2018/01/10 のログ
■セイン=ディバン > 罠であろうとなかろうと。相手が自分に害成す存在であろうと無かろうと。いざこうして淫靡な行いをする、という段階になれば関係ない。
男にとって、自身が好意を抱いた相手と事に及ぶというのは、最上位の優先順位を持つのだ。
故に、男は、最悪の時の逃走手段たる転送魔術だけをストックし、行為へと及ぶ。
「ふふふん。サイズにゃあ自信あるぜ? に、匂いって。
チンコの匂いなんぞ、いい匂いじゃねぇだろ……?
ん……そうだな。じゃあ、さっそくお願いしようかうひいいぃぃ!?」
大きい、と言われれば誇らしく笑う男。ペニスサイズをおだてられるのは、人類男性皆喜ぶことである。
身体を洗おう、と言われれば、男は油断したまま快諾しようとするが。
ソープをたっぷりとつけた手が、男の股間を這い回れば、すぐに快感による悲鳴をあげてしまう。
実にテクニシャンな手つきと力の入れ具合であった。根元から先端まで、不快にさせることなく、しっかりと綺麗にする。かつ、男の興奮を呼び起こすハンドテク。
思わず先走り溢れさせるペニスに口付けられれば、背中がふるり、と震えてしまう。
「お、おおぅ……なんっつーテクニックだ……。
おもわず手だけでイっちまう所だったぜ……!
……く、くっはぁ。なんってエロい……!」
ぜー、ひー、と乱れた呼吸を整えようとしていれば。洗って欲しい、と言われ、男は生唾を飲み干す。
見ていたか、と問われれば返事をする必要も無い。なぜなら、今もまさに、じっくり見ていた胸を目の前に視線は釘付け状態なのだから。
震える手で、ブラとパンティを脱がせ、もどかしげに、両手にソープをつけ泡立てると、男は相手の身体へと手を伸ばす。
表面上は、身体を洗うため、という行いだが。男の脳はすっかりこれから行われる性行為へと向いてしまっている。
その証拠に、右手は胸を執拗に揉み、握り。洗っているとは到底呼べない状態。
左手は、ぷくりと膨らんだ恥丘をなぞりながら、クリトリスを摘み、完全に愛撫状態。
のみならず、相手に抱きつくように密着したかと思えば、相手の肌にペニスをぐりぐりと押し付けてすらいる。まるでケダモノであった。
「ふっ、んはっ……ハルクラム、可愛いぜ……。
んぐっ……っはぁぁ……」
興奮で呼吸が上手くできないのか。強姦魔のように血走った目で、途切れ途切れの言葉を投げかける男。
溢れる先走りを、相手の太ももや腹部へと塗りつけながらも、なんとかお湯で相手の身体の泡を流すが。
■ハルクラム > 相手する男のペニスが、例え人並みにいって臭かろうと、ハルクラムにとってはそれも善し、チーズのような理論で、そのペニスは
良質なものだと思ってしまう。ただ、洗いを始めた瞬間悲鳴を上げてしまう彼には少し驚いた様子。
ただ、セインの感情の方は既に振り切れかけに高まっているようだと、愛撫同然の男の行為に少したじろきながら、思考する。
「ふにゃ…ふぇ…んーさすがぁ、冒険者って聞いたから、器用なのはほんとなんだぁ…
いっぱい洗ってくれるねぇ…そう…そこ、そこヨゴレてたよねぇ…ふぇ…ふひひ…」
男の方がすっかり本能丸出しの、ケダモノのような顔で自分の身体をまさぐっているなか、ハルクラムはそれに、ほっこりしている
かのような、あるいは嘲るような顔で笑っている。いいのだ、彼女にとっては、自分に欲情してまさに性交を強請っている者こそ…
恰好の獲物であって…
「んもぉ…そんな、おちんちんずりずりしちゃってぇ…これじゃああたい洗われてるというよりは、きみの臭いを擦り付けられてる
みたい……。んじゃあもう、洗いっこ終わり、え?だってもう…セインさん…待ち望んでいるんでしょう…?あそこ…
ぱんぱんにして…限界のようだしぃ…」
ここまでも、自分の本性を晒していないのだが、男の思考は既にそちらの方を気にする余裕はなさそうに思えたらしい。
もう、何も言わずとも、彼女の思うがままに、その陰物は、自分の膣口へと沈んでいくのだろうか
「よちよち……おいでぇ…セインさん……きみの溜まった疲れも、欲望も、ザーメンも、ここに、ありったけ注いでぇー……
だいじょうぶ…もっと、あたいに甘えてもいいの…ほらぁ、おっぱいしゃぶってもいいの…、
今宵のはるくは、あなただけのもの…」
セインの、大人としての理性の糸を断ち切るかのように、そう甘く囁いた。
■セイン=ディバン > 別段、特に不潔にしている訳でもないが。かといって男性器がいいにおいであるはずはないのだが。
どうやら、相手は本当にその匂いを嫌悪していないらしく。と、なれば。
男としても、あまりその部分には触れないほうがいいかな、と考える。
見るだけでも、魅力的で魅惑的。男という生物をことごとくダメにするであろう肉体。
触れてしまえば、もはや男の理性など溶けるのにそう時間はいらなかった。
「そりゃ、シーフが生業だからな……。
いやぁ、汚れてなんか、いないけど、ね……。
んちゅっ、はっ……んむっ……」
相手の言葉にはかろうじて返事をしているものの、男の欲望はすでに爆発寸前だ。
相手の笑顔の真意に気づくことも無く、その豊満、かつ柔らかく心地よい肉体の感触を味わっていた男だが。
荒々しく開いての唇を奪い、さらに胸や腹部、秘部に尻肉と感触を楽しんでいく。
もはや完全に愛撫そのもの。我に返りお湯で泡を流すまでにはわりと時間が掛かった。
「んちゅっ、ふ、はっ……。匂い、こすり付けられるのキライじゃないだろ……?
……ふ、あ……。あぁ、うん、そう、だな。
もう俺、ハルクラムを抱きたくてしかたねぇ……」
相手の正体や目論見など、もはやどうでもいいのだろう。
男は、誘うように言われれば、じれったい、とばかりに相手の身体をベッドへと押し倒し。肉槍の根元を掴み、相手の膣口へと先端を宛がう。
くちゅくちゅと音を鳴らし、先端で焦らすような愛撫をしていたものの。
「……っっっ!
