2017/01/19 のログ
■イーヴィア > そりゃあ怖かったさ、なんせちょっと悪戯しようもんならこう…げんこつがなァ。
森の中…成る程なァ。 虚の中に入れるくらいの大きな樹なのか。
……不思議な事もあるんだな、俺も、一度会って見たいよ。
そう言えば、そのおおばばさまの名前は?
(――所詮子供の話だと、切り捨てる事は出来なかった
己には術が足りない、こんな時如何すれば良いのか、見識が足りない
なら、もしも其の人の知恵を借りる事が出来たなら、と
今は、どんな希望にだって縋りたい
彼女が重湯を熱がっている、其の間にシルキーへと伝える現状
流石の彼女も、こんな状況において如何すべきか、なんて判らない様だ
互いの肩に、何処か重苦しい物が圧し掛かってくるのを感じられた、其の時
――ふと、シルキーから伝えられたのは、一つの話
それが、先刻も話に出た「おおばあさま」に繋がる物だと知ったなら。)
―――……其の話…もう少し詳しく聞けないか?
(聖域へと行く前、ならば、彼女はごく最近、其のおおばあさまに会いに行ったという事だ
存命なのか、と、僅かな驚きと、そして光明を見出せたなら
他にも、何か言って居なかったかと、問うて見よう)。
■テイア > 「げんこつ…痛そう…。おしり叩かれた事ならあるけど、げんこつされたことないや。
うん、おっきいよ。たぶんね、大人の人がいっぱい手を繋がないと一周できないと思う。
名前?んーっと…名前、なまえ……おおばばさまってなまえなんて言うんだろう…。」
げんこつをされるのを想像したのか、頭を押さえて痛そうな顔をして。
木の大きさを、腕を広げて表すがそれよりももっともっと大きく太いのだと説明する。
森の中には、背が高く幹が太い木など珍しくないほどに存在している。
それこそ、木の虚を利用して住居を作ったりするくらいだ。
そんな中で育った少女が大きいという木は、恐らく森で1,2を争うくらいの大きさだろう。
大婆様の名前を問われてきょとんとした表情を浮かべる女。
その名を思い出そうと、視線を彷徨わせて考えるがそもそもその名を聞いた覚えがなかった。
はぁ、と重いため息がシルキーと男から溢れる。
しかし、思い出したシルキーの話に男が食いついた。
知りたい事があるから、と大婆様に会いに行かなければならないと言っていた事、絶縁されてしまっているため、会ってくれるかわからないと言って出かけて行った事。
一日ほどで戻ってきたが、その時の女はあまり見たことがないほどにひどく疲れた表情と、『相変わらず偏屈で口うるさい人だった』と珍しく愚痴っていたことなど、その時の状況を男に説明する。
■イーヴィア > そうだなァ、ま、女の子に拳骨はしないだろうケドな……多分。
へぇ、其れだけ大きな木なら、森の中でも目立つだろうなァ。
(シルキーの話を一通り聞いた後で、再び彼女の元へと戻って行こう
如何やら詳しい場所までは、はっきりとしないまでも、其れでも今行き来できる場所に
件のおおばあさまが、今も健在である事は確からしい
己も、もう何度も森の中を探索した事が在るから、彼女の言う「大きい」が、普通ではない事は知れる
今でも、決して狭くはない広大な森の中、そんな場所が在ると言うのなら
探し出す他は無いだろうと…既に、己が為すべき事は、殆ど決めていた
例えどんな人物だとしても、構いはしない)
……シルキー、どっちみち、暫くは動ける状態じゃないだろう。
だから、其の間は城の中から、為るべく外に出さない様に気をつけてくれないか?
