2017/08/11 のログ
ご案内:「海岸沿い」にノーガルトさんが現れました。
ご案内:「海岸沿い」にシンシアさんが現れました。
ご案内:「海岸沿い」にアンセルさんが現れました。
■ノーガルト > (右腕を抑えながら、ノーガルトは壁にへばりつくように出口へと歩いていた。
体中から血が抜けているのか、ずいぶんと頭がふらふらする。
口の端、頭、そして腕から血を流しているのか…。
だが、意識だけは妙にはっきりしている。
痛みで足が動かなくなる、などということもなさそうだ。
以前のものに比べたら軽症…と、言ってもいいのだろう。
それに、あの口うるさいのもいない…だからこうして、ゆっくりとでも歩けるのだ。)
「……出口まで、後、どれくらいだ…?」
『もう少しですよ、ノーガルトさん。結界もなくなっているので、すぐわかりますよ。』
(無機質で、感情のこもっていない声が頭の中に響く。
ハバキリと話をすることは最近は少しなかったがゆえに、どうしてもこの声は違和感を覚えてしまう。
だが、今のノーガルトにはそれを指摘するだけの余裕はなかった。
意識ははっきりしている、しかしそれはあくまで歩ける程度には、だ。
話ができるほどの余裕は今のところはない。
ノーガルトはゆっくりと、壁を這うように出口へと向かっていく。)
■シンシア > 待ってる間、アンセルと縄梯子を作ってた
ロープだけでは、何かのとき担いで出てくることもできそうにないから
ハシゴを垂らして、途中の岩のとこに杭で固定するのと足場にしてるのと
いない間にできること迎えにいくことの支度も完成したとこ
あれから何度目かの夜を迎え朝になって、それでも出てこない
心配になってアンセルとハシゴを降りて、入口のとこで待ってた
匂いがしたらすぐ教えてもらおうと、
濃い血の匂いと潮風、自分では嗅ぎ分けなんかできないから
何かあれば、アンセルが奥に迎えるようにと
■アンセル > ただ待つだけでは居ても立っても居られずにシンシアと共に考え
以前のように大怪我をしていれば大変と縄梯子を用意して
そのほかにも色々と頭を捻り迎えに、そして戻りやすいようにと準備を整えて
準備を終えれば無事に戻ってくるのを信じてキャンプ地で待ち
何日か経ってもしかしてという予感にシンシアと共に入口へと降りる
潮風の匂いに他の匂いがかき消されてしまう中に鼻を鳴らし
ノーガルトの匂いや押し付けや薬の匂い、そして血の匂いがしないかと
そして何度目かの確認で鼻に触れたのは潮風の中の微かな血の匂い
「シンシア、血の匂いだ」
それを感じれば見上げ直ぐに伝え、向かうかと視線で問いかける
■ノーガルト > (ゆっくりと、ゆっくりと。
もう少し高いところにやってきたら…何と夕日が差し込んでいた。
結界で見えなかったはずの夕日、それを見ればやっと出口か、とノーガルトはつい気を緩めてしまった。
その瞬間、足が元れてその場に倒れこんでしまう。
荒く息をして、体力の消耗が激しいことを物語る。
だが、意識を保てている…まだもう少し動ける。)
「……今度は、ちゃんと……自分の足で、帰らないとな…。」
『あの待っている二人のためですか?本当に貴方はわからない人です。』
(ハバキリの声が響くが、ノーガルトは逸れに苦笑を向けるのみであった。
ゆっくりと立ち上がれば、再び壁に寄りかかる。
足を引きずりながら、ゆっくりと歩いていけば、入り口が見えてくる。
そして、そこにいる二人の影を…見た。
彼等には、きっとまたボロボロになって帰ってきているのが見えるだろう。
出かけた時とは打って変わった、重症の姿だ、だが…。)
「………おいおい、テントで、待ってろよ…。ちゃんと、帰るってった……だろ?」
(あの時と違い、その顔に笑みを浮かべているのが見えるだろう。)
■シンシア > 奥の方で音がする、引きずるような
動いてるのがわかる音
ぞっとしたものの、いろいろ覚悟もきめてただけに
頭の中は冷静でいるつもりだった
手を動かしながら
声は少し早口になり
ランタンをつけてカバンを背負ったまま
入口の明るいとこで中のものを広げる
「アンセル、ノルのとこいって一緒に戻ってきて?」
奥に迎えにいきたいけど
暗くて処置としてもできないかもしれない
少しは外の明かりもある入口のとこに
カバンの中からしきものを広げ、持ってきた薬液の瓶を並べながら
