部屋だ。
「ああー。くそ…まっさかダークシャドウなんかに俺の影が寄生されるなんて……
ワリィな。セレーナ。貴重なもんだったか?さっきの」
そう言って謝罪する。もしかしたさっきのは、閃光弾か、弾薬の詰まった箱だったのかもしれない。
それを使用させてしまい、少し悪いなと思って……
「……しっかし、セレーナも案外頼もしいじゃねぇか。あんなレアモンスターにも対応できてさ」
そう少しから元気を出してみる。自分は対応できなかったが、妻は対応できた。
もしかしたら、このダンジョンについてきたのは、取り越し苦労だったかも……
そう思いつつも、苔むした部屋を見回して……
「んー、案外何もないダンジョンだな……」
なお、この部屋の苔、ダマミノゴケは麻薬中毒に効くという、中々にレアなコケなのだが、
ワルセイからは薬学より治療術しか学んでいないバルジリスにとっては、ただの苔と思っていて……
■セレーナ > 「……よしっ!」
二人で全力疾走し、部屋に入った瞬間。
少女は後ろに向かって、手に残っていた赤い布を広げる。
即座に、二人の背後で強烈な閃光が放たれる。
正しく、目も眩む、という光だ。
「ふぅっ。何とかなった……。
あぁ、えっと。そこそこ、ですね。
でもまぁ、使い時に使ってナンボ、ですから」
息を切らせながら言う少女。相手の予想通り。
少女がたたきつけた透明な箱は、魔法で光を閉じ込めた閃光弾のようなものだ。
間近で見れば失明回避不可能な閃光。アレを喰らっては、ダークシャドウも追ってはこれまい。
「そりゃあ、おおよそこの国のダンジョンで出てくるモンスターについては勉強しましたから」
冒険者ギルドって、その辺の試験厳しいんですよ、なんて笑いながら。
少女もまた、部屋の周りを見る。
「……あ、ダマミノゴケ。なかなかグッドですねー。
マッピングマッピング、と」
何も無い、という相手と裏腹に。少女はコケを見て笑い。
地図を書き記していく。
この地図をギルドに売却すれば、専門家がコケの回収に来て、麻薬中毒に対する薬が作られる、ということであり。
それ即ち、麻薬被害に苦しむ人々を助けることでもあるのだ。
「さて、バルちゃん。ご飯にしましょうか?」
走ったらお腹すきましたねー。などと言いつつ。
少女は、相手にバックから包みを渡す。
中身は、少女特性のサンドイッチだ。
■バルジリス > 「ああ、セレーナの影に寄生されなくてよかったぜぇ……」
そうほっとしつつ、少し高いアイテムを使用させたことに悪いなぁ……と思い。
そして勉強したと言われれば、ふっと笑い……
「そうか。すげぇな、セレーナ。」
なんて褒めてやって。そしてコケについては、
「へぇ、このコケ、レアもんなのかぁ……」
ホーと思いつつも、素人が採集してもダメかと、ワルセイへの献上はあきらめ……
そして、セレーナから食事の提案。
「ああ、そーだな。飯にしようか」
そう言って、床にシートを引く。その上に座り、セレーナ特製のサンドイッチを手渡され、齧る。うん、美味しい……
「うめぇな。セレーナのサンドイッチ。相変わらず料理が上手だな」
まあ、家では交代で家事をしているのだが、セレーナの料理はとてもおいしい。
自分も、ワルセイに食べさせて恥ずかしく無い物は作れるが……セレーナの料理は、自分の舌にあう。
……こんな妻を持てて、とても幸せだ。
「……ワリィな、セレーナ。セレーナが不安で付いてきたがよ、しっかりやれそうで安心したぜ」
そう言って、少し肩を相手に寄せようか……
■セレーナ > 「あはは、そっちの方が楽だったりしますよ?