(出来得るなら…早い内に、探し出したいと、そう思うが
彼女を置いてこの城を離れる事は、矢張り不安だ
シルキーの主は、正確には己ではなく、この城主たる女で在る故に
己が如何こう願える立場ではないのかも知れないが
暫く、この状況に進展があるまでは、と一つ伝えては
彼女の姿を暫し見下ろし、そして、目に焼き付けるようにして)
……テイア。 ……此処で過ごす間は、シルキーが色々と面倒を見てくれる。
困った事があったら、彼女に何でも聞いてみると良い。
(ひとつ、食事中の彼女へと、伝えておこう
己は、仕事で居ない事も在るから、と付け足しながら
――のんびりと、笑みを、向けて)。
■テイア > 「うーん、げんこつも嫌だけど、ずっとお説教されるのもいやだよ。おおばばさまのお説教って長いんだぁ。
うん、周りの木よりもおっきいから、傍に行ったらすぐにその木だってわかるよ。」
そのお説教を思い出しただけで渋い表情を浮かべてしまう。
重湯の入った皿から、最後の一口を掬い飲み下せば、ふぅ、と吐息をこぼしてごちそうさまでした、と皿を横に避ける。
その表情にはすこし疲れが見えるか。
シルキーは、男からの言葉にひとつ頷く。
城の主は女であるが、女と婚姻を結んだ男もまた城の住人であり家族の一人だ。
そして、男の言うとおり今の女の状態で外に出す危険も承知しており。
「はぁい。よろしくね、シルキー?お仕事って鍛冶屋のお仕事?元気になったら、見てみたいな。」
男の言葉に素直な返事が返る。
声をかけられたシルキーは、一瞬複雑そうな表情を浮かべたがすぐに微笑みに変えてひとつ頷いたか。
■イーヴィア > ハハ、確かにお説教が長いのも大変だ。 でも、其のお説教も、テイアの事が大事だからさ。
大事な事を一杯覚えて貰って、テイアが立派な大人になれる様に…って、ね。
(――まぁ、実際に会っていないから其の辺りは判らないけれど
けれど、正しく、そして道を違える事無く歩み続けた彼女を思えば
恐らくは、そうなのではないか、と、勝手に思うのだ
大きな木の話に、うんと頷いて見せながら、食事を終えた少女へと近付けば
其の腰元へと枕を寄せて、少し姿勢を楽にさせよう
食事の直後に寝かせるのは、胃に負担が掛かるから
其の胸元まで、改めて毛布を掛け直してやれば、その太腿の辺りへ、ぽむ、と掌を置き。)
………そう、鍛冶屋のお仕事さ。 色んな物を作ったり、作る為の材料を探したりするんだ。
時間が空いたら、また様子を見に来る。 だから、テイアは確り休んで、先ずは元気になろうか。
元気になったら…、……お店も、見せてあげるから、な。
(元気になるならば。 ……否、元気になって欲しいと、心から願う
恐らくは今、シルキーも己と同じ心境である筈だ
長年付き従ってきた主に、初対面のような表情を向けられたならば、きっと。
だから、其の耳元へ。 頼むな、と、一言伝えたなら
――けれど、せめて今は。 この、一時だけは。
彼女と、共に居る事を選ぼう。)
――――……疲れたかい? テイア。
■テイア > 「むー…でもお説教はきらーい。お説教の間中ずーっと正座させられてね、足が痺れて感覚なくなるんだよ。」
男の言っていることはわかる、よく父母に諭されるときも似たようなことを言われるから。
でも、やっぱり、お説教は嫌いなのだと訴えて。
寄せられた枕にもたれかかりながら、疲れた吐息がやはり溢れる。
姿勢が安定しないのか、なんどかもぞもぞと動いてとなりへと男が腰掛けたなら、その体にもたれる様にして、漸く安定して体の力を抜いていく。
「熱い鉄をかんかんって打つ音が綺麗だっておとうさんが言ってた。うん…お出かけもしたいし、お店も見たいし…早く、元気になりたいなぁ…。」
シルキーは、男の一言にこくん、とひとつ頷くと食器をお盆に乗せて部屋から退室していくか。
「ちょっと疲れた…あんまりたくさん食べたわけじゃないのに、お腹がずーんって重いかんじがする。」
疲労感の滲む表情と吐息。
やだなーこの感じ、と重いため息をこぼして。
■イーヴィア > ソレは辛いな…クク、だったら怒られない様に注意するか、正座に慣れるか、だなァ、
(理屈が判っても説教は嫌い、ソレは良く判る、己だってそうだった。
己が隣へと座る事で、枕よりも、己へと凭れ掛ってくるのなら
片腕を、また其の腰元へと回して体躯を支え、其の重みを、受け止めて。)
……そうさ、良い鍛冶屋は、良い音を鳴らす。 鉄が、応えてくれるのさ。
大丈夫、良い子にしてれば、ちゃんと元気になるさ。 おにーさんが保証してやる。
(伝えるべきことは、伝えた。 後は…己が、為せる事を、為すだけ。
部屋から静かに体質して行くシルキーに、感謝を告げながらを見送った後
矢張り、まだ消化器官も含めて本調子ではないのだろうか
御腹が重いと告げる様子に、ふ、と笑っては
片掌を、彼女の御腹の辺りへと、そっと乗せて)
―――……暫く食べてなかったから、御腹が吃驚してるのかもだ。
おいで、テイア。 少し、摩っててあげるから。
(彼女を、己が膝上へと招こう。 とは言え、己の記憶が無い今の彼女に
まだ、其処まで心を赦して貰えているかは判らないが
適うならば、己が膝上に抱き締めながら、そっと、御腹の辺りを、下腹から鳩尾の辺りに掛けて
ゆったりと、円を描いて撫ぜようとする、か。 少しでも、其の重みが紛れれば良いと。
