2017/05/06 のログ
■スコル > 「孤児院にいたときも、入りこんできた野犬を追っ払うのに長い棒を使ってましたから、こっちに近づいてくる前に追い払うなら長いものの方がいいかなって思ったんですけど、当たってて良かったです。はい!院長先生も危ないから人に向けたら駄目だよって言ってたので大丈夫です!」
(稀だけど孤児院に犬が入りこんでくることがあって、貧民地区で食べ物の匂いがするとどこからともなくやってくるその犬を追い払うのに長い棒を振り回すこともあって。ただ、院長先生は危ないから決して人に向けないように、と言っていたのを思い出して素直に頷く)
「えっ!?お姉さん、教えてくれるんですか?ありがとうございますっ!!あ、でも、僕…お返し出来るようなものが何もなくって…」
(教えても、そう言われると嬉しそうに瞳を輝かせて上目遣いで相手を見つめて。尻尾があったなら勢いよくぱたぱたと振られていただろうか。ただ、教えて貰ってもそのお礼をしたくても持ち合わせも何もなくて、そのことに気付くとまたしゅん、としてしまう)
■エナーシア > いや、こういう仕事だと危ない物だからこそ人に向ける意味もあるんだが。
しかし驚くほど真っ直ぐ育っているようだな。本当に冒険者なんかになって大丈夫か。
「いいさそんなもの。後で体で返してもらえばいい」
何も財産などないのはそれこそ見れば分かる。
粗末な自作の武器を持ち歩くような子供に大した見返りは望んでいない。
こういう場合、何か礼をするなら体で返すというのが定番だろうしそれで後で払ってもらえばいい。
「少し場所を変えるか。ここで暴れたら迷惑だからな」
そう大した事はしないが、いくらなんでもこんなところで訓練を始めたら迷惑だからな。
適当に広くて人の少ない場所に移動するか。
■スコル > 「身体で…はい!料理でもお掃除でも洗濯でも、僕に出来ることだったら何でもします!ありがとうございます、お姉さん!」
(身体で、と言われて元気よく自分の得意分野を並べて勢いよく頭を下げる。孤児院でいつも自分がしていた家事なら、幾らでも恩を返すことが出来ると嬉しそうに。自分が言っていることがじつのところ危なっかしいことなのを理解しておらず、孤児院という狭い世界で生きてきた弊害がこんなところにも出ていて)
「わ、今から教えてくれるんですか?ありがとうございます!はい、それじゃあ、ついていきますね!よろしくお願いします!!」
(ぺこぺこと頭を下げてお礼を言いながら、大通りで長い棒を振り回したら確かに周りの人の迷惑になるなって気付いて。お姉さんについていこうと後ろから追いかけていく)
■エナーシア > 無謀な少年を止めるつもりだったのに、どうしてこうなったんだ?
とはいえ放っておくのは余りにも危なっかしい。
とりあえず場所を変えるべく歩きだす。
「エナーシアだ。エナでいい」
振り返りもせず素っ気なく名乗る。
いつまでもお姉さんや少年では不便だしな。
お、適当な広場があるな。訓練はあそこでしよう。
■スコル > (歩きだすお姉さんの後をちょこちょこと、子犬のように付いて歩いて。最初、言われた言葉にきょとん、として。それから嬉しそうに瞳を輝かせては頷いて)
「はい、エナお姉さん!僕はスコルです、宜しくお願いします!!あ、ここでするんですか?確かにほとんと人もいないし、丁度いいですね!」
(こちらを振り返っていないお姉さんにぺこっと頭を下げて自分も自己紹介をして。広場の方に向かうお姉さんについていき、教えて貰えることにわくわくしながら少し急ぎ足で広場に行く)
■エナーシア > 広い場所に出るとスコルから少し距離をとり、荷物も置かず向かい合う。
「ではスコル。構えろ」
ぶっきらぼうに言い放つ私はといえば、自然体でその場に立っているだけだ。
「一応今どの程度出来るか見てやる。好きな武器を使っていいから、遠慮なく来い」
これで何かしら才能が見いだせればいいのだが、過度な期待はしないでおこう。
