2017/10/10 のログ
ご案内:「無法地帯」にミカエラさんが現れました。
■ミカエラ > 「だあああああああ!!!」
あまりみやびではない雄たけびが裏通りに響く。
マフィアたちが仕切るアンタッチャブルな一体。風俗街や裏商品、はたまた
高利貸しや薬の売買も行われている通りだ。そこで大立ち回り
しているのは、一人の仮面の剣士。
風俗系の店に荷物を運びこもうとしていた男たちは大慌てで荷車から離れ、武器を抜き放つ。
それでも動揺は隠せない。
こいつはたしか犯罪者に私刑をして回っている怪人。だがなぜ?
今日の荷物は、ただのアダルト物の映像クリスタル。なんでこんなものを運んでいるだけで襲われる
のか。
紅き旋風は男たちをけん制しながら懐から油を取り出す。
何を隠そうこの荷物の映像クリスタルの中には、少し前に悪党に捕まり、輪姦されたときのあまりにも
みっともない映像が収められているのだった。なんとしても
流通する前に燃やしてしまわなければ。
そして製造所を調べ徹底的に叩く!!
目を吊り上げてミカエラは自尊心のために戦い抜く決意で
■ミカエラ > 思い出すだけでも顔が赤くなる。変な薬を塗られるわ飲まされるわかがされるわ打ち込まれるわ。
薬漬けで理性が吹き飛び、日ごろ言わないようなことまでいいながら腰を振り続けていた。
正気を取り戻してから床の上をのたうち回ったほどだ。
荷物を燃やそうとしていることを男たちは察したらしい。明らかに色めき立ち、そしてこちらが準備に
手間取っていることに気づけば、今が好機とばかりに間合いを詰めようとしてくる。
誰か来てくれ!男たちが大声をあげ、店内のほうもなにやら慌てたような物音が聞こえてくる。
これじゃ私が強盗か何かみたいじゃないか。正義の味方だというのに。歯を食いしばって
屈辱に耐えながら、人夫たちの攻撃をマントを翻し躱す。
もはや引くことはできない。ここでこれを処分できなければ
この映像が本物だというお墨付きを自分でつけたことになってしまう。
用心棒でも出てきたら……それが腕利きであれば洒落にならない。
ご案内:「無法地帯」にウェーバーさんが現れました。
■ミカエラ > やはり、感情に任せた行動はうまくいかない。
普段のように綿密な計画を立てたわけではない。半ば行き当たりばったりの犯行、いや行動。
目撃者も多い、というか野次馬が集まってきた。
恥ずかしい。さすがに目の前の男たちが脛に傷はあるだろうとはいえ少なくとも今はまっとうに荷運びをしていた
だけだろう。さすがに切り捨てるわけにもいかずナックルガードで殴りつける
蹴り上げて転がす。など致命傷にはならないように配慮する。そのせいで泥仕合になって言っているのだが。野次馬たちは見守る、というよりはまるで見世物
デモ見ているかのような気楽さで、老若男女集まってくる。これで万が一捕まろうものなら……っ。
思わず子宮がうずき、まだ薬が残っているんだろうかと慌てて。
そんな性癖は、あまりなかった……はずっ、だ
■ウェーバー > 故郷では貴ばれた身分も、ここでは奴隷階級のそれである。
面倒事を避けて人目を避けようと思えば足が向くのは右を見ても左を見ても真っ当ではない者たちの集う場所だった。
そこならば危険は多いが実入りの多い仕事もあり、うまくいけば裏切った依頼人の有り金を堂々と頂くこともできる。
そんなリスクつきの腐った儲けを得ようとして、道を歩きながら周囲を観察して歩いているところだった。
「……おいおい、なんだありゃ?」
何が潜むかわからない魔境では袖も触れ合わないように避けて人々が行き交うものだが、今日に限っては何か大きな騒ぎが起きているようだった。
官憲が入り込めば、蜘蛛の子を散らすように逃げていくだろう者たちが何か囃し立てて騒ぎの渦中を見物している。