もし膝上を嫌がられても、其の時は今のままで、ゆうるり、ゆうるり、掌の温度を、染み込ませて)。
■テイア > 「…んー怒られないようにしてるつもりなんだけどなぁ…字をちょっと間違えたりとか、詠唱の練習でつっかえてもお説教されるんだよ。正座ってなれるのかなぁ。」
それは大切な字であってり、正確さが求められる詠唱の一節であったり。
その重要性は、今の女ならば理解しているが少女の時分では理解できずに、そんなことで長時間お説教されるのが納得いかないようで不満げに漏らす。
小さな体であった記憶と、大人の体の現在。
その体の感覚の差は、枕に凭れるというだけでも違いが現れる。
うまく収まらない感覚に、落ち着かず隣に座った男にもたれれば、しっかりとした体でしっくりと落ち着く。
それは体の記憶でもあったか。
「ふぅん、じゃあ悪い鍛冶屋だったら綺麗な音じゃないの?」
鉄も、木も、炎も、水も、風も、みんな生きていてそれぞれ意思を持っている。
それを言葉として表すことができなくても、何かしらの方法でそれらは応えてくれる。
というのを教えてくれたのは、父であり、母であり、大婆様でもあった。
だから、男の言っていることはなんとなく理解しながらどんな音がするのだろうと想像してみて目を細める。
「ん…んー…このままでいいっ」
膝の上を指し示されて、ちょっと考えるようにはにかむように視線を彷徨わせると、体に凭れたままでいることを選んだ。
初対面だというのに、その体に触れることに抵抗も違和感もなく、むしろ安心感があった。
だけど、やはり記憶として10歳の少女は初対面の男の人の膝の上に乗るのをすこし恥ずかしがって。
胃がもたれる感じのする重い腹部を、ゆうるりとした手つきで撫でられてその温度に安堵の吐息を零す。
■イーヴィア > ……俺もなァ…昔、ハンマー持って、ちょっとふざけて大げさに鉄を叩いたら、盛大に怒られたもんだ。
でもな、叱るって事は、ちゃんと意味が在る事なんだぜ? まァ…、テイアにも、其の内判る時が来るさ。
(魔法の詠唱は、正確でなければ初歩であっても、時に深刻な問題を起こす事がある
魔法其の物に才の無い自分でも、其の重要さは良く判っている
どちらかと言えば、叱る側、と言う年齢にまで育った自分は、おおばあさま、の説教にも理解は示せるけれど
ただまァ、其の辺りを10歳の子供に理解しろと言うのも酷な話だろう
何より自分の10歳の頃なんて、如何考えても悪ガキだった。
何処か愉快そうに笑いながらも、そんな彼女の、昔の話を聞けるのは、酷く貴重で、新鮮
こうして、再び腕の中に抱く事が出来る幸福と共に
再び、元の彼女を取り戻す事を、静かに誓いながら、今は。)
……腕の悪い鍛冶屋は、鉄に嫌われるのさ。 真剣に向き合ってないとな、鈍くてやかましいだけの音がするんだぞ。
本当に鉄が応えてくれてる時ってのはな、近くで聞いてても、耳に心地良い物さ。
(どれだけ、鉄を、金属を叩くという事に心血を注いで来たか。
ソレによって、鉄を叩くときの音色は変わるのだと、教える
鉄への火入れの仕方、冷やし方、叩き方、手際と速さ…全てが揃って始めて
鉄は応えてくれるのだと、そう耳元に伝えながら
ゆるやかに、緩やかに、撫ぜてやる其の腹部から、重さが抜ける様に、と
指輪に、また少しだけ溜まった魔力分を発動させれば、気休めには為るだろうか
一瞬では在るけれど、癒しの力を与えられたならば
――ふと、多分ソレは、自然に。 きっと、こうして隣同士、持たれ合う時の癖で
彼女の、其の額へと、軽く口付けを触れさせよう、か)。
■テイア > 「叱る事の意味?うーん、わかるのかなぁ。」
例えに出された、男の叱られた経験のようにふざけてはいけないところでふざけて叱られる、というのは理解できる。
だけど、練習して、真面目に取り組んで間違えて怒られるのは納得いかないと反発心が生まれてしまう。
眉根に皺を寄せてむぅぅ、と渋い顔で考え。
「へぇぇ…どんな音だろう。森のね、九頭龍山のほうにもドワーフがいて、鉱物をとったり、鉄を打ったりしてるんだって。」
キン、カンッとまるで鉄を叩く音が聞こえてきそうだ。
男の伝える鉄を打つ手順、目を閉じて想像しながら腹部を撫でる手の感覚を感じる。
ふわりと一瞬、二人の薬指にはめられた指輪が共鳴する。
完全に楽になったわけではないが、流れた癒しの力が胃のもたれを軽くしてくれる。
「…おにーさんの手って魔法の手みたいだね。なんかちょっと楽になってきた……ん……??」
それを撫でてくれる手のおかげだと思えば、そう告げて見上げようとしたところで額に降る口付け。
きょとんと目を開けて男を見上げたか。
■イーヴィア > ……判るさ、テイアがもっと大きくなって…誰よりも、立派な人になれた時に、な。
(大事に思うからこそ、叱るのだと。 きっとソレは、自らが叱る立場になってみて、初めて判る事だと思う
今理解できなくても、きっと、何時か彼女ならば理解出来る筈だと。
――きっと、彼女にとっては。 妙に、確信めいた言い方に聞こえるかも知れない
何せ、自分は知っているのだから。 彼女の将来を、未来の姿を。)
……嗚呼、何回か会った事が在る。 酒を飲んだり、飯を食ったりして、な。
無効は、こっちじゃ中々手に入らない鉱物が在るからなァ、俺も、偶に採りに行くんだぞ?