どんな傷かわからないけど
ここまで届く声だから、前よりはマシはなずで
■アンセル > 匂いの次に分かるのは引きずるような音
それが近づけば血の匂いも近づき、それが待ち人なのだと感じ取り
また大怪我をしたなと心配で仕方なく
アレだけ色々と押し付けて尚の怪我にそれだけ大変だったのかと驚きを隠せずに
ランタンを付け迎える準備をするシンシアを見れば狼の姿から人の姿へと変わる
「任せろ、直ぐに連れてくる。シンシアは治療の準備を頼む」
おそらく危険はないだろうが二人で行き何かあれば3人とも大変な事になる
だからシンシアには待ってもらい自分が迎えに行こうと
それに以前とは違いここまで自力で戻ったのならばあの時よりはましだと信じて
薬の瓶を並べるシンシアに頷けば洞窟へと足を踏み入れ、匂いを頼りにノーガルトを迎えに足を進める
■ノーガルト > (洞窟自体は一本道だ、入り口に近いところですぐに目的の人物は見つかるだろう。
確かに血塗れ、だがあの時よりはましにも見える。
怪我をしていることには変わりはないが、其れでもしっかりとアンセルを見据えて、笑みすら浮かべていた。)
「……アンセル…。」
(人間の姿だが、確かに見間違えるはずもない。
最愛の家族のうちの一人、それが人間の姿でやってくる。
迎えに来てくれたのだろう、そう思うとなんだか少しうれしい。
待っているだけでもよかったのに、とつぶやきながら。)
「すまん…肩を貸してくれ。ちょっと、足が…動かなくなってきてな…。」
(その要望は、かなえられるだろうか。
寄りかかっている壁からアンセルに移れば、そのまましっかりと歩きながら、シンシアのもとへ向かうだろう。)
■シンシア > 大柄なノルを自分では支えきれないから
同じ男性のアンセルにお願いして連れてきてもらう
暗い中になんだか影が動いてるし、音も近い
そのまま、待ち構えるように
アンセルの姿も見えれば
「ここに…」
小さい敷物だけど
地面の砂利や小石が傷口に入り込むことは防げるはず
壁にもたれてもらうよう、足は伸ばしてほしいけど
傷の状態もわからない、そのまま目の前までノルがきたら
手も足も血だらけだろうけど
その上から、軽くだけ手で押さえてみる
痛みがあるなら神経も繋がってるし手足は無事なはず
持ってきた大量の消毒液をとりあえずは傷口に流しかけながら
「…他に痛いとこ、ある?」
もし体の内蔵のほうまで傷が深いようなとこがあるかもしれない
目に見えてないとこの痛みがないかと聞いていく
■アンセル > 洞窟の一本道を少し進めば目的の人物、ノーガルトを発見できほっとし
血塗れではあるが自らの足で立っているのを見れば以前よりはマシなのだろうと見る
「みなまで話すな。今は黙っていろ、傷に響くぞ」
肩を貸してくれと言われれば壁から離すように肩を貸してノーガルトを支え
負担を掛けないようにと揺らさないように気を付けて入口、シンシアの待つところにまで
そうして入口に戻ればシンシアに言われた場所、そこに敷かれた敷物の上に静かにノーガルトを横たえて
傷の具合は判らないが血の匂いはひどく、シンシアは触れて確認する間に足元から消毒液を傷がある乏しき場所に全く遠慮も手加減もなくかけていく
「シンシア、ノーガルトは大丈夫そうか?」
こういう治療は全く専門外なので聞くしかなく
その間も消毒液を掛け血を流し、衣服を割いて傷を露わにすれば薬草を押し付けて包帯を巻いていく
■ノーガルト > 「……シンシア……帰ってきたぞ。」
(ちゃんと約束通りに、帰ってこられた。
もちろん命の危険なんていくらでもあったし、怪我を見れば相当なこともわかるだろう。
洞窟の入り口は若干狭い、だが横になるくらいならば十分広さはある。
ゆっくりと、ノーガルトはその巨体を横たえた。
シンシアが触れる場所、傷は切り傷や刀傷というよりも、刺し傷が一番適切だろう。
体のあちこちに、貫かれたような跡がある。
そこを触れれば、若干固まった血がシンシアの手にあるだろう。
そんな傷に、装束液をじかにかけられたら。)
「いだだだだっ!?し、シンシア…っ!痛い、痛いぞ!?」
(しみるのは当然のことだろう。
だが、これだけ声を張り上げられるのだ、以前のように命の危険ははない。