打ちのめされるのも大事な経験だしな。
■スコル > (広い場所にでて、急に構えるように言われて最初は剣を取ろうとしたけど、さっき槍があるのはいい事だ、と言われたのを思い出して慌てて背中に背負った槍の方を縄を解いて背中から下ろして)
「そ、それじゃあ、こっちの方で…えっと、来い…って言うと、エナお姉さんに攻撃しろってこと、ですか?」
(槍を持って、お姉さんの方を向いて。削って尖らせた方を向けながら、今まで人に向かって振るったことがなくて、どうすればいいのか戸惑って)
「あ、危なくないですか?もし当たったりして怪我とかさせちゃったりしたら…」
(へっぽこな構えで両手で持っていても少し重たいせいでプルプルと震えて、まず間違いなく当たるはずもないのに、もし当ててしまったら、そう思うと踏ん切りがつかず、ただ木槍を持って立っているだけになってしまう)
■エナーシア > 「当てられるつもりなのか?」
薄く笑って軽く挑発。
まあ素人がいきなり攻撃しろと言われても難しいだろう。
しかし無闇に武器を振り回すのは問題だが、いざという時思い切った攻撃が出来ないのでは意味がない。
その辺りの切り替えも教えていかないとな。
「心配するな。お前の攻撃など仮に当たったところで大した事はない。それよりも、自分の怪我の心配だけしておけ」
積極的に反撃するつもりもないが、手元が狂ったり転んだりで自滅する事は有り得るのだ。
こちらからの攻撃なら加減は出来るが、自滅は気をつけてもらうしかないからな。
■スコル > 「えっ!?そ、それは…ええと、ごめんなさい。生意気なことを言いました。そ、それじゃあ…いき、ますよ?」
(当てられるつもりか、と笑うお姉さんに自分のような非力な子供が冒険者のお姉さんに当てられる筈もなく、寧ろ自分の物言いは相手のプライドを傷つける言葉だと気づいて謝って。改めて少し木槍を持ちなおして構え直す)
「はい!あんまり乱暴にしないで下さい、ね…い、いきますっ!!えいっ!!」
(自分の怪我、と言われてしまうと怯む心が産まれてしまうけれど、思い切って真っ直ぐ木槍を突き出して。ただ、その瞬間にぎゅっと目を瞑ってしまっているので木槍の穂先は、躱す必要もないほど見当違いの方向に突き出されてしまう)
■エナーシア > ……これは酷い。
いやそれ程大した事はないだろうとは思っていたが、これなら野犬の方がまだ脅威なんじゃないか。
まあ犬は結構強いし素人と比べてやるのも酷か。
しかしこれ、踏みつけたら折れそうだな。
そういえば折るの好きだよなあ私。武器破壊。
手足も折れれば手っ取り早く無力化出来るし。
大型の魔物とかにはあんまり有効な技じゃないけど。
なんというか棒立ちのままなのに外れていく攻撃を見送っていると、つい余計な事を色々と考えてしまう。
「元の位置に戻って、もう一度。私をよく見ろ」
表情を変えず淡々と言い放つ。
まさかこんなところから指導するはめになるとはなあ。
鍛えがいがあると前向きに捉えるべきか?
■スコル > (木槍を突き出して、何も手ごたえのないことにほっとしながら恐る恐る目を開けて。ちゃんと当たっていないことにほっとしながら、次の指示に素直に頷いて)
「はい、エナお姉さん!!戻りました!えっと、エナお姉さんを見ればいいんですね!」
(木槍を構えて、じっとお姉さんの方を見て。じっとお姉さんの方を見て…それから暫く見つめて首を傾げる)
「えっと、エナお姉さんを見て…それからどうしたらいいんですか?ずっと見てたらいいんですか?」
(良く見ろ、と言われたのでじっとずっと見続けて。良く見て攻撃をしろ、という指示に気付かず良く見ろの部分だけ聞いてしまい、戸惑いの表情を浮かべる)
■エナーシア > 「……攻撃する箇所をよく見ろ、という意味だ」
確かに私の言い方も良くなかったかもしれないが、天然か!?
状況的にそこは察してくれ!というか普通分からないか!?