ハル、ハルクラムっ……! 俺の、俺のチンポで、ヒィヒィ言わせてやるからな!
っ! ~~~~っっっ!!」
相手の、甘やかすような言葉に。男の理性がブツン、と音立てて途切れた。
次の瞬間、男はケダモノそのものになり。相手の身体を無理矢理四つんばいにさせると、後ろから一気に剛直を胎内へとねじ込む。
瞬間。男の視界が明滅する。侵入したソコは、熱く蕩けており、解れてこそいるものの、適度な締め付けがある。
まさしく名器。あるいは、魔的な膣と言うべきか。
男は、奥まで一気に貫くと同時に。なんと、あっけなくも一度目の射精をしてしまうことになる。
「おぁっ!? く、ぐっ!! あ、ああぁっ!」
情けなく相手に抱きつきながら、精を漏らしてしまう男。
大量の白濁を注ぎながら。ドサクサ紛れに抱きつきながら胸を揉む。
しかして、おおよそコップ一杯ほどの精を吐いたというのに。男のペニスは萎えるどころか、更に堅さを増す。
■ハルクラム > 贅肉はついていて大きくても、ハルクラムは押されればごろんとベッドの上を転がり、大の字になる。
そして、彼のその、脈打つ限界寸前の肉棒を充てがわれれば、ハルクラムはにっこりとした笑顔を見せ
「ふひひ…セインさん…かわいい、すき、ふへへぇ、もうすぐきみのおちんちん、食べちゃうよぉーー…?あぁーーんっ」
公園で言ったフラグを回収するかのように、そう語りかける間もなく、体位は四つん這いに。
しかして、男はその巨大な剛直を、根元にまで咥えられてしまう。
ギュウウウウウッ ビュルッ ビュ~~~~
「にゃぁあ!ああぁああんせーしぃ、ねちょねちょざーめん!いっぱいぃいぃどぴゅぴゅしてるぅうう熱いのおぉ~!
ああぁん、しきゅーまで、セインのみるく、打ち付けてるぅぅぅう」
その肉棒は、本来人間では届いてはいけない所まで捩じ込まれていて、20センチもあったその竿はしかしハルクラムの巨大な膣内に
ずっぽりと埋まっている。一度目の射精も勢いが収まってきた頃
「…まだ、まだ抜かないでぇ……、くへへぇ…ずっと、一緒にいよぉ……?」
低めながらも、脳に響くようなその蕩けた声で、そして一度挿れたペニスを逃しはしないと、膣壁がぎゅっと締まる。
心も身体も逃れられない、まさしくその言葉が合うかのように。
乳房からは、感じて飛び出してきた、苺ほどもある大きさの乳首が、ぶるんと揺れながらどろどろと、乳液を垂れ流している
それは、吸えば吸うだけ、また男の精液を造らせる万能の精力剤となっているだろう。
■セイン=ディバン > 男自身の肉体とは違う。実に女性的で柔らかいその身体。
それが今から自分に穢されるかと思うと、それだけで男の興奮は天井知らずに増していってしまう。
「……ははは、そりゃあ、うん。ご馳走するからさ。
たっぷりお腹一杯になってくれよな。
……でも、かわいい、ってのは勘弁してくれ」
久しく行っていなかった、強引な行為。その暗い心地よさに笑いながら、男は相手を見るが。
流石に、可愛い、と言われるのは年齢もあって恥ずかしいのか。ソコだけは訴えておいた。
そうして、男は凶悪な一物を相手の身体の中に一気に埋めるが。
その極上の快楽に負け、奥にたっぷりと射精をしてしまう。
「ぐっ、がぁっ……お、おぉぉぉ……!?
す、吸い付く……!」
自身の自慢のモノを見事に飲み込んだ相手にも驚くが。その侵入者たるペニスを包み込み、快楽を与えてくるのにはもっと驚く男。
先ほど出会ったばかりの相手に、遠慮なき膣内射精をしてしまっている背徳感。更に興奮を呼び起こされ、男の槍は堅くなるが。
「……くっ、と、当然だぜ……!
一度や二度の射精で萎えるほど、俺の底は浅くねぇ……!」
乱暴な挿入に、いきなりの射精。ずいぶんと手荒な行為だろうに、更に行為を催促されれば、男は不敵に笑いつつ、一度相手の身体を、ぐるり、と仰向けにして正常位の体勢に。どうしても、確認したいことがあったらしい。
「……ふむ。ふむふむ。
……いっただきまーす!!」
確認したかったこと。そう、相手のバストの先端。隠れていたそれ。
顔を見せた乳首。溢れる乳液。男はそれを見てしばし何かを考えていたが。いきなり叫ぶと、そこに吸い付き、ちゅうちゅうと乳液を飲み始める。
瞬間。男の身体の中に、今までに感じたこともないような全能感、高揚感が溢れ、身体中に力が漲る。
胸に吸い付いたまま、男はいよいよ腰を振る。大きく、抜ける直前まで引いたそれを、再度、一気に奥までねじ込む。
大きく、深いストロークでもって、相手の胎内を犯しながら。
その魔性の魅力に取り付かれたか。男は胸に吸い付くのを止めぬままだ。
■ハルクラム > かわいいは駄目だったか、そこはこの男のプライドや年齢差もあってか納得したハルクラム、しかし、一方的に犯されているように
見えるこの姿は、ハルクラムの体型も相まってそのシルエットだけでも背徳的すぎる。
「いいのよ…いいのよぉー…、そう、もっと、もっときて…あたいの奥まで這入ってぇ…!!