アイツ、基本接触して引きずり込むから。
触れられた瞬間に足元に炸裂弾一発で逃げますし」
強い光が無い時は、衝撃と音で怯ませればいい。
そこからは全力ダッシュで、体を掴ませないようにする。
基本的対処法だが、問題は強い光が無いとそのまま延々と走るハメになるのだが。
「いえ、これも勉強したから知ってただけでして。
そうですねぇ。これ、ちゃんとした採取方法で取らないと。
すぐダメになっちゃうんです」
残念ですけどね、と笑いながら。相手にサンドイッチを渡し。
相手の敷いたシートに座る少女。同じようにサンドイッチをもしょもしょ。
「ホント、助かりますよね。セインって人の知識は。
……なんでこんなに料理上手いんだろ。ドクズの癖に」
美味しいなぁ、と言いつつも。まだ見ぬ『彼』への悪態一つ。
記憶にある『彼』は、お世辞にも善人とは呼べない。
「いえいえ。こちらこそ、助かってます。
一人だと、どうしても張り詰めすぎちゃうんで」
相手が肩を寄せてくるなら、少女は感謝しつつ、その肩に頭を乗せる。
ダンジョン内とはいえ、ゆったりとした時間。たまにはこういうのもいいなぁ、なんて思いつつ。
「もうちょっと進んだら、引き返しましょうか。
リハビリとしては十分ですし」
ダンジョンの中を歩く、というのは冒険者にとって大事なことである。
ダンジョン内には、独特の空気感があるので、それを経験して勘を取り戻したかったのだ。
■バルジリス > 寄せた肩に、相手が頭を乗せてくれば、優しく撫でてやって……
ダンジョン内で過ごしているとは思えないゆったりした時間が過ぎる。
「はは、確かに、セインの野郎の知識も重要だけどよ……セレーナ。
テメェが自分で努力して得た知識や、実際に行動して得た物もあるだろ?」
そう言って、セレーナが転ばないよう、ゆっくりと立ち上がる。
「冒険者ギルドに入る時の努力も、さっきのダークシャドウへの対処も、コケの知識も……
セインは関係ない。セレーナ。テメェの物だ。で、それに俺は助けられて……滅茶苦茶、感謝してるぜ」
そう言って、セレーナが立てるよう、手を差し出して……
「ああ、そーだな。もう少し進んどこうか」
そう言って、セレーナが立ち上がれば、もう少し探索を進めるために、部屋を出ようか……
しばらく、ダンジョンの廊下が続く。たまに小型の魔獣が現れるが、サーベルで切り払いつつ進んで……
そして、やや重厚な扉が現れる。どうやら、このダンジョンの関門…のようなものらしい。
「ふぅ、ここまで来たが……これ以上進むには、少し準備不足かな……?」
元々、セレーナのリハビリのために来たのだ。じっくりダンジョン踏破するには、準備不足かも……
そう思い、セレーナに言おうか……
■セレーナ > 頭を撫でられれば、嬉しそうに目を細める少女。
そのまま、のんびりとしていたが。相手が立ち上がれば、少女は相手を見上げ。
「ん~。そうかもしれないですけどね。
最初から、知識を多少持っていた状態、っていうのは。
ちょっとズルかな? って最近思ったり」
相手の手をつかみ、ゆっくりと立ち上がる少女。シートを畳みながら、相手に微笑み。
「そう言ってもらえると嬉しいですけどね。
ふふっ、私もバルちゃんと冒険できて嬉しいですよ」
二人で一緒に冒険、なんて。なかなか経験できることでもない。
非常に貴重な体験ができているという事実に、思わず顔がほころぶ少女であった。
そうして、二人で更に奥へと進むが。
とある地点で物々しいトビラが現われ。
少女は、腕組みしてそのトビラを睨む。
「……ん~。そうですね。この感じだと、このフロアの半分も来てないでしょうし。
それなのに、結構歩きましたからね……。
うん。今日はこの辺にしましょうか」
冒険の一区切りになる、ワンフロア攻略、を目指したかったが。
予想以上に広いダンジョンに、少女は撤退を決める。
ダンジョンを無事に踏破するには、十分な準備が必要だ。
無理も無茶も、冒険者にはご法度である。
■バルジリス > 「はは、ずるでもいいじゃねぇか。こうやって、冒険で役立って、そして生きて帰れれば」
ずるかな?何て言う相手には、優しくそんなことを言ってやる。
一緒に冒険できてうれしいと言われれば、此方も心が温かくなる。
そして、物々しい扉の前、撤退を決めた今日の主役。その意思を尊重し……
「ん、わかったぜ。いったん撤退すっか」
そう言って、セレーナと共に来た道を戻ることに。
帰るまでが冒険である。ということで、帰り道もしっかりと気を張って帰る。
またダークシャドウなんかに影に寄生されないよう……
そしてダンジョンから無事脱出できれば……
「あぁー。疲れたぜ……セレーナも、おつかれさん」
そう言って、相手の苦労をねぎらいつつ、子供達の待つ家へと戻ろうか……
■セレーナ > 「まぁ、確かに。命あっての、ですもんねぇ」
そういう意味では、少女としても『彼』の知識はありがたかった。
少なくとも、損をしたことは一度も無いのだから。
……知識の持ち主がとんでもないゲスであることを除けば、不満など無い。
「はい。今度はもっと準備をしてから来てもいいですね」
相手が撤退を受け入れてくれれば、そのままゆっくりと帰還していく。
道中、来た道とはいえ警戒は怠らず。じっくり時間をかけて外へと出る。
「ふぅ、お疲れ様です。
いいリハビリになりましたね~」
相手同様、ねぎらいの言葉をかけつつ、一度伸びをする少女。
今回のリハビリ、これにて終了、であった……。
ご案内:「とある遺跡」からセレーナさんが去りました。
ご案内:「とある遺跡」からバルジリスさんが去りました。