そんな首を傾げて小動物みたいで可愛いが、いやそういう場合じゃないな今は。
色々な動揺を隠すように、殊更淡々と言葉を続ける。
「攻撃も防御も、まずは対象を見ないと始まらない。達人は心眼という技もあるが、お前には百年早いぞ」
まあ視線から攻撃を予測される事もあるんだが、スコルの場合そういうレベルの話しじゃないからな。
本当に基礎の基礎からやらなければ。
■スコル > 「あっ、は、はい!すいません、エナお姉さん!そ、それじゃあやり直しますね」
(じっとお姉さんを見つめて戸惑っていると、淡々と説明されて日焼けしていて分かりにくいものの、顔を真っ赤にして木槍を構え直して。良く見ろ、と言われてじっと見つめて)
「はい、分かりました!それじゃあ…いきます!!えいっ!!」
(しっかりと相手を見ないと駄目だ、と説明をされて。じっと見つめて、どこを攻撃したらいいのか良く分からないなりに、胸当てを付けているからそこを攻撃したら危なくないんじゃないかって思い、胸元へと突きを放つ。ただ、非力な少年のへっぽこな構えの技術の全く伴っていないそれは、スピードも威力もほとんどなく、寧ろ木槍の重さに引きずられて胸元を狙っていたのがずれて腹部に突きを放ってしまって)
■エナーシア > 軽く横にかわし、突き出された槍を掴んで止める。
「よし、今度はかわさせたな。向かい合っての一撃はそうそう当たるものじゃない。
だからこうして相手にも一手何か動かさせる。防ぐなり、かわすなりな」
正直狙いもふにゃふにゃでまだまだ論外ではあるが、やる気だけは買おう。
「だが大振りの突きは暫くやめておけ。簡単に対処されて反撃を食らう事になる。
次は横薙ぎで狙ってこい」
槍だと確かに突きたくなるんだが、スコルの技量と膂力では隙を殺しきれずリスクばかり負う事になるだろう。
掴んでいた槍を離すと、次の攻撃を指示して再び間合いを取る。
■スコル > (あっさりと横に躱されて、木槍を掴まれるとびっくりした顔をして尊敬のまなざしに。自分としては頑張って思い切り突いたのに、簡単にひょい、と言う感じで掴まれたことに凄い凄いと瞳を輝かせて)
「はい!ありがとうございます、エナお姉さん。僕、思いっきり突いたのにひょいって掴まれて凄くかっこよかったです!えっと、突くんじゃなくて、横に薙ぐ…振るんですね?分かりました。それじゃぁ…えいっ!!わぅっ!?」
(元の位置に戻って、ぎゅっと木槍の下の方を握って一歩前に踏み出しながら、お姉さんなら簡単に躱すはず、と本人的には思い切り、さっきと同じく胸元を狙って右から左に振り回して。ただ、思い切り振りまわし過ぎたのか、足元がふらついちゃって、バランスを崩して踏み出した脚が滑ってすてーんとこけてしまう)
■エナーシア > 「よしいいぞ。こっちに来い」
早速自滅しているが、まああのぐらい大丈夫だろう。
あのぐらいの年頃の男の子は必要以上に心配されても傷つくしな。
心配する素振りも叱る様子も見せず、気持ち優しめにスコルを呼びつける。
「大体分かった。今度は手本を見せるから、次にアドバイス通りやってみろ」
私の今の荷物には槍の代わりになる物がないので、スコルの槍を受け取ったらそれで手本を見せる事にする。
■スコル > 「えっ!?あっ、はい…」
(転んでしまって呆然としているところに、こっちに来いと言われて。声音は優しいのだけれど、失望させてしまった、とか情けなさすぎる、とか、恥ずかしいような悔しいような、そういう感情がぐるぐるとして。それでも立ち上がって、とぼとぼとお姉さんの方に言って。しゅんとしながら瞳に涙を滲ませて)
「あっ!はい、ありがとうございます!!ちゃんと見てますね!!」
(手本を見せてくれると言われてぱぁっと表情を明るくして。まだ教えて貰えることにほっとしながら、木槍をお姉さんに渡して。その木槍は多少は頑丈な木が使ってあるだけで何かの拍子に簡単に折れそうで、握るところに布を巻くなどもしてなくて、穂先部分を削っただけの、槍と呼ぶのもおこがましいもので)
■エナーシア > 流石にいきなりすっ転んで落ち込んでいるようだが、下手に慰める事は言うまい。
これからもっと過酷な世界に飛び込むのだしな。
あえて気にとめてないように振る舞い、次の手本を見せる。
「転んだり狙いが大きく逸れるのは、腕で振ろうとしてるからだ。
特に長物の場合、このように……」
スコルの体格に合わせているからか、私には微妙な長さの槍というか棒。
長物の扱いは特別得意ではないが、まあこのぐらいなら大丈夫だろう。
それに基礎は大体一緒だしな。
体、というか腰に寄せた槍を軽く手で支えるように持ち、突きと右薙ぎ左薙ぎの寸止めをスコルに披露する。
「腕の力はたかが知れている。特に我々のように小柄で膂力に劣る者は腰の力を最大限に使わなくてはな」
言いながらスコルに槍を返す。