(其の時は、大分遠出となるのだけれど。 同じ鍛冶屋仲間として、交流を持った事は在る
少しだけ、少女の顔色が良くなった様に思えれば、良かった、と表情緩めた、けれど
――本当に、殆ど無意識の行動だったのだ。 其の額へと、口付けを触れさせた事に
少女の不思議そうな瞳を見下ろした辺りで自覚しては、一寸視線を逸らしてから)
……お父さんとお母さんの代わりに、さ。
何時も、眠る前に、キスしてくれるだろ?
(――いや、実際のところは知らないけれど。 そういって、何とか、誤魔化そうとしてみよう
少女の瞳に、己が瞳を重ねながら。 ――恥ずかしさ紛れに、こつり、互いの額をくっつけようと遊んで)。
■テイア > 「立派な人にかぁ…。立派な人になったら、叱られる事ってないのかなぁ」
確信めいた言い方に、へへっと照れを含む笑みを浮かべて。
それでも、今はまだ叱られないほうが最優先だ。
立派な人ってどんな人だろうと、考えながら男の言葉を聞いて。
「そうなんだぁ。いいなぁ。私はまだ行ったことないんだぁ。
じゃあ九頭龍山のドワーフとおにーさんはお友達なんだね。」
話に聞いたことがあるだけで、実際彼らの住処であるそこにいったことはない。
男は遠くから此処へ来て、いろんなものを見聞きしているらしい。
10歳の人間の子供と比べれば、森の中の活動範囲というものは広いだろうが、それでも広い世界の中で自分の世界はまだまだ狭い。
羨ましそうな声が出て、額に口付けを送られ問うように見上げた瞳と、紫の瞳が重なる。
すこし視線を逸らした紫に、二色の瞳は不思議そうにしながら首をかしげ。
「ああ…。うん、いつも寝る前にしてくれるよ。」
おやすみのキスなのだと、その言い訳を少女は納得したように受け入れる。
毎日眠る前に両親からキスを送られるのは、当たり前の出来事でこつん、とくっつけられた額、近くなった瞳が重なり近しい距離にすこし瞳が彷徨って紫を見つめる。
■テイア > 体力の戻っていない体は、休息を求め睡魔が訪れる。
横になればすぐに、小さな寝息をたてて眠りへと落ちていくか。
ご案内:「ルミナスの森 城」からテイアさんが去りました。
■イーヴィア > さて、ソレは如何だろうな。 でも、叱られない様な、立派な大人になろうと頑張るってのが、大事なのさ。
(努力する事、研鑽を積むこと。 其の先に、きっと彼女が夢見た未来の姿がある
己では導けるかどうか判らない、けれど、負うべき背中は間違っていないと、そう彼女に伝え様としながら
重なる、二色の瞳を静かに見詰めた。)
もう少ししたら、お父さん達が連れて行ってくれるさ、きっとね。
でも、九頭竜山脈は行くのが大変だから、先ずはテイアが元気になる事だ。
(此処から、大分脚を伸ばさなければならない山脈は
森の中で、大事に育てられていた少女にとっては、まだまだ険しい場所だろう
何時か、と言う約束こそ拒絶することはないけれど、先ずは何より健康だと
伝えて、笑って、そして瞳は重なる。
其の瞳に、少しでも自分を映して欲しいと願う、我儘
まだ不思議そうな表情の少女を、そっと、腹部から舞い上がった掌が
柔く頭を撫ぜてあやすなら――少しでも、己が愛情が、伝わる事を望んだ)
……うん、ソレと同じだ。 ……テイアのことが、大事だ、ってね。
(少しづつ、其の体躯を暫くすれば、寝台へと横にさせるだろう
周囲を探りながら、己自身に役目を果たしては
きっと、眠りに突いた彼女の寝顔を、暫くの間眺め続けて――)
ご案内:「ルミナスの森 城」からイーヴィアさんが去りました。