2018/03/03 のログ
ご案内:「設定自由部屋」からヴァルブルガさんが去りました。
ご案内:「ダイラス近郊、荒れた街の酒場」にヴァルブルガさんが現れました。
ヴァルブルガ > 船に揺られての長旅。ダイラスに一泊し、王都に向かうはずだったが……。
諸々の手続きに追われ、馬車の不具合もあり、宿泊予定地から離れたこの小さな町に
一泊する羽目になった。疵顔、義手の女は、荷運びの拠点なのだろうか
荒くれが多くすさんだ歓楽街の一角にある酒場兼宿屋でようやく部屋を取ることができ
汗ばんだ前髪を掻き揚げながら酒場の止まり木に腰を下ろした。店内は汚れ、店主は陰気にうつむいたままグラスを磨いている。

「何か強い酒を」

ご案内:「ダイラス近郊、荒れた街の酒場」にグスタフさんが現れました。
ヴァルブルガ > 目の前に注がれたウィスキー、ではないのかもしれない、舐めてみればきついアルコール臭。
混ぜ物入りの安酒か。酔うためだけの飲み物だ。義手でグラスを口元に運びながら
溜息。部屋はドアを開ければベッドにぶつかるような狭さ、風呂もなく
かといって外出するのも危険そうだ。怒鳴り声や笑い声、喧騒が店の外から聞こえてくる。

スリルは嫌いではない。が自殺志願者でもない。ダイラスで多めに手持ちの資産を貨幣に替えてきたこともあり
まずは貴重品やお金をしかるべき場所に預けるまでは、おちおち酔ってもいられない。

グスタフ > 退屈に欠伸をかみ殺していた男は、机に突っ伏す様な格好で店内を見ていた。
なにか面白いものがそうそうあるわけでもないのだが、女っ気の少ない酒場など退屈もいいとこだ。
そんな視界に女が目に入ればちらりと。グラスに傾ける手に違和感があるような。
思案しながらいつの間にかジロジロと見ていたのだろう、目が合った。
声を掛けないわけにもいくまい。

「こんばんは、あまりうまくはないだろ。ここの酒は。」

店主に睨まれてもひるむ様子もなく、女の隣に居座ると。
手持ちの酒を見せて肩をすくめる。

「おお、怖い怖い。どうだい、上で一杯やらないか。ちょっと相手が欲しくてね……」

男は下心を隠しもせずに、嘯いて。彼女を誘った。

ヴァルブルガ > かつて鍛えてはいたのだが、線は細く見える。コートを羽織ったままの姿の女は、隣に現れた人影に視線を何気なく向ける。
吊り上がり気味のきつめの瞳だが、瞼は力なく垂れ、どんよりとグスタフを感情なく見つめていた。

「それこそ怖いですよ」

ちょっと困ったように笑えば、かなり表情は和らぐ。初見の印象よりは話しやすい性格だ。
口調は穏やかで、服装も旅人のそれだが生地はいい。生まれの良さは察しが付くだろう。

「お酒も来たばかりですし、ここでまずは少しお話しませんか?」

そう言いながらこちらもそちらを観察する。どうも、港湾関係の荒くれとも違いそうな人だ。

グスタフ > 「それもそうだな。これは失礼をしたレディ」

彼女の言葉に同意して、出した酒をそのまま自分のグラスに注いで煽る。
熱い吐息を吐き出して。大仰に辞儀をしてみせた。

「グスタフという。今は……雇われ騎士ですかね。君は?」

彼女の様子に、礼儀として名乗り。相手にバトンを渡した。
曰くありげだが、この酒場の客層とはちょっと違うようだ。

「あまりここいらでも見ない顔だ。
 ああ、こっちもそんなに馴染みの店ってわけじゃあないんだが。
 他の宿がうまっていてね……。」

店主に聞こえぬように声を潜めて、耳元で告げる。
秘密を共有するように片目をつぶって、笑いかける。左右非対称の笑みだ。

ヴァルブルガ > 「雇われ騎士、ですか」

切れ長の瞳をやや丸く広げながら、相手の言葉を反芻する。身なりや体つきからして、日ごろから鍛えて
射そうにも見えるし……傭兵のようにも見えるが騎士というのは本当かもしれない。
自分だって騎士号は持っているが、もうほとんど文官のお使いのような仕事をしている。

「ヴァルブルガ。と申します。こちらの人にはなじみが薄いでしょうし、ヴュッテで結構です。泊りのお仕事ですか?」

王国の住人、ではあるのだろうか。はじめこそ面食らったが、興味がわく人物だ。今夜の話し相手は彼でよさそうだ……。

グスタフ > 「ヴァルヴ……ああ、助かるよ。ヴュッテ。それじゃあ……」

といって二人は何気なく宿の中へと消えていった。

ご案内:「ダイラス近郊、荒れた街の酒場」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「ダイラス近郊、荒れた街の酒場」からヴァルブルガさんが去りました。