とは言ったものの、素人がいきなりこんな事を言われても意味が分からないだろうな。
「どうだ、やってみるか?」
いきなり出来れば儲けもの。
まあ分からないならまた教えてやるだけだ。
■スコル > (木槍を手渡してお姉さんの説明を真面目に聞いて、一言一句、聞き逃さないようにして。寸止めされる攻撃にびくっびくっと震えつつも目を閉じたりしないように、しっかりとお姉さんの脚や腕、腰を見て覚えようとする)
「腕で振ると駄目なんですね、えっと腰に寄せるようにして、腰の力を使って振る、と。んっと、難しそうですけど、やってみます!!」
(木槍を返して貰って、腰に寄せるように構えて。さっきのお姉さんの構えを思い出すようにと、目を閉じてうーんうーんと唸って。それから目を開いて、さっきより腰を落して、しっかりとどっしりと重心を安定させるような構えをして)
「それじゃあ、行きます!!えいっ!!」
(さっきよりも気合を込めて気迫の籠った声をあげ、勢いよく腰を捻りながら突きを放ち、腰に意識が行きすぎて腕の力が抜けすぎたせいで、すぽーんと勢いよく木槍がすっぽ抜けて明後日の方向に飛んでいってしまう)
「……エナお姉さん、僕、向いてないのかな……?」
(言われた通りやったつもりで、言われたこともきちんと出来なくて。しゅんとしながら俯き加減の上目遣いで、灰色の瞳を潤ませてしょんぼりとしてしまう。やっぱり最初に言われた通り、自分はこういうことに向いていないのだろうかって)
■エナーシア > 「だから言っただろう。向いていないからやめておいた方がいいと」
これで考え直してくれるなら、それはそれでいいのだが。
そもそもそれが目的のはずだったしな。
「だがまあ、続けるつもりなら今度は体ごとぶつかるつもりで行け。振ろうとするよりは簡単だと思うぞ」
鞘に入ったままの短剣、刃渡りは二尺程のものだ。
これを両手で腰に構え、近くに生えている木に向かって体当たりするようにぶつかっていく。
まあ剣が痛むから当てずに寸止めだが。
■スコル > 「うぅ…でもでも、諦める訳にはいかないですし、院長先生に楽になって貰いたいですし、頑張ります」
(向いてないのかもと自分で言ってしまって、お姉さんからも辞めた方がいいと言われて、それでもやっぱり止める訳にはいかないと首を振って)
「はい、身体ごとぶつかるつもりで…分かりました!それなら、なんとか出来そうです!」
(ちゃんとまだ指導をしてくれるお姉さんに、ぱぁっと表情を明るくして。明後日の方角に飛んで行ってしまった木槍を拾ってきて。お姉さんの見せてくれた見本のように、両手で腰だめに木槍を構えて、思いっきり木に向かってぶつかっていくように突進して)
「えぇぇぇぇい!!わぁっ!?痛っ…!!」
(勢いよくぶつかりに行きすぎて、寸止めできずに思いっきり木の幹に木槍の先端をぶつけてしまって。衝撃で木槍を弾かれて、その時の反動が手に帰ってきて痛そうに蹲ってしまう)
■エナーシア > 「武器を扱うという事はそういう事だ。これから先も痛いで済めばいいがな。
とりあえず、これから練習する時も腕で振り回すのは止めておく事だ」
素人がいきなり寸止めなんか出来るわけないだろう。
とはいえ意欲はあるようだし、暫く鍛えればそこそこになるだろうが、それまで生きているかだな。
「一応こっちも試しておくか。
これも暫く練習が必要だが……」
スコルの方へ歩きながらリュックを手に持ち替え、中の荷物を探る。
使う頻度は少ないが、あまりかさばらないので持ち歩いているスリングがあったはずだ。
武器が必要になった時、飛び道具が少しでも使えれば何かと役立つからな。
■スコル > 「はい、分かりました、エナ先生…腕じゃなくて腰で振るようにする、ですね。覚えました」
(院長先生とエナお姉さんが混ざって自然とエナ先生と口にして、武器を扱うことには痛みが伴うのだと知って。練習するときは腕の力だけではダメなこともきちんと覚える)
「こっち…あ、それスリングですよね?孤児院でも使ってました!鳥を取ったり高い所にある果物取ったりとか!僕は果物に当てちゃって食べれなくしちゃうから、使っちゃダメって言われたんですけど……」
(知ってる道具がリュックから出てきて、それ知ってます!と嬉しそうに孤児院で使っていたことを言って。ただ、自分は下手だから使わせて貰えなかったと、しゅんとしてしまう)
■エナーシア > 「これはスリングといって、ああ知っているなら話しは早いな。
武器といっても簡単な作りだし弾も安価で補充が楽だから使えれば便利なんだが」
説明しながら白い布をスコルに手渡す。
弾の代わりになるようなものは、入っていないなあとリュックを見ると何故かもう一つスリングが。
二つも持ち歩いてないぞこんなもの。
だが何度見てもこれは間違いなくスリングだな。
