2016/12/16 のログ
ご案内:「第七師団駐屯地」にサロメさんが現れました。
サロメ >  
───

静かな寝息だけが聞こえる室内
サロメの療養のためだけに充てがわれた、その部屋のベッドの上で

鎮静魔法を幾重にもかけられたサロメは深い眠りについている

そのベッドの脇に立てかけられた
愛用の剣であるアイスブランド───ゼルキエスは、
柄の宝玉に静かに小さな光を讃えている

ご案内:「第七師団駐屯地」にオーギュストさんが現れました。
オーギュスト > ようやく軟禁が解けた。
ただし、職権停止の上に監視つきである。

オーギュストは早速、駐屯地に赴く。
サロメの様子を見る為だ。

今は鎮静魔法が効いているので大丈夫という事で、その枕元にそっと立つ。

「――――」

今の所、有効な情報は何ひとつ入ってきていない。
オーギュストは途方にくれていた。

サロメ >  
『全く随分としょぼくれている。
 我が主がこれで、その上司までがそのザマとはな』

突然その言葉はオーギュストに降りかかる

どこか冷ややかな印象を感じさせる女性の声
その声が聞こえると時を同じくして、剣の宝玉の光は少しだけ強くなる

オーギュスト > 「――!?」

思わず大剣の柄に手をかけながら、辺りを見回す。

――誰も居ない。
監視はこの駐屯地の表で待ち伏せているし、師団の兵たちはしばらく入って来ないように言ってある。
ならば、一体――?

「誰だ……!?」

サロメ >  
『定番の台詞を言わせるなよ。
 貴様の目の前に在るだろうが』

再び言葉が投げかけられる、

とその一瞬だけ、眩いほどの光が宝玉から発せられる

サロメは相変わらず、深い眠りに落ちたままだ

オーギュスト > 「――――!」

強い光に、そっと彼女の剣に近づく。
そういえば、第七師団に来てからは、事務仕事ばかりで剣を抜いている所を見た事がなかった。

「こいつか……?」

彼女の宝剣――光を発するそれを手に取ると。
ゆっくりと引き抜いていき

サロメ >  
鞘から引き抜かれれば僅かな冷気を振りまく
常に結露したその刀身は冷たい輝きを魅せ───

『何だ、お前にも妾のことを話していなかったのか…。
 全く、薄氷の魔剣士だなんだと呼ばれていながら、全部一人の手柄か、サロメ』

宝玉の輝きと共に、今度の不満げな声
……宝玉の明滅具合もなんとなく、不満そうである

『まぁそれは良いか。妾はゼルキエス、見ての通り氷の魔剣だ。
 我が主は隠していたようだが、このように意思が在る。
 ──その主も、いつまでもつやらといった感じだが……』

オーギュスト > 「――インテリジェンス・ソードか!」

知性を持つ魔剣。
その存在は、オーギュストも聞いた事がある。

しかし、かなりのレアものであり、お目にかかった事はなかった。
まさかサロメの持っていた剣が、それだったとは。

ちなみにオーギュストの大剣は材質が特殊なだけのただの大剣である。

「――やっぱり、サロメは長くねぇのか」

苦虫を噛み潰したような顔で言う。