2017/07/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」にナナさんが現れました。
ナナ > 「すみませんー」

(深夜、貧民地区の通りを歩いてこの時間でも空いている店を探す少女。買い物こそ、ごく最近出来るようになったのだけど、どこの店が開いてるかくらいは把握しているのでその足取りに迷いはない。案の定まだやっている屋台の店主へと声をかけて)

「あの…この瓶と同じものを売って欲しいんですけど。ありますか?」

(勉強はしているものの、まだ字を読むには至らず。買い物は記憶力だより…なのだが、丁度家主がいない時に切れてしまった調味料を買うため、空瓶を抱えて店にきていた。店主なら文字も読めるだろうという期待を込めて、マヨネーズと書かれたラベルが張られた瓶を差し出す)

ジード > 「おや、いらっしゃい。どうかしたかい?」

のんびりとした時間を過ごしていた所に聞こえた声に合わせてやってきた少女に向けて視線を向ける。
いかにもお使いと言った風体の少女に驚いて瓶の中を改めてから頷いた。

「ああ、勿論あるよ。それ一つだけでいいのかな?
 こんな時間にお使いは偉いけど危ないよお嬢ちゃん。最近は人が少ないからいいけどね」

若干心配そうに周辺に気をやってみるが気配らしい気配は特にない。
ホッとはしながら少女の注文を満たすべく香辛料を探し始め。

ナナ > 「はい、一つくださいなー」

(ちゃんとお金を払って物が買える。その事にわくわくを隠し切れない。子供ではあるが、この年代なら家の手伝いに慣れていてもおかしくないのに、輝くような笑顔は初めてお使いする幼女を彷彿とさせて、ちぐはぐな印象をあたえるだろうか)

「そういえば、なんだか少ないかも…いつもなら、夜のお店に行く人とか…スリの子たちもいるよね?」

(トロ臭い性格なので、自分はスリをする側ではなくスられる方だけど、昔いた孤児院の子供はその多くがスリだったし、だから事情も把握している。どっか美味しい場所があるのかな?と首を傾げつつも、ポケットから財布を取り出そうと)

ジード > 「じゃあ一つだね。少しだけ待ってよ、っと」

何かそんなに楽しみにする要素があったかな?と自分の商品を見返してみるけども、
さして少女の興味を引くものがあるともあまり思えない。頭の上にはてなマークをくっつけたまま注文の品を探し当て。

「今日は――というかここ暫くずっとお祭りだからね。
 王城の方に蜂てみた?大騒ぎになってるよ。せっかくだし君も言ってみるといいんじゃないかな。はい、どーぞ」

少女の注文道理の香辛料を一つ目の前において隣に飴の入った瓶詰めを一つ置く。

ナナ > (品物を用意して貰っている間も、落ち着かない様子で周囲を見回す。香辛料は、少なくとも日々のパンにも事欠いていた少女にとっては珍しく、世話しなく頭を動かして棚を見上げる。字は、やっぱり読めないのだけど)

「お祭り?稼ぎ時なの?えっと…お城は苦手でいった事ないけど…兵士とか、追いかけてくるから…」

(兵士だけでなく、貴族だって恐怖の対象。今はメイド見習いをやっているけど、孤児だった自分が拾われてまだ1か月も過ぎていない。価値観を変えるには短すぎる時間だろう)

「ありがとー。お財布…む…ぅ…ふぎぎぎっ」

(丁度エプロンのポケットにピッタリサイズの財布。中身がそれなりに入っていることもあり、引っ張ろうとしてもなかなか出てこない。しばらく格闘した結果ようやく取り出して、そのまま店主へと差し出した)

「おにーさん、私計算できないから、ここからお金取ってください」

(計算も出来ず、字も読めないのでこういう手段で代金を払う。銅貨や銀貨はたくさん入っているので足りない事はないだろうけれど、逆を言えばどれだけ取るかは店主次第とも言える)

ジード > 「それほど珍しいかい?確かに更新料はそこそこ嗜好品ではあるけど」

間違いようもなく香辛料はそれなりに高い物だ。
買い求める人間というのもある程度タイプが決まっているのも無理なからぬこと。
だが行儀見習と言った風貌の少女にしてはそんなに珍しくもないだろうと思いながらも財布をさしだされ。