となるとスコルに渡した物は……。
「済まないそれは私のパンツだ。返してくれ」
解説しながら手を動かすなどという慣れない事をしていたせいか、とんでもないミスをしてしまっていた。
なるべく平静を装ってパンツを返すよう催促する。
■スコル > 「投げるのに丁度いい大きさの石があったら使えますから、凄く便利ですよね!はい、ほえ?エナ先生、これ、スリングじゃないですよね?パンツ…?」
(手渡された白い布をびろーんと大きく広げて、明らかにスリングと違うそれにきょとん、と首を傾げて。お姉さんから返してくれ、と言われればくすっと笑いながらパンツを返して)
「エナ先生も失敗することあるんですね、びっくりしました。はい、パンツお返ししますね?あ、良かったらエナ先生の服とかお洗濯しましょうか?僕、得意ですから」
(孤児院で洗濯をするときにパンツも見慣れてるので、別に気にした様子もなく手のひらにパンツを乗せて。もし良かったらいろいろ教えてくれたお礼に、お洗濯します、と。孤児院では教えられなかったために、性的な知識はまるでなく、パンツもただの布くらいにしか思ってなくて、恥じらいの欠片もなく)
■エナーシア > 広げるな。
うっかり間違えた私の落ち度なんだがそれはそれとして恥ずかしい。
「洗濯ぐらい自分で出来る。第一、これからはそんな暇もなくなるかもしれないぞ」
動揺を何とかごまかしながら無事に下着を回収する。
初歩的な訓練と思って気が抜けていたか……。
特に追求がないのはスコルの気遣いか?
そういえばいつの間にか先生と呼ばれているが、まあいいか。
あながち間違ってもいないしな。
「とりあえずいくつか小石を拾ってきて、そうだな1メートル先の的に飛ばしてみろ」
不得手だったという話しだから、具合を見ずにもう初歩的な練習からしてしまえばいいだろう。
的はそこいらの木でいいな。
■スコル > 「そうですか?体で返せってエナ先生がおっしゃったから、得意なお洗濯で返せたらって思ったんですけど…暇が無くなる、です?忙しくなるってこと、ですよね?」
(パンツをお姉さんに返却して、言われた言葉にきょとんと言うように首を傾げて。小石を拾って来い、と言われれば素直に広場を走ってスリング用の小石に丁度いいサイズの石を10個くらい拾ってくる)
「はい!それじゃあ、えっと、1メートルってこれくらい、かな…じゃあ、行きますね?えいっ!!」
(スリングに石をセットしてぐるぐると回して的にした木に向かって放つ。その小石は寸分違わず木の幹に当たり、カコーンと音を立てて跳ね返って)
「えいっ!えいっ!えいっ!……!!」
(それから小石をセットしては放ち、を繰り返して。全ての小石は1メートル先の木の幹に全て命中して。これでいいですか?と首を傾げながらお姉さんの方を見る)
■エナーシア > 「流石にこの距離なら必中か。これなら十分だ」
投げ方すら全く駄目だったらどうしようかと思ったが、このぐらいなら何とかなるな。
あとは練習次第だ。
「あとは、必中する距離から一歩後ろに下がって、確実に当たる距離を徐々に伸ばしていけばいい。
そのスリングはそのままやろう。今日のところはやり方だけ教えたから暇を見つけては自分でやってみろ。成果はまた今度見る」
色々と足りない事ばかりだが、とりあえず基礎の基礎は教えられただろうか。
これでもまだ大いに不安だが、せいぜい長生きしてもらいたいものだ。
■スコル > 「はい、ありがとうございます、エナ先生。頑張りますね!!また今度、指導して下さい!!お礼は僕に出来ることなら何でもしますから、遠慮なく言って下さいね?」
(褒めて貰えて嬉しそうに表情を輝かせて、もし尻尾があったならぶんぶんと勢いよく振られていただろう。少しずつ下がって命中率を上げる訓練に精を出すことを約束して。一生懸命頑張りますと、頭を下げる。教えて貰ったことを一つでも多く出来るようにと、次に会ったときにちょっとでも褒めて貰えるようにと、お姉さんと別れた後も、訓練は続けていって……)
ご案内:「王都マグメール/平民地区」からエナーシアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール/平民地区」からスコルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 「………うむ、迷ったのじゃ」
まだ日も沈んだばかりだが、街灯の灯りの届かない場所だけに薄暗い裏路地。
ところどころから漏れる光を頼りに、のんびりと少女は歩いていた。
あれだ、さっさと戻りたいなら転移すれば良いじゃないか、そう言われそうである。
…まぁ、色々と理由はあるが、それは使わずに歩いていた。
「むむむ…そういえば、5人だったならば1人くらいは摘んでおくべきじゃったか…?