きみの底、覗きたい…、だから、最後まであたいに射精していいのよぉ…びゅっびゅぅ……」
狂おしい性交の中でも、ふと不思議な言葉を織り交ぜて、彼女は彼を受け入れる。そして、乳首を露わにして、それに吸い付く大の
大人のセイン。むしゃぶりつくその姿はまるでおなかをすかせてママの母乳を欲する赤ん坊のよう。
ハルクラムはさらにその蕩けた笑顔を、魔性のものに変えて…そして問う。
「……セインさん…きみは冒険者のはずだよぉ……?そう、悪い者はやっつける…、同族の為に力を奮う…、正義感溢れる者…
だけど、今のきみはぁ……?あたいのこと、こんな少女なのにおっぱい大きすぎて、大人なきみを誘って、たくさん食べるなんていって
…、ニンゲンじゃないと思わないの…?、いや……思っていたんじゃないのぉ……?」
激しくペニスを打ち付けられながら、その瞳は、何かと冷たそうに、彼の表情を探っていて。
ピストン運動を止めない彼の背中へ両手を、そしてぎゅっと、自分の身体へと吸い付かせれば、力を加えているわけでもないのに、
その包容力で彼は動きがとれなくなるだろうか。いや、動かなくても、彼女の搾精行動は留まることを知らない。
ずっぽりと嵌ったままの彼のペニスは、踊りだすかのような膣壁のうねりに揉まれ、自然と射精感に導かれていくか…
それよりも、彼女の問いかけに、応える思考を働かせるのか―
「……いいんだよぉ…。きみの欲望はあたいが受け入れるの…そうだから、きみは何も考えなくていいのよねぇ……?」
最終確認なのだろう。耳元でそう、ゆっくりと囁いた。
■セイン=ディバン > 部外者が見たのなら、それこそ強姦にしか見えないであろう。
実際のところは……どちらが、どちらを犯しているのか。
主導権を握っている、と思っている男。それは勘違いか否か、である。
「ふ、ふふふ……そうまで言われちゃ、なぁ。
ハルクラムから先に参っても、辞めてなんてやらねぇからな……」
自身の底を覗きたい、と言われれば。男はニヤリと笑う。だが、内心冷や汗ものだった。
何せ男は不用意にも精を漏らしてしまっている。対して、相手はあまり疲労もしておらず、余裕を持っているように見える。
だがここで退いては男が廃る、とばかりに。男は胸を吸いながら必死に腰を振る。部屋中に、じゅぼじゅぼと音を響かせながらピストンするが。
「それ、は……それは……。
キミが、人間じゃないのは、判ってて……あぁ、それは……」
胸に吸い付いているため、相手の瞳は見えない。優しく抱きしめられれば、男の上半身は相手から離れることなどできなくなり。
それでも、男は必死に腰を振っていたのだが。急激に、相手の膣壁がうねり始め。男の射精感が急速に高まっていく。
快楽に思考が溶ける。だが、その心地よさのせいで、危機感すら生まれない。
このままこの子と繋がっていたい。ほかの事なんてどうでもいい。そう思っていたのに。
「──それは違う」
最後の囁きを聞いた瞬間。男の理性は一気に復活し。
男は、胸から口を離すと、相手の顔を真っ直ぐ見つめた。
「冒険者が悪者を倒す? ノーだ。同属の為に力を振るう? ノーだね。
正義感溢れる? 絶対にノーだ。俺がそんな男のはずが無い。
俺は、俺のしたいように生きる。それが俺で、それが冒険者のあるべき姿だ。
少女なのにオッパイ大きい? 素敵じゃないか?
大人な俺を誘う? どんと来いだよバカ野郎。むしろ大歓迎だ」
男の中の何かが、一気に膨れ上がる。それは怒りか呆れか。
「……それに。キミが人間じゃないからなんだって?
俺は魔王を妻にした男だぞ? いまさらそんな些細なことで驚くかっつー。
……キミみたいに可愛い子は好きだ。そして、俺は好きな相手を傷つけない。
……だから。そういう、探ったり謀ったりなんてしなくていいんだよ」
胸の内を相手に叩きつける。そのまま、ぺちっ、と相手に軽くデコピンする男。
そのまま、実に快活に笑い。男は相手の腰を掴むと、ピストン運動の速度を上げた。
「と、言いつつも! 俺もまた限界近いから!
このまま二度目の生中出しといくぜ、ハルクラム!」
笑いながら、激しく腰を叩きつける男。表情と言葉にウソはない。
男は。初対面でありながら謎多いこの相手を。本気で好いていた。
■ハルクラム > 『それは違う』
その言葉を聞いて、ぱっと、ハルクラムの瞳は開いた。そして、彼の本性を知ることになるのだ。
「ふえぇ……ん…そう…そうなんだぁ……うんー……
……素晴らしい…!素晴らしいよぉ…!セインさん…!!」
彼女は、やっと本来の少女が見せるべき喜びと、慈しみから来たような涙を見せた。彼女はただ犯されながらも、
心の底では期待していた。彼はそこらにいる程度のニンゲンではない。きっと自分に抗えるだろうと。
「魔王の夫……!そんなにすごい人だったんだ、あなたは…!
ならば…あたいもおしえてあげなければならないの……ふへへ…、ん、その前に、一発抜くの……?」
先程と立場は大違い、ハルクラムは本当の意味で攻守逆転したかのよう、こうなったならただ身をまかせて、彼女は瞳を閉じる。
自分が好かれていたのには、いくつか理由があるのだろう。なぜなら、彼は魔王の夫と言うだけある。だから魔族であろうが他の人外で
あろうが差別感は無い。そして自分もそうだ。強きニンゲンならば、対等な愛を、そして諸々の善悪なぞない、
幸せであればいい。全てはそれに帰結すると。
「うふ、ふぅ!セイン=ディバン!!よく聞くがいいのぉ!!あ、あたいはぁ!夢想恋々の!淫竜姫!!
ハルクラム=メイプリリュだあぁぁああ!!!」
一気に彼女は余裕を失った、いや失ってはいない、ハードルを下げたといったほうが正しいのかもしれない、だが下げすぎることは
できない。それほど彼がまた、強い意志で自分とのまぐわいを、楽しんでいるから。
「あぁあ!あが、もうぅ、あたい、くる!あたい、いくのぉぉ!!ふお、ふぉぉおおぉ!!」
激しく膣が痙攣し、大量の愛液が噴き出しセインのソレを歓迎する。そして、トドメとばかりに、口吻を。
■セイン=ディバン > まるで夢が覚めるように。男の脳が、思考能力が鮮明に蘇る。
男の語りを聞いた相手は目を開き。喜ぶような様子を見せながらも、涙をこぼしていて。
「……はっ!? 俺は何を!? なんかすげぇ恥ずかしいこと言った気がする!?
って、うおおおいっ!? な、泣くなハルちゃん!」
普段言わないような気恥ずかしく真面目なことを口走ったため、慌てて誤魔化そうとするも。
相手の涙を見てしまえば、頭を撫でてなだめようとする。
「まぁ、凄いかどうかは知らないけど。魔王が妻なのです。
……ん。教える、ってキミのことをかい? それは是非とも聞きたいね。
……つっても、うん。やっぱ限界!」
瞳を閉じる相手。その仕草もまた愛おしい。相手の唇に、一度軽く触れるだけのキス。
そうして、大人しく相手のことを聞こうと思ってはいたものの。
股間の射精感はやはり限界らしく、男は相手の腰を掴み、激しく犯すのを再開する。
「ん、くっ、ふっ……! ……っ!? って、なんじゃそりゃあ!
