2017/05/10 のログ
メンシス > 一瞬、周囲を眩しく照らす閃光が発生したかと思えば、遅れて遠方からやって来る轟音。
雷が落ちるほどの大雨なのかと閃光がした方向を見据える。
閃光と轟音の時間差を考えれば、少し呆れた表情をする。

「せめてここに落ちて来てくれりゃあなぁ…」

溜息交じりに雨音に掻き消されそうな程の小声でそう呟く。
雷が落ちてくれさえすれば、それを吸収して一気に王都へ帰れる。
しかし、雷が人に直撃するなんて生身の人がドラゴンに勝利するより低いだろう。

今は大樹の下に居るから多少なりとも確率は高くなっているが…
そもそも近場に雷が落ちない。
どうなっているのだ。

メンシス > 「……」

頭を抱え、苦い顔をする。
遂に彼の元に雷が落ちることなく、落雷が止んでしまった。
いや、まぁ、元々確率は低いのだから、当たらないのが自然なのだが。

しかし、未だに大雨は止む気配はなく降り注いでいる。
このまま帰ろうとすれば濡れることは必須。かと言って止むのを待とうとすればいつまで掛かるかわからない。
苦渋の選択。大きな溜息を吐けば、前者を選択し、歩き出す。

「あーあ、濡れたくねぇなァ…」

そうぼやきつつも身を縮めて大樹の陰から出てくる。
瞬間に彼の髪、顔面、衣服が雨で水浸しになり、大きな水たまりに足を踏み入れる。
革靴の中に一気に水が浸入し、内心「ぐわーっ!」と変な悲鳴を挙げる。

そのまま水浸しになりながらも何とか王都の借りている宿へと戻っていった。
次回、雲行きが怪しいときは絶対雨具を持っていくと決意して。

ご案内:「メグ・メール(喜びヶ原) 自然地帯」からメンシスさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡、その一階層」にムールムールさんが現れました。
ムールムール > (タコの姿をした魔物は憔悴していた。呪文を唱えて避難したとはいえ、力の回復には時間もかかる。それを得るためには獲物を探すのが望ましいが、餌を自分から奪いに行くのではなく、罠として待ち構えて、やってきたものを美味しくいただくのが流儀である。効率からいえば甚だ非効率ではあるが、脳みそを吸い取り、知性を得続けた魔物の中に芽生えた矜持と呼べるものかも知れない。)

………
(回廊の中は呪いで満ちているが、魔物がその影響を受けることはない。忠実な欲望の主人と銘打たれた回廊で罠のように魔力の感知する糸を巡らせて、後は獲物がやってくるまで、ただただぼんやりと歩き、その時を待ち構えていた)

ムールムール > ………
(探索の糸を伸ばしてみても、かかる気配がない。しばらくの間回廊をただ繰り返し歩き続けてはみたが、ここでは獲物を待ち受けていても目当てのものにはありつけそうにはない。では仕方ないとあきらめたのか、回廊を離れて、また新たな獲物を求めてタコの頭が揺れ動く。ひた、ひたと足音をさせて遺跡の闇へと潜っていった)

ご案内:「無名遺跡、その一階層」からムールムールさんが去りました。