不完全燃焼のせいで、何とも収まりの付かん感じじゃのぅ…」
はふん、溜息をつく。
日の沈む前に、相手をしていた冒険者風の連中。
相手をちゃんとしても良かったが、楽しめもしなければ、余計に不満が溜まるだけだ…まぁ、あれはあれで良かったのかもしれない。
■タマモ > 歩きながら、軽く右手の手元を見遣る。
結界と淫気の香、妖力を発現させる系統の力は二つ。
後は己の尻尾を扱うのだが、これは元々備わっているもの。
後者はそもそも消費も何も無いが、前者の力だけで思ったよりも力を消耗してしまっていた。
まぁ、まだ半分もいった訳ではないが…この感じでは、調子に乗って力を使ってしまうと、すぐに尽きてしまいそうか。
「ふむ…まぁ、まだ術式の調整も慣れておらぬ状態じゃ、仕方ないじゃろう。
緩め過ぎず、抑え過ぎず…何とも難しいものじゃ」
そうなっている理由は、自ら刻んだ術式なのだが…言葉の通りだ、慣れぬ力の為、今は少々抑え過ぎているらしい。
とはいえ、それでも、それなりの冒険者達はまだ相手に出来るようだ。
■タマモ > 「とはいえ、楽しむならば、これくらいの抑制はしておかねば面白味も欠けよう。
それに、色々と使いたい物も揃えてあるのじゃ、使わぬままお蔵入りも無いじゃろうからのぅ?」
手元に扇子を手に広げれば、ぱたぱたと扇いでゆく。
日も沈み、それなりに涼しくはなっているのだが…まだ少々気温は高めだ。
歩みは続く、分かれ道があれば、適当に選んで進み続ける。
さて、この続く道が、果たして出口に向かうものか、更に奥へと続くものか…
と、そういった問題もあるのだが、実にもう一つ問題が挙がってきた。
視線を右に左にと向け、何かを探る仕草。
そして、ぽつりと一言。
「………さて、この付近に料理店とかは無いのじゃろうか?」
■タマモ > ここがまだ富裕地区であるならば、ところどころに居るだろう式神の使う子蜘蛛が案内をしてくれるだろうが…
まだ、その式神の手が届くのは富裕地区と王城のみ、ここまでは届かないのだ。
そして、もう一体の式神は王都から常に離れている。
…要するに、自力でどうにかするしかない、という訳である。
「美味しい食べ物か、楽しめそうな相手か…はてさて、すぐに見付かると良いんじゃがのぅ」
空腹感を満たす二つ、食料か、楽しむ事で溢れ出る淫らな感情。
その点では、自分の存在にこうして稀に感謝が出来る。
ゆらりゆらりと耳と尾を揺らし、薄暗い裏路地を歩き続けていく。
■タマモ > そして、少女の姿は、そのまま路地裏の次なる曲がり角へと消えていった。
別に迷って出られずとも、そこまで困るものでもない。
いざとなれば、その辺りで適当に寝泊りするだけだから。
…誰かが住んでいるかもしれない?そんなもの、色々とやりようがある。
その後、空腹に関しては満たせたのか、それは…少女のみぞ知る。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。