キミ、そんな凄い肩書きあったのかよ!?」
相手の名乗りに、男は驚き、一瞬腰の動きが止まる。
どんな種族の誰様なのだろう、なんて思っていれば。ちょっと予想外のスケールの相手で。
とはいえ、驚きはしたが、萎縮も恐怖も無い。こんなに可愛らしいなら、竜だろうがなんだろうが問題なし、である。
「ふうぅぅ……っ、俺、もっ……! イくぞ、ハルっ!
中で……中で、受け止めろっ!」
相手同様、男も限界であった。相手が達すると同時に、男はペニスを一際強く突き入れ。
再度、奥の奥へと射精を行う。二度目だというのに萎えぬその量と濃さ。
相手の腰を掴み、射精しながらにぐりぐりと奥へペニスをねじ込もうとしていれば。
唐突にキスをされ。男もまた、相手の口内へと舌を伸ばす。それは、ただ身体を重ねるだけの相手にするには。優しすぎる。
いわゆる……本気の親愛の接吻で。
■ハルクラム > 肩書に驚くのも無理はない、竜、しかも姫たるものが公園でただ一人座っていたかのような少女をしているとは
到底想像もつかなかったであろう。ただ、彼女はそうしている意図があった。そして、だいたい1年間の間に
ニンゲンの男と交わることは何度かあったのだ。しかし、返ってくるのは、失望。魔性、強者たる自分の誘惑、甘受に、おおよそ
殆どの人間は堕落し、精が果て、ハルクラムにただただ欲望をぶつけるだけになってきていたのだ。
「なか、なかでぇ!!!セインの、誇り高きニンゲンの子種!!ほしぃ!!注いでぇ!!そそいでぇえええ!!あぁ、ああ~~~~!!」
ハルクラムは、セインの、二度目の射精を受け入れようと搾りとるような性器の動きでもって歓迎する。一度目とは全く違う感触、
その男の、魂のような、そんなエネルギーさえ感じてしまう。
熱い、長い口吻を交わす。もはや一夜の相手ではない。彼女には、愛情が生まれていた、
射精も落ち着くだろうころ、彼女は口を開く。
「んはぁあ…はぁ…、セインさん…ごめんね、きみを試しちゃって…
でも、あたいが竜でも、姫でも、もう関係ないんだよ…?そう、君はもう、はるくのお気に入り……」
どうお気に入りなのだろうか。少なくとも、親愛を向ける相手への待遇だろうか。
「ふへへ……まだあたいが本当に竜なのかはぁ……角とか翼とかないと分からないでしょぉ……?うん。
だめー、まだ早いの。あたいが翼を見せるのは、もっとセインさんが強いとこみせないと…だめだよ?
大丈夫…!セインはもうあたいのお気に入りだから…ね?
……あと……ハルちゃん、はちょっと恥ずかしいから……もう、はるくとか、もっとぉ、大人らしく呼んでぇ…?
なにせ…あたい、たぶんセインさんよりずっとずっと、おばあちゃんなんだからぁ……」
■セイン=ディバン > 身にまとっていた気配やらオーラやら風格やら。そういったもので、ある程度位の高い存在だとは思っていたが。
まさかの竜種、かつ姫、という階位まで付いているとなれば驚かずにはいられない。
そして……そんな相手を抱いている、という事実が。男を興奮させていく。
「おうっ! たっぷり、注いでやるからなっ!
孕め! ハルっ! 孕めっ!!」
ねだられるまでもなく、中に射精するつもりだった男。しかし注いでと言われれば、更に喜んで射精することだろう。
相手の中にありったけの精を注ぎつつも、それを更に搾り取るように蠢く膣の感触に、男は声も無く、快感の余韻表す吐息だけを漏らす。
そのまま、長く口付けを。舌を絡ませ、相手の唾液を啜り。ようやっと、ちゅる、と音鳴らして口を離す。
「か……っはぁぁぁ……。やっぱ、中出しサイコ~……。
んあ? ……あぁ、別にいいよ。気にしてない。
キミにはキミの考えがあったんだろ?
……はは、お気に入りか。そりゃあ光栄だな」
すっかり気持ちよくなった男だったが、相手の言葉には笑いながら応え、頭を撫でる。
お気に入り、という単語に照れ、少し赤面しながら、男はゆっくりと腰を引いた。
ちゅぽっ、という音。同時に、相手のクレパスからは大量の白濁が溢れるだろうか。
しかして、男のペニスは未だに萎えておらず。男はその猛る肉棒を、相手の腹部にぽふんっ、と乗っけてみたり。
「ん。確かにそう言われれば。角や翼が無いね……。
……なるほど、ハルちゃんに認められないといけないのか。
……ふっふっふ。その強いとこ、って。こういう、エッチな強さでもいいのかな?
……ん。そうなのか? でも見た目可愛いから、ハルちゃん、でいいと思うんだけど……。
じゃあ、ハルク、か。ハルハル。それか、リリュ、とか?」
ちょっとの疲労感と、大量の充足感を感じつつのピロートーク。
未だ萎えぬ精力を誇示しつつも、相手が年上と言われ驚く。が、少し冷静になれば、竜族なら当然か、と納得。
そうして、男は悪癖である、あだ名を勝手に付ける、という癖を披露する。
その間も、バッキバキになったペニスを相手の腹部になすりつけ。
先端から、ぴゅるり、と洩れた白濁を。まるでマーキングするかのように。
■ハルクラム > 「エッチでもわかるけどぉ……うーんん…だねえ……あたいは、心の強さを見たいからぁ…あの…その…エッチというよりはぁ…
うえぇ…もう、も…なんだろぉ……?」
なぜかここの所で混乱するハルクラム。自分が竜である、それでありながら姫でもある。ならばどうされるのが一番その男の力があると
認めれるのか。なかなか言葉にはできなくてたじろっている。言えなければ、言わない。そうすることにしたようで。
膣口から溢れるザーメンは、ベッドに大きな水たまりを作っていて、そして上には乗り切れず端を溢れる。そうでありながらも男の
ペニスは、自分の膨らんだおなかに乗っかれば、まだ濃いザーメンをぶっかけられて。
「ハルハル…なんかペットみたいぃ…リリュ…こっちもなんか小動物っぽい……でも、いいよ…?
