2018/08/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」にカインさんが現れました。
カイン > 喧騒から少し離れた場所にある貧民地区の路地の一つ。
その間を抜けるように歩いていく男の姿があった。
遠くに喧騒は聞こえれど、それに近づく気配はない。
そんな様子に少しばかり渋い表情を浮かべ。

「……こりゃあ久しぶりにアレだ。迷ったか」

ほろ酔い気分でふらふらと、酒場を出てから暫くの間歩き回っていたのだ。
不用意にそんなことをすれば日々道が増えて消えていくこの界隈、
そうなるのも至極当然であった。

カイン > 「この辺迷うと脱出が、な。…まさか上を飛んでく訳にもいくまいし」

そう言いながら見上げる空。路地の合間から見える星空に、
後ろ頭を引っ掻いて渋い顔を浮かべる。
野郎と思えば壁をよじ登って上から何とかする、なんて芸当もできない事はない。
できない事はないが、それで要らない恨みを買うのも阿呆らしい。
どうしたものかと息吐きながら後ろ頭を引っ掻き。

カイン > 「かといってこの辺りは地図を用意していても仕方がないしな。
 どうせすぐに書き換わる地図なんて買うだけ無駄だ」

そもそも商人が小遣い稼ぎ代わりに売っているこの辺りの地図など、
正直当てになるものではない。それは良く知ってるだけに腕を組み、
星空から視線を逸らして大きく息を吐く。
この辺りの道順に詳しい物など恐らく住民の中にも早々はいないだろう。

「…酒の一つもあればアレだな、散歩で気分をごまかせたかもしれないが」

何一つとして根本的な解決には至っていない。

カイン > 「ま、そもそもまず人気のある場所に出るのが一苦労なんだが…。
 この辺りで声のする方に歩いて言ってそのまま繁華街に出れるってのは稀だからな」

最近はそうでもないがこの辺りを根城にし始めた直後は随分とひどい目にあった。
それを思い出しながらげんなりした表情を浮かべる。
何処からか遠く、しかし遠すぎない程度に聞こえる喧騒の方に視線を向け、
そちらをふさぐ壁を軽く叩きながら左右を見てみる。
ずっと一面の路地を形成し、全く切れ間のあるようには見えないそれに思わずげんなりした表情を浮かべ。

カイン > 「…仕方がない。とりあえず壁伝いに歩いていくとするか」

それでどこに出るか保証は出来かねる。
そうは思いながらも渋い顔でその場を後にしていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」からカインさんが去りました。
ご案内:「看板の無い店」にディアベルさんが現れました。
ディアベル > ──その魔女は、店の奥の広々とした来客スペースに独り、居た。
毛足の長い絨毯が敷かれ、中央には足の低い厚ガラスのテーブルが置かれている。
テーブルを挟んで、クッションが柔らかい上等の横長ソファーが一つずつ。
魔女が座すのはその内の一つ。適度な弾力の背凭れに体重を預け、悠然と足を組み。
対面には誰も居らず、煙草は吸わぬが長い煙管を指先でやんわり弄んでいる……。

店の出入り口には魔女の魔術が施されており、無意識の内に波長が合ってしまった者は、
ふらふらと入口を潜り、商品陳列エリアを通り抜け、奥の来客スペースへと入室するだろう。
一種の洗脳の効果が店自体にかけられているのだ。そして、魔女の獲物となる……。
魔術の抑制が効かない危険な者が入って来る事も有るが、滅多に有る事象ではないし、
とタカを括っている。永い時を生きた人ではない種族特有の増長と言えるだろうか。

店の洗脳効果を察知し、洗脳されずに踏み込んで来る輩も、稀に居るのだから──
洗脳効果を受けた者は、魔女の傍まで来た時点で効果から解放されて我に返るだろう。

ご案内:「看板の無い店」にユッカさんが現れました。
ご案内:「看板の無い店」からディアベルさんが去りました。
ご案内:「看板の無い店」からユッカさんが去りました。