2018/12/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にロベリアさんが現れました。
■ロベリア > 新たな客層開拓の具体的な一手として、期間限定だがアフタヌーンティーを開始する事とした。
軌道に乗れば定着させてもいいが、まずは様子見の側面が強いこの計画。
とりあえず小麦粉があれば、お菓子の在庫を抱えることなくその場である程度のものを作って提供出来る。
砂糖類やミルクも料理用のストックを流用出来るし、準備は茶葉の仕入れぐらいで済んだ。
まあ、これも余ってしまえば食事時に消費も可能だしと思い切ってまとまった量を購入。
昼食時の片付けが終わった後、幾つかスコーンを作り置きして後は注文を待つだけだ。
表の看板にも『アフタヌーンティー始めました。紅茶、その他ドリンク類。スコーン、ホットケーキあります』と追加で書き記しておいた。
ドリンク類は使える物を使っての賄いのようなものだが、注文があれば対応出来る範囲でいくつか作れる。
果物や香料の組み合わせで加糖もすれば、案外色々出来るのだが普段はそこまで手が回らないのでまずはこの時間、期間限定で需要を探る。
常連さんにはある程度話して知り合いにも教えてくれるように頼んではいるが、本格的な宣伝はしてないし暫くは空振りが続くかもしれない。
夜の仕込みをしながら気長に待つ事にしよう。
とはいえ、内心早く女の子が来ないかなあとわくわくしているのだが。
「早く~女の子が来ないかなぁ♪」
口にも出ていた。
他に誰も居ない厨房で鍋を混ぜながらだから誰にも聞かれてはいないだろうが、楽しみすぎて気が緩んでいたようだ。
照れ隠しに軽く咳払いすると、少し厨房から顔を出してお店のドアを見つめる。
ついでに確認した店内は相変わらず、この時間は数名の冒険者が待機しているぐらいだ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にルーミスさんが現れました。
■ルーミス > 王都で開かれた、お偉い方との仕事の帰りのこと。
たまたま通りがかった酒場の店頭に書かれたアフタヌーンティーの文字。
ちょっとお茶するのもアリかと思い、でかでかと強調して書かれたウェイトレス募集の文字はよく見もしないまま店内に足を踏み入れた。
「どーも……」
カラン、と扉を開け、中を覗く。こんな時間だからか、客は冒険者が数人いるくらい。
声かけようと店員を探しつつ、適当な席に腰を下ろす。
カウンターに頬杖をつき、疲れが溜まっている身体を落ち着けてほっと一息ついた。
■ロベリア > 調理中のため騒音の多い厨房。
しかし来店の気配を耳聡く察すると、一応確認しにカウンターまで顔を出す。
「わぁ……♪
いらっしゃいませー。
ご注文は何でしょうか?」
あまり期待してはいなかったのだが、来客は女の子だったようだ。
思わずその場で跳ねそうになるのをクールに堪え接客に。
「あまりメニューはありませんけど、甘いミルクティーとスコーンなんかはいかがです?
少しお待ち頂ければホットケーキもありますけれど」
注文を取るにしても、そもそも大したメニューはない。
だが大事な女の子のお客さんなので、なるべく丁寧な対応を。
■ルーミス > 向こうから話しかけてきてくれた店員に瞬き、軽く頭を下げる。
店主さんかな、ずいぶん若い人だな…と、そんな呑気なことを思いながら。
「えーと……なんだろ。紅茶?」
ふらっと入っただけなのであまり考えていなかった。ところへ、相手がオススメを上げてくれる。
スコーンという言葉に惹かれ、笑って頷く。
「あ、じゃあそれで。ホットケーキ…というよりは、スコーンの気分なんで」
丁寧な対応に好感が持てる。
身に纏っていた外套を外し、椅子に引っ掛けながら注文する。
■ロベリア > 「はーい♪
それでは少々おまちくださーい」
努めて冷静さを保とうとしても、つい声が弾む。
お湯を沸かして紅茶を淹れると、数分してスコーンと共にテーブルに。
「えへへぇ、実はこの時間の営業でお客様が初めてなんですよぉ。
あんまり凝った物は作れないけど、一応スコーンも手作りで。
ああ、私の手作りですからねっ」
冷静な仮面はあっさりと剥がれて、既に素のふにゃっとした笑顔と口調が出てしまっている。
そして厨房も程々に、そのお客さんの隣に腰掛け。
「ちなみに私が店長のロベリアです。
お客様は冒険者、でしょうか?」
厨房は鍋が焦げなければいいという程度に半ば放置。
にこにこと、既に歓談する気でいる。
その間、視線は彼女の大胆に露出した部位をちらちらと見ているのだが、それはロベリアに限らずこの場にいる他の冒険者達も同じであった。
■ルーミス > 軽やかに弾む声と共に厨房へ引っ込むと、数分後注文した品を運んできた店主にありがと、と礼を言う。
隣に座るのにも嫌な顔せず、むしろ話し相手が出来て良かったと単純に喜んで。
「へー。そりゃあ、何というか。めでたいこと…なのか?…ま、いいや。いただきます」
言って早々、スコーンを一個口に放り込む。程良い温かさの菓子は、紅茶とよく合った。
「ん、美味い。……あぁ、私はルーミス。よろしく」
「冒険者じゃないよ。言ってしまえば、錬金術を嗜んでる身でさ」
視線に気づいているのかどうか、ごく普通に話している。
その間も大胆に露出した部分は隠そうとしない。見せつけているというわけでもなさそうだが。
■ロベリア > 「あっ、おいしい?