そう、あたいは竜ではあるんだから、セインが強ければ…うん…ペットにだってなるし…?
…いやん…あたいのおなか……ふへへ、こんなにおなかたぷたぷにしたのも、きみなんだよぉ?デコレーションまでしてくれてぇ…?
でも…あたいは、おいしくいただいちゃったの…セインさん……ね?うふふ、ご馳走様でしたぁ。」
しかしながら、まだ萎えない彼のペニスを見やり、ただ自分はそろそろ時間、眠る時間なのだと告げたい。いつのまにか、空は明るくなり
だしているからだ。
「ふぁあ……セインさん……あたい…もう…眠いの……、うう…
今日がもしおやすみなら…ずっとあたいのこと…愛してもいいんだよ……?あたいはぁ…夢の中でも君を見て、気持ちよく
させるからぁ……。でも……セインも眠いなら……あたいはきみの抱き枕……一緒に…いい夢みよぉ……?」
ハルクラムの方は、慣れない感情に、疲労していたのだ。しかし、彼が得た分と同じくらいの、充足感を、彼女も得たはずで―
■セイン=ディバン > 「……? なんかよく判らんが。心の強さ、とやらを見せりゃいいのな?」
相手の言葉に頷きつつ、最後、言葉を濁すのを聞き、首を傾げる。
言わんとするところは理解したが、どうにも相手にも色々と事情があるらしい、と察した。
相手の腹部を汚しつつ、自身の出したものを見れば、やはり幾分量が多すぎないか、と自嘲し。
「ふむ。じゃあ、とりあえずはハルク、だね? ふふ、もっと仲良くなったら、色々な呼び方を試してみよう。
……いやぁ。ペット、ってのはどうなのさ。そこはほら。恋人、とかさ。
いや、面目ない。なにぶん、うちの息子は聞かん坊なもんで……。
そっか。美味しいって思ってもらえたなら。俺も嬉しいよ」
流石に竜の姫をペットに、なんてことをしたら。色んなところから怒られそうなので。そこはやんわりと断りつつも恋人、なんて目標を口にする。
たっぷり出した精。それを苦と思わず受け止めてくれた相手を、強く強く愛おしく思う。
そのまま、相手を抱きしめれば。
「ん。そりゃあすまない。無茶をさせすぎたね。
……ふん。仕事は、たしかに。緊急では入っていないね。
……じゃあ、お言葉に甘えようかな。まずは一眠り。
起きたなら……色々としたいこともあるんだ。キミのことを聞いたり。俺のことを聞いてもらったり。それに……」
もぞもぞっ、と身体を動かし。相手に抱きついたまま男も睡眠モードに入る。
表情は実に安らかで。この相手のことを完全に信頼しているのだろう。
「愛し合うのもいいし。街に買い物に行くのもいいだろう。
……時間はたくさんあるんだ。寝て体力回復したら……。
何を……しよう……か……」
流石に男も疲れていたのだろう。ストン、と意識が寸断されてしまうが。
目を覚ました時、相手の姿を見たら。さぁ何を提案しようかな、なんて。
初々しいことを考えながら。男もまた、眠りへとおちていった。
ご案内:「平民地区 裏通りの名の知れないところ」からハルクラムさんが去りました。
ご案内:「平民地区 裏通りの名の知れないところ」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「王都の繁華街」にレナーテさんが現れました。
ご案内:「王都の繁華街」にツァリエルさんが現れました。
■レナーテ > 店で買い揃えた白いレースの縦帯が入ったパステルピンクのショーツとブラ、そして白色のキャミソール。
それを紙袋に入れて王城にある派出所の倉庫へ。
彼を連れ込み、狂わせてしまうほどに交わりあった記憶が少しだけ蘇る中、下着とともに自身が抱えていた大きい紙袋を開いた。
中から引っ張り出されたのは、可愛らしいジャンパースカートと、ブラウスだ。
真っ白なブラウスは、裾や襟をレースで飾り立てつつ、光に当たると薄っすらと透けそうな色合いでありながら、肌を晒すことはない塩梅。
スカートは白に近い色合いのパステルピンクを主体に、その上に赤と白のチェック柄のリボンを並べ、スカート部分も白いシースルー地を上に重ね、裾は同じチェック柄のフリルで飾り、リボンもいくつも散りばめられていた。
甘ったるくしすぎない程度な色合いながらも、人形のように可愛らしく飾り立てるデザイン。
更に白にチェック柄のリボン飾りを施したヘッドドレスと、どう見ても姫君の様に飾り立てるばかりに見えるが、見た目とは裏腹に布地は異様に丈夫にできていた。
そして、肩の部分には赤色で刺繍された彼女の属する組合を意味する、鎖と首輪を千切り断つ紋が描かれている。
「これを来てれば、ツァリさんだとは思われないでしょうし……よほど無知か、若しくは腕に自信がない限り、襲われることもないです」
組合に属する少女達は、大半が戦闘員であり、王国軍に雇われるほどに魔法銃の腕前を持つ。
下手に手を出せば、大の男でも火傷しかねない相手。
それを意味する紋は、そこらの賊程度なら退けられるだろう。
勿論、並ならぬ相手なら例外となるが。
防寒具として、グレーブラウンのロングケープも準備し、外歩きの準備は万端。
着替えましょうかと有無を言わせぬ笑顔のまま、彼を彼女へと着替えさせていく。
一糸纏わぬ姿に、辱めるようにブラを宛てがい、キャミソールを着せていくと、ショーツを穿かせていく。
きゅっと股座が包み込まれていく感触を与えながら、絹地を密着させていけば、足元を飾る。
真っ白なニーハイソックスを穿かせ、それを吊るす真っ白なガーターベルトも、ショーツの下を通してつなげていき、太腿を這うベルトの感触は惨めさを感じるか、それとも着飾る悦びを覚えるか。
慣れた手付きでドレスを着せていき、念のためと、右の太腿に革のホルスターをベルトで留めていき、以前使用していたリボルバー式の魔法銃を収める。
使い方は教えていないが、装備が見えれば悪者を避けるお守り程度にはなるだろう。
ずしっと少しだけ重たい金属の重量感を与えつつ、コートを着せると、最後にヘッドドレスを飾る。
コートの前は今は開いておき、鏡の前に連れ出せば、最早少女といった見た目の彼が映り込むだろう。
