2018/08/12 のログ
ご案内:「看板の無い店」にディアベルさんが現れました。
ディアベル > ──その魔女は、店の奥の広々とした来客スペースに独り、居た。
毛足の長い絨毯が敷かれ、中央には足の低い厚ガラスのテーブルが置かれている。
テーブルを挟んで、クッションが柔らかい上等の横長ソファーが一つずつ。
魔女が座すのはその内の一つ。適度な弾力の背凭れに体重を預け、悠然と足を組み。
対面には誰も居らず、煙草は吸わぬが長い煙管を指先でやんわり弄んでいる……。

店の出入り口には魔女の魔術が施されており、無意識の内に波長が合ってしまった者は、
ふらふらと入口を潜り、商品陳列エリアを通り抜け、奥の来客スペースへと入室するだろう。
一種の洗脳の効果が店自体にかけられているのだ。そして、魔女の獲物となる……。
魔術の抑制が効かない危険な者が入って来る事も有るが、滅多に有る事象ではないし、
とタカを括っている。永い時を生きた人ではない種族特有の増長と言えるだろうか。

店の洗脳効果を察知し、洗脳されずに踏み込んで来る輩も、稀に居るのだから──
洗脳効果を受けた者は、魔女の傍まで来た時点で効果から解放されて我に返るだろう。

ご案内:「看板の無い店」からディアベルさんが去りました。
ご案内:「王都平民地区 南広場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 平民地区の南広場は、意外な程に人通りが少ない。此処はさりげなく交通の便が悪く、また住宅が集中している為に飲み食いできる店も少ないからだ。故に広場の中でも観光客が比較的少なく、出ている出店も割とまばらで――つまりスペースに空きがあった。

「ようし、これぐらいの人通りならちょうどいいかな、と」

その広場の中央に、男が一人、木箱と板を持ってやってきた。男は木箱を置くと、その木箱に板を立てかけた。板にはこう書かれていた。

『出張アケローン闘技場!参加費銀貨一枚以上。参ったと言わせれば、参加費の二倍を必ずお支払いします!勿論お客さんも降参するまで続行できます。 ※但し、こちらも攻撃いたします。結果としての負傷や名誉の毀損は補填いたしませんのでご注意を!』