「読み書きと計算くらいはできたほうがいいけど、なるほど。
 今度お世話になってる所の人に教えてもらうといいよ?」

あまり良い教育をされては居なかったのだろうと少女の行動に思い至って財布を預かる。
しっかり定価を抜き取ってから少女に注文の品と雨の瓶を包んで手渡し。

「はい、どうぞ。この辺の家にお世話になってるのかい?」

ナナ > 「一人で買い物は初めて」

(褒めて!と主張するような笑顔を向ける。買い物はほぼ家主任せだ。なにせ非力でスリにも狙われやすい少女だから、下手にお使いを頼むと財布ごと無くして戻る可能性が高い)

「勉強は苦手だけど…がんばってる。覚えるのって疲れるね。
 ありがとーおにーさん」

(財布を受け取って商品を受け取ろうとして、ふと飴の瓶に視線が向く。瓶と店主交互に視線を向けて、貰っていいの?と問いかけた)

「えっとね、ここから左に曲がった先にある、青い屋根の家だよー」

(貧民地区では平凡な…でも、がたは来ていない家だ。持ち主は男で冒険者らしいという噂。
何故噂かといえば、そこは家主にとっては拠点のひとつに過ぎず、頻繁に出入りする場所ではないから、近所の人間でもあまり家主を見かけないからという事情がある)

ジード > 「それはなんというか…家の人は大丈夫だったのかな。偉かったね」

小さな子にするように頭をなでつけるべく手を伸ばしながらも少し不安を覚える。
少女のあまりの無防備さにこのまま返してもろくでもない事になる気がしてしまうのは無理なからぬことだろう。

「勿論。その代わり家の人には内緒にね。…それじゃあそうだね。
 そろそろ店じまいのつもりだったから良ければ送っていこうか。こんな時間に一人送り返すのも心配だ」

立ち上がって荷物から杖を取り出して露天を小突くと淡い光が溢れ広げられていた露天が大きな鞄に姿を変える。
片手で鞄を手に取り杖を鞄の端に固定して少女に向かって手を伸ばす。

ナナ > 「えへへー。家の管理がお仕事って言われたから、無くなってた香辛料を買うのも、私のお仕事」

(確かにこれも家の管理の範疇である。頭を撫でられて満足そうな少女は、能力を疑問視されていることに気づいていない)

「ん、部屋に隠しとくね。ありがとーおにーさん。
 家は近いから、大丈夫…ふぉお?!なにそれ?魔法?おにーさんも冒険者?」

(普通の屋台かと思いきや、鞄になってしまった。目の前の光景に大興奮しながら質問攻め。なにしろ、魔法なんて縁遠いものだから…家主は冒険者らしく、色々な魔法の道具を持っているのだけど。
ともあれ、差し出された手は素直に握って家まで歩いていこうか。5分も経たずについてしまう場所だけれど)

ジード > 「そりゃ偉い。自分でちゃんとできるようになるのは大事だな。
 でもどうせなら護衛の手段くらいは身につけたほうがいいかもね。この街そういうの得意な人多いでしょ。
 魔法は魔法だけど少し特殊な魔法だね。あんまりこの町で知ってる人はいないんじゃないかな。」

鞄の中から帽子を取り出してかぶりながら少女の手を引きその場を後にしていく。
質問づめを律儀に一つ一つ道中答えていきながら少女を家まで送り届ければ挨拶一つしてそのまま路地に消えていく。
文字通り霞のように消えていく姿は何かの魔法の産物なのか少女の目の前から男の姿をあっという間に消し去っていった。

ナナ > 「護衛…」

(そういわれるとしょぼんとする。トロ臭いのは十分承知。魔法の適正は調べてないから分からないけれど、まずは普通の字をおぼえるのが先というありさまでは、先は長そうだ)

「そう?ん、ここがおうち。おにーさんありがとー」

(家まで送り届けて貰って手を振ろうとしたときには、既にその姿はない。あれ?と首を傾げながらも家に入っていくことに)

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」からナナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」からジードさんが去りました。