「……似合ってますよ。 後これは…念のためです」
後ろから彼の姿を確かめながら微笑めば、念のためと彼の髪に同じ色合いをした髪の束を近づける。
所謂エクステのようなモノで、地毛の下に隠すようにそれをつなげていき、ぱちっと音を立てて留めれば、セミロングの癖のあるプラチナブロンドへと変わっていく。
するりとその姿を背後から抱きしめながら、出来栄えに満足そうに微笑んでいたのもつかの間。
行きましょうかと手を引いて歩き出し、廊下へ連れ出すも、擦れ違う貴族も王族も彼だと気づかない。
見た目を大きく変え、短い髪が長くなれば印象も変わる。
紋の入ったコートを揃って着ている二人は、厄介な集落から来た少女達としか見えないのだろう。
城を無事に抜け出せば、一路繁華街へと向かう。
時折二人を追いかける男達の視線は、愛でるようなものもあれば、舐めるような欲の視線もあった。
指を絡め合うような恋人繋ぎで重ねた掌は人波に千切れぬように確りと。
時折、彼の様子を確かめる表情は、意地悪をしたい心地を隠しつつも、愛らしさに嬉しそうに笑っていた。
■ツァリエル > 単なる買い物だけと思いこんでいた。
レナーテに手を引かれるまま、少女物の衣装を買い込んで、そのまま王城へと戻り以前交わった倉庫で着替えを済ませる。
あれだけ激しく交わったと言うのに今でも裸を相手の前に晒すのは抵抗があるらしく、
少しばかり抵抗をしてみるけれども、そんなものはレナーテの前では無意味すぎて。
大人しく彼女が選んだ衣服を身に着けていくが、女性物の下着が直に性器や敏感な胸に当てられる度に
ひくん、と体が震えて揺れた。
危うく変な声を出してしまいそうなのを必死に口をつぐんで堪える。
彼女が折角選んでくれた衣装も、きっと自分には似合わないと最初から諦めてなるべく真正面から受け止めないようにして
恥ずかしさのあまり頬が熱く、体が強張るのを言われるがまま動かして。
まるで侍女にドレスを着せられるお姫様のよう。
そしてホルスターに差し込まれるずしりと重い金属の銃。
銃など間近で観たことが無くて、ただ無骨な重みと金属の強い光沢が恐ろしくて
そしてそれを難なく扱うことが出来るレナーテの勇気とあるいは戦うことしか術がなかったかもしれない境遇に
少しだけ悲しそうに眉を下げた。
そっと柄の部分を指先で撫でて、武器の存在に不安になった。
おずおずと鏡の前に連れ出されれば、そこに映るのはすっかりレナーテの手で姫君となってしまった自分の姿。
レナーテと似た装いもあって、少しだけ自分も彼女と同じ勇気の持てる存在になれた気がして、恥ずかしそうに微笑を浮かべる。
チェックを取り入れた赤みの強い衣装は普段着ている黒の修道服の何十倍も華やかなもので
着ているのが自分でなければ可愛らしさに胸を高鳴らせていただろう。
「へ、変じゃないですか……? おかしくないですか?」
慣れぬ衣装にあちこちを見ながら、人工のつけ毛を着けられる。
すっかり普段の自分とは違う姿になって、恥ずかしさと同時に少しだけ嬉しさが胸の内に湧いた。
レナーテに後ろから抱きしめられればどきりと心臓が跳ね、だがそれもつかの間、廊下へと連れ出されれば
誰かにバレるのではないかと慌てて歩みを固くする。
だが幸いなことに、誰にも、おそらく侍女たちにでさえバレてはいなかった。
とはいえ他人の視線が突き刺さるように気になってしまう。
自分たちを見る男たちの視線がいいものであれ悪いものであれ見られる度にツァリエルは肩をすくめ
握ったレナーテの手を心細さからぎゅ、と強く握りしめた。
王城の中だけ、と思っていた道行きが歩いたことのない繁華街へと向かえば
さらにその不安は増して行く。
おどおどと周囲を気にして、レナーテに変ではないか、おかしくはないかとしきりに視線で訴える。
まさに挙動不審の塊といったところ。これでは可愛い身なりになったとは言え人の視線を余計に集めてしまうことだろう。
「レナ、さん……どこ、行くの……?」
小声で囁きかけるように目的地を尋ねる。
声で男とバレてしまっては、と必要以上に警戒を重ねていた。
■レナーテ > ブラもわざわざ一番カップの小さいサイズにし、それこそ包むというよりはあてがうと言った状態だろう。
ショーツとブラが重なる度に震える身体に、悪戯したくなるのをぐっと堪えながらも、摘み食いをするように臀部や背中を軽く撫でていった。
火薬の弾丸は収まっていないが、鉄と木、魔石の弾丸で作られた魔法銃は、正しく争いの武器といった印象を与えるだろう。
柄の部分を撫でればわかるが、手の小さな少女達でも使えるようにグリップは細く小さい。
眉の動きに何となく察しがつくのは、秘書として動くようになってから掛けられる言葉が脳裏によぎったから。
きっと彼も同じことを言うのだろうと思うが、今は何も言わずに”彼女”となった彼を抱きしめる。
「全く変じゃないですよ、多分他の組合の娘がみても、新しい娘?としか言わないです」
中性的な顔立ちをそのまま活かすような装いは、連れ出した世界でも変わらない。
誰もが彼を王子だと思うこと無く通り過ぎ、きっと見知った侍女達も気づかなかったことだろう。
おどおどとしていても、人見知りなのか、怖がりなのか。
そんな程度にしか見られず、擦れ違う婦人が可愛らしさにクスッと笑うことがあるぐらい。
不審な動きから、尻尾を晒させぬほどに飾りきれたのも、彼の元の良さ合ってのことだ。
視線と掌の感触に足を止めると、苦笑いを浮かべながら再度その身体を抱きよせ、綺麗なブロンドヘアーを優しく梳くように撫でていく。
「大丈夫ですよ、凄く可愛いですから……不躾かもですけど、ちょっとだけ…押し倒したいとか思ってしまうほどに可愛いです」
先程は少ししか脳裏を過ぎらなかった夜の記憶が、鮮明になるほど繰り返される。
熱のこもった吐息を交えながら、耳元を擽るように囁きかければ、続く問いに応えるように、彼の唇に人差し指を当てていく。
するっと唇のラインをなぞれば思い出すだろうか?
