2016/12/16 のログ
ご案内:「第七師団駐屯地」にサロメさんが現れました。
■サロメ >
───
静かな寝息だけが聞こえる室内
サロメの療養のためだけに充てがわれた、その部屋のベッドの上で
鎮静魔法を幾重にもかけられたサロメは深い眠りについている
そのベッドの脇に立てかけられた
愛用の剣であるアイスブランド───ゼルキエスは、
柄の宝玉に静かに小さな光を讃えている
ご案内:「第七師団駐屯地」にオーギュストさんが現れました。
■オーギュスト > ようやく軟禁が解けた。
ただし、職権停止の上に監視つきである。
オーギュストは早速、駐屯地に赴く。
サロメの様子を見る為だ。
今は鎮静魔法が効いているので大丈夫という事で、その枕元にそっと立つ。
「――――」
今の所、有効な情報は何ひとつ入ってきていない。
オーギュストは途方にくれていた。
■サロメ >
『全く随分としょぼくれている。
我が主がこれで、その上司までがそのザマとはな』
突然その言葉はオーギュストに降りかかる
どこか冷ややかな印象を感じさせる女性の声
その声が聞こえると時を同じくして、剣の宝玉の光は少しだけ強くなる
■オーギュスト > 「――!?」
思わず大剣の柄に手をかけながら、辺りを見回す。
――誰も居ない。
監視はこの駐屯地の表で待ち伏せているし、師団の兵たちはしばらく入って来ないように言ってある。
ならば、一体――?
「誰だ……!?」
■サロメ >
『定番の台詞を言わせるなよ。
貴様の目の前に在るだろうが』
再び言葉が投げかけられる、
とその一瞬だけ、眩いほどの光が宝玉から発せられる
サロメは相変わらず、深い眠りに落ちたままだ
■オーギュスト > 「――――!」
強い光に、そっと彼女の剣に近づく。
そういえば、第七師団に来てからは、事務仕事ばかりで剣を抜いている所を見た事がなかった。
「こいつか……?」
彼女の宝剣――光を発するそれを手に取ると。
ゆっくりと引き抜いていき
■サロメ >
鞘から引き抜かれれば僅かな冷気を振りまく
常に結露したその刀身は冷たい輝きを魅せ───
『何だ、お前にも妾のことを話していなかったのか…。
全く、薄氷の魔剣士だなんだと呼ばれていながら、全部一人の手柄か、サロメ』
宝玉の輝きと共に、今度の不満げな声
……宝玉の明滅具合もなんとなく、不満そうである
『まぁそれは良いか。妾はゼルキエス、見ての通り氷の魔剣だ。
我が主は隠していたようだが、このように意思が在る。
──その主も、いつまでもつやらといった感じだが……』
■オーギュスト > 「――インテリジェンス・ソードか!」
知性を持つ魔剣。
その存在は、オーギュストも聞いた事がある。
しかし、かなりのレアものであり、お目にかかった事はなかった。
まさかサロメの持っていた剣が、それだったとは。
ちなみにオーギュストの大剣は材質が特殊なだけのただの大剣である。
「――やっぱり、サロメは長くねぇのか」
苦虫を噛み潰したような顔で言う。