2018/09/30 のログ
ご案内:「幻惑の森」にアルクロゥさんが現れました。
アルクロゥ >  
街から離れたその森に入ると霧と高い木々に包まれて昼でも薄暗いが、逆に夜になると点在する発光植物のおかげで仄かな明るさが幻想的な雰囲気を作り出している。
視界が阻まれるために足元に注意は必要だが、その薄暗さのおかげて下生えの草木が少ない点は歩きやすい。
大きな箱型の鞄を肩にかけた男は時々立ち止まって位置関係を確かめながら森の奥へと一人で進んでいった。
本来なら護衛の冒険者でも雇いたいところだが、あまり評判は良くない身なので気軽にはいかない。
これくらいの場所であれば最低限の身を守るくらいはできるので、慎重を心がけながら目当てのものを求めて周囲の探索を続ける。

アルクロゥ > 薄暗がりの中歩き小枝を踏み折った時、男はふと足を止めた。
霧の中で紛れるようにして何処からかかすかな匂いが漂っている事に気付いたのだ。
頭の中の知識と照らし合わせてその正体に目星をつけると、服の布地で口と鼻を覆いあまり吸い込まないようにしながら片手で薬品類の入った鞄を開いて細い木筒を取り出し、それを飲み干す。

「これで良し。ニオイは……向こうの大きな木の辺りからか」

迂闊に近づいたら厄介だが、予め対処法が分かっていれば全く難しいことはない。
湿った落ち葉を踏みしめながら匂いを辿って行くと、根元には苔が蒸し黒く太い幹に蔦の絡みついた大きな木の根元で良いものを見つけた。
アンバランスに傘の部分が大きく膨れ上がったキノコの類で、その袋の中に麻痺毒の胞子をたっぷりと蓄え込んでいる。

アルクロゥ > その場に屈むと何本か生えていたキノコを丁寧に捥いで採取用の袋の中へ放り込んでいった。
さらに足を伸ばせば他にも有用な素材は色々とみつかり、しばらく機嫌よく作業に勤しむことになる。

ご案内:「幻惑の森」からアルクロゥさんが去りました。