あの夜に、赤いルージュのお裾分けをした事を。
「後はお化粧だけですから、ツァリさんのお化粧道具を揃えに行きましょうか」
ノーメイクの顔も整えてしまえば、最早死角はない。
クスクスと微笑みながら再び手を引いて連れて行ったのは、化粧品のお店。
カランとドアベルを響かせながら開いた先は、薄っすらと甘い香水の香りが満ちた世界。
色とりどりの絵の具のように、口紅やチークの鮮やかさが目立つが、目元を彩るライナーの暗い色合いもまた、無数に並ぶ光景はあまり目にしたことはないはず。
店員は此方にいらっしゃいませと微笑みかけつつ、質問を重ねる。
お友達をお連れに? と。
「はい、組合の新しい娘です。あまりお化粧とか知らないみたいなので、選んであげようかと」
しれっと行きつけのお店に連れ込んだらしい。
にこやかに言葉を交わすと、彼の様子を確かめつつ店の中を歩き、わかりやすそうな口紅のコーナーで足を止めた。
「可愛いのと艶やかなの、どっちがいいですか?」
格好を活かすような色合いを取るか、それとも相反しつつ背伸びした色香を作る艶やかさを取るか。
彼に問いかけつつ、他にも合わせる化粧品を眺めつつ、彼の少女化を進めようとしていた。
■ツァリエル > 着替える合間にもレナーテの手がわざと自分の敏感な部分を撫でたのはわかっていた。
だが着替えているだけだと言うのに自分だけが興奮して発情してもまた変態と、罵られてしまうかもしれない。
あくまで冷静にと、何度も息を吸って吐いて落ち着こうとする。
だが、レナーテに抱き寄せられる度に体の奥底からじわじわと疼くような熱が湧き出してくる。
最初はそれが恥ずかしさだとか居心地の悪さだとかそういうものだと思っていたが、
ブロンドの髪を梳かれたときにわかってしまった。
彼女に抱いて欲しい、犯してほしいと思っていることに。
彼女の口からからかうように、”押し倒したい”などと言われればぎくりと肩がこわばった。
レナーテの吐息に熱がこもれば自然と自分の吐息も熱くなってくる。
慌てて股の間を、スカートを抑え大事な部分が見えないようにともじもじとした歩き方になるのもつかの間
彼女の人差し指が自分の唇を撫でれば鮮明にあの夜の出来事が思い出され息が詰まった。
「っ、レナさんっ……からかわないで……」
ようやく相手をたしなめるように口から言葉が出てきたが繋いだ手は離さない。
これだけが自分のよすが、とも言えるほど必死の様子で彼女の手を握りしめ先導されるまま化粧品店のドアを潜った。
華やかな香水と化粧品の香りが充満する店内、色とりどりの粉類、女性が好む可愛らしい内装。
生まれてこの方目にしたことがない店内に、物珍しそうに視線を彷徨わせる。
レナーテが店員と話す様子から彼女がここに何度か足を運んでいる事を悟る。
真剣に化粧品を吟味するレナーテの姿を思い描いて、そんな様子も彼女ならきっと似合うだろうと微笑ましく思った。
「えっと……えっと、じゃあ、可愛いの、で……」
話を振られてどう答えたものかたじろぐ。
別にどちらでも構わないのだが、とっさに出た言葉が『可愛いの』。
以前されたような化粧を施してもらえれば、確かに多少は人の視線も気にならなくなるだろうが……。
自信が無さそうに、レナーテが化粧品を選ぶ指先を目で追った。
■レナーテ > 彼から感じる淡い熱は、徐々に身動きの不自然さに交じり始め、股座を隠すような足の運び方に、僅かに口角が上がっていく。
可愛い女の子にありたかった心とは裏腹に、血に交じる獣の本性のように、彼を貪りたくなる。
虐め倒して、繋ぎ止めて狂わせて、奪い尽くしたくなる。
その危なっかしい一面に自分で驚くこともあるが、それを悪だと戒める理性も残っていた。
彼の望む未来に、自分がいてはならないのだからと。
「からかってなんてないですよ?」
窘める言葉にも臆せず、クスクスと微笑みながら本心だと宣う。
カラフルな世界に連れ込むと、彼の瞳も興味に満ちて視線がそこらに向けられていく中、彼の答えに小さく頷く。
可愛いもの、それに応えるように指先が辿ったのは、オレンジ系のルージュ。
彼女自身が使っているピンク系とは少し違い、はっきりとした色合いと黄色が僅かに強い。
彼の手を取ると、手の甲へサンプルの紅を少しだけリップブラシで伸ばして色合いを確かめると、コットンで拭い取り、チークとアイライナーと選んでいく。
「今度からこれに入れて持ち歩くんですよ?」
と、化粧道具一式を収められる小さなポーチも手に取る。
白百合を象った刺繍模様が入った、彼の選んだ可愛いに当てはまるデザインのそれを選べば、満面の笑みも意地悪に感じるかもしれない。
そのまま会計を済ませると、奥を借りますねと一言店員へ告げて、会計傍の扉の方へ。
その先は白い猫脚の椅子と、大きめの三面鏡が置かれた部屋。
所謂パウダールームといったところだろう。
部屋の扉がパタリと閉じると、彼を座らせて早速メイクを開始。
彼の隣から身を乗り出すようにしてルージュを唇へあてていくと、内側に緩く塗っていき、リップブラシで外側へ伸ばすようにしてぼかしていくと、指先でなじませるように軽く何度か叩いていく。
そして頬骨の辺りに僅かに載せたオレンジ系の明るいチークも、褐色肌と合わされば薄っすらとピンクが掛かった様に映える。
「ちょっと目を閉じててくださいね?」
ペンシルタイプのアイライナーを手に取り、瞳の縁にライトブラウンを走らせていけば、ブロンド色の睫毛と溶け込むように目元をはっきりとさせていき、青い瞳はいっそう大きく愛らしく。
普通の女性よりも重ねた化粧の数は少ないが、瞳を開いた先には明らかに少女に変わり果てた彼が映るだろう。
淡くグロスの聞いたリップに、恥じらいの赤を薄っすらと残すような頬、青色と相反してはっきりとしていた睫毛の目元はラインとともに丸く大きく。
その姿を鏡に写しながら、するっと掌を内股に滑らせていけば、悪戯にショーツの上から彼の象徴をなぞっていき、熱を確かめようとする。
■ツァリエル > クスクス笑い、上機嫌なレナーテの様子に少しむくれてしまう。
からかっていようと本心であろうと、ツァリエルにとっては恥ずかしいことこの上ない。
慣れた様子で化粧品の試しをするレナーテに、言われるがまま手の甲を差し出しオレンジの色を乗せられる。
渡された小洒落たポーチを慌てて受け取り、まさか自分が化粧品を持つようになるとは思っておらず
答えに窮してただ胸元にポーチを押し付けて黙ってしまう。
もしもあの殺風景な自室に化粧品なんか保管していたら侍女たちになんて言われてしまうだろうか。
でも、折角レナーテが選んでくれた贈り物なのだから、とも思うと無碍に扱う事もできない。
迷っている間にも会計は済み、レナーテとともに店の奥の一室へ連れ込まれてしまう。
白くライトアップされた三面鏡の部屋と少女が好みそうな猫脚の椅子。
そこに座らせられると、既にレナーテの玩具かお人形のようになってしまった気分で大人しくメイクをされていく。
女の人は、日常的にこんなにも化粧をして変身をして着飾って大変ではないのだろうか。
そんな疑問をよそにレナーテの手際の良さも相まってあっという間にツァリエルから見慣れぬ少女が完成する。
以前とはまた違った色合いの華やかなオレンジ色が唇や頬、瞼の上を彩り
鏡の中から驚いた様子の少女の顔が見つめていた。
「か、わいぃ……」
けしてナルシシズムから発した言葉ではないが、確かに今の自分は少女らしく『可愛かった』。
レナーテがツァリエルの要望通り、可愛く仕立ててくれたせいもあるのだろう。
心まで少女には成り切れていないから、彼女たちの言う『可愛い』とは違うだろうけど。
素直にレナーテの見立と腕前を褒めたくなってしまう。
と、彼女の手指の先がするりとフリルスカートの中へ入ってくる。
あ、と驚く間もなく絹のショーツの上から、既に立ち上がりかけている象徴を触れられ
「んっ……!」
ぴくん、と声が上ずる。
指先で触れられただけだと言うのに、体のドキドキと疼きは止まらなくて。
「や、……レナ、さ……だめっ……折角、可愛くなったのに……」
スカートを抑え、その上から彼女の手を捕まえて押さえようとする。
■レナーテ > 白い肌であれば、赤みの強い色合いが似合うが、彼のような褐色肌であれば、黄色が少し入ると色合い的に馴染む気がすると、先程のテストで確かめたのだろう。
ポーチを抱えながら椅子に座る彼が、おしゃれをし始めて間もない幼子の様に可愛らしく、それに劣情を感じてしまう自身もまた、彼と同じように狂っていくのだろう。
「気に入ってもらえたようで何よりです。ツァリさんはピンクとか赤より、こういう色の方が肌に合うみたいですね」
魅入るように溢れた言葉が、何よりの褒め言葉で、嬉しそうに頬を緩ませながら彼に身体を寄せる。
密着したまま滑り込んでいく掌が彼の股座に重なれば、膨らみかけの肉棒が指に辺り、手を捕まえられたまま、耳元に唇を寄せていった。
「私……耳と尻尾のせいで、長い間閉じ込められたことがあります。奴隷種族だ、肉便器だなんて言われて……来る日も来る日も、暗い部屋の中で、人形にされてました」
ふと、語り始めたのは自身の過去。
僅かに眉をひそめながら苦い思い出を口にするのは、こうして可愛らしくなった彼を見て、今一度想いが蘇る。
ずっと抱えたままにしようと、奥底にしまおうと思っていた本音を語るために。
肉棒の代わりにというように指先が内股をなぞっていきながら、恥じらいの表情を鏡越しに見つめる顔は、艶を知った女の顔へ変わっていく。
「解放された後、今の組合が私を助けてくれました…。私より、もっと可愛くて、綺麗な人がいたんですけど……その人みたいになりたくて、銃もおしゃれも全部覚えました。だから、血生臭いこともすべて、私の一部です」
可愛らしいドレスに施された戦うための装いも全て、自分がなりたい存在に近づけるために覚えた足跡。
同時に穢れは血で深まり、彼が温泉で告げた綺麗の言葉からどれだけ遠いかを物語る。
掌をスカートの中から抜いていくと、後ろへと回っていき、抱きすくめる様に両腕を彼の首元へ絡めていった。
「性奴隷の血が混じってて、犯されきった娘が王様の傍にいたら、王様の迷惑になります。ツァリさんの夢を、私が潰してしまうんです。駄目な王様だとツァリさんが引きずり落とされるところなんて、見たくないです」
穏やかな笑みを浮かべながら瞳を伏せ、前の夜に僅かに突き放した理由を答えていく。
自分以外の奥さん、それを仄めかせたのは、その資格が無いからだと。
それを追い打つように彼の片手を捕まえると、今度は自身の腰へと近づけていき、スカートの中へと滑り込ませていけば、彼の指を自らショーツ越しにクレパスへ押し当てた。
くちゅっと興奮の蜜が重たく響き、ひくりと身体を震わせながら、濡れた瞳が開かれる。
「王様を女の子に変えて、興奮しちゃうような奥さんが王様を幸せになんて出来ませんよ? だから……私がツァリさんの傍にいるのは、王様になる時まで……でも、寂しいから最後にツァリさんの子供を授かって逃げちゃおうって思ってました」
ティルヒアの方へ行けば、彼にかかわらずとも組合の仕事はできるだろう。
そんな未来を考えていた全てを告白した今、彼が従うとは思っていない。
つぅっと涙が、丸いレンズ越しの金色から零れ落ち、頬をゆっくりと滑り落ちていく。
「それでも欲しいなら……ツァリさんを女の子にして、滅茶苦茶にして……全部狂わせてあげます。二度と男の子になれないぐらい、滅茶苦茶に……したいです」
男らしさが皆無といえば失礼かもしれないが、それぐらいに彼からは雄々しさは感じない。
けれど、庇護欲と血に混じった本能を擽るような彼の愛らしさは、深く心の中に食い込んでいた。
トドメを求めるように彼に胸の内を吐き出すと、ぽすっと肩口に顔を埋めて隠してしまう。