ほかにいたいところがあるかと聞かれても…消毒液の痛みでそれどころではなかった。)
■シンシア > 「痛いのは、ちゃんと動くってことだから
我慢してっ、男でしょ」
痛みを訴えるのに安心する、傷が多くても神経が通ってるから
手も足も元通りになることがわかったし
傷口を洗うように消毒液は遠慮なく
真水でもできるけど…。消毒のほうが洗えるし消毒になるしと節約のつもり
「ちゃんと、帰ってこないと、許さなかったんだからねっ」
帰ってきたからこそ言えること
口調は少し怒り気味だけど安心もしてる
口も十分きけるし、前回に比べると…まだマシなのだろう
「アンセル、そこのカバンにお水あるから、ノルに飲ませてあげて?」
腕も傷だらけだから、アンセルに水をお願いし
足元からすり潰してる薬草の化膿止めや、殺菌にきくのを塗りつけては包帯を巻いたり
ノルの顔を見ることなく目の前の傷だけを早く応急処置をするように急いでて
■アンセル > シンシアに戻った宣言をするノーガルトを見てちゃんと意識はあると見て安心
痛みを訴えるのをシンシアが一括しているのを見れば不謹慎だと判っても笑みが浮かび
やはり家族ではシンシアが一番強いと実感してしまう
後はシンシアと同じように消毒液を傷にかけては薬草を擦り付けたりして
「水だな、わかった。ノーガルト、飲めるか?」
シンシアの言葉に消毒の手を止めて鞄から水を取り出し
飲めるかと問いかけて口元へ水袋を持っていく
■ノーガルト > 「お、お前なぁっ……!?こっちは命からがら、トリシューラと契約して…いだだっ!?」
(もちろん元気ではある、だがそれはあくまで表面上のこと。
やっぱり体力は消耗しているし、怪我だって決して軽傷という訳ではない。
綺麗なタオルはすぐに真っ赤になってしまうし、服の下はやはり包帯を巻かれる前まではかなり傷がある。
貫通しているものもあるし、もし手当てが間に合わなければ危なかったかもしれない。
だが、ノーガルト自身はそこまで意識がもうろうしているという訳ではなかった。
ただ―――。)
「…………ああ。」
(叫んだらめまいがしたのか、軽く頭を押さえながらアンセルより水を受け取る。
傷はともかく、何より血が足りていないのだ。
貧血状態で叫んだものだから…当然めまいだってする。)
■シンシア > 「…大人しくしてて」
専門の知識があるわけでもない、できることは応急処置くらい
足元が終われば、腕にも同じように消毒と止血と簡易な薬草の薬を
「これ終わったら、上、のぼって帰るからね」
ノルの顔をみれば泣いてしまいそうかもしれない
怖くなるかもしれない、自分がするべきことをするために
見れないでいたから
水を飲み終わる頃には、応急処置も終わってるし
使い切った空き瓶をカバンにつめて
「アンセル、少し、しんどいかもだけど
ノル背負ってあがれるかな」
上にさえ登れれば、狼の姿で背負えるけど
人の姿だから少し負担になるかもしれないとアンセルにも心配しながら
■アンセル > 「ノーガルト、文句は聞かんぞ。心配をかけた罰だ」
契約は大変だったかもしれないがこちらも無事に戻ってと心配をしていた
なので彼の文句は聞かないと言い切るオオカミであって
ある程度治療も終え、めまいをした様子ではあるが水を飲めるのなら大丈夫だろうと
「大丈夫だ、ノーガルトと剣を背負って上るなら問題ない
ただ……リュックは任せるぞ?」
ノーガルトを背負うとリュックが背負えない、だから頼むとシンシアを見て
新しいリュックは買ってもらった大事なもの、それは置いていきたくないと
■ノーガルト > 「よ、容赦ないな…おまえら。こっちは、けが人なんだぞ…。」
(もう少し優しくしてくれてもいいじゃないか、そのように文句を垂れる。
文句は聞かないと言われても、やはり文句を言いたくなってしまうのだ。
それに、ちゃんと帰ってくると約束しているのだから…その約束を守らないといけない。
なのにこの仕打ちとは…と、少しだけノーガルトは拗ねていた。)
「…ダイラスの宿は、もう、引き払ってきたのか?」
(アンセルに背負われながら、ノーガルトは尋ねた。
体中に包帯を巻かれながらも、以前と違うところは息が荒く、若干貧血気味ながらも。
意識がはっきりとしていて、しっかりと呂律も回っている。
しかも、こんなものまで用意していたのかと。