よかった~。
こういうのあんまり慣れてなかったんですけど、ちゃんと出来たみたいで」
感想を聞いて更にだらしなく笑顔が緩む。
この辺りのレパートリーや練習も、もうちょっとやっておかないとなあと決意を固める。
そして更に続く言葉に頷きながら。
「へぇ、錬金術。
やっぱり、ご自分の工房とかお店を営んでたりするんですか?」
錬金術そのものの心得はないが、過去の知り合いや友人にはちょくちょくいた存在。
やり方も使い方も十人十色という感じだったが、ある程度共通していたのは工房や作業場を持っているという事。
ルーミスもそうなのかなと思い、軽く聞いてみたり。
■ルーミス > 「これなら全然、広まりさえすれば客集まるんじゃないか?まぁ、私個人の意見だけど」
紅茶をもう一口。広がる香りがリラックスを促すような感覚。
問われれば、特に隠すでもなく頷いた。
「まぁ、ゾス村の方に家があって、そこで色々作ったものを王都で売る…って感じだな」
「今日王都に来たのも、その仕事の帰り」
錬金術師の知り合いはそこまで多くはない。から、他の同業者がどのように営んでいるかは正直知らなかった。
そしてロベリアの方に視線を向け、首を傾ぐ。
「ロベリアは、錬金術師の知り合いとかいたりする?」
■ロベリア > 「わー、そう言って頂けると嬉しいです♪
でもお菓子類は取り寄せがメインにしようかなって思ってるんですけどねぇ」
需要を見極める様子見で始めた事だが、好評そうなら続けてもいい。
とりあえず前向きな感想を聞けてモチベーションはかなり上向き。
非常に上機嫌である。
「ええっと、まあ昔、友達がちょっとやっていまして」
昔が本当に昔の事なので、一応正体を隠している身としては微妙に歯切れが悪くなる。
そしてその友達の作である指輪を無意識に撫でていたりして。
「ところでルーミスさんはどんな物を作っているんですか?
何か私でも使えそうな便利な道具とかってあったりしません?」
話題を逸らすのと、単純な興味と好奇心から彼女の仕事ぶりに少し踏み込み。
■ルーミス > 「ふーん。何にせよ、時間あればこれからもちょくちょく寄るよ。昼だけじゃなく、夜にもたまにな」
上機嫌そうな様子を見ると此方も嬉しくなってくる。
笑いながら、しかし問うたことに歯切れが悪くなったことに気づくと一度頷いた。
「そっか。錬金術やる人も少ないからなー…私の周りにも全然いなくてさ」
あまり踏み込まず、スコーンをもう一つ口に放り込む。
話題が変わると、少し考え込むように天井を見上げて…
「そうだなー……最近は調合薬メインでやってるんだけど」
「…口で説明するよりか、実際に見て選んでもらった方が早いかもな。暇な時うちに来れば、色々見せてやれるぞ」
どう?と軽い口調で問うた。要は諸々を口で説明するのが少々面倒だっただけの話なのだが。
■ロベリア > 「いたとしても、見た目であんまり分かりませんものねえ。
共通のシンボルがある訳でもないですし」
過去を回想すると、一応ある程度の傾向はあるものの魔術師っぽかったり、むしろ肉体派という錬金術師もいたりでやっぱり見た目はあてにならない。
ルーミスも魔術師の冒険者辺りかと思った訳だし、偶然錬金術師同士が知り合うという機会は少ないのもうなずける。
「薬調合ですかぁ。
こう、調理や収納が便利になるアイテムっ!とかあればなあって思ったんですけどジャンル違いだったりします?」
錬金術も幅が広い。
薬調合となると、ロベリアの求める物があるかは微妙なところではあるのだが。
「あっ、いいんですか?
それなら今度お邪魔しちゃおっかなぁ」
何であれ、女の子からのお誘いなら断る手はない。
ついでに何か良さそうなものがあれば儲けものぐらいに思い、気軽に約束を取り付ける。