2017/02/09 のログ
ご案内:「海上の船橋」にノーガルトさんが現れました。
■ノーガルト > (運搬の護衛は、滞りなく進んでいた。
特に何かに襲われることもなく、目的地まで到着したのがつい昨日のこと。
荷物を下ろし終え、そしてまた新しい荷物を積み終え。
そして出発したのが、今日の昼過ぎになってのことだった。
すでに、ノーガルトの荷物も随分と軽くなっていた。
作ってもらった弁当など、2日目にはすでに平らげていた。
気付け用の酒はまだ少量残している。
今日は2回目の、寝ずの番になることを見越しての事だった。)
「………ふわぁ…。」
(一つあくびをするほどには、ノーガルトは気を緩めていた。
空を見上げれば満天の星空に、大きな満月が輝いている。
見通しもよく、目を凝らしても水平線の向こうまで見通せた。
船舶の姿もない。
そんな中でなら、少しくらいは気を緩めてもいいだろうと。
ノーガルトは船の縁に身をもたげさせながら、眠そうな目を擦っていた。)
■ノーガルト > 「……少し、退屈だな………。」
(そんな愚痴も漏れるほどである。
そもそも、海賊が出ると言われている海域を通るからと、護衛の依頼を出したはずだ。
しかし、航海は至って順調。
海賊どころか、モンスターの影も見えず平和そのものであった。
眠気を催し始めたノーガルトは、ズボンのポケットの中から一つの箱を取り出す。
自作の、トウガラシやサンショウなどを粉上にし、それを丸薬として固めたもの。
それを一つ、口の中へと放り込み、奥歯で噛み締める。
はじき出されたトウガラシの辛さ、そしてサンショウの辛さ。
それらが口の中いっぱいに広がり、痛みすら伴う辛さとなって襲い掛かる。)
「……~~~~~~っ!!」
(辛いものには慣れているノーガルトであっても、この辛さはやはり強烈だ。
だが、その辛さが眠気を吹き飛ばし、頭の中をすっきりとさせてくれる。
しばらく痺れる舌は、それに伴う副作用なもので気にはならなかった。)
■ノーガルト > 『よくそれを噛んでいるな、ノル。…今日は寝ずの番か?』
「~~~……ああ、そういうことになるな。ダイン、いつも通り話相手を頼むぞ。」
(こういう、静かな夜の時はダインの声はとてもよく響く。
とはいえ、ノーガルトしかダインの声を聴くことはできない。
独り言で喋っている自分の姿を想像して、何度か恥ずかしくなったのはここだけの話…。)
『…あと3日ほどだな、あの女とケダモノは上手くやっていると思うか?』
「ケダモノって……ダイン、それは少し言い過ぎだ。」
(家で待っているであろう二人。
早く帰りたいと思うものの、船の速度を考えると、少なくともまだ3日以上はかかってしまう。
ならば、その時間はじっくりと、しかし慎重に待つことにしよう。
港に着いたら骨になっていた、などと笑い話にもなりはしないのだから。
だが、あの二人に頼んだことはどうだろうか。
とはいえ、何十年も探し続けてあれだけの情報しかないのだ。
そう簡単に見つかる、とも思っていない。)
「まあ…あいつらなら大丈夫だ。帰ったら、意外といい情報を持っているかもしれないぞ?」
『それなら頂上だ…。しかしノル、いい加減人の前に果物を備えることを止めさせろ。』
(俺は地蔵か、とダインは悪態をつく。
その言葉に、ノーガルトは思わず声を出して笑っていた。)
■ノーガルト > 「いいじゃないか、慕われているみたいだぞ。」
『まったく……あの女は俺をなんだと思っているんだ。』
(あきれたような声。
その声を聴く間は、きっとダインもそんなにまんざらでもないのだろう。
本当に嫌がっている時は、何も反応しなくなるのだから。
ノーガルトは、しばらくの剣との談笑を楽しみながら、夜の闇に目を凝らしていた、
結局、朝日が昇ってくるまで何事もなく、見張りを交代することになったが。)