自分が下りてきたロープのほかに、縄梯子までこさえられている。
二人がここに降りてこられたのはこれか…と。)
『本当に準備のいいことですね。貴方並に馬鹿なんじゃないですか、この二人。』
「ハバキリ……、もう少し言葉を選んでも、いいんじゃないのか・…」
(非常に痛烈な、ハバキリのセルフにようやく突っ込みを入れる余裕も出てくる。
傷は痛むが、消毒されれば治りも早くなるだろう。)
■シンシア > 「わかってる、アンセルのカバンは持っていくから」
背中にリュックを自分のカバンは肩にかけて
気になるから
アンセルがノルを背負うと…
ノルの腰のとこにグルグル縄を結びつけ
その先は自分が持って先にハシゴをあがる
「まだ…宿はそのまま、離れの建物だし都合いいでしょ
でも延長払ってきたから、せめてノルが動けるようになってからかえろ?」
先に上まで登れば、ロープの端っこを持ったまま
後ろからくる2人を覗き込んで待って
■アンセル > 「家族には情け容赦なくだ。それだけ戻ってくれたことが嬉しいぞ」
容赦はないが大怪我をしてはいるが無事に戻ってくれて嬉しいと素直に告げ
オオカミの場合厳しいというよりはこれが精いっぱいの優しさなのだが…
「済まないが頼む」
ノーガルトを背負えばシンシアが腰に縄を巻くのを見て。
先に昇る姿を見上げて縄が伸び切る前に梯子に手をかけて登り始める
一瞬だけ背負ったノーガルトを見て、準備がいいだろう?と言う様に視線を向ければその後はゆっくり揺らさないように気を付けて梯子を上り
「宿はそのままなのか?シンシアは準備がいいな」
てっきりもうないと思っていただけに驚き
落ちないようにと気を付けて…覗いているシンシアに大丈夫と頷けば梯子を上りきる
■ノーガルト > 「…………フフッ。」
(アンセルの顔に、ついつい笑みがこぼれてしまう。
何を言いたいのかがわかってしまうだけに、その顔が少しおかしくて。
こんな大きな男が背負われているというのは、なかなかにシュールな光景だろう。
頂上までやってきたら、ようやく一息つける。
あの薄暗い洞窟の中だ…やはり息が詰まってしまう。
ノーガルトはおもむろに穿いていたブーツを脱ぐ。
そして、それを海の方へと放り投げてしまったのだ。)
「……これで、よし。」
(何か、納得したようにノーガルトは頷いた。
まだテントは片づけられていないだろうか、其れならばその片づけを…おそらく見守ることになるだろう。
この二人のことだ、きっと手伝おうとすれば全力で止めにかかると予測できる。
なので、おとなしくノーガルトは木の幹にもたれかかり、座りながら。
彼らが片づけを終わらせるのを待つことになるだろう。)
■シンシア > 「…大丈夫?」
後ろから上がってくる2人を待ってる
なんだか靴を捨てたのが見えたけど
不思議そうに…困るのにとか、想いながら
「もう少しまっててね」
片付けもほとんど済ませてたから、あとは簡単なもの
「アンセル、宿にもどったらお医者さんつれてきてね」
アンセルには頼みごとばかりで悪い気がする
近づいて頭を撫でてあげながら
■アンセル > 「何かおかしい事があったか?」
自分が原因なのだがノーガルトの笑っている理由が頭に浮かばずに首を傾げ
多少危なげではあるが梯子を上り切れば一息吐き
「大丈夫だ、無事に戻れたぞ」
シンシアにそう告げてノーガルトを下ろせば何故か靴を捨てるのが見えて
無事に帰った祈りみたいなのもだろうと気にしなくして
「ノーガルト、すまんが少し待っていてくれ」
木の幹に凭れ掛かる姿を見て声をかけ、ほとんど片付けの終わっている最後の手伝いに向かい
「わかった、医者のいる場所は覚えている
戻ったらすぐに呼んでくる」
こういう事は苦にならず、むしろ任されて誇らしいと頷き
撫でられると嬉しそうに尻尾を揺らす
■ノーガルト > 「……ゴキブリをなん十匹も踏みつぶした靴は…もういらない。」
(この時のノーガルトの顔は、きっと何の感情も浮かんでいなかっただろう。
長い間誰も踏み入らなかった洞窟だ、きっと蟲のパラダイスになり果てていたのだろう。
そこに踏み入ったノーガルトが最初に踏みしめたのは…黒光りするあの虫の大群であった。
のちに、ノーガルトはこう語っている。
「まるで、程よく硬いクッキーを何十枚も踏みつぶしたような感触だった」と。)
「…ああ、ゆっくりしてくれていい。あとは帰るだけ…なんだからな。」
(まだ、契約した手でトリシューラの声を聴けてはいない。
しかし、その能力はすでに把握している。
『抵抗力』…それがトリシューラの能力だった。
魅了、毒…ありとあらゆる悪影響からの抵抗力を底上げする、防御系の能力。
そして、この能力の最大の特徴は…ほかの能力と併用できる、ということだった。)
■シンシア > 「…やだ……」
ゴキブリと聞けば嫌そうに顔をしかめる
野営の場所を片付ければ、抱えてるカバンにつめて
また大きくなったものを抱えて
「でも元気そうでよかった、前は意識なくしてたものね」
やっと一息ついて、アンセルを撫でたあと
ノルの指を軽く握って、少しだけ笑いかけながら
「かえろ、お医者さんみてもらって、栄養つけないとね」
■アンセル > 「なぜ下で捨ててこなかった?」
特に虫ぐらいでは何も思いはしない
しかしシンシアが嫌がるのならばなぜ捨てないと非難の眼を向ける
後に語られたことを聞けば珍しく本気で殴りかかるであろう内容で…
「これだけ元気なら大丈夫だな。片づけたら街に戻ろう」
意識があるのならば以前よりは急がない
そう思いゴミも残さないという様に片付け
「そうだな。医者に診てもらい早く治さねばな」
その通りだと頷いて
■ノーガルト > 「捨てる前に、お前たちが手当てを始めたからだ…。」
(本当は、上で待っているならばそのまま捨ててから戻るつもりだった。
其れならばいくらでも言い訳できたし、見つかることもなかった。
まあ、さっさと捨ててしまえたので…とりあえずは良しとしておこう。)
「また以前のように、寝たきり生活は御免だからな…。後、シンシア。帰ったらちゃんと約束は守ってもらうぞ?」
(山ほどの酒と、ローストビーフ。
トリシューラを回収する以前、シンシアと約束したこと。
また、シンシアの旨い飯が食えると思うと、やはりうれしいものだ。
今までは待っている人間なんかいなかった、怪我をしても一人だっただけに。)
「できるだけ、やさしい医者にしてくれよ…?また禁酒生活など言い渡されたらたまらん。」
■シンシア > 「お酒は…だめ、お肉はいいけど」
傷を見てればわかる、応急処置した包帯の上でも血がにじんできてる
それだけ出血が全身からあるのに
お酒など飲ませたら、血流がよくなり、塞ぎきれてない傷口から
血が吹き出てしまうかもしれないから
お医者さんに聞くまでもなく自分がダメだしをする
野営が片付けば狼になったアンセルにもういちど、ノルを背負ってもらい
頭を撫でながら
「せめて普通に歩いて、家に帰るまでは我慢、ね?」
血を補う料理はもう頭にいくつも浮かんでるけど
お酒だけは、せめて2・3日くらい我慢を、と伝えアンセルと並んで歩きだそうと
■アンセル > 「言い訳は聞かん。後酒はダメだ。その分肉を食え」
心配で真っ先に治療をしたのを棚に上げて首を振り
シンシアを真似る様に酒はダメと言い切る
酒を飲めば酔って食べなくなる、そういう考えで駄目ともう一度口にして
その分怪我を治すために肉を食べさせようと決めて狩りもしなければと一人考えて
もっともノーガルトの傷の具合と話を聞くのはシンシアに任せる事になり
野営の後を片付ければ今度はオオカミの姿でノーガルトを背に背負う
「帰ったら存分にだ、いくぞ」
先ずは治療、それが優先というように告げれば足を進め
並んで歩くシンシアに速度を合わせ、ノーガルトに痛みを与えないよういゆっくりと歩いていく
■ノーガルト > 「ちぃっ……、やっぱりか…。」
(やっぱりというか、禁酒を言い渡されてしまった。
怪我をしているのだからそれは致し方のないことなのは理解している。
だが、栄養源が絶たれてしまうと、どうしても禁断症状が出てしまいそうになるのだ。
だが、以前のような大けがという訳じゃない。
きっと禁酒を言い渡されても、すぐに解除されるだろう。
そうなったら好きなだけ、家にある物全部飲みつくしてやる。
いや、いっそのこと赤い猛牛亭の酒をいくらでもかっ食らってやろうか。
生きているからこそ考えられること、アンセルの背中で揺られながらそんなことを想う。)
「……ああ、帰ろう。」
(その一言の後、少し疲れてしまったと。
アンセルの背中で眠りこけている、ノーガルトの姿があるだろう。)