それなら喧嘩とも思えただろうが、その当事者たちの装いは片や闘技場でも扱われる水晶を取り扱う業者、そしてもう片方は、なんとも不思議な恰好をした女であった。
「おいおい、そこのアンタ、たしか悪党を狙うだかしてる奴だろ?そいつら只の業者だぞ、何かと勘違いしてるんじゃねえか?」
相手の行いに特に思うところはないが、変に騒ぎが拡大して官憲を呼び込んでも面倒である。
その体躯に群衆が驚いて道を空ければ、すんなりと争う業者と女の前まで進むことができ、その間に立つようにしてとりあえずとりなすような言で問いかけてみる。
いきなり出てきた姿と言い、業者の肩を持つ立場と言い、用心棒と見られても仕方がないかもしれない。
■ミカエラ > 殺されることはなさそうだとみて取り、行動が大胆になっていく用心棒たち。
そうとわかればとばかりに、人夫と協力していけど利子にしようと必死にとびかかってくる。
こっちだって必死だ
「!? せっ! ……はぁっ、いやこの中に、違法なものが紛れ込んでいるのだっ。処分、しないと!!」
お前たちも観念しなさい!と背負いに投げた男に言葉を吐き捨てるが、いい加減ふらふらしてきた。
「あ、あなたは善意の市民か!?」
ようやく荷車の幌に油をまき終わる。あまり巻きすぎても大事故になりかねないし、戦いながらで難儀した
■ウェーバー > 「ほぅ…って、そうじゃねえ。オレはどっちかというと悪党だがアンタの敵でもない、処分って、お友達の恥ずかしい姿でも取られたか?」
とりなそうと近づいた時にはすでに動いている女が、近くにいた用心棒を投げ飛ばしていく。
その腕前に感嘆するような状況ではないが嘆息を漏らしてしまい、我に返ったところで必死な女を揶揄うように問いかけて。
「…ん、いやいやいや!何してんだお前!?こんなとこで火事なんて起こしたら騎士団がすっ飛んでくるだろうが!」
もつれあう用心棒や女を避けながら観察しているうちに、特徴的な匂いが油のそれであるとわかれば、血相を変えて体格の割に俊敏な動きで駆け出していこうとする。
戦いに夢中になっている用心棒たちと女の間を縫うように駆けて、叶うことならば馬車の御者台に飛び乗ってしまおうとする。
■ミカエラ > 「だ、大体そんな感じだ!!」
自分の、であると訂正するつもりは全くない。相手の言葉に、顔をやや赤らめながら、後ろから羽交い絞めにされて豊かな乳房を
捕まれるも、頭突きで倒してしまって
「!? あっ!!」
相手の行動にあっけにとられるが、何をしようとしているか察して、荷台に飛び移ろうとする。間に合えば
胡椒入りの目つぶしを人夫たちに向けて投げつけるだろう!
■ウェーバー > 「全く、正義の味方様が聞いてあきれるってもんだな…災難だったなアンタ、同情するよ…乗ったな!?出すぞ!」
御者台に縋りつこうとする用心棒を蹴り落としながら、大立周りをしている女も意図を察したらしく馬車に向かってくる。
再び御者台に上ってくる用心棒を、両手の手綱を握ったまま、尻尾で握った短剣の柄で眉間を打って落としていく。
そして荷台に飛び移る女が、用心棒に目つぶしを投げつけているのを横目に、馬の尻を鞭で打ち付けて馬車を出す。
今度こそ蜘蛛の子を散らすように逃げていく群衆を轢かないように手綱を手繰りながら、どうにかその場を脱していこうとする。
「…で、ワケもわからんうちに馬車強盗の共犯になった俺ぐらいには、理由と報酬ぐらいもらいたいもんだな」
馬車をしばらく走らせて、人目のつきにくい入り組んだ道まで来れば、馬車を止めて荷台の方の女へ振り返っていく。
幌から漂う油の匂いに顔を顰めながら、改めて相手の姿を見て警戒